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しっかり押さえておこう!財務諸表とは

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企業は必ず決算を行い、関係書類を外部に公開する必要があります。この際作成されるのが「財務諸表」です。

財務諸表は税務署に提出する必要がありますが、作る目的はそれだけではありません。自社の財政を可視化し戦略に活かすために、財務諸表が重要な役割を果たすからです。

今回は絶対に押さえておきたい財務諸表とは何か、そしてその役割や財務三表を見る際のポイントなどを解説していきます。


財務諸表とは

財務諸表とは、決算を行う際に作る各書類の総称のことです。

財務諸表の中でも

・貸借対照表
・損益計算書
・キャッシュフロー計算書

は財務三表と呼ばれ、財務諸表の中でも特に重要な書類となります。

財務諸表では資産の調達方法や利益創出の実績、会社のお金のまわり方などあらゆる財政に関する指標が可視化されます。


財務諸表の役割

財務諸表の役割は、ステークホルダー(企業が経営する上での利害関係者。株主や経営者、従業員にとどまらず、顧客・取引先・金融機関・競合企業・地域社会・行政機関等が含まれます)に自社の財政状況を細かく見てもらうことです。

企業はその企業単独で存在しているわけではなく、ステークホルダーからのさまざまな支援を受けて機能しています。そしてステークホルダーの目的は企業を支援して、最終的にはそこから利益を得ることです。

しかし、それらステークホルダーの方向性が一致するとは限らず、誰かが利益を得ても他のステークホルダーは利益を得られず、損をしてしまう可能性もあります。不公平な状況が続いてしまうと大きな対立を招いてしまい、会社経営にも響いてしまいます。

財務諸表を公開し自社がどのくらい利益を出しているかなどを外部から把握できれば、ステークホルダーはどのくらい利益を得られるかが判断できます。その上でステークホルダー間の利害調整を行って、公平に利益を分配できます。

また財政状況によっては、ステークホルダーは投資額を上げたり下げたり調整を行う必要があります。財務諸表により、これからどれくらい投資すればよいのかも判断できます。

財務諸表は外部の人間だけが利用するものではありません。自社の経営判断にも有効な資料となります。

たとえば財務諸表からは、売上が高くても純利益が予想より低かった場合、コストのかかり過ぎなどが原因で、売上を上手く利益へ転換できていないなどの分析ができます。経営者としてはコスト削減を行い、利益を最大化していくなどの戦略を取る必要があります。

このように、財務諸表を見れば自社財政に関する課題が浮き彫りになるので、さまざまな経営判断に活用できます。


財務三表を見るときのポイント

ここからは財務諸表の中でも特に重要な、財務三表を見る際のポイントをご紹介していきます。

・貸借対照表
・損益計算書
・キャッシュフロー計算書


貸借対照表(B/S)

貸借対照表は、資産と負債、純資産(賃借)を対照させて比較できる表を指します。英語で貸借対照表を指す「Balance Sheet」を略して「B/S」とも呼ばれます。主に左側が資産、右側が負債、右下が純資産と分かれており、

・流動資産
・固定資産
・流動負債
・固定負債
・純資産

などの項目で構成されています。

資産を入手するためには、資金を用意する必要があります。賃借対照表では自社がどのような形で保有しているかを表の左側に資産として表記し、また右側には事業資金をどのように用意したかが総資本として表記します。

資産と総資本が同じ表に記載されているため、賃借対照表を見ればすべてを把握することが可能です。

賃借対照表では、まず自己資本比率を確認する必要があります。

自己資本比率が高いほど資産の元になる自社の資本率が高く、負債が少ないことになります。つまり借入金をあまり抱えていないということになるので、健全な財政運営ができていることになります。反対に自己資本比率が低いと、負債を多く抱えて経営をしている状況なので打開策を打つ必要性が出てきます。

自己資本率は、

・自己資本/総資産×100

で計算できます。

また流動負債と流動資産を突き合わせて、現時点で自社の支払い能力が十分かどうかを計測できます。

・流動資産÷流動負債×100

結果、100%を下回る場合(流動負債をすぐに返済できない状況)は注意が必要です。


損益計算書(P/L)

損益計算書とは、決算までに企業が作り出した収益と費用などについて細かく把握できる書類です。英語で損益計算書を指す「Profit And Loss Statement」を略して「P/L」とも呼ばれます。

・売上高
・売上原価
・売上総利益
・販売費及び一般管理費
・営業利益
・営業外費用
・経常利益
・特別利益
・特別損失
・税引前当期純利益
・法人税等
・当期純利益

売上高が一番上に位置し、他の指標がその下に並び計算を行う仕組みになっています。

損益計算書により本業や本業外でどれだけ利益を得られたか、そして税金などを差し引いて最終的な純利益がどのくらいになるのかなどを細かく把握できます。

損益計算書では、まず単純な利益を確認しましょう。

当期純利益を見れば最終的に会社が黒字か赤字かはわかりますが、それだけでは不十分です。営業利益は十分に上げられているか、営業外収益に頼りすぎていないかなど、その他の項目を見ることで本当に健全に稼げているかどうかがわかります。

また、売上から利益への転換率を確認することも重要です。

たとえ売上が多くても、原価のかかり過ぎなどマイナス要因が多い状態の場合は利益にはつながりません。売上から原価を引いた「売上総利益」を売上高で割って計算した「売上総利益率」を計算することで、仕入製品の収益性を見ることができます。売上が利益へと結びついているかを確認しましょう。


キャッシュフロー計算書(C/F)

キャッシュフロー計算書は、企業内の現金の流れを可視化するための書類です。英語でキャッシュフロー計算書を指す「Cash Flow Statement」を略して「C/F」とも呼ばれます。

キャッシュフロー計算書は「営業活動によるキャッシュフロー」「投資活動によるキャッシュフロー」「財務活動によるキャッシュフロー」の3つの内容に分けられます。

単純な損益ではなく「現時点でどのくらいすぐ使える現金が残っているか」を判断できるので、現金の流れが適切かを判断するのに重要な書類です。

キャッシュフロー計算書では、各カテゴリごとに数値を読み解くことがポイントになります。

たとえば営業活動によるキャッシュフローには

・税引前当期純利益
・減価償却費

などが含まれ、会社の営業活動によってプラスであればあるほど利益が多い状態です。マイナスの場合は利益が上げられていないので、会社経営の見直しを行う必要があります。

また投資活動によるキャッシュフローには

・有価証券取得による支出
・有価証券の売却による収入

などが含まれ、会社の投資活動にお金を使っているかが把握できます。

このカテゴリについては、成長のために投資をしている企業であればあるほどマイナスになりやすくなっています。逆にプラスの状態の場合は資産などお金になるものを売却しているので、場合によっては経営が悪化している可能性もあります。

財務活動によるキャッシュフローには

・借入金の収入
・返済による支出

などが含まれ、外部から受け取ったお金の流れがわかります。

財務活動によるキャッシュフローがマイナスの場合は、負債に対して支出ができる状態にあり、財政に余裕が出てきたと判断できます。逆にプラスの場合は負債などが膨れ上がっている可能性があり、返済できるように戦略を立てていく必要があります。

このようにキャッシュフロー計算書はマイナスの状態が、逆に健全な会社経営を表している可能性もあるので、注意深く指標を確認しなければなりません。


財務諸表を扱う際はクラウド会計ソフトがあると便利

財務三表を始めとする財務諸表を作成する際は、たくさんの情報を入力し、各項目を判別しながら計算を行っていく必要があります。また作業終了後の確認も一苦労です。

財務諸表の作成や確認に負担を感じる場合、クラウド会計ソフトがあると課題を解決できます。

クラウド会計ソフトは財務諸表テンプレートを持っているので、仕訳の入力をするだけで出力まで自動的に行います。これにより、財務諸表作成にかかる時間を大幅に短縮できます。

また集計のもととなる仕訳が間違っている場合に、入力時に警告してくれる機能も搭載されているため、ミスのない入力や確認作業の面もクラウド会計ソフトで効率化できます。

サービスによって価格や機能は異なるので、十分な選定を行ない、自社に最適なクラウド会計ソフトを導入しましょう。


まとめ

財務諸表においては単に税務署や外部に提出しなければいけないから作成をする、と思うのではなく、自社の経営判断に活用できる重要な資料と捉えられるかがポイントです。書類ごとに役割や見るべきポイントなどが異なるので、本記事を読み返して確認してください。

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