Point 機能改善(工事仕訳一括読替・税区分)
2022/03/18 01:10
■PSS会報誌 2022年 春号(2021.03.18発行)に掲載された記事です■
以下は、『PCA 建設業会計シリーズ バージョンDX』『PCA 個別原価会計シリーズ バージョンDX』の[リビジョン 5.01]の機能についての説明です。画面例は、『PCA 建設業会計DX システムB』を使用しています。
『PCA 建設業会計シリーズ バージョン DX』では、旧製品である『PCA 建設業会計 V.7シリーズ』と比較して70以上の新機能追加・改善が実装されています。その中でも利用頻度の高い「工事仕訳一括読替」の機能改善と、追加された「完成時に[○○]に振替」の税区分について紹介します。
※『PCA 個別原価会計シリーズ バージョン DX』にも同様の処理を実装しています。名称「工事」は「プロジェクト」とお読み替えください。
Ⅰ.「工事仕訳一括読替」の機能改善ポイント
! 処理を「工事仕訳一括読替(完成日)」と「工事仕訳一括読替(担当部門・請負先)」に分離
!「工事仕訳一括読替(完成日)」は排他処理を緩和し、振替伝票入力など他の処理と同時起動が可能に
「工事仕訳一括読替(完成日)」の概要
工事マスターの完成日について、日付をさかのぼって設定したり、一度設定した日付を変更したりする場合に利用します。
工事マスターの完成日と登録済の伝票日付を比較して、原価科目の完成/未成や、工事受入金の読替先科目を判別して一括更新します。
「工事仕訳一括読替(担当部門・請負先)」の概要
仕訳入力後に対象となる工事マスターの担当部門や請負先を変更してしまった場合に利用します。工事別残高や仕訳について、変更した担当部門や請負先に一括更新します。
※「工事仕訳一括読替(完成日)」とは異なり、全排他処理となりますのでご注意ください。
よくあるご質問
Q1.工事マスターの完成日を入力したら実行を促すメッセージが表示されました。必ず実行する必要がありますか?
A1.完成日や請負先、担当部門を更新した場合、更新対象伝票・残高の有無にかかわらず必ずメッセージが表示されます。
仕訳入力前の場合や、入力した完成日以降の伝票が明らかに存在しない場合は必ずしも実行する必要はありません。
Q2.「工事仕訳一括読替(完成日)」と「工事仕訳一括読替(担当部門・請負先)」を両方必ず実行する必要がありますか?
A2.利用するケースが異なる処理になりますので、該当しない場合は実行する必要はありません。
Q3.前月分は締めているので更新対象にしたくありません。当月分のみチェックする方法はありますか?
A3.「前準備」-「会社基本情報の登録」の[管理情報]タブで[仕訳締切日]を設定することで、その日付以前の伝票は更新対象から除外することができます。
Q4.伝票承認の運用を行っています。承認後の伝票は修正不可になりますが、「工事仕訳一括読替」を適切に運用する場合は事前に伝票承認を解除する必要がありますか?
A4.事前の承認解除は不要です。「工事仕訳一括読替」で更新された伝票は自動的に承認が解除されるようになっていますので、改めて確認後、承認を行ってください。
Ⅱ.税区分「完成時に[○○]に振替」の追加
『PCA 建設業会計シリーズ バージョン DX』では消費税の計上方法の選択に対応し、未成工事支出金の税額控除を完成振替で計上したり、工事進行基準の課税売上を完成時に一括して計上したりすることができるようになりました。
この機能を利用することで、仕訳などの経理帳簿上は消費税を計算させるが、消費税申告書には反映させない、といった運用を行うことが可能です。
操作方法
「前準備」-「会社基本情報の登録」の[計算方法等]タブを選択し、以下のように設定します。
・[未成工事支出金の税額控除]→[完成振替で計上]
・[工事進行基準の課税売上]→[完成時に一括して計上]
操作は以上です。
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