休憩だけじゃもったいない!
おもしろ系サービスエリアパーキングエリアの旅「首都高速道路・川口ハイウェイオアシス(イイナパーク川口)」

2022/09/01 00:00

■PSS会報誌 2022年 秋号(2022.09.01発行)に掲載された記事です。現在の情報とは異なる場合があります■

かつては色気のなさが指摘された高速道路のパーキングエリアが、最近ではどんどん魅力的に変身しています。
都心に向かう首都高速道路のパーキングエリアにクルマを止めると、そこには緑豊かな公園が広がり、小さな子供連れが安心して楽しめる、ユニークな施設も待っていました。ちょっとそこまでのドライブが、きっと思い出の一日になりますよ。

ASOBooN(アソブーン)は大人と子どもの2名で1,500円、追加の大人1名につき900円、子どもが1名につき600円の有料エリア。10時から17時(休日は18 時)、火曜定休。

首都高速道路初のハイウェイオアシスとして2022年4月25日にグランドオープン!

ハイウェイオアシスは、高速道路のサービスエリア/パーキングエリアと周辺の商業施設や公園を一体で整備した施設。その最新のものが、首都高速道路初のハイウェイオアシスとして2022 年4 月25 日にグランドオープンした「川口ハイウェイオアシス」です。

首都高と呼ばれて親しまれている首都高速道路は、東京の都心を中心に網の目のように張り巡らされた路線の多くが東名や中央、東北、常磐道などの幹線高速道路と直結しています。川口ハイウェイオアシスがある川口線も、東北道へのアクセスルートとなっています。

今回整備されたのは、もともとあった川口パーキングエリアの上り線。以前は小規模な売店とレストラン、トイレのある普通の休憩施設でした。それを改修するとともに、所在地である埼玉県川口市が2018 年から整備してきた、赤山歴史自然公園と合体させたのです。

里山の雑木林や自然観察が楽しめるトンボ池、エアドームの山の上で子どもたちが飛んだり跳ねたりできるフワフワドームなど、親子連れが無料で楽しめるエリアが揃い、歴史自然資料館や地域物産館もある広大な公園には「イイナパーク川口」の別名もつけられています。首都高上り線の駐車場利用者だけでなく、高速下を走る一般道沿いに整備された駐車場からも、ハイウェイオアシスの施設をすべて利用できます。

パーキングエリアの本来の主役であるレストランも、スタイリッシュにリニューアル。1964 年の東京オリンピックの聖火台も作った、川口市の伝統産業である鋳物の羽釜で焚き上げたご飯やおにぎりも売りのひとつです。

さらに、有料ながらオープン早々から休日には入場規制がかかるほど子ども連れに大人気なのが、世界の知育玩具や遊具の輸入・開発・販売を手掛けるボーネルンドがプロデュースした全天候型の遊び場「ASOBooN(アソブーン)」です。カラフルで美しい大型遊具や三輪車で周回する子供専用サーキットなど、身体を使って楽しめる施設で、安心して子どもを遊ばせることができます。

地方のハイウェイオアシスの中には、町おこしが主目的の施設もありますが、川口は都市近郊ながら植木の街としても知られるだけに、緑豊かな憩いの場。文字通りのオアシスを思わせます。

フカフカの山をジャンプして遊べるフワフワドームは、3歳から小学生までの子供専用の無料の遊び場。利用時間はイイナパーク川口と同じ。
広大なイイナパーク川口の利用時間は、9時から18時。一般道の駐車場も時間外には閉鎖される。
フードコートでは、鋳物の羽釜で炊いたご飯を提供。猿田彦珈琲がプロデュースしたソフトクリームなど、ユニークなメニューも選べる。

この記事の執筆者

横田 晃(よこた あきら)

ライター

アニメーション雑誌を皮切りに、自動車雑誌や男性誌の編集者として多くの新雑誌やヒット企画の立ち上げに参画。94 年に独立後も、芸能インタビューから政治経済まで、幅広いジャンルの企画・制作・執筆に携わる。