更新日:2026/07/23
中小・中堅企業の経費精算業務を快適にする
『PCA Hub 経費精算』
実際に業務で運用中のPCA経理部スタッフが語る
導入~活用のポイントとは
中小・中堅企業の経費精算業務を支援する『PCA Hub 経費精算』は、PCA社内でもお客様と同様に、日常の業務の中で運用が行われている。はたして、現場ではいったいどのように活用されているのだろうか。導入の経緯や日々の運用、活用のポイントや申請者・承認者の反応はどうかなど、普段は表に出ることがない「現場の本音」を、業務に携わっている経理部スタッフに聞いた。
前編となる 【特別企画】PCA経理部インタビュー『PCAクラウド 会計 hyper』活用編 も、ぜひご覧ください。
中小・中堅企業における社内業務や企業間取引のデジタル化を推進する『PCA Hub』シリーズ。その製品群の一つ、手間のかかる経費精算業務をデジタル化し、日々の申請・承認業務をスムーズにする『PCA Hub 経費精算』も好評だ。PCA社内でも2025年4月のリリースと同時期に導入したという。
「それ以前は他社の経費精算サービスを使用していましたが、移行はスムーズでした。基本設定を行う必要はありますが、例えば経費精算で利用する内訳項目はよく使うものが用意されているなど、比較的簡単に登録ができるようになっているので戸惑うことも少ないでしょう。他社サービスからの移行だけでなく、紙やExcelでの運用からデジタル環境へ移行する場合でも、それほど難しくないのではないでしょうか」(PCA経理部T)
▲「各種設定」-「内訳」の内訳一覧(イメージ)
『PCA Hub 経費精算』は会計システムとの連動形式を「直接連動」と「ファイル連動」から選択できるため、様々な環境へ柔軟に対応できる。多様なシステムを組み合わせて使用することが多い業務環境では、こうした連携のしやすさも選択のポイントの一つだ。もちろん、同じPCA製品で、データの受け入れ・受け渡しのしやすさに定評のある『PCAクラウド 会計 hyper』なら、初期設定さえ済ませてしまえば連携には何の問題もない。
「前回お話したように、当社では会計システムも自社サービスの『PCAクラウド 会計 hyper』を活用しており、両システム間の連携もスムーズです。運用上、仕訳の修正が発生するケースなど若干のデータ加工が必要となるため、csv形式で出力してファイル連動で利用していますが、それでも業務効率は十分に向上しています。直接連携ができる環境にあるお客様であれば、業務がより楽になるでしょう」(PCA経理部K)
「他社システムを使用していた頃からの社内運用ルールなのですが、『PCAクラウド 会計 hyper』の取引先マスターに、社員コードの頭に『P』を付けたものを登録してあり、これを従業員立て替えの場合の支払先情報として活用しています。これによって、『P』が頭に付く取引先の残高確認をするだけで、もし処理後に残高が消えずに残っている場合には、支払漏れや仕訳転送漏れの可能性があると分かり、ミスの予防につながります」(PCA経理部T)
▲『PCAクラウド 会計 hyper』の取引先マスター(イメージ):一般の取引先と混同しないよう、社員コードの頭に『P』を付けて運用している。
PCAが中小企業に関して過去に行った調査では、経費精算システムの導入が進んでいる一方、なかなか移行に踏み出せず、依然として紙やExcelを使用している企業も多いという実態があった。もちろんPCA社内でも、経費精算を紙中心で運用していた時代はある。デジタル環境への移行を開始したのは、今から約10年前。まだ『PCA Hub 経費精算』の開発前だったため他社サービスを使用し始めたが、業務効率に与えるインパクトは相当に大きかったという。
▲中小企業の多くは、依然として紙やExcelでの運用にとどまっている。
「紙で運用していた頃は、申請者が伝票に支払先や金額などの必要事項を記入し、請求書とセットにして経理部へ提出する流れになっていました。集まったものを全て私たちが手入力するわけですが、書類が大量で腱鞘炎になりかけていたほど。申請者側の記入の漏れや間違い、手入力時の打ち間違いなどをチェックする作業も膨大でした。システム化でそれらの手間が激減し、業務効率は一気に改善。気力・体力の消耗も大きく軽減できました」(PCA経理部T)
様々なメリットがあった中で「大きかった」というのが、拠点の小口現金を廃止できたこと。以前は、拠点によって週に一度や毎日、事務スタッフが対応していた精算が不要となり、銀行口座も減らすことにつながったそう。さらに、画像データをアップロードできるようになってからは、申請書と請求書を拠点から送る際の配送料も不要となり、書類の紛失トラブルも無縁に。OCR機能によって金額の入力ミスもなくなり、支払いの漏れやミスも大幅に減った。
「紙ベースで運用していた頃は、月末ギリギリになってようやく申請する人が多く、書類の現物が届くのを待ってから、月初にまとめて承認・確認・入力作業をする必要がありました。それが経費精算システムへ移行してからは、皆さんこまめに申請するようになったおかげで、こちらも分散して作業ができ、締め日の前倒しも実現。顧問料のように請求書を受け取らない支払いについても、データで残るため後から確認しやすくて助かります」(PCA経理部K)
「何よりも、申請する側の皆さんが、経費精算業務に対してしっかりと意識するようになったことが大きいですね。紙の時代は、言われるままに何となく申請していたものが、自分が入力する内容に責任を持つようになったというか。申請者と経理担当者の間で、行き違いなどもなくなりました」(PCA経理部T)
会計システムとの連動以外では、『PCA Hub 経費精算』と同種の他社システムとの違いを、現場の視点では特にどのような点で感じているのだろうか。
「経理担当者にとって非常に助かるのが、検索機能。会社名、申請者名、内訳の内容、支払い種別、支払先口座番号、摘要欄の入力事項など、関連するキーワードさえ打ち込めばシステム内を横断的に検索可能です。『交通費』で検索してみて、ヒットしなければ今度は『出張費』で検索する…というような煩わしさもありません。トラブルが生じた際にもスピーディーに検索して原因を特定できるため、対応がスムーズになりました」(PCA経理部T)
『PCAクラウド 会計 hyper』と同様に、『PCA Hub 経費精算』も摘要欄(任意追加項目)があるため、日頃から精算の詳細を摘要欄に入力するようにしておけば、検索機能での探しやすさも向上する。また、他社サービスでは有料オプションであることも多いが、請求書や領収書以外の任意のファイルをデータ形式に関わらず添付できる機能が搭載されている点も見逃せない。例えば、出張時の経路や旅程のデータを添付する、というような使い方も可能だ。
「ある程度、柔軟な対応が可能な点があるのも気に入っているところです。以前に使用していた某社の経費精算システムは、仕訳の作成を一定のセットで出力するような仕様。一方で『PCA Hub 経費精算』は、申請単位で仕訳済や出力済のステータスを持っているため、申請ごとに調整をするなど、ケースバイケースで対応できるので便利です」(PCA 経理部K)
経理担当者にとって便利な機能をお届けできるのは、長年、会計システムを提供する中で、現場で日々会計業務に携わっている方々からのフィードバックをいただき、サービス改善に反映させてきたPCAならでは。財務会計に関する豊富なノウハウが『PCA Hub 経費精算』にも多数注ぎ込まれている。
近年は、企業が健全な経営を行うための「内部統制」の重要性にも注目が集まっている。不正を防止し、より正しい会計処理を行うことができるシステムを選択・利用するのも、必要な手の一つだろう。
「申請内容が差し戻しになった際など、履歴を開けば訂正箇所を簡単に確認できる点も便利です。直された箇所の文字が赤色になり、取り消し線が引かれた状態で表示されるうえ、コメントも入力可能。誰が、どこを、なぜ訂正したのかが一目でわかります。訂正履歴が可視化されることで不正を行う余地がなくなり、内部統制の観点からも安心です」(PCA経理部T)
▲訂正箇所(イメージ):誰が、どこを、なぜ訂正したのかが一目でわかる。コメントも備考欄に表示される。
申請者や承認者の側も、差し戻しされた際のコメントを見ることで訂正理由が正しく理解できるため、次回以降の申請・承認時に同じ間違いをすることも減っていく。また、以前と似たような申請をする際に、過去に訂正済みの申請をコピーし、日付などを修正してそのまま使用すれば同じ間違いを繰り返すこともない。
▲差戻しコメント(イメージ):差し戻された際のコメントを見ることで、訂正理由が正しく理解できる。
「最近、一部の計上方法が変更になった際も、事前に案内は出していたものの間違いが発生していました。それでも、訂正と同時に変更の件を再度コメント欄に入力しておけば、次からきちんと対応していただけています。変更内容をすぐに覚えてもらうのはなかなか難しいものですが、わかる人が直せばきちんとそれが伝わり、以降の申請にも反映されるのは大きいと思います」(PCA経理部K)
「日頃、申請や承認などで利用している社員の皆さんからは『画面が見やすい』『直感的に操作できる』と言われることが多いです。特に『やること』というシンプルな名称のカテゴリがあり、そこを見るだけでいま自分が何をすればよいのか、各申請のステータスをわざわざ見に行かなくても進捗が一目でわかるため、非常に便利だという声をよく耳にします」(PCA経理部T)
▲「やること」というシンプルな名称のカテゴリ(イメージ)
ダッシュボードの並べ替えもできるため、利用者ごとに使いやすい表示に最適化することが可能だ。また、請求書や領収書をデータとして取り込んだ際、そのプレビュー画像が入力処理を邪魔しない位置に表示される点を評価する声も寄せられている。このようなちょっとした使い勝手の違いが、日々の業務においては小さいようで大きな差となるのではないだろうか。
▲「やること」を画面上部へ移動(イメージ)
「支払先のマスター登録は必須ですが、支払先を『0001』としてダミーの振込先も1件登録しておき、『申請時の変更を許可する』に設定しています。こうしておくと、まれにしか発生しない支払先や新規の取引先を申請する際、マスターへの登録が終わるまで待たなくても、申請者が『0001』を呼び出して振込先情報を入力すれば申請が可能なので便利です」(PCA経理部K)
▲ダミーで登録された振込先(イメージ):入力内容が変更可能なため、マスター登録がなくても申請ができる。
「経費精算システム活用のコツは、各申請データのステータスに基づき、絞り込みと合わせて業務手順を工夫すること。仕訳データを出力したら必ず取込まで行う、FBデータを出力したら必ず銀行振込の手続きまで進めるなど、ゴールから逆算して手続きを行うと、処理漏れや二重処理などのミスも生じにくくなるでしょう」(PCA経理部T)
PCAの各製品と同様、『PCA Hub 経費精算』もユーザーの声に耳を傾け、常に機能の追加や使い勝手の向上などに取り組んでいる。システムのメンテナンスも、大きなものは年4回のペースで行っており、その他にも細かなメンテナンスを必要に応じて随時実施しているという。最新(2026年6月)のアップデートでも、計算式の設定や申請ルールの設定など、様々な機能が追加された。今後も日々の業務を強力に支援するシステムとして、さらなる進化を続けていくに違いない。
ライターとして、様々な企業・団体に関するインタビュー・記事作成に携わる。これまでに携わってきた業界・業種は、IT、電機・機械、家電・電子機器、物流、生保・損保、医療・医薬関連、大学・教育サービス、ゲーム、スポーツ関連など多種多様。対談・座談会・グループインタビューも含め担当本数は3ケタに達する。