ウイルス感染症対策

2020/09/01 00:10

■PSS会報誌 2020年 秋号(2020.09.01発行)に掲載された記事です■

 

身近な食材でセルフケア

新型コロナウイルスの影響は、わたしたちの健康に対する価値観を大きく変えたように思います。これから迎える寒い季節には感染症対策として、より一層の免疫機能を高めるセルフケアが重要になるでしょう。今回は直ぐに取り組める感染症対策として、強力なお助け食材のしょうがをお手軽に摂る方法について紹介します。

しょうがは、漢方薬の7割以上に配合されているといわれます。それだけ、体に良い成分を多く含んでいます。中でも代表的な成分は『ジンゲロン』という生のしょうがに含まれる成分です。生のしょうがをじっくりと加熱していくと『ショウガオール』という成分に変化し、体内で異なる働きをします。

◎ジンゲロン・・・生しょうが

強い殺菌力でウイルスの感染症予防・炎症や痛みを抑制

◎ショウガオール・・・生しょうがをじっくり加熱

カラダを温め、血行を良くする効果で、免疫力アップ

しょうがは、身体をぽかぽかにすると言いますが、ある程度長時間加熱したものに温める作用が強いようです。とはいえ、ウイルスに対抗するには殺菌作用・体を温める作用のどちらも大事ですので、食べやすい方法で毎日少しずつ摂るようにしてみてはいかがでしょうか。
今回は、飲み物として摂る方法をご紹介します。

お湯としょうがだけの簡単ケア

体の内側からセルフケア『しょうが湯』

分量の目安:湯200㏄に対してしょうが6g程度(お好みで調整)
★ウイルス対策 → 湯におろししょうがを混ぜて、すぐに飲む
★冷え性改善 → 保温できる水筒に80℃以上の湯とおろししょうがを入れて3時間保温してから飲む(しょうがをじっくり加熱することでカラダを温める成分が出来る)
※市販のしょうがパウダーを代用してもOK。その場合はすぐ飲んでも温まります。

応用編

『中華スープ』

しょうが湯は、そのまま飲むだけでなく、味付けをしてスープとしても楽しめます。例えば、鶏ガラスープの素(分量は袋の記載を参考に。中華食材コーナーにあります)とお好みの具材(刻みねぎ・海藻・白ごまなど)を適宜加えます。具材は乾物を利用し、1回量ずつ包んでおけば持ち運びに便利です。おにぎりと一緒にランチなどにいかがでしょう。

番外編

タダ(¥0)でできる免疫機能アップ法は、「おなかが空くまで食べない」「笑顔になる(作り笑いでもOK)」「私は元気!と自分に言う」です。おまじないのようですが科学的にも理にかなった、気持ちをあげ、元気にしてくれる方法です。ぜひお試しくださいね。

注意点

食べ過ぎは禁物!
生のしょうがは、食べ過ぎるとカラダの中心の温度を下げて、免疫力低下の原因となってしまいます。1日量は手の親指くらいの大きさを目安にしてください。しょうがパウダーは体を温める効果が強く、生のものよりも刺激が強いので、小さじ1程度にしておきましょう。

特にこんな方は、摂り過ぎに気を付けて!
皮膚病の方・痔がある方(特にアルコールと一緒にたくさん食べるのは発作の元になりやすい)・高血圧の方で症状が強く出ているときには気を付けながら食べましょう。

 

この記事の執筆者

鳴嶋 廣美(なるしま ひろみ)

パナケアヘルス
管理栄養士・食生活アドバイザー・カウンセラー

日本の“食”で健幸を全力応援!
発酵食や野菜を中心とした食事を通して、自然治癒力を高める食べ方や暮らし方を提案しています。
【執筆者HP】パナケアヘルス なるしまひろみ