値引の入力

値引明細を入力する方法です。

値引を入力するには、一般商品と同様、値引商品コードを商品マスターに登録する必要があります。

また、入力する値引率の小数以下桁数も商品マスターの数量小数桁で指定します。

  • この機能は以下の伝票入力処理で使うことができます。

    見積、受注、売上、仕入

操作手順

1. 金額値引の入力方法

値引額を手入力する方法です。

(1)  [値引]の商品コードを入力します。「品名」は必要に応じて入力します。

(2)  「数量」欄で「値引率」を、0で入力します。

(3)  「金額」欄で値引額を、マイナス符号(-)付きで入力します。

  • マイナス符号を付けないと、“値増し”になります。

2. %値引の入力方法

「値引率」を入力して値引額を自動計算する方法です。

対象明細の設定

あらかじめ、「入力項目の設定」画面の「値引率入力の設定」項目で、値引の対象とする明細行を設定しておきます。

○値引対象明細行

A.1行目から前行まで

1行目から前行までを対象にします。途中に値引行が有ってもそれを含めます。

B.前値引行後から前行まで

一つ前の値引行を探し、それより後から前行までを対象にします。

値引行がなければ[A]と同じ結果になります。

C.前行のみ

直前の1行を対象にします。

前行が記事(または無効明細)のとき、さらに上の行を探しに行きます。

対象明細が値引だったら対象明細無しとします。

 

※見積伝票の小計行は対象としません。

[前行のみ]として小計行だけを対象とできないことに注意してください。

 

○値引商品の税率と同じ明細を対象にする

チェックマークを付けると、自身(値引商品)と同じ税率を持つ明細だけを対象とします。

税率10%と8%の明細が混在している場合、最終2行を使って税率別の値引行を入力することができます。

※税種別が異なっていても税率が同じなら対象とします。

値引行入力操作

(1)  [値引]の商品コードを入力します。「品名」は必要に応じて入力します。

(2)  「数量」欄で「値引率」(整数3~整数3小数4桁以内)を入力します。

(3)  対象明細の合計金額と値引率から計算された値引額が「金額」欄に表示されます。

値引額=対象金額×値引率÷100(円未満切り捨て)

「%値引」の留意点

○値引計算後に値引対象明細の金額が変更されても、値引額の再計算は行われません。

○値引率(数量欄)をフォーカスが通過したとき、値引率を変更していなくても値引額の再計算を行います。これは、値引対象明細の金額を変更しても再計算をしないことを補完する機能です。

この操作で値引額が変わったときは、ポップアップメッセージを表示して通知します。

3. 逆算値引

  • この機能は、見積伝票・受注伝票・売上伝票でのみ操作可能です。

    見積・受注の場合、文中の売上金額を、見積金額、受注金額と読み替えてください。

 

合計売上金額や合計粗利益を訂正することで、値引額を逆算する方法です。

(1)  [値引]の商品コードを入力します。「品名」は必要に応じて入力します。

(2)  「数量」欄で「値引率」を、0で入力します。

(3)  「金額」欄にフォーカスがある時に、メニューバーの「編集」-「値引額の逆算」をクリックします。

(4)  次の画面が表示されます。

  • 原価・粗利益の出力を制限されたユーザーは、[粗利益][利益率]を表示しません。「システムの基本仕様」-原価・粗利益の出力制限を合わせてご覧ください。

(5)  最初に「基になる項目」を4つの中から選択します。次に、「値引後の値」を入力します。

例)税込合計を選んで、18,000と入力すれば、値引後の税込合計が18,000となるように値引額を計算し、値引明細を作成します。

 

表示内容

金額合計

消費税(外税)を除いた売上金額の合計

税込合計

金額合計+消費税(外税)

粗利益

金額合計-原価合計

利益率%

粗利益÷金額合計×100(四捨五入)

 

【注意】

○税込商品の消費税(内税)は金額合計に含まれ、粗利益計算にも反映されます。

○諸雑費(商品のマスター区分=2)は、粗利益計算には反映されません。

○明細の途中に値引明細が既に入力されている場合、その値引額も金額合計・税込合計・粗利益に含まれています。

○当機能は、最終金額に対する値引計算ですので、売上明細の最終行で実行するようにしてください。

○値引明細に既に金額が入力されている場合、その金額は除かれて表示されます。

計算方法

○金額合計から逆算する場合

値引額=金額合計-入力した金額合計

○税込合計から逆算する場合

値引額=税込合計-入力した税込合計

※値引明細が「税抜き値引」の場合、値引額は消費税を引いた額になります。

例)税込合計1,050円を1,000円にした場合

税抜き値引の場合、値引額は-48円となります。

税込み値引の場合、値引額は-50円となります。

粗利益から逆算する場合

値引額=金額合計-原価合計-入力した粗利益

利益率から逆算する場合

値引額=金額合計-(原価合計÷(100-入力した利益率)×100)

4. 単価訂正の入力方法

  • この機能は、売上伝票・仕入伝票でのみ操作可能です。

 

「単価」をプラスマイナスして値引する方法です。

単価訂正は特定の商品に対する値引になります。

(1)  値引対象となる商品コード(この場合、[一般商品]になります)を入力します。

(2)  「区」に“2”(単価訂正)を入力します。

(3)  値引対象となる数量を「入数」~「数量」に入力します。

(4)  「単価」に値引単価をマイナス符号(-)付きで入力します。

マイナス符号を付けなければ“値増し”になります。

例)単価を100円値引するなら、-100と入力します。

(5)  「数量」×「単価」で計算された値引額が「金額」欄に表示されます。

「単価訂正」の留意点

○管理資料で実績集計する際、「数量」は実績に加えません。

○「金額」は値引額として集計されます。

売上伝票の場合、「粗利益=金額(値引額)」となります。

納品書を印刷する際、「金額」欄に“訂正”と表示されます。

仕入伝票(汎用伝票の場合)を印刷する際、「金額」欄上段に“訂正”と表示されます。