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第1回健康経営トレーニングクイズ

公開日:2024/10/25

健康経営トレーニングクイズシリーズ第1回健康経営トレーニングクイズ

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昨今、健康経営が注目されていますがまだまだ知識に不安のある方もいらっしゃるかもしれません。

健康経営についてもっと知りたい人事・総務のご担当者様にお役立ていただけるよう、健康経営にまつわる問題をクイズ形式でご用意しました。

こちらの問題で自分の知識を確認してみましょう。

問1 ウェルビーイングについて

健康経営と関係性の深い「ウェルビーイング」に関する説明について、正しいものを選んでください

  1. ウェルビーイングについては、WHO(世界保健機関)憲章のマーティン・セリグマン氏が定義した「健康(Health)」において、定義されている。
  2. 2023年の「世界幸福度ランキング」で、日本の順位は137カ国中「54位」である。
  3. ウェルビーイングとは、身体的、精神的に健康な状態であるだけでなく、社会的、経済的にも良好で満たされている状態にあることを意味する。

正解:C…ウェルビーイングとは、身体的、精神的に健康な状態であるだけでなく、社会的、経済的にも良好で満たされている状態にあることを意味する。

解説:ウェルビーイングは、Well(よい)とBeing(状態)が組み合わさった言葉で、心身ともに健康で良好な状態を表す概念です。従来のGDPでは表せない心身の「豊かさ」を測る指標として生まれ、2015年には持続可能な開発目標(SDGs)にも組み込まれています。日本でも、政府の「成長戦略実行計画」において、省庁間でのWell-beingに関する取り組みの推進に向けた情報共有・連携が図られています。また、GDPだけではなく、満足度・生活の質に関する幅広い視点を可視化する目的で、内閣府によって「Well-beingダッシュボード(満足度・生活の質を表す指標群)」が公開されています。

従業員が「幸せ」と感じることで、生産性の向上やエンゲージメントに影響を与えるため、ウェルビーイングの観点から、組織づくりや職場環境を整えていくことが大切です。

問2 産業医の設置について

企業の従業員の健康管理を行い、企業を守るために様々な業務に携わる産業医。その設置義務について、正しいものを選んでください。

  1. 50名以上の従業員がいる企業は、産業医を設置しなければならない。
  2. 50名未満の従業員がいる企業も、産業医を設置しなければならない。
  3. いかなる企業も、産業医の設置義務はない。

正解:A…50名以上の従業員がいる企業は、産業医を設置しなければならない。

解説:労働安全衛生法では、労働者の健康を守るため、常時50人以上の従業員を使用する事業場は、必ず産業医を選任しなければならないと定められています。「常時使用する従業員」には、正社員だけでなく、パートタイマーやアルバイト、派遣労働者なども含まれ、契約形態や勤務時間の長短に関係なく、事業場で継続的に働いている従業員が50人以上の場合、産業医の選任が必要になります。

産業医を設置することにより、様々な健康管理にまつわる動きや健康経営の実践において、日頃のやり取りやコミュニケーションを密にし、役立てていくことが大切です。

問3 ストレスチェックの実施について

50名以上の従業員がいる企業で、実施が義務付けられているストレスチェックについて、正しいものを選んでください。

  1. ストレスチェックを実施できるのは、企業の取締役や幹部など監督的地位にある者である。
  2. ストレスチェックを実施できるのは、医師・保健師・所定の研修を受けた看護師などである。
  3. 検査を受ける従業員の進退に、直接的な権限を持つ監督的地位にある者は、検査結果の事務に従事することができる。

正解:B…ストレスチェックを実施できるのは、医師・保健師・所定の研修を受けた看護師などである。

解説:ストレスチェックの企画と結果の評価に関与する「実施者」は、誰でもなれるものではなく、医師、保健師または厚生労働大臣が定める研修を修了した看護師・精神保健福祉士・歯科医師・公認心理師でなければなりません。また、実施者の役割として、ストレスチェックの調査票の選定や評価方法、高ストレス者の選定基準について意見を述べたり、医師による面接指導を受ける必要があるかの確認をしたりする必要があります。

ストレスチェックは、早期のセルフケアやメンタル不調の防止が目的ですが、ただ実施するだけではなく、結果を踏まえて個々人が自身の状態を認識したり、職場内で対話をしたりするなど、職場環境の改善につなげていくことが重要です。

この記事の執筆者
白川 くるみ
白川 くるみ(しらかわ くるみ)

有限会社人事・労務 コンサルタント。
903シティファーム推進協議会 事務局。
千葉大学教育学部卒業後、大学院在学中に903シティファームに出会う。活動に携わりながら、在学中のインターンを経て有限会社人事・労務に入社。労働・社会保険手続き、給与計算等を中心に、業務のサポートに関わり、中小企業の組織運営の健全性向上に注力する。
903シティファーム推進協議会では、コミュニティマネージャーとして、農と食を通じて地域をつなげるをコンセプトに、地域でのコミュニティ作りを実践している。
関心のある教育や環境問題の視点から、SDGsや、さらにその先のウェルビーイングな社会を目指し、自らの実践を踏まえて、企業や社員に向けた新しい働き方や経営のあり方を伝えるべく活動している。

・「法制化記念フォーラムin宇都宮 新しい働き方から持続可能な地域づくりに向かって」(ワーカーズコープ 北関東事業本部)
・「RSデイリーニュース #人事・労務のポイント」執筆(あいおいニッセイ同和損害保険モーター営業開発部)
・「SDGsの意味とは?目的やウェルビーイングなどの用語を解説」執筆(ピー・シー・エー株式会社 P-Tips)
・講演「若手社員の採用と定着」(主催:東上ガス株式会社)
・講演「法制化記念フォーラムin宇都宮 新しい働き方から持続可能な地域づくりに向かって」(主催:ワーカーズコープ北関東事業本部)