不安を和らげ、未来をハッピーにする食べ方、暮らし方

2023/11/16 10:00


こんにちは。
管理栄養士&カウンセラーの鳴嶋廣美です。

あなたは今、どんな気分でお過ごしでしょうか?
変化が大きく、先行き不透明な時代ともいわれ、不安を強く感じている方もいらっしゃるかもしれません。
それを示すかのように、世論調査(R4年)の「日頃の生活の中で、悩みや不安を感じているか?」という質問について、
「悩みや不安を感じている」と答えた人は、約80%!
「悩みや不安を感じていない」と回答した人の4倍です。

このように多くの方が感じている不安感。
不安感が強すぎると眠れなくなったり、疲れやすかったり、将来に希望が持てなくなってしまったり…と、辛くなってしまいますね。
そこで、今回は、不安感を和らげて「今を楽に」、そして未来をハッピーにする食や日々の生活習慣をお伝えします。

ところで、「不安を感じやすい人」と「そうでない人」の違いはなんでしょうか?
遺伝、環境、生活習慣、ストレス耐性など様々な要因が挙げられますが、最近では、腸内環境も関係があるのではないかと考えられていて、研究も進められています。


おなかの調子を整える=不安感が和らぐ!

もしかしたら、腸と脳とはとても関係が深いことをあなたも実感しているかもしれません。

すごく緊張すると、お腹が痛くなったり、反対におなかの調子が悪いと、仕事に集中できなくてイライラしたり、ストレスを感じてしまったり…という経験はありませんか?
腸と脳とが互いに連携しあっているから、そのようなことが起こります。


また、腸はセロトニンという、別名幸せホルモンと言われる物質を作り出しています。
腸内環境がよいと、腸内でたくさんセロトニンが作られ、脳に届き、幸せを感じます。
一方、腸内細菌のバランスが乱れてしまうと、幸せホルモンがあまり作られないので、脳に幸せが届かず、不安になりやすくなってしまいます。

ここで、あなたの腸内環境はどうでしょうか。
次のチェックリストで確かめてみましょう。

【腸内環境チェックリスト】

当てはまる項目の数を数えましょう。

□ お菓子やジュースを毎日のように食べたり飲んだりする
□ パンや麺類をよく食べる
□ 野菜をあまり食べない
□ 外食やインスタント食品をよく食べる
□ タバコ・アルコールの習慣がある
□ 運動しない、座っている時間が長い
□ 寝付きが悪い、熟睡できない、すっきり起きられない
□ 常にストレスを感じている
□ 抗生物質(薬)を摂取する機会が多い
□ 便秘や下痢を繰り返している

【判定結果】

当てはまる項目はいくつありましたか?

  • 0個
    腸内環境は良好のようです!いい生活習慣を続けましょう。
  • 1~2個
    少しのストレスや環境の変化ではブレないカラダやココロの状態のようです。
    あてはまった食生活や生活習慣を意識してみると、よりカラダもココロも軽やかに、より調子も上向きに♪
  • 3~6個
    疲れやストレスがたまるとココロもダウンしやすい状態に。
    現在、不安感が強いな、カラダの調子がイマイチだなと感じていたら、食事や生活習慣に気遣いをしてカラダの負担を軽くしてあげましょう。
  • 7~10個
    自覚がなくても、カラダやココロの状態に注意信号かもしれません。
    特に忙しい方はご自分のカラダを見つめる時間を取り、食事や生活習慣の改善に取り組みましょう。


あくまでも目安です。
当てはまる項目が少なくても、不安感が強い、調子が良くない場合には専門家にご相談ください。


腸内環境に影響するあれこれ

では、腸内環境を良好にするための食事や生活習慣についてみてみましょう。


腸内環境を乱しやすいものは、砂糖(人工甘味料)・小麦粉・あぶらっこい食事・添加物・タバコ・アルコールなどです。

絶対摂ってはダメ!という考え方ではなく、カラダの調子に合わせて調整してあげることが大事です。
『あぶらっこいものを食べると胃がもたれる』、『アルコールを飲むと下痢をする』などは、<カラダに負担がかかっているよ~>というサインですので、量を減らしたり、お休みにしたりして、カラダに過度な負担がかからないようにしてあげましょう。

でも、そういうものほどおいしいし、やめられない!
こんな場合には、どのような気持ちで摂っているかに意識をむけてあげましょう。
「イライラしている」とか、「不安な気持ちが強い」など、自分の気持ちに気づいてあげることも大事で、それによって摂取量が減ることもあります。


運動

さらにおすすめしたいのが、運動習慣!
心地のよい運動を心地のよい程度に行うことがポイントです。
それによって、腸内細菌のバランスが整いますので、

  • 食欲が落ち着く
  • ストレスに強くなる
  • 睡眠改善

などの効果が期待できます。

反対に、負荷の強すぎる運動や、寝る前の激しい運動は、かえって逆効果になりますのでお気を付けくださいね。
運動する時間がないとか、出来る状況ではないという方は、次のようなことをこまめに行うこともおすすめです。

  • 座ったまま背伸ばし
  • 座る時間を減らす(世界的に日本人は座り過ぎ!)
  • 腹式呼吸

「エレベーターやエスカレーターを使わないで階段を使う」なども運動ですよ。


気分をあげるポーズ

割と即効性のある方法です。

この写真のように胸を上向きに手を広げてみてください。
すると気持ちも前向きに明るくなった気分になれます。出来れば明るいところや気持ちの良いところで行うとさらに効果的。
わたしはヨガを習っているのですが、実際やってみるとそのように感じます。


休息の時間

睡眠不足の方や疲れやすい方は、日中にほんの1分でも、出来れば5分くらい目を閉じて呼吸に意識を集中させる時間をつくってみましょう。
副交感神経を優位にするため、腸の蠕動運動が活発になり、腸内の不要な物が次々と押し出され、腸内環境にも好影響ですし、脳疲労や神経の高ぶりで寝つきが悪い方にもおすすめです。

 
 

抗生剤

意外と盲点なのが、薬。

抗生物質は腸内環境のバランスを乱す要因となりやすいので、服薬中は特に食事や嗜好品(砂糖・小麦粉・脂っこい食事・添加物・タバコ・アルコール)の摂取を控えて腸の負担を減らしましょう。




腸にいい!おすすめ料理

ここで、腸内環境を整える食事についてお伝えします。
腸内には、

  • 良い菌(善玉菌)
  • 悪い菌(悪玉菌)
  • 日和見菌(環境次第で善玉にも悪玉にもなる菌)


の3種類があります。これらの菌がバランスよく保たれることが腸内環境が整った状態と言えます。

腸内細菌のバランスを良好に保つためには、食物繊維が豊富な食べ物と発酵食品を組み合わせて食べましょう。

おすすめは、具沢山の味噌汁!不安を取り除く働きのあるマグネシウムも補えます。
毎日具を変えれば飽きずに食べられます。
そして、寒い季節にはカラダもココロも温かくしてくれます。
毎日、2杯を食べるように心掛けてみてくださいね。

 
 

不安の正体と向き合ってみる

そして、最後にお伝えしたいのは、「感情を吐き出しましょう!」ということです。
何が不安なの?どうしたいの?どうなったら幸せ?
など、自分に問いかけながら紙に書くのがおすすめです。

もし、自分自身での問いかけが難しいと感じる時にはぜひわたしにご相談くださいね。
問いかけ、不安と向き合うお手伝いをさせていただきます。


まとめ

  • 腸内環境を整えよう。腸内細菌のバランスが整うと、不安感は和らぎやすい。
  • 腸に負担になるものをとるときはカラダと相談しよう。砂糖(人工甘味料)・小麦粉・脂っこい食事・添加物・タバコ・アルコールの摂取量を控える。
  • 運動を習慣化しよう。時間がなければ、腹式呼吸や背伸ばしなどをこまめに行う。
  • 具沢山の味噌汁を毎日食べよう。食物繊維と発酵食品の組み合わせが腸内細菌のバランスを整える。
  • 不安の正体と向き合おう。紙に書く、相談するなどして吐き出そう。

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

腸と不安の関係は意外かもしれませんが、いろいろな病気とも関係していますし、わたしたちの気分にとても影響します。
腸内環境が整うと、仕事にも私生活にも、いい変化を実感できると思います。
どうぞ心地のよい毎日をお過ごしください。



この記事の執筆者

鳴嶋 廣美(なるしま ひろみ)

パナケアヘルス
管理栄養士・食生活アドバイザー・カウンセラー

日本の“食”で健幸を全力応援!
発酵食や野菜を中心とした食事を通して、自然治癒力を高める食べ方や暮らし方を提案しています。
【執筆者HP】パナケアヘルス なるしまひろみ