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ただの移動の足じゃない!おもしろ系鉄道の旅 「西日本鉄道 THE RAIL KITCHEN CHIKUGO(ザ・レールキッチン チクゴ)」

更新日:2025/12/10

かつて長距離列車の憩いの場だった食堂車は絶滅してしまいましたが、今では車内でゆったり食事を楽しめる観光列車が、各地に登場しています。中でも気合を感じさせるのが、福岡県を拠点とする西日本鉄道(西鉄)が運行する「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO(ザ・レールキッチン チクゴ)」です。

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3両編成の列車の外装は、キッチンクロスをイメージしている

筑後の魅力を味わいつくす「旅する車窓ランチ」

西日本鉄道は、九州一の繁華街、福岡の西鉄福岡(天神)駅を起点に、有明海に面した大牟田までを結ぶ営業距離74.8kmの天神大牟田線を本線とし、途中の西鉄二日市駅から分岐して、学問の神様として知られる菅原道真公が祀られた太宰府天満宮がある太宰府へ向かう太宰府線と、宮の陣から分かれる甘木線の各支線、さらに福岡市営地下鉄と接続した貝塚線を擁する大手私鉄です。

大都市の福岡近郊エリアは東京や大阪などと同様に、朝夕には満員の通勤電車が行きかいますが、南に下ると筑後川が形作った広大な平野が広がり、日本有数の稲作地帯として知られるほか、八女のお茶や久留米の絣など、さまざまな食材や伝統工芸の名産品を生み出してきました。

そんな歴史ある筑後平野に由来する「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」は、2019年3月に運行を開始し、2025年9月までに6万人を超えるお客様が乗車した、人気のレストラン列車です。

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地元の素材を使った内装は、車内というより完全にオシャレなレストラン


1996年に生産された通勤型の6050形電車を、約5億円かけて改造した専用列車は3両編成。中央の2号車は、おそらく世界初という本格的な電気窯を備えたキッチンカーで、1号車に22席、2号車に8席、3号車に22席の、合わせて52席の客席が用意されています。

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自慢の窯を使った出来立ての料理を車内で堪能できる


赤いチェックのキッチンクロスをイメージした外観は、商品デザインやエディトリアルデザインを中心に活躍する女性デザイナーの作。内装も、多くの人気レストランをプロデュースしている企業が手掛けています。天井は、八女産の竹に加工を施した竹細工。キッチンやトイレの流し台には久留米市の名産品である、美しいいぶし銀の城島瓦が使われ、テーブルや椅子、食器類まで、すべての調度が地元の材料を使い、沿線の企業や職人の手で仕立てられています。

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移り行く車窓とレールの音も、楽しい食事を演出するおいしいメニューだ


もちろん、ウェルカムドリンクに始まり、前菜6種、魚・肉料理、パン、デザート、コーヒーが供されるフルコースの料理は、沿線を中心とした九州の食材を使い、地元のレストランや人気シェフが監修したメニュー。3か月に1度、季節に合わせたメニューに切り替わり、「地域を味わう旅列車」のキャッチフレーズにふさわしい味わいを楽しめます。

筑後川などの車窓風景の案内放送に加えて、沿線のこども園の子供たちやたこ焼き屋さんなど、すっかり名物になっている歓迎ポイントでは徐行して車内から手を振りあえるなど、温かい交流にもほっこりできるでしょう。

2025年12月現在の運行は木、金曜日と土日祝日で、木曜日は11時過ぎに西鉄福岡(天神)駅を出発して途中の花畑駅で折り返す、乗車時間2時間あまりの「地域を味わうランチコース」。金曜日は10時前に西鉄福岡(天神)駅を出て太宰府駅に1時間半近く停車し、天満宮にお参りするなど、観光を楽しんだうえで大牟田駅まで走る、全行程4時間半あまりの「地域を味わう旅ランチ」。

土日祝日には、10時前西鉄福岡(天神)発、花畑駅折り返しのアーリーランチと、13時過ぎに西鉄福岡(天神)を出て、掘割を巡る川下りが楽しめる、水郷の柳川にも寄れる大牟田行きのレイトランチの2便が走ります。

中でも太宰府観光が楽しめる金曜日の便は一番人気とのこと。地元九州のお客様を中心に、遠く関東や関西、海外からの乗車客も増えているという「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」は、職場の慰安旅行や旅行会社主催のツアーなどの貸切や特別列車の運行も可能で、結婚披露パーティにも使われたことがあるそうです。

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メニューは3か月ごとに変更。詳しくはHPにて確認を


歴史と食の宝庫、筑後平野を味わう「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」を、次の旅の予定にぜひ組みこんでみてはいかがでしょう。


「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」専用サイト

西日本鉄道公式サイト

写真提供・西日本鉄道株式会社
 

この記事の執筆者
横田 晃(よこた あきら)
ライター 

アニメーション雑誌を皮切りに、自動車雑誌や男性誌の編集者として多くの新雑誌やヒット企画の立ち上げに参画。94 年に独立後も、芸能インタビューから政治経済まで、幅広いジャンルの企画・制作・執筆に携わる。