更新日:2023/05/16
皆さんは困っていることやストレスを一人で抱え込み、悩んでいませんか?また、誰かに相談したいのに、誰に話していいかわからないと考え込んでしまうこともあるかもしれません。
そんなときに活用してもらいたいのが、専門知識やスキルを持ったカウンセラーが行う「カウンセリング」です。ここではカウンセリングの4つの効果と効果を高めるための方法を3つ紹介します。
カウンセリングとは、専門知識やスキルを持ったカウンセラーとの対話によって、相談者が抱える悩みや困りごとを解決できるように導くことです。カウンセラーがアドバイスをするというよりは、相談者の悩みを傾聴しコミュニケーションを通じて、相談者が頭や心の中を整理できたり、気づきを得たりすることが目的です。
残念なことに、日本ではカウンセリングに対して消極的なところがあります。しかし、世界、特に欧米では些細な出来事でも日常的にカウンセリングを利用することがあります。それほど「カウンセリング」とは「気軽に利用できる」ものなのです。もちろん、深刻な悩み事や心の病の治療などでカウンセリングを行う場合もあります。しかし、相談事の程度が大きくないと利用できない、というわけでは決してありません。どんな人でもカウンセリングを利用することができます。どんな些細な事でも、カウンセリングで相談することで「自分自身のためにできる、より良い行動」に繋げることができるのです。
カウンセリングには様々な効果があります。ここではその効果を4つ紹介し、詳しく説明します。
カウンセリングで相談事を「声に出して話し、聞いてもらう」ことで、一人では抱えきれなかった感情を開放し、共有することができます。また、カウンセラーは受け身で聴くだけではなく、受容的な姿勢で相談者を受け入れ、決して否定や評価をしたりせず聴いてきくれるため、話したことで「自分のことをわかってもらえた」という安心感を得ることができます。また、他人に相談事を共有できたことで、肩の荷を降ろすことができ、気持ちも軽くなります。
カウンセリングで「話す」ことで、相談事を客観視することができます。自分一人では混乱し、バラバラになっていたものを、カウンセラーと一緒に客観視できれば、それまで見えなかった部分を発見したり、解決への糸口を見つけることもできます。頭や心の中を整理でき、気持ちが落ち着くことで、解決へ向けてのステップを踏み出す準備が整います。
ストレスを感じてしまったとき、「それはどんなときなのか」「なぜストレスに感じるのか」「どうすれば解決できるか」を一人で考え、分析するのは難しいことです。そんなときカウンセリングを利用することで、カウンセラーとの対話からヒントを得られるなど、自分一人では気付けなかったことを発見できるかもしれません。そうやってストレスについて一つ一つ分析し、自分なりの解釈や解決方法をカウンセラーと一緒に考えていくことで、同じような場面に遭遇しても「こういうときは、こう対処すればいい」とわかるようになってきます。それを繰り返していくうちに、ストレスが軽減され、うまく付き合っていくことができるのです。
カウンセリングを利用することで、自身でも気付けなかった「本当の自分」について理解を深めることができます。あなたの「いいところ」「よくない癖」「得意なこと」「苦手なこと」など、自分でいくつ思い浮かべることができますか?思い浮かべられたものはきっと、あなたが自分自身を理解している部分なのでしょう。しかし、本当にそれだけでしょうか?カウンセリングを利用し、カウンセラーと対話することで、自分一人では気付けない長所や短所、理解しているようで理解しきれていない部分など、たくさんの発見をすることができます。まずはそれらを理解し、良いところは伸ばしたり、苦手な部分を得意な部分でカバーする方法をカウンセラーと一緒に考えていくことが大切です。自分自身を深く理解することで、これから起こるであろうこと、挑戦しようとしていることなど、未来の出来事にポジティブに向き合うことができ、より自分らしく、明るい生活を送ることができるのです。
カウンセリングを利用するだけでは、その効果を十分に得ることができない場合があります。カウンセリングの効果を高めるためには、自分自身の悩みや課題と真剣に向き合い、今後自分に何ができるのかを無理せずに考えていくことが大切です。そのための方法を3つ、順を追って紹介します。
その日に受けたカウンセリングの内容をアウトプットしてみましょう。アウトプットの方法は自由ですが、おすすめは紙やノートに書き出す方法です。内容を思い出して文字にすることで、相談事の客観視・頭や心の整理整頓ができ、疑問点や今後の課題がより鮮明に見えてきます。どんな些細な内容でも、問題や課題の解決策を見いだすヒントになるかもしれません。なので、その時感じたこと、自分の考えなども積極的にメモしておきましょう。その紙やノートは、見返したりすることで、自分自身への理解をより深め、次のステップへ進むためのきっかけになります。また、あなたが自分自身に向き合ったという大切な証明でもあるのです。
自分自身の理解を深めたあとは、悩みや問題点を見つめ直し、自分にできることを考えるのが大切です。カウンセリングの内容をアウトプットできたら、次は「解決に導くためにできること」を考えてみましょう。これは心が穏やかで、時間に余裕がある時に行うのが最適です。そして、方法①のように紙やノートに書き留めておくと、整理しやすくおすすめです。まず、アウトプットした情報を見返して、ストレスが原因だと思ったのなら、「気分転換に○○をしてみる」など自分なりに解決に導く方法を考えて書き出してみましょう。可・不可は考えず、思ったことをメモします。それをさらに「すぐ実行できるもの」「実行できそうなもの」「実行は難しいもの」などに分類します。それが整えば、次のステップへ進むことができます。
方法②で考えた「すぐ実行できるもの」「実行できそうなもの」を実際に実行してみましょう。実行したあとは振り返りをすることが重要です。実際に実行してみると、「よかったところ」「改善したいところ」など様々な部分が見えてきます。それを書き出し、一つ一つを自分なりに考察してみましょう。代替案や改善するヒントなどが見えてきます。「実行する」「振り返る」「考察する」というプロセスを繰り返し行っていくことが重要です。そして、自分一人では解決できそうにない問題に直面した場合は、再度カウンセリングを利用するなど、他者に相談するのも一つの手段です。自分に合った方法を模索し、工夫していくことも大切です。
困りごとやストレスを抱え込み、一人で悩むことが苦しくなってしまったときは、ぜひ「カウンセリング」を活用してみてください。自身の悩み事を他者に話すことはとても勇気がいることです。しかし、その一歩を踏み出すことができれば、あなたにとってより良く・最適な行動に繋がることでしょう。また、カウンセリングを活用し、その効果を高めるためには、自分自身と向き合い、日々の積み重ねで成長していくことが大切です。「自分らしく生きる」ために、自分のペースで、無理なくできることから始めていきましょう。