デジタルインボイスの配信

ここでは、デジタルインボイスデータの作成と『PCA Hub 取引明細』にアップロードする手順を説明しています。

アップロードされたデジタルインボイスデータは『PCA Hub 取引明細』が「Peppolネットワーク」へ送信します。

デジタルインボイスデータを受け取る請求先は、自身が所有するアプリケーションで「Peppolネットワーク」に接続し、デジタルインボイスデータを受信することになります。

  • デジタルインボイスを利用するまでの説明が「システムの基本仕様」-「デジタルインボイス」に書かれていますのでご覧ください。

  • 請求書についてはPDFファイルを『PCA Hub 取引明細』にアップロードすることもできますが、その説明は「『PCA Hub 取引明細』との連動」をご覧ください。ここではデジタルインボイスでの配信に絞って説明しています。

  • 「配信先の登録」で設定した「請求書配信形式」を見て、デジタルインボイスファイルかPDFファイルで『PCA Hub 取引明細』にアップロードします。「請求書」では、一回の処理でデジタルインボイスファイルとPDFファイルが『PCA Hub 取引明細』にアップロードされる可能性があることにご注意ください。

  • 「法人番号」と「事業者登録番号」の両方が設定されていない請求先のデジタルインボイスは出力できません。また、この二つの番号が「Peppolネットワーク」に存在しなければ、その請求先のデジタルインボイスは出力できません。

  • デジタルインボイスは公開日が到来したら順次配信先へ送付されますが、送付後は「配信状況の確認」で配信データを削除しても送付を取り消すことはできません。公開日より前であれば削除することで配信を取り消すことができます。

  • 『PCA Hub 取引明細』の操作説明は以下のサイトをご覧ください。
    https://pca.jp/hub/doc/translip.html

 

  • 概要図

  • 処理の概要説明

処理名称

処理概要

メール送信文の登録

(前準備)

取引先に送信するメール件名・メール本文を登録します。

状況に応じた3種類のメールを最大10個まで登録できます。

  • 利用通知(配信での提供を承諾していただくメール)

  • 配信(配信が終了し受信が可能になったことを知らせるメール)

  • 再配信(何らかの理由で再配信を行い、再度受信をお願いするメール)

  • 本文には「編集文字」を入れておくことで、配信する際に取引先や請求日によって文言を差し換えることができます。

配信先の登録

(前準備-取引先)

請求書の配信先を請求先マスターから登録します。

  • PCA Hub 取引明細』のログイン名

  • 配信メールアドレスなど

請求締

(債権管理-債権伝票)

取引先ごとに分割した請求書のデジタルインボイスファイルを出力します。

出力したファイルを『PCA Hub 取引明細』にアップロードします。

同時に、請求書の送付先となる取引先に送る「配信メール」を作成します。

作成されたメールとデジタルインボイスファイルは、指示した公開日時が来たときに『PCA Hub 取引明細』が「Peppolネットワーク」に送信します。

配信状況の確認

(随時)

『PCA Hub 取引明細』にアップロードしたデジタルインボイスデータの状況を照会画面に表示し各種操作を行います。

  • 公開日時の変更

  • 配信データのプレビュー表示

  • 配信データの削除

  • 配信時のメール内容の確認

  • デジタルインボイスデータを「Peppolネットワーク」に送信できなかったときのエラー内容の表示

  • 添付ファイルのプレビュー表示

  • 添付ファイルの一括削除

デジタルインボイスデータの作成とアップロード(請求書)

請求書における、請求先ごとに分割したデジタルインボイスファイルの作成手順、そのファイルを『PCA Hub 取引明細』にアップロードする手順を説明します。

デジタルインボイス出力の可否条件

デジタルインボイスは適格請求書の要件を必要とするため、請求先の設定が要件を満たしている必要があります。また、デジタルインボイスの要件を満たさない債権伝票が含まれるときは出力対象から外します。

  • 出力できる請求先

    • 請求先の「消費税集計」が[請求書一括]、または請求先の「消費税集計」が[債権伝票毎]かつ請求書の発行対象が「請求締」

    • 債権伝票入力(請求書明細)で登録されている

  • 出力できない請求先

    • 請求先の「消費税集計」が[債権明細単位]

    • 税込明細が含まれる債権伝票が請求期間にある

    • 期間発生債権が無くて、請求残高がある請求先の発行

    • 請求先の「請求先名1」、「請求先名2」が未登録

 

ヒントと注意事項

  1. 配信用のデジタルインボイスファイルはローカルフォルダに作成し、そこから『PCA Hub 取引明細』にアップロードします。

  2. 「配信先の登録」の「請求書配信」が[1:有効]でかつ、「請求書配信形式が[1:デジタルインボイス]で登録した配信先をデジタルインボイスファイルでアップロードします。

    • 上記以外の配信先はPDFファイルを作成し、「請求書配信」が[1:有効]であればPDFファイルをアップロードします。また、配信先に登録されていない請求先はPDFファイルを作成しますが、アップロードはしません。

  3. 『PCA Hub 取引明細』でデジタルインボイスファイルの「ユ-ザー定義プロパティ」を参照できますが、その内容には以下の項目がセットされます。

    請求書

    プロパティ名

    セットされる項目

    取引日

    請求日

    請求先

    請求先名

    取引先

    「会社基本情報の登録」で登録した「会社名」

    取引金額

    期間債権額

  4. 配信に関する情報(メール内容、メール宛先等)は、出力時に『PCA Hub 取引明細』に設定されますので、公開日前に配信先の修正・同期を行っても配信情報には反映されません。たとえば、配信するユーザーを追加してもそのユーザーには配信メールは送信されません。

  5. 『PCA Hub eDOC』にも同時にアップロードすることができます。
    『PCA Hub eDOC』には作成したすべてのデジタルインボイスファイルとPDFファイルをアップロードします。

  6. 「請求形態」を「仮発行」で指示したときはデジタルインボイスを出力できません。

  7. 「請求書様式」を「伝票版」または「合計版」で指示したときはデジタルインボイスを出力できません。

  8. 会社基本情報の「消費税端数の計算方法(債権)」が「外税のみ」の場合はデジタルインボイスを出力できません。

手順

(1)  印刷等の条件指示画面

通常の手順で「印刷等の条件指示画面」を開きます。

「出力先の選択」から[PCA Hub 取引明細]を選択します。

指示項目についての説明は[PDF(分割)]とほぼ同様ですので、「債権管理」-「請求締」-「 PDF分割出力」、「共通操作の説明」-「帳票を出力するには」-「PDFファイルの出力(ファイル名を自動生成)」をご覧ください。

  • 「PDF(分割出力)」との相違点は、「請求日」を必ずファイル名に付加することです。

(2)  実行前のチェック

[実行]ボタンが押された後、以下のチェックを行い該当すれば確認画面を表示します。

  1. 配信数が『PCA Hub 取引明細』の契約数を超えていたとき。

    処理を続行できません。

  2. 今回の処理で配信数が『PCA Hub 取引明細』の契約数を超える可能性があるとき。

    処理を続行できますが、超える分の配信は行いません。

  3. 同期されていない配信先があるとき。

    処理を続行でき、同期されていない配信先にも配信を行います。

    • このチェック対象は「一度は同期されたが、修正によって未同期状態になった配信先」です。この状態の配信先には配信を行います。一度も同期していない配信先は最初から配信対象外としています。

  4. 出力先ローカルフォルダにXMLファイルが存在するとき。

    処理を続行できますが、同名のファイル名に編集されるときはXMLファイルを上書きします。

  5. 同じ条件で処理した配信実績が残っているとき。(締日、請求期間)

    処理を続行できますが、手順(4)  のアップロード前に再チェックを行い、同一条件で配信済みの配信データはアップロードしません。

(3)  取引明細配信設定画面

処理を続行すると「取引明細配信設定」画面が開きます。

  • 配信先の「請求書配信形式」を見て表示しますので、「PDF」タブと「デジタルインボイス」タブの両方が表示される可能性があります。

  • 公開開始日

    PCA Hub連動設定」処理で設定した内容が初期表示されますが、訂正も可能です。

    [公開日を指定する]が選択されていたときは、公開日時を計算して表示します。

    • 日付はマシン日付より前の日付は入力できません。時刻はマシン時刻より前でも入力可能です。

    • 日付はマシン日付から最大30日後まで入力可能です。

  • メール送信文

    メール送信文の登録」処理で登録した送信文のうち、メールの種類が[配信メール]と[再配信メール]の送信文が選択可能です。選択したら画面下にその内容が表示されます。

    • 送信文の中に、お客様に合った内容に書き換えていない文言があると、確認画面が表示され処理を進めることができません。このチェックの説明は「メール送信文の登録」-「1. メール送信文の登録・修正」-「書き換えが必要な文言のチェック」をご覧ください。

  • 添付ファイル

    デジタルインボイスファイルと一緒に送信する添付ファイルを指示します。

    添付ファイルについての説明、操作内容は「添付ファイルの送信」をご覧ください。

 

(4)  実行

[実行]ボタンをクリックします。デジタルインボイスファイルの作成が始まります。

 

(5)  配信確認画面

デジタルインボイスを出力するときは必ず「配信確認」画面を表示します。

デジタルインボイスファイルの内容を確認したいときは、行を選択してダブルクリックすると詳細確認画面が表示されます。

操作方法は「デジタルデータ処理」-「デジタルインボイス処理」-「デジタルインボイスの受信」-「4. デジタルインボイスの内容を確認するには」をご覧ください。

確認が終われば[実行]ボタンをクリックします。

  • 添付ファイルを一緒に送信するときは添付ファイルの行も表示します。

  • 作成したデジタルインボイスファイルと添付ファイル一覧をログとしてテキストファイルに出力します。[ログ閲覧]ボタンをクリックすれば編集ソフトを起動して内容を表示できます。

(6)   配信処理の実行

『PCA Hub 取引明細』へのアップロードが始まります。

進捗状況を表す画面が表示され、処理が終了すると請求書の条件指示画面に戻ります。

  • 『PCA Hub eDOC』へのアップロードが指示されていれば、そのアップロードが始まります。

  • 配信処理にエラーがあったときは「配信結果」画面を表示しますので内容を確認してください。