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休憩だけじゃもったいない!おもしろ系サービスエリア/パーキングエリアの旅 「東京湾アクアライン・海ほたる」

更新日:2025/03/12

豊かな四季を持つ島国の日本は、絶景ポイントに事欠きません。高速道路のサービスエリアやパーキングエリアにも、美しい山並みが望めたり、大海原を見下ろせるといった観光スポットがたくさんあります。しかし、海底トンネルを抜けた東京湾のど真ん中にある「海ほたる」は、日本唯一にして、世界でも珍しいシチュエーション。絶景はもちろん、日本の土木技術の最先端が見られる裏側探検やおいしい海の幸など、見どころもいっぱいです。

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写真提供:NEXCO東日本

360°を海に囲まれた世界でも珍しい人工島上のパーキングエリア

1997年12月18日に開通した東京湾アクアライン(正式名・一般国道409号)は、神奈川県川崎市と千葉県木更津市を結ぶ延長15.1㎞の有料道路。大型船がひっきりなしに行きかう東京湾を横切るために、川崎側は最大で海面下約60mの深さで掘られた約10㎞のトンネル、木更津側からは約5㎞の橋梁になっています。

軟弱な海底の地盤を、潮流や風、地震などの自然条件に耐え、環境保全にも配慮しながら、船舶の安全な航行を妨げることなく掘りぬく工程は、「土木のアポロ計画」と呼ばれるほどの難工事。完成までには調査に約20年、建設には約10年を要し、この工事のために開発された工法を含めて、日本の土木技術の最先端が投入されました。

そうして完成した海底トンネルを抜けたところに設けられているのが、他に類を見ない海上パーキングエリアの「海ほたる」です。全長650mの木更津人工島上は、5階建て。周囲を海に囲まれた威容は、まるで巨大な船を思わせます。

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東京湾に浮かぶ全長650mの人工島は、まるで巨大な船のよう 写真提供:NEXCO東日本


4~5階には売店やレストラン、リフレッシュ施設など、パーキングエリアの定番ともいえる施設が並びますが、「あさりの塩ラーメン」や海鮮が乗った「これぞ・ち~ば丼」など、東京湾に浮かぶ立地にふさわしいメニューが盛りだくさん。デッキから見える美しい富士山を連想させる「海ほたる富士山メロンパン」も人気といいます。

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フードコートやレストランのメニューは千葉の魅力がいっぱい。写真は「これぞ・ち~ば丼」 写真提供:東京湾横断道路


360°の眺望が楽しめるフォトスポットや展望台も随所に設けられていて、“映える”写真が撮り放題。家族連れからカップルまで、誰もが思い出を創れることでしょう。地元の高校生の吹奏楽演奏や、袖ケ浦市にある東京ドイツ村とコラボした展示なども、旅の楽しさを盛り上げます。

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5階のテラスでは、のんびりと海を眺めて過ごせる 写真提供:東京湾横断道路


さらに、ぜひ参加してみたいのが、個人向けには火曜と水曜の午前と午後に実施されている、「海底トンネルに潜入! 東京湾アクアライン裏側探検」です。

専属ガイドの案内で、ふだんは入れない海底の緊急避難通路を歩き、防災設備やトンネルを掘削したカッターフェイス、換気用の「風の塔」などの説明を受けられます。大人の社会科見学としても、お子さん(参加資格は小学3年生以上)の自由研究のテーマにもナイス。参加費は有料で、専用ウェブサイトから予約できます。

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裏側探検で訪れる避難通路や消防施設は、まるで秘密基地のよう 写真提供:NEXCO東日本
 
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このオブジェは、実際にトンネルを掘った巨大なカッターフェイスの一部 写真提供:東京湾横断道路


6月には、木更津側の出口にほど近い三井アウトレットパークも増床リニューアルされて、330店舗という日本一の規模になる予定。インバウンド客も増えてきたという「海ほたる」は、ドライブ先にはぴったりです。

初めての人もリピーターも、東京湾の真ん中に浮かぶ「海ほたる」は、いつも新鮮な顔で迎えてくれることでしょう。

 

写真提供:NEXCO東日本/東京湾横断道路

海ほたるHP:https://www.umihotaru.com/

この記事の執筆者
横田 晃(よこた あきら)
ライター 

アニメーション雑誌を皮切りに、自動車雑誌や男性誌の編集者として多くの新雑誌やヒット企画の立ち上げに参画。94 年に独立後も、芸能インタビューから政治経済まで、幅広いジャンルの企画・制作・執筆に携わる。