現在、肌を褒められるたびに思い出すのは、鏡を見るのも嫌だった20歳頃の自分です。
当時はひどいニキビに悩まされ、顔中血だらけになることもありました。
人前に出ることが出来ないときには、仕事を休むこともあり、藁にもすがる思いで色々な方法を試しました。
そんな私が今ではスキンケアのアドバイスをするまでになったのです。その秘密を今日はお話しします。
スキンケアはもはや老若男女問わず身だしなみの一部となり、メンズエステやアンチエイジングといった言葉もよく耳にします。
サロンや化粧品、美顔グッズもたくさんありますね。顔や頭のマッサージをしてもらうことはとても心地よく気持ちが良いので、”自分にご褒美!”という感じでサロンを利用することがあります。
それ以外の日は、セルフケアをすることになりますが、お金をかけずに、しかも簡単な方法でスキンケアができたら嬉しいですよね?
さらに健康にも良い効果が得られたら、それこそ一石二鳥です。
あなたは、すでに持っています!
ここで登場するのが、パロチンというホルモンです。通称”若返りのホルモン”と言われています。
抗酸化作用が強く、若返りや細胞の再生を促進し、肌や細胞の健康を保つために重要な役割を果たします。
つまり、パロチンをたくさん分泌することが、美容にも健康にも良いのです。
うれしい働きをしてくれるパロチンですが、実はあなたのカラダにすでに備わっています。
唾液腺という部分から分泌されるので、唾液腺を刺激してたくさん唾液を出せばよいのです。
唾液をたくさん出している代表と言えば、赤ちゃんです。元気な赤ちゃんほど、よだれをたくさん垂らすと言われますが、まさにパロチンがたくさん分泌している状態です。
反対に口がカラカラに渇いてしまうのはどんな時でしょう。
それは、ストレス状態だったり、緊張したときですね。
一時的なら問題ないですが、慢性的な状態になると、唾液量が減り、美容にも健康にもマイナスになってしまいます。
それでは、唾液をたくさん出すための具体的な方法をご紹介します。
唾液を増やす方法
1. よく噛む
よく噛むことで唾液の分泌が促進されます。
唾液と食べ物をよく混ぜることで、胃腸の調子が改善され、ダイエット効果も期待できます。
ごはんはドロドロ状態で飲み込むのが理想的です。
2. 水分補給をする
十分な水分を摂取することで唾液の分泌が促進されます。
カフェインを含む飲料は利尿作用があるため、水やノンカフェイン飲料がおすすめです。
極端に冷たい状態で摂ることや、一度に大量にとるようながぶ飲みはさけ、常温の水分をこまめに摂りましょう。
また、飲酒後や入浴後(特にサウナ)、寝起き時などは脱水していますので、水分補給をお忘れなく。
3. 酸味のある食品を摂る
レモンや梅干しなどの酸味のある食品は唾液の分泌を増やします。
面白いことに、これらの食品を食べたことがある方は、想像するだけでも唾液がじわっと出るでしょう。
次の写真をじっくり見て、口に入れた時を想像してみてください。すでにじわっと唾液が出ていませんか?
4. 唾液の分泌を促す食べ物を摂る
酸っぱいもの以外に昆布に含まれるアルギン酸や納豆のポリグルタミン酸も唾液の分泌を促進します。
セロリやニンジン、アーモンドも効果的です。
5. マッサージをする
舌や頬を軽くマッサージすることで、唾液腺が刺激され、唾液の分泌が増えます。
耳下腺、顎下腺、舌下腺の位置を確認し、それらを刺激するマッサージが効果的です。
ここで具体的なマッサージの方法をご紹介しますね。口腔内や顎に違和感や疾病などがある場合には無理をしないようにしましょう。
はじめに、耳下腺、顎下腺、舌下腺の位置をイラストで確認してみましょう。
鏡があれば目で見て確認していただくと良いと思います。
ではマッサージを一緒に行いましょう。
マッサージをするときには、注意が2点あります。
力を入れ過ぎないことと、呼吸を止めないことです。
まず初めに耳下腺の部分に人差しから薬指までの3本をあて、後ろから前へクルクルとやさしく回します。
次に舌下腺のところには両手の親指をあてて、顎を上に向けるように押し上げます。
最後に下顎の骨の内側のやわらかい部分に指を当てます。(イラストでは中指になっていますが、親指でもよい)
耳の下から顎の先まで、位置を少しずつずらしながら軽く圧迫するようにやさしく1~2秒ずつ押します。
唾液がじわっと出てきた感じがあれば上手に刺激が出来ています。あまり出なくても、あせらず、毎日少しずつ取り組んでみてくださいね。皮膚の摩擦が気になる方は、クリームやオイルなどをご使用ください。
自分に合った食べ物や生活習慣を選ぶこと
冒頭でお伝えした、わたしのボロボロ肌が、ほめられるようになるまでになった秘密は、腸を整えたことです。
そのために行ったことを3つお伝えします。
ひとつ目は、カラダに合う食べ物を食べること。
次に、ストレスを軽減すること、
最後に冷え改善することでした。
秘密と言いながら、実は、そんなに特別なことではないのですが、同じような課題を抱えている方は多いと思います。
当時は、腸によくないことばかりをしていました。
便秘がひどくそれを改善するにはヨーグルトを食べればいい!と、よく食べていました。
ヨーグルト自体は悪くないのですが、その食べ方に問題がありました。カラダが冷えているのに冷たいヨーグルトを食べていっそう腸が冷えました。
そして、ストレスを感じやすく抱え込む性格だったため、それも腸の働きを悪くしていたのです。
しかも、ストレスがたまるとチョコレートなどあまいものを食べるため、腸が緩みより便秘に…。悪循環ですね。
腸が汚れているので、頬にたくさんのニキビが出来ました。
さらにホルモンバランが乱れあごにもたくさんのニキビが…。
今思えば、腸に負担をかけることばかりしていました。
誰かに良くても自分に良いとは限らない
わたしは、「便秘にはヨーグルト!」と信じて大量に食べていたのですが、一般的には良いと言われる情報でもすべてを鵜呑みにせず、自分に合っているのか、そうでないのかを見極めることが大切です。
「テレビや雑誌で○○に効いた!」といっても、それが全員にあてはまるとは限らないからです。
見極めが難しい場合は、管理栄養士や食事療法の専門家に相談していただくことをおすすめします。
ストレス軽減~1分習慣
わたしがボロボロ肌だったときは、とにかくストレスフルな状態でした。
このように多くの病気の根源はストレスです。それが腸に悪影響を与えていました。
近年、瞑想がストレスの軽減にとても役立つことが証明されています。
時間のないときには、1分間だけでも目を閉じて、呼吸に意識を向けて、吸う、吐くを繰り返してみてください。
電車の中、トイレに入ったとき、昼休みなど、ちょっとした時間に行うことで、変化を感じられるようになると思いますよ。
まずは、やってみよう!
唾液分泌を促し、自分に合った食べ物や生活習慣を選ぶ、そして何より日々生まれるたくさんのストレスを上手にコントロールする、それにより、腸をいい状態に保ち、結果的に健康的な肌をつくります。
肌の生まれ変わるサイクルは1か月といわれます。
これから1か月後の変化を楽しみに今日から少しずつ行ってみてくださいね。
この記事の執筆者
鳴嶋 廣美(なるしま ひろみ)
パナケアヘルス
管理栄養士・食生活アドバイザー・カウンセラー
日本の食で健康と幸せを全力応援!
発酵食や野菜を中心とした食事を通して、自然治癒力を高める食べ方や暮らし方を提案しています。
【執筆者HP】パナケアヘルス なるしまひろみ