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PCA FES 2025

第7回健康経営トレーニングクイズ

更新日:2025/05/13

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昨今、健康経営が注目されていますがまだまだ知識に不安のある方もいらっしゃるかもしれません。

健康経営についてもっと知りたい人事・総務のご担当者様にお役立ていただけるよう、健康経営にまつわる問題をクイズ形式でご用意しました。

こちらの問題で自分の知識を確認してみましょう。

問1 生産性を向上させるために取る組むべきこととは

最近では従業員のパフォーマンスを上げるために、ユニークな施策を企業は取り入れています。始業前30分間に、あることを取り入れたことで最も生産性が上がった事例は、次のうちどれでしょうか。

  1. SNSやメールなどのチェックをしてもらった
  2. 趣味など自分の好きなことに時間をつかってもらった
  3. 運動などのエクササイズをしてもらった

正解:C…運動などのエクササイズをしてもらった

解説:2011年にカロリンスカ研究所が行った研究では、177人の被験者を対象に始業前30分間、趣味などの好きなこと、または運動などのエクササイズをしてもらいました。すると、どちらを選択したグループも、始業からずっと仕事をしていたグループと比べ、30分時間が減っているにもかかわらず、パフォーマンスが落ちていなかったのです。つまり、生産性はむしろ上がっていたということです。

なかでも運動を取り入れたグループは、仕事のキャパシティーが増え、病欠が減る傾向がみられました。長期的な視点からは、運動がもっとも効果的といえます。一方で、SNSやメールなどをチェックすると、受動的な姿勢になり、集中力が低下することが別の研究からわかっています。

昨今では「健康経営」などが注目されていますが、やはり健康と仕事のパフォーマンスには深い関係があるといえそうです。

問2 メンタル不調の同僚への初期対応

メンタル不調が疑われる同僚に初めて声をかける際、最も適切な対応はどれでしょうか?

  1. 相手の状態を判断し、自分なりの解決策を提案する。
  2. 「大丈夫?」と簡単に声をかけるだけで、踏み込んだ話は避ける。
  3. 相手の話に耳を傾け、感情に寄り添いながら、必要に応じた支援や専門機関の利用を提案する。

正解:C…相手の話に耳を傾け、感情に寄り添いながら、必要に応じた支援や専門機関の利用を提案する。

解説:メンタル不調の同僚に適切に対応するためには、まず相手の話に耳を傾け、感情に寄り添うことが重要です。メンタル不調の方は、自分の状態を言葉にすることが難しかったり、周囲に気を遣って本音を話せなかったりすることがあります。そのため、「最近疲れているようだけど、大丈夫?」といったシンプルな声かけから始め、相手のペースで話せる環境を作ることが大切です。

一方で、①のように一方的に判断し、解決策を押しつけることは逆効果になりかねません。メンタル不調の原因は複雑で個人差が大きいため、無理にアドバイスをすると、かえって相手にプレッシャーを与えてしまう可能性があります。また、②のように簡単な声かけだけで済ませると、相手が本当に助けを求めたいときに話しづらくなることもあります。

最も大切なのは、相手を尊重しながら適度な距離感を保ち、必要に応じて社内の相談窓口や産業医、カウンセリングサービスなどの専門機関を勧めることです。焦らず、寄り添いながらサポートする姿勢を持ちましょう。

問3 ヘルスリテラシー

企業が従業員のヘルスリテラシー(健康や医療に関する情報を正しく入手し、理解し、評価して活用する能力)の向上に取り組むことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の活性化をもたらし、結果的に業績向上や組織としての価値向上へ繋がることが期待されています。そこで従業員のヘルスリテラシーを高めるために適切で効果的な取組みについて、次の3つの中から選んでください。

  1. 従業員への定期的な健康教育セミナーや正確な健康情報の提供
  2. 従業員の意欲向上を目的とした成果給や賞与などの金銭的インセンティブの強化
  3. 従業員に対する残業規制や有給休暇の取得推進など勤務時間の厳格な管理

正解:A…従業員への定期的な健康教育セミナーや正確な健康情報の提供

解説:ヘルスリテラシーとは「健康や医療に関する情報を正しく入手し、理解し、評価し、活用して自身の健康管理に役立てる能力」のことを言います。そのため、この能力を向上させるには、従業員が正確な健康情報に触れ、それを理解・評価し、実践できるような教育や機会提供が必要です。

①は健康知識を提供し、理解を深めることを直接目的としているため、ヘルスリテラシー向上に適切な取り組みと言えます。

②は、金銭的インセンティブにより従業員のモチベーションやパフォーマンスを向上させる方法であり、業績向上ややる気促進には役立ちますが、「健康に関する情報の理解力を高める」ことには直接つながりません。

③は勤務時間の管理や休息を促すことで従業員の身体的健康や精神的健康の改善には有効ですが、ヘルスリテラシーの根本である「情報の理解・評価・活用する能力」そのものの向上を目的とした取り組みとは異なります。

よって、ヘルスリテラシーを直接高める効果を持つのは①ということになります。

この記事の執筆者
社会保険労務士法人 未来経営(ESコモンズ メンバー)

長野県松本市に拠点を置き、それぞれ専門分野を持つ5名の社会保険労務士が在籍しています。私たちのビジョンである「元気な会社作りのお手伝い」を実現するため、母体である税理士法人未来経営ともに、人事労務分野に積極的に携わり、トータルな企業経営サポートを実現しています。

ESコモンズ主宰 有限会社人事・労務 URL:https://www.jinji-roumu.com/