消込

債権管理での消込について

債権管理での消込方法は以下の3種類があります。

 

消込方法

概要

自動消込

対象処理は「債権管理」-「消込」-「債権自動消込」です。

条件指示に従って、システムが自動で消込対象を決定する消込方法となります。

消込対象は以下の条件で決定します。

最初に回収予定額と回収額で比較をします。

この時に(1)(2)の回収予定が消込対象となります((1)が(2)より優先されます)。

(1)  回収予定額と回収額が一致

(2)  回収予定額と差異を含む回収額が一致している

 

さらにこの中で複数の回収予定が対象となっているときは、以下の優先順位で対象となる回収予定を決定します。

  • i.  回収予定日と回収日の一致

  • ii.  回収予定種別と回収種別の一致

回収額が回収予定額を上回ったときはⅰ、ⅱの順で対象となる回収予定を決定し、残りの回収額で再度回収予定の対象を決定します。

また、回収額が回収予定額を下回ったときはⅰ、ⅱの順で回収予定と一部消込を行います。

 

≪ご注意≫

回収予定が9990円、6000円、4000円と存在し、固定差異が10円のときに10,000円の回収伝票と自動消込すると、6000円と4000円の回収予定とではなく9990円の回収予定と10円の差異で消込されます。

即時消込

対象処理は「デジタルデータ処理」-「FinTechサービス」-「取引明細の受入」、「債権管理」-「回収」-「回収伝票入力」「EBデータ受入」、「債権・債務」-「手形・電債処理」-「電債開示データ転送」、「随時」-「汎用データの受入」です。

伝票登録時に即時に消込する方法となります。

即時消込されるかは請求先の即時消込の設定や汎用データ受入時の設定に従います。

消込対象は以下の条件で決定します。

最初に回収予定額と回収額で比較をします。

この時に(1)(2)の回収予定が消込対象となります((1)が(2)より優先されます)。

(1)  回収予定額と回収額が一致

(2)  回収予定額と差異を含む回収額が一致している

 

さらにこの中で複数の回収予定が対象となっているときは、以下の優先順位で対象となる回収予定を決定します

  • i.  回収予定日と回収日の一致

  • ii.  回収予定種別と回収種別の一致

回収額が回収予定額を上回ったときはⅰ、ⅱの順で対象となる回収予定を決定し、残りの回収額で再度回収予定の対象を決定します。

また、回収額が回収予定額を下回ったときはⅰ、ⅱの順で回収予定と一部消込を行います。

ただし、回収伝票入力処理で対象の回収予定が選択されているときには、選択された回収予定から消込対象を選択します。

 

≪ご注意≫

回収予定が9990円、6000円、4000円と存在し、固定差異が10円のときに10,000円の回収伝票と即時消込すると、6000円と4000円の回収予定とではなく9990円の回収予定と10円の差異で消込されます。

手動消込

対象処理は「債権管理」-「消込」-「債権手動消込」です。

消込対象や消込金額を手動で決定する消込方法となります。

差異についても入力した内容に従います。

債務管理での消込について

対象処理は「債務管理」-「支払」-「支払確定」です。

伝票登録時に即時に消込する方法となります。

「支払伝票を集約して作成」したときの消込対象は以下の優先順位で決定します。

最初に支払予定額と支払額(支払額には差異の金額を含む)で比較をします。

さらにこの中で複数の支払予定が対象となっているときは、以下の優先順位で対象となる支払予定を決定します

  • i.  支払予定日と支払日の一致

  • ii.  支払予定種別と支払種別の一致

支払額が支払予定額を上回ったときはⅰ、ⅱの順で対象となる支払予定を決定し、残りの支払額で再度支払予定の対象を決定します。

また、支払額が支払予定額を下回ったときはⅰ、ⅱの順で支払予定と一部消込を行います。

相殺消込について

対象処理は「債権・債務」-「相殺消込」です。

債権項目(回収予定など)と債務項目(支払予定など)を相殺する消込方法となります。

相殺対象は入力された内容に従います。

異なる請求先、支払先でも相殺消込を行うことができます。

差異については入力できません。

手形の裏書譲渡での相殺については受取手形・電債の決済顛末処理で行います。

  • 回収予定(支払予定)で消込を実行すると、対応する債権伝票(債務伝票)も同時に消込が実行されますが、消込の対象とする債権伝票(債務伝票)についてはシステム側で決定します。

    同様に、債権伝票(債務伝票)で消込を実行すると、対応する回収予定(支払予定)も同時に消込が実行されますが、消込の対象とする回収予定(支払予定)はシステム側で決定します。 

差異について

消込実行時に債権金額と実際の回収金額が異なる場合があります。債権金額より回収金額が少ないときに許容される差異とみなし、債権を全額消し込むときに差を埋めるための仕訳が必要となります。差異が生じるケースとしては、消費税、手数料、割引等が主に考えられます。

<例>

10,001円の債権に対して10,000円回収を受けたときに、1円は消費税の計算の差とみなして雑損\1/売掛金 \1 のような仕訳を起こすこと。

 

消込を実行する際に、金額に差異が発生した場合も消込対象として許容する金額、使用する科目などを「前準備」-「消込設定」で設定することができます。

 

≪消込差異の考慮について≫

即時消込、自動消込時に考慮される差異は、範囲差異と固定差異のみで手動差異は対象外となります。範囲差異と固定差異で設定された範囲内の差であれば回収予定額=回収額と判定します。

なお、回収予定が複数のときには回収予定は合算したうえで差異の考慮を行います。

 

<設定例1:回収予定額:10,810円、範囲差異「-20円~20円」、固定差異「108円、216円」>

差異考慮の結果、一致とみなされる回収額は以下のとおりとなります。

(1)  10,810円

→差異なし

(2)  10,790円~10,830円

→範囲差異のみ

(3)  10,702円、10,584円

→固定差異のみ

(4)  10,682円~10,722円、10,564円~10,604円

→範囲差異と固定差異

  • ただし、(1)  (3)  の金額であればそちらを優先します。

また、範囲差異と固定差異額が重複することがあります。このため、範囲差異と固定差異のどちらを優先するかは「消込設定」の「優先する差異」で設定してください。

 

<設定例2:.範囲差異優先時で回収予定金額:10,810円、範囲差異「-100円~100円」、固定差異「54円、108円」>

差異考慮の結果、一致とみなされる回収額は以下のとおりとなります。

(1)  10,810円

→差異なし

(2)  10,710円~10,910円

→範囲差異のみ

  • 54円の差異は固定差異とも考えられますが、優先順位に従います。

(3)  10,756円

(2)  で範囲差異と判断済なので固定差異にはなりません。

(4)  10,656円~10,856円、10,602円~10,802円

→消費税差異+手数料差異

  • ただし、(1)  (3)  の金額であればそちらを優先します。

 

<設定例3:.固定差異優先時で回収予定金額:10,810円、範囲差異「-100円~100円」、固定差異「54円、108円」>

差異考慮の結果、一致とみなされる回収額は以下のとおりとなります。

(1)  10,810円

→差異なし

(2)  10,756円、10702円

→固定差異のみ

(3)  10,710円~10,910円

→範囲差異のみ。ただし、(1)   (2)  で判定済の金額は除外します。

(4)  10,656円~10,856円、10,602円~10,802円

→消費税差異+手数料差異

  • ただし、(1)  (3)  の金額であればそちらを優先します。

  • 回収予定金額が10,660円の時に(4)  で10,656円~10,856円、10,602円~10,802円のどちらにも合致しますが、この場合は固定差異の設定順となります(54円が先に登録されていれば10,656円~10,856円が採用されます)。

  • 範囲差異とは、消費税差異を想定しています。消費税の計算方法によって請求額に対して発生しえる差額となります。

  • 固定差異とは、手数料差異を想定しています。振込時にかかる手数料を振込依頼人と振込先のどちらかが負担するかの認識の差によって発生する差額となります。

  • 範囲差異のみ、固定差異のみでは合致せずに範囲差異+固定差異で合致する場合は、「消込設定」の優先設定は参照しません。

  • 手動消込時、差異のみの消込も可能です。

消込時の仕訳

消込が実行された際の回収伝票と支払伝票、差異の具体的な仕訳例について記載します。

前提条件として、「前準備」-「消込設定」で以下のような設定がされていることを想定します。

差異区分

借方科目

貸方科目

範囲差異

雑損

雑益

手動差異1

取立費用

取立費用

手動差異2

支払利息

受取利息

 

【パターン1】

(1)  下記2件の債権伝票を作成した

1件目:「残管理」科目が売掛金Aで5,000円

2件目:「残管理」科目が売掛金Bで5,000円

このタイミングで債権伝票を『PCA hyper 会計シリーズ』に転送します。

→作成される仕訳

売掛金A

5,000

売上高

5,000

売掛金B

5,000

売上高

5,000

(2)  回収伝票を作成した(現金10,000円、手数料110円、割引額1,000円)

(3)  (1)  の債権伝票と(2)  の回収伝票を手動消込した。消込対象は、売掛金A:5,000円、売掛金B:5,000円、範囲差異:10、手動差異1:300、手動差異2:-420とします。

  • 回収額の1,000は未消込として残ります。

→作成される仕訳

普通預金

 10,000

売掛金A

5,000

手数料

110

売掛金B

5,000

割引額

1,000

未消込相手科目

1,000

雑益

10

受取利息

420

取立費用

300

 

   
  • 1行目は、売掛金A、Bについて、売掛金が同じ勘定科目で仕訳内容が同一であれば、まとめて10,000円となります。

(4)  (2)  の未消込額1000円と他の債権伝票(売掛金A)を手動消込して仕訳転送をした。

→作成される仕訳

未消込相手科目

1,000

売掛金A

1,000

 

【パターン2(消込対象に赤伝が存在した場合)】

(1)  下記4件の債権伝票を作成した

1件目:売掛金2

1,000

売上

1,000

2件目:売掛金1

1,000

売上

1,000

3件目:売上

1,000

売掛金2

1,000

4件目:売上

600

売掛金2

600

(2)  (1)  の伝票を締めて回収予定を作成した((1)  のすべてが同一請求締の前提とします)。

(3)  回収伝票作成(現金 400)し、(2)  の回収予定と即時消込を実行した。

→作成される仕訳

売掛金2

1,600

売掛金2

1,000

現金

400

売掛金1

1,000

  • 回収予定に全額消込されますので、単純に「現金 400 / 売掛金2 400」のような仕訳だと残が発生する勘定科目が発生してしまいます。回収予定内の未消込の残高科目を集約した上で相殺仕訳と回収の仕訳を作成します。