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ハラスメントとは?複数あるパワハラやセクハラの種類や対策について解説

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性格や考え方が違うさまざまな人が集まって生きる社会では、意見の食い違いが起こることも珍しくありません。

その際、必要であれば注意をしたり、自分の意見をはっきりと伝えたりすることが重要になるケースもあります。ところが、それが度を越えてしまえば「ハラスメント」となり、人間関係に問題が生じてしまう場合もあるでしょう。この記事では、パワハラやセクハラを中心としたハラスメントの種類について詳しく解説します。

ハラスメントの定義は「相手側の感情によるもの」

パワハラやセクハラなどのハラスメントは、相手にとっていわゆる「嫌がらせ」行為といえます。

ハラスメントの定義は、あくまでも相手側が不快に感じたり、辛く感じたりした場合というものです。行った本人に嫌がらせをしているという自覚がある・なしに関わらず、そうされた人が傷ついた、苦痛に感じたといった場合にはハラスメントになります。ハラスメントの種類は細かく分けられており、その数は35種類にも及びます。日常生活のなかでも、家族や親戚、友人同士間で行われている会話がハラスメントにあたるという場合もあるので注意が必要です。

特に、職場内におけるパワハラやセクハラなどは大きな問題になり、1997年に男女雇用機会均等法が改正されたことに伴い、セクハラ規定が設けられました。また、2020年6月からは大企業を対象としてパワハラ防止法が施行されており、2022年4月からは中小企業に対しても施行される予定になっています。パワハラ対策義務化になった場合、厚生労働省のガイドラインを参考に対策を行わなければなりません。


ハラスメントの内容とは

ハラスメントには、さまざまな種類があります。

こちらではハラスメントのなかでも有名なパワハラやセクハラについて詳しく解説します。

パワハラは主に6種類

パワーハラスメント(パワハラ)とは同じ職場で働く者に対し、上司であることなど、職務上の地位や役職という優位性を利用して精神的・肉体的な苦痛を与えることです。代表的なパワハラは「身体的な攻撃」「精神的な攻撃」「人間関係からの切り離し」「過大な要求」「過少な要求」「個の侵害」という6種類に分類されています。

ただ、これらがパワハラのすべてではなく、ほかにも部下が上司に対して行う「逆パワハラ」が行われているケースも少なくありません。逆パワハラの例として、SNSなどで上司を誹謗中傷したり、パワハラをちらつかせたりといったことがあります。

セクハラには「対価型」「環境型」がある

性的な嫌がらせを行うセクシャルハラスメント(セクハラ)には、対価型と環境型の2種類があります。

対価型は職場や学校などで立場や上下関係を利用し、立場的に下位にいる者にさまざまなことを強要するものです。たとえば、「性的な要求を受け入れることと引き換えに昇進させる」「命令を聞かないのであれば辞めてもらう」といったことが挙げられます。環境型は、性的な言動を繰り返すことで対象となった人物が働きづらくなる環境を作ることです。お酌の強要や肉体的な接触がそれにあたります。

ちなみに、女性に対して結婚や妊娠について質問することもセクハラのひとつなので注意が必要です。なにげなく質問した内容がセクハラにあたる場合もあるため、あらかじめ、どのようなことがセクハラになるのかを確認しておくほうが良いでしょう。

パワハラ防止法が2022年には完全施行に

2020年からすでに大企業においてはパワハラ防止法の施行がされており、パワハラ対策が義務化されています。中小企業については、2022年に施行予定です。

厚生労働省ではガイドライン「職場におけるハラスメント関係指針」を確認することができます。ガイドラインによると、職場におけるパワハラの内容とは「優越的な関係を背景とした言動」「業務上必要かつ相当な範囲を超えている」「労働者の就業環境が害されている」という3つの条件すべてを満たしているものです。業務上で必要であり、適正な指示・指導が行われているものに関してはパワハラには該当しません。

パワハラ対策義務化になれば、事業主は職場におけるパワハラを行ってはならないことを従業員に明確に示し、パワハラに関する相談や対策を行う体制を整えなければなりません。

万が一、パワハラの事実が確認されたときは迅速に対応し、相談者や行為者のプライバシーの保護をするとともに、従業員にパワハラがあった事実を公表・再発防止をする必要があります。また、パワハラの相談を理由として不利益な取り扱いをすることも禁止です。従業員側もパワハラ問題に関して理解を深めたうえでほかの従業員に対する言動に注意し、事業主が行う措置に従う義務があります。


パワハラ防止法に違反すると公表される可能性も

パワハラ防止法は国によって定められたものであり、各企業においてパワハラ対策義務化となっているため、違反した場合にはどうなるのかという点が気になっている人もいるのではないでしょうか。

パワハラ防止法は、違反した際に科せられる罰則について定義されていません。これは各企業に対策が任せられているからです。ただ、厚生労働大臣がその必要があると判断した場合に限り、企業は指導・勧告を受ける場合もあります。さらに、指導・勧告を受けたにもかかわらず、その後も改善する様子がない場合にはその旨が公表される場合もあるので注意が必要です。「パワハラ問題があったうえに勧告されても改善しない企業」というイメージがつき、今後の事業活動に影響が出る可能性もあります。

ちなみに、パワハラ防止法のひとつとして「相談者への不利益な扱いをしてはならない」というものがありますが、もし、こちらに違反した場合も法律違反になります。不利益な扱いとは、たとえば、パワハラの相談をしたことを理由に解雇をしたり、給与カットをしたりなどです。パワハラの行為者に対して処分を行う際にも、過剰な対策をした場合には行為者側から不当な処分であると訴えられるケースもあるため、注意しましょう。

懲戒処分を行うことが妥当だと判断された場合には、法的な面からも考慮する必要があります。


ハラスメントについては企業内で明確に

人間関係のなかでさまざまなハラスメントがあるといわれています。2020年からはパワハラ防止法も施行されており、パワハラやセクハラに対する処分も厳しくなっているのが現状です。

企業側はパワハラに関する自社の対策などについて明確にし、相談できる体制を整えなければなりません。従業員側はパワハラしないように気をつけ、事業主から指示があった際には従う必要があります。パワハラ防止法については定義された罰則はないものの、状況次第で指示や勧告を受ける場合もあるため、厚生労働省のガイドラインに沿って対策しましょう。

※本記事の内容についての個別のお問い合わせは承っておりません。予めご了承ください。