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人事総務ご担当者様向けクイズシリーズ人事総務ご担当者様向け 第26回実務トレーニングクイズ
人事・総務の業務上で、知識をどのように実務に当てはめるかお悩みになる場面も多いかと存じます。
実務に不安を抱える人事・総務のご担当者様にお役立ていただけるよう、実務にまつわる問題をクイズ形式でご用意しました。
こちらの問題で自分の知識を確認してみましょう。
問1 腰痛の持病が悪化した場合の労災の取扱い
X社は製造業を営む会社です。社員Yは前職で腰を痛め、主治医からはコルセットを着用すれば業務上問題なしと診断されていました。入社後2年間は問題なく勤務していましたが、今年、異動があり、その6か月後に腰痛を訴えました。新しい部署では、毎日1時間~数時間程度、重かったり大きかったりする物品を中腰の姿勢で運び出す作業がありました。この場合、社員Yの腰痛は、労災が認められるのでしょうか?なお、社員Yは業務中、常にコルセットを着用しています。次のうちから正しいものを選んでください。
- 部署異動前からの持病が原因なので、労災として認められない
- 持病の悪化が新しい部署の作業と関連がある場合は、労災が認められる
- コルセットを着用した上での腰痛のため、無条件に労災が認められる
問2 労働者死傷病報告の提出義務
車輛同士の衝突による交通事故が発生し、死亡や休業があった場合、労災事故であれば会社は「労働者死傷病報告」を所轄労働基準監督署へ届け出る必要があります。この届出を故意に提出しないことは「労災かくし」と呼ばれ、厳しく規制されておりますが、次のうち労働者死傷病報告を提出する必要のないケースはどれでしょうか? 次のうちから正しいものを選んでください。
- 自宅から仕事場に向かう通勤途中の交通事故であり、業務中でない場合
- 業務中の交通事故により休業があったが、1日休んですぐに復帰した場合
- 業務中の交通事故により1か月間休業したものの、相手方の過失による事故であり、相手方の車輛保険で補償され労災申請をしていない場合
問3 学生アルバイトの雇用保険加入の有無
X社において、現在アルバイトとして勤務している大学生Yが、X社新卒採用の内定を受け、来春より正社員として引き続き勤務を続けることになりました。他の新卒採用者と同様に、内定通知も出ています。Yは授業も少なくなってきたので、卒業までは1日5時間、週5日勤務(週所定労働時間25時間)ができると言っています。さて、このケースの場合、Yに対する雇用保険の加入の有無はどうなるでしょうか。次のうちから正しいものを選んでください。
- Yは昼間学生なので、卒業までは雇用保険に加入する必要はない。
- 週所定労働時間が20時間を超える場合は学生であっても例外なく雇用保険に加入する必要がある。
- YがX社より内定通知を受けた後に限り、卒業前でも週所定労働時間が20時間を超える場合は雇用保険に加入する必要がある。
今回のクイズはいかがでしたでしょうか?
皆様に知識を広げていただくために、これからも同様の実務クイズを出題してまいりますので、今後ともぜひチェックしてください。
クイズ提供元:社会保険労務士法人 未来経営(ESコモンズ メンバー)
長野県松本市に拠点を置き、それぞれ専門分野を持つ5名の社会保険労務士が在籍しています。私たちのビジョンである「元気な会社作りのお手伝い」を実現するため、母体である税理士法人未来経営ともに、人事労務分野に積極的に携わり、トータルな企業経営サポートを実現しています。
ESコモンズ主宰 有限会社人事・労務 URL:https://www.jinji-roumu.com/
※本記事の内容についての個別のお問い合わせは承っておりません。予めご了承ください。