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バックオフィス業務とは?その職種や役割、やりがいなどのメリットを解説

更新日:2022/07/08

バックオフィス業務とは?その職種や役割、やりがいなどのメリットを解説

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経営者が信頼するバックオフィスの仕事の習慣

「ちょっとした仕事への取り組み方の違い」をポイントに、経営者が安心して信頼するバックオフィスの社員には、どのような特長や習慣があるかを解説

企業がより効率的に収益をあげていくためにはバックオフィス業務は重要です。企業規模が大きくなればなるほど、その役割は細分化されていきます。そして、バックオフィスの能力はフロントオフィスのフットワークにも大きく影響します。

この記事ではバックオフィス業務について具体的な職種や役割、バックオフィスを置くメリット、やりがい、バックオフィス業務を経験するメリットなどについて詳しく解説します。


バックオフィスとは

バックオフィスとはカンタンにいうと直接顧客対応しない管理部門のことです。逆に直接顧客対応する部門をフロントオフィスといいます。フロントオフィスは営業やコールセンター、店舗などの収益部門と考えるとイメージしやすいでしょう。

バックオフィスは企業を経営していくうえで必要です。その機能は組織として○○部というように明確にされていない場合もありますが、誰かが必ずその機能を担っています。


バックオフィス業務の職種と役割

バックオフィス業務にはどのような仕事があるのでしょうか。具体的な職種や該当する部門は次の(1)から(8)のようなものです。

  • (1) 総務部
  • (2) 人事部
  • (3) 経理部
  • (4) 法務部
  • (5) 経営企画部
  • (6) 内部監査部や内部統制部
  • (7) 営業事務
  • (8) 一般事務

(1)から(6) は部門自体がバックオフィス業務に特化しています。企業規模によって部門が独立していない場合もありますし、総務部が人事も経理も対応しているなど会社によりけりです。ベテランの事務者担当が一人でバックオフィス業務をカバーしていることもあるかもしれません。

(7)や(8)は職種です。例えば(7)の営業事務のように所属部門は営業というフロントオフィスでも、担当業務は営業を支えるバックオフィス業務というパターンです。
それぞれの業務内容を詳しくみていきましょう。


(1) 総務部

総務部は式典や株主総会、許可業種の管理、通達の発信、規程や稟議の管理などをしていることが一般的です。会社の細々した業務でどこの部門の仕事にも該当しないものは総務部が対応しているといった庶務も兼ねている会社も多いのではないでしょうか。

(2) 人事部

人事部は採用や昇給・昇格などまさに文字通り人事に関することに対応する部署です。社員を雇っていれば必ず行わなければならない給与計算や社会保険手続き、労働基準監督署やハローワーク・年金事務所などの対応もします。

近年は人事部門の業務の外部委託が進んでいます。採用や給与計算、社会保険の手続きなどは社内に連絡窓口としての担当者しかおらず、実務は行っていないことも多いようです。


(3) 経理部

経理部は日々の支払や経費精算、資金繰などお金に関することに対応する部署です。決算や税務申告や納税など企業の義務とされている業務もあります。
経理分野でも近年は電子化が進んでおり、領収書を写真を撮ればすれば経費精算が完了し精算金は振込といった会社もあるようです。


(4) 法務部

顧客との契約書のチェックなどを行う部門です。取引には契約がつきものです。企業活動にはさまざまな契約が発生します。それらの契約が法的に問題ないかをリーガルチェックしてトラブルを事前に防ぎます。
取引先との訴訟などトラブルになった際の対応もします。顧問弁護士がいる場合は、会社側の窓口にもなります。


(5) 経営企画部

経営目標を達成するための戦略や実施計画を立案します。中期経営計画や毎年度の予算の設定から進捗管理、経営陣の経営判断となる情報を提供します。また、新規事業の事業計画やBCP(事業継続計画)にも携わります。
企業が継続的に成長するためには、刻々と変わる社会情勢や自社をとりまく経済環境に対応していかねばなりませんから、トップが会社の舵取りをするための手足となる部門です。

(6) 内部監査部や内部統制部

内部監査は業務上の不正の防止や業務の効率化のために、企業内部で独自に行う監査です。企業内の自浄作用により企業が健全な状態であるように努めます。
内部統制は会社法により義務化されたもので、経営目標に対しての企業内のルールや仕組みを定め、整備し、適切に運用していくものです。コンプライアンスやガバナンスの観点からも内部統制は有効とされています。
内部監査では内部統制のルール通りに業務が進められているかを監査します。


(7) 営業事務

営業の後方支援業務を行います。請求書の発行や入金処理などの債権管理、見積書の作成や納品の手配など多岐にわたる業務があります。会社によっては出張の切符や宿泊施設の手配から、顧客とのテレビ会議の設定なども行っていることもあるでしょう。営業が動きやすいようにすべての雑務への対応を求められます。
また、官庁が取引相手の場合は、経営審査や指名通知の届出、入札に関する業務も行います。


(8) 一般事務

備品の手配や郵便物の出荷や配布、複合機など備品の購入やリースの手配などに対応します。営業事務に専任がいない場合は出張の手配をしたり、総務部がない場合は車両の管理なども業務に含まれます。
定型業務といわれるような専門性の低い仕事が大半です。派遣社員などで代用されることもあります。

以上は一例です。会社の方針や実状により仕事のすみわけも違いますし、設置されている部門も違いますので参考にしてください。


バックオフィス業務の役割とメリット

バックオフィス業務の役割は大きくわけて2つあります。フロントオフィスの支援業務と企業活動していくうえで必要な業務の処理です。
フロントオフィスの支援業務は、営業事務に代表されるようにフロントが効率的に動けるようにバックアップする仕事です。営業がプレゼンのパワーポイントの資料を作成するよりは、営業事務が資料を作成し、営業はより多くのプレゼンを行った方が効率的だからです。

企業活動していくうえでの必要な業務は、売上に直結しませんが法律の定めに対応していく仕事です。決算や納税、給与計算・年末調整や健康診断、労働保険の申告や会社の登記など適切に行わなければ法に触れてしまいます。国の許可業種であれば営業停止になることもあります。

企業はフロントオフィスだけではまわっていきません。売上に直接貢献していなくてもバックオフィス業務は重要なのです。
フロントオフィスがバックオフィス業務も兼務すると本業であるフロント業務に集中することができません。結果、業績に影響します。バックオフィスを置くことで、フロントが本業に集中できる環境を提供できるのです。


バックオフィス業務のやりがい

バックオフィス業務はフロントにくらべて目につかず地味なイメージを持たれますが、企業活動をしていくうえでは非常に重要でバックオフィスなくして会社は成り立ちません。

縁の下の力持ちや黒子的な役割が多いのも事実ですが、支えがあってこそフロントは動けます。逆にバックオフィスが弱いとフロントのフットワークも鈍ります。

優秀なバックオフィス担当は企業にとって必要な人材なのです。

バックオフィス業務を経験するメリット

バックオフィス業務は会社組織により担当職名がちがうことがありますが、業務内容はある程度一定です。そのため、複数のバックオフィス業務を経験すれば会社全体の動きがわかるようになります。

全体を見渡せることは仕事をしていくうえで重要です。物事を判断する時も近視眼的な判断ではなく、あらゆる可能性を考慮したうえでベストな選択が可能となってくるからです。

近年、バックオフィス業務は外部委託が進んでいますが、知識のない窓口担当ではイニシアティブを取ることができず、求めた結果がでないこともあります。外部委託するにしても窓口担当には委託先をコントロールできるだけの知識や能力が必要なのです。

このような理由からバックオフィス業務を経験するメリットは大きいと思います。

まとめ

バックオフィス業務は多岐にわたります。表にでる仕事でないため重要視されないこともありますが、企業活動するうえでは欠かせません。
バックオフィス業務にどのようなものがあるか、その役割を知ることで会社全体の仕事の流れもわかりますし、経営企画の動きから会社がどこに向かおうとしているかを知ることもできます。

バックオフィス業務に携わっているのなら、他部門のバックオフィス業務に目を向けてみるのも良いのではないでしょうか。