Point 輸入消費税の税区分や消費税額について

2022/09/01 01:30

■PSS会報誌 2022年 秋号(2022.09.01発行)に掲載された記事です■

以下は、『PCA hyper 会計シリーズ』『PCA 会計シリーズ バージョン DX(じまん・jimanを含む)』についての説明です。


海外から商品を仕入れたときに関税や消費税が発生しますが、輸入仕訳の税区分や消費税額の入力方法は、国内で発生した消費税の場合と異なります。
今回は、『PCA 会計シリーズ』で消費税申告書を正しく集計するための税区分や消費税の入力方法についてご案内いたします。


(例)海外から商品(900,000円)を購入した。後日、輸入代行業者からインボイスが届き、関税100,000円)、輸入消費税(国税78,000円、地方消費税22,000円)の支払いを行った。

Ⅰ.消費税の計算方法を[内税自動計算]に設定している場合

商品購入時の仕訳

購入した商品の仕訳を入力します。税区分には、[ウ5:課税輸入仕入 10%(共通)]を使用し、自動計算された消費税額を0円に修正します。

 

関税、輸入消費税が確定したときの仕訳

インボイスに記載されている関税、消費税の仕訳を入力します。税区分には、[ウ5:課税輸入仕入 10%(共通)][ケ3:課税輸入仕入の地方消費税分]を使用し、自動計算された消費税額を修正します。


<参考>

振替伝票入力で消費税にカーソルが止まらない場合、[設定]-[入力機能の設定]にて[税額を変更]を[する]に変更すると、消費税額を手修正できるようになります。

 

Ⅱ.消費税の計算方法を[税計算しない]に設定し、仮払消費税を手入力している場合

商品購入時の仕訳

購入した商品の仕訳を入力します。税区分には、[ウ5:課税輸入仕入 10%(共通)]を使用します。

 

関税、輸入消費税が確定したときの仕訳

インボイスに記載されている関税、消費税の仕訳を入力します。税区分には、[ウ5:課税輸入仕入 10%(共通)][ケ3:課税輸入仕入の地方消費税分]を使用します。


<ご注意>

・[Q5:課税仕入 10%(共通)]を使用すると、“輸入仕入”以外の“通常の仕入”と合算されて集計され、消費税申告書が正しく集計されません。
[ウ5:課税輸入仕入 10%(共通)]を使用すると、消費税申告書付表の[課税売上割合・控除対象仕入税額等の計算表]の【課税貨物に係る消費税額】欄に集計されます。

・個別対応方式を選択されている場合、仕訳例の[ウ5]は取引内容によって[ウ5:課税輸入仕入 10%(共通)][オ5:課税売上 対応課税輸入仕入 10%][キ5:非課税売上対応課税輸入仕入 10%]を使い分けてください。

操作は以上です。