公開日:2020/08/03
そもそも大前提として固定資産を管理する上で必要な視点があります。
それは「会計上の管理」と「物品管理」の2つの視点です。
まず、「物品としての管理」ですがこれは非常に単純で、その固定資産が実際に使用できるかどうかを重要視します。
頭が混乱してしまいがちなので、物品としての固定資産と会計上の管理を区別するには注意が必要です。
このあとは、「会計上の管理」と「物品としての管理」をそれぞれ説明していきます。
固定資産を会計上管理することは企業にとって非常に大切なことです。
主に会計上で管理することによるメリットは以下のようになります。
固定資産は取得価額全体を一時点で費用化できるわけではなく、減価償却費として算出した金額しか費用にすることはできません。
そのため正確な会計を行うためには固定資産の勘定科目や耐用年数、減価償却費などを検討する必要があります。
具体的な計上方法は以下で説明していきます。
<固定資産の費用の計上方法>
まずは会計上管理が必要になってくる固定資産について解説します。
これは固定資産を購入したら、帳簿上に費用としてどのくらい上げられるかと考えてもらえばわかりやすいと思います。
例えば会社で200万円(消費税抜き)の車を新品で購入したとします。
この時、200万円を全額一気に費用化できるわけではなく、何年かに分けて費用に算入することができます。
この考え方を減価償却といいます。
ではどのように固定資産を会計上管理していくかを説明いたします。
それは「固定資産台帳」という固定資産を管理する帳簿を作成し、資産を購入したり売却したりするたびに逐一管理することです。
固定資産台帳の管理方法は明確に決まっているわけではありませんが、最低限載せておくべき内容は以下の通りです。
初めはすごく多くて大変なように感じるかもしれませんが、固定資産ソフトを利用すれば簡単に管理できます。
会計上の固定資産の管理とは別に「物品上の管理」も必要不可欠になります。
物品上の管理とは「実際の固定資産の状態を把握すること」です。
会計上の管理が帳簿上での管理なら、物品上での管理は実情での管理をしていくことになります。
実際にどのようなことをしていくのかこれから説明していきます。
ざっとこんな感じになります。
固定資産の数・状態は棚卸の時など固定資産台帳と合っているか定期的に確認をしていきます。
固定資産のメンテナンスとは、例えば機械などの不具合があったときに修理をするのか一部だけ新しいものに替えるのかなどの判断をその都度行っていきます。
メンテナンスの結果に伴って固定資産の新規購入や除却などを視野に入れることも必要です。
もう少し細かいところで言うと、誰がどんな用途で資産を使用しているかを含め把握することが求められます。
固定資産の管理が結構面倒だと思う方もいると思います。
固定資産の一つ一つに管理ラベルを貼ったり、定期的に確認したりと地味で面倒なことばかりです。
しかも資産を全部把握しておかないと、除却したときにうっかり帳簿の情報を更新し忘れるなんてことはよくあります。
そのような人におススメしたいのは固定資産の管理をシステム化してしまうことです。
もう少し具体的に言うと「外部のシステムで固定資産の管理を徹底的にしてもらう」ことです。
手順としては以下の感じです。
これなら棚卸のための作業が大幅に減らすことができるので、日々の管理の負担がグンと減らすことができます。
もちろん会計上の必要な情報を入力しておけば、同時に会計上の管理もできるので一石二鳥です。
この方法であればバーコードを読み取ることで、除却や売却をしたときも帳簿上に反映してくれます。
除却したけれど、固定資産台帳に反映させるのを忘れていた!なんてことはなくなります。
今回の記事では固定資産の管理方法について説明していきました。
固定資産の管理方法には「会計上の管理」と「物品上の管理」の2種類あり、どちらも欠かすことができません。
どちらの管理も必要ですが、漏れがないようにするにはなかなか大変です。
「棚卸を定期的に行う」「資産のメンテナンスを行う」「固定資産台帳と毎回合わせる」これらを完璧にするのはとても労力が必要ですが、金額も大きいし税金に直結することなのでおろそかにできません。
そんな管理の負担を一気に減らしてくれるのが棚卸機能を搭載した固定資産管理システムです。
固定資産の管理をシステムに任せることによって、面倒な棚卸の作業が減りますし、除却漏れなどのうっかりミスもなくすことができるのでおすすめです。
固定資産の管理は慣れるまでは、耐用年数、棚卸、購入費用など考えなければならないことが多く混乱することも多いと思います。
そのような状況になる前に、自社にとってどのような管理方法が向いているのか考えてみてもよいのではないのでしょうか。