新規CTA

更新日:

RPAの概要とメリットとは?

mt_fl190601_pc.jpg
mt_fl190601_sp.jpg

発注書や請求書のデータ入力や書類チェックなど、企業では日々同じような業務が繰り返されています。自社の強みであり収益の要である「コア業務」に集中したいところですが、実際にはデータ入力や書類チェックなどの「ノンコア業務」に、多くの企業が時間を取られているのが現状です。

また最近では少子高齢化により人手不足が顕著になり、働き方改革が叫ばれているなど、労働環境自体の抜本的な見直しが求められています。そこで社内の業務効率化のために近年導入が増えているのが「RPARobotic Process Automation)」です。RPAを利用すれば、社内の業務工程を自動化し、生産性を上げることなどが可能になります。

そこで今回はRPAとはそもそも何か、そして導入で得られるメリットや注意点も含めてご紹介します。「自社の労働環境を改善して、無駄な業務時間を減らしたい」「RPA導入を検討しているが、導入するメリットや注意点が知りたい」という方はぜひご覧ください。

RPAとは何か

RPA(Robotic Process Automation)とは、「ロボットによる業務工程の自動化が行えるシステム」のことです。ちなみにロボットと聞くとホンダの「アシモ」のような自立歩行ロボットを思い浮かべるかもしれませんが、RPAのロボットとは処理を自動化するプログラムのことを指します。

RPAでは会社で普段行われているデータ入力や書類チェックなどの各業務工程をプログラム化して、自動化することができます。プログラムは専門的な知識や技術が必要で難しいイメージがありますが、RPAではIT詳しくない人でも簡単にプログラムファイルを制作できる仕組みが整っています。

例えば、とある大手企業が提供しているRPAでは、社員のデスクトップ上の作業をExcelのマクロのように記録。記録した内容を自動でプログラムファイル化し、使いまわせるようになっています。

また記録したファイルを編集して、汎用性の高いプログラムファイル作成も可能です。編集画面も事務処理ソフトのようなアイコンがふんだんに用いられた見た目で、マウスのドラッグ&ドロップなどの操作で直感的に処理内容を追加できます。

近年では「AI(人工知能)」を活用したRPAも登場しており、従来のRPAよりさらに細かい作業を、AI自らが考えて処理できるレベルまで到達しています。

RPAのメリット

RPAを導入すると、企業は次のようなメリットを受けられます。

  • 業務効率化や安定した処理ができる
  • コストが削減される
  • 人的ミス減少により制作物の品質が向上する


業務効率化や安定した処理ができる

データ入力など人間の思考や創造性が特に必要ない作業に時間を掛けすぎると、コア業務に回す時間が減少し、売上にも影響が出ます。また人的リソースは急な休みなどで安定せず、それにより業務の効率性が左右されるのも弱点です。

RPAに定型的な作業を任せれば、人間よりもはるかに高速な処理能力を持ったコンピューターにより、作業にかかる時間が大幅に削減されます。「OCR(画像データなどの中にある文字を認識して抜き出す技術)」と組み合わせれば書類をPDFデータとして読み込み、書類データの分類や誤字・脱字のチェックなどもできるようになり、さらに業務効率化が図れます。

そしてノンコア業務をRPAに任せることで社内のリソースを営業や業務計画の策定など、コア業務に関わる作業に集中させやすくなります。コア業務を集中的に行えるような環境になれば自社の生産性も上がり、売上増加にもつながります。

さらにRPAはコンピューターが作業をするので、システムがダウンしない限りいつでも作業が可能です。社内リソースより安定した業務処理ができるのもRPAの魅力です。

コストが削減される

RPAを導入することで、例えば今まで経理に必要だった人員が4人から3人になるなど、人件費を削減することができます。当然RPA導入や稼働にはそれなりのコストがかかりますが、新しく人員を雇うコストと比較して、はるかに格安です。

また前述しましたがRPA24時間365日稼働させられるので、人間より高いパフォーマンスを実現できるという点でも、人件費削減につながります。

人的ミス減少により制作物の品質が向上する

RPAはユーザーによりプログラムされた内容に沿って処理を行います。人間は集中力の散漫やよそ見などさまざまな原因でミスを犯しますが、RPAはそういったミスとは無縁です。プログラム内容を間違えなければ、寸分狂わず希望通りの処理を行ってくれます。

データ入力などは特にミスが起こりやすく、ミスが増えすぎると納期の遅れやクライアントからの信用性の低下にもつながりかねません。RPAを導入すればミスのない質の高い納品物を制作でき、余裕をもってクライアント側に制作物の納品が可能です。そしてクライアントからの信頼性も向上し、自社の価値が高まります。

RPAの注意点

ここからは、RPAの注意点についてご紹介していきます。

  • どの業務工程をRPA化するかしっかり考える
  • 自社に合うRPAを選択する
  • システムダウンや誤作動などにも注意する

どの業務工程をRPA化するかしっかり考える

例えば自社の売上向上を図る際はただ「とにかく売上を前年度から20%上げる」と設定しただけでは目標達成は難しいですよね。RPA導入時も同じです。

RPA導入時は自社のどの業務工程に問題があって、そしてどの部分を具体的にRPAで改善したいか具体的に決定することが重要です。RPAはさまざまな業務工程を代用できる分、自社で詳細な利用イメージがないとそもそもどこでどう導入すればよいかが分かりません。RPA導入時は事前の目標決めや業務工程の課題洗い出しなどを忘れないようにしましょう。

ちなみにRPAは操作さえ覚えれば簡単にプログラムファイルを作成できますが、「どういった順番でどんな処理をプログラムするか」という思考力を多少使います。RPAを導入するときは、導入前後で社員にRPA操作のノウハウを最低限習得してもらう必要があります。

自社に合うRPAを選択する

RPAはさまざまな企業から発売されており、導入プランや機能もバラバラです。闇雲に導入しても作業効率化ができず、かえってコストが嵩んでしまう危険性もあります。

例えば「手っ取り早くプログラムファイルを作成したいときはデスクトップの処理を自動で録画してプログラム化してくれるRPAを導入する」など、自社の用途や目的に応じて最適なRPAを選択しましょう。

システムダウンや誤作動などにも注意する

RPAはパソコンやサーバーにインストールして使います。ですからアプリケーションの一部として働くことになるので、パソコンやサーバーがダウンしたときはRPAも使えない状態になります。

処理を自動化する分、RPAを搭載したパソコンやサーバーにはそれなりの負担がかかります。RPA導入の際は、十分なスペックのあるパソコンやサーバーを用意してください。

またRPAのプログラムファイル作成でミスがあっても気づかずに実行してしまった場合、RPAは間違った処理を繰り返してしまいます。こういった誤動作を防ぐためにも、RPAの命令作成が完了した段階で、間違った箇所がないかどうか確認しましょう。

まとめ

今回は業務効率化などにつながるRPAの概要やメリット、そして導入時の注意点までをご紹介してきました。

RPAを導入すれば人手不足や煩雑な業務に悩まされている、といった問題を解決し、売上拡大まで狙った業務戦略を打ち出しやすい環境が作れます。操作も簡単ですので、自社の業務効率化を模索している方はぜひRPAを検討してください。

ただし導入前に自社の課題をしっかり洗いだすなど、成果が出る稼働にするために、準備はしっかりしておきましょう。

新規CTA

※本記事の内容についての個別のお問い合わせは承っておりません。予めご了承ください。