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償却資産税とはどのようなもの? 対象や納税の時期について

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企業が高額の設備などを一定額保持している場合は「償却資産税」が掛かってきます。今回は償却資産税とは何か、そして対象となる資産や対象にならない資産、納税時期などを含めた納税手順をご紹介します。

企業が活動を行っていると、定期的にさまざまな税が掛かってきます。創立したばかりの企業では、税の管理に時間を取られる場面も多いでしょう。

企業が高額の設備などを一定額保持している場合は「償却資産税」が掛かってきます。償却資産税について理解しておくことで、いざ納税することになった際慌てずに余裕をもって納税ができます。

今回は償却資産税について詳しく知りたい方向けに償却資産税とは何か、対象になるものとならないものには何があるか、また、実際の納税手順についても解説します。


償却資産税とは

償却資産税とは、償却資産に掛かってくる固定資産税の一種です。一定額以上償却資産を保有していると、土地や建物といった固定資産税以外にも税を納める必要性が出てきます。

課税標準額は150万円以上で、

・課税標準額×税率

という計算式で算出可能です。

ちなみに税率は、償却資産を管轄する地域ごとに違います。気になる場合は、自分の地域の償却資産税率を確認しておきましょう。


償却資産税の対象となるもの

償却資産税は、次のようなものが対象となります。

・業種に関係なく掛かるもの・・・パソコン、コピー機、看板、エアコン、ネットワーク設備など
・製造業・・・食料品などの製造設備、梱包機、ボール盤など
・印刷業・・・印刷機やシュレッダーなど
・飲食業・・・テーブルや椅子、厨房用具、冷蔵庫など
・クリーニング業・・・洗濯機、乾燥機、ボイラー、ビニール包装設備など

基本的には、法人税法や所得税法などに基づき減価償却費として経費計上できる償却資産すべてが対象となります。


償却資産税の対象にならないもの

償却資産税では、次のようなものは対象となりません。

・土地や建物など、固定資産税が別途掛かってくるもの
・自動車など、別の税制が用意されているもの
・償却資産として10万円未満の価値しか持っていないもの
・ソフトウェアなどの無形固定資産
・取得価額が20万円未満で、3年間で一括償却を行っている償却資産

基本的には別の税制が設けられているものや減価償却の必要がない資産、一括償却を行った資産などは対象外です。また形のない無形固定資産も、対象外になります。

償却資産税に関する計算は役所がしてくれますが、基本となる償却資産のデータは自己申告する必要があります。償却資産税が掛かるものと掛からないものの違いは、今の内に理解しておいたほうがよいでしょう。


納税時期など、償却資産税納税の手順について解説

ここからは、償却資産税の納税手順について解説します。

1.各年1月31日までに、申告書を提出する
2.市区町村側が償却資産の額を決定し、償却資産課税台帳に登録する
3.課税台帳登録について通知があるので、課税台帳を確認する
4.登録内容に不服がある場合は、申出を行う
5.毎年6月上旬ごろに送付される納税通知書を受け取る
6.納期が来たら、実際に納付を行う

1.各年1月31日までに、申告書を提出する
まずは各年1月1日時点で保有している償却資産を、各市区町村に提出します。

申告を行う際は、1月2~31日の間に新規取得した償却資産を追加する必要はありません。たとえば1月3日に取得した償却資産は、次回の償却資産申告時に追加します。

もし償却資産にまとめて課税されるのに不都合がある場合は、1月4日新規取得するなど次回の申告に回せるよう調整してみてください。

また償却資産が複数の市区町村にまたがっている、つまり事務所が各地域に分かれており事務所ごとに償却資産税が掛かる場合には注意が必要です。

償却資産税を納めるのは、償却資産が実際に属している地域の市区町村になります。たとえば事務所A、B、C、Dが別々の市区町村に存在する場合、本社はA、B、C、Dの償却資産税をまとめて納付できません。

事業拡大などで急激に事務所が増えた場合などは、償却資産税に注意が必要です。

2.市区町村側が償却資産の額を決定し、償却資産課税台帳に登録する
納付予定者から申告書が送付されると、次は市区町村側が申告内容をチェックします。そして、各償却資産の額を決定します。

すべての償却資産額が決まったら、市区町村は「償却資産課税台帳」という台帳に決定内容を登録します。償却資産課税台帳は、納税対象者であれば誰でも確認できます。

3.課税台帳登録について通知があるので、課税台帳を確認する
課税台帳登録が完了したら、市区町村から通知(公示)があります。公示が行われたら、公示日から閲覧が可能になるので税事務所へ赴き内容を確認します。

4.登録内容に不服がある場合は、申出を行う
課税台帳を確認した際、「償却資産が過大評価されている」などの不服が起きる可能性もあります。その場合は申し出を行うことで、不服の意思を市区町村へ伝えられます。

審査申出書に

・審査申出人(企業)の住所(所在地)や氏名(名称)、連絡先の電話番号、押印
・審査の申出の趣旨
・審査の申出の理由
・対象固定資産の明細
・口頭意見陳述(書面だけで説明が足りない場合に利用)の希望の有無

などを記載し、市区町村へ提出してください。

ただし、審査申出するには期限があります。不服がある場合はそのままにしておかないで、不服が発生した時点で審査申出準備をしたほうがよいでしょう。

5.毎年6月上旬当りに送付される納税通知書を受け取る
登録内容に完全に納得したら、次は実際に納税工程へ入っていきます。

毎年6月上旬当りに納税通知書が送付されるので、受け取ってください。課税標準額が150万円未満の場合は納税の必要がないので、通知書も送付されません。

ちなみに法人税などは企業が計算まで行う必要がありますが、償却資産税は税計算が比較的簡単なため各市区町村が計算済みの内容を提示してくれます。内容に不服がなければ、そのまま納税しましょう。

また内容に不服があれば、課税台帳と同じように不服内容を申出可能です。市区町村公式ホームページなどから取得できる審査請求書に、

・審査請求人の住所や所在地など
・審査請求に係る処分の内容

・審査請求の趣旨
・不服対象の固定資産
・審査請求の理由

などを記載して提出を行います。

企業として、できる限り余計な納税は避けたいはずです。あまりにも不服が大きい陥った場合は、無理をせず申告を行って納得できる納税を行いましょう。

6.納期が来たら、実際に納付を行う
納税通知書に記載されてある納期が来たら、実際に時期ごとに納付を行います。納期は通常4回に分かれており、たとえば東京都23区であれば

・6月
・9月
・12月
・次年の2月

が納税時期です。

その都度納付書で税を納めるのが難しいときは、口座振替を利用できます。納税の手間をなるべく抑えられるように、口座振替を活用しましょう。

ちなみに納税時期は、市区町村ごとに違います。東京都23区の納税時期は一つの例にすぎないので、東京都23区以外に事務所を構えている場合は自分の市区町村が提示している納税時期を確認してください。

まとめ

今回は償却資産税とは何か、そして対象となる資産や対象にならない資産、納税時期などを含めた納税手順をご紹介しました。

事務所がある程度大きく、複数の償却資産を保有している場合は償却資産税についてもよく考える必要があります。市区町村が計算してくれるとは言え、納税通知前に事前の納税額概算を知っておきたい場合もあるでしょう。その場合は課税される償却資産の分別を行い、管轄市区町村が定めている税率に基づいてあらかじめ税額を算出しておきましょう。


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