導入事例
税理士法人 ブレイン 様
自計化の促進よりも、決算までの時間を短縮化・効率化するための『PCAクラウド』。PCAソフトの機能を使った顧問先への有効なプレゼンテーションとは
近畿のみならず全国にクライアントを持つ税理士法人ブレイン。代表を務める公認会計士・税理士の倉島進先生は、歯切れのよい言葉でわかりやすく経理・企業経営・社内管理体制改善を語り、書籍の執筆の他、大学の講師も務めている。現在、同事務所では『PCAクラウド』を利用したサービスを提供している。倉島先生ならではのユニークな視点によって語られるPCA製品の利用方法や可能性。会計事務所だけでなく、経営者の立場から見ても有効な活用方法について伺った。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
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- お客様とのやりとりで、最新データがわからなくなるなどのリスクを減らしたい。
- 遠隔地のお客様にもきめ細かなサービスを提供したい。
- 経営者が数字を把握し、経営をコントロールできる仕組みを提供したい。
- 導入の効果
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- データのやり取り不要の『PCAクラウド』で煩雑な管理を最小限に減らすことが出来た。
- 『PCAクラウド』+「Skype(TM)※1」の組み合わせで、会計事務所のサービス価値を大きく向上できた。
- 『PCAクラウド』の機能をベースに会社経営にとって有益な管理資料を作成でき、真の自計化を推進できた。
導入システム
- PCAクラウド BPOプラン (4GBモデル 20CAL)
- PCA会計X クラウド
- PCA給与X クラウド
- PCA商魂X クラウド
- PCA商管X クラウド
- PCA社会福祉法人会計V.5 クラウド
※1:「Skype(TM)」は、Microsoft®が提供するP2P技術を利用したインターネット電話サービスです。
導入企業とプロフィール
税理士法人 ブレイン / 株式会社 ブレイン
従業員数 | 21名 |
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主業種 | 税理士業/会計士派遣・紹介・育成支援 |
所在地 | (神戸オフィス) 〒650-0027 神戸市中央区中町通2丁目3番2号 三共神戸ツインビル3F (大阪オフィス) 〒530-0047 大阪市北区西天満4丁目13番8号 尼信ビル8F (東京オフィス) 〒105-0001 東京都港区虎ノ門1丁目21-10-1708 |
設立年月 | 平成13年6月 |
URL | http://www.xbrain.jp/ |
企業説明 |
「必要な時に必要な分だけ」あなたのチームの即戦力! 企業理念:従来の会計事務所のような顧問契約にとらわれず、「必要な時に必要な分だけ」プロとしてのサービスを提供することをコンセプトに、上場会社から中小企業をはじめ新規事業者まで、財務・会計に関する支援や経営に関するサービス提供と、セミナー等による各種情報の提供を基本理念としております。 |
導入前の運用と課題
最新の会計データを確実に管理・共有できる方法とは
税理士法人ブレインの代表を務める公認会計士・税理士の倉島進先生。平成13年には株式会社ブレインを設立し、上場企業向けのコンサルティング事業やベンチャー企業設立の支援なども行っている。会社の規模を問わず、あらゆる業種の企業の経理・会社経営を様々な角度から分析し、支援してきた立場として、『PCAクラウド』のメリットには、まずデータ管理の煩雑さを最小限に減らせる効果を挙げたいと語る。
「当事務所はクライアントが日本全国にまたがっています。企業の規模や業種は多種多様ですが、いずれも共通した課題が会計データの管理の問題です。当事務所とお客様との間でデータをやり取りしているうちに、どのデータが最新なのかがわからなくなってしまう。そのようなリスクを減らす方法を探していました」(倉島氏)
選定のポイント
「ちゃんとうちの会社を見てくれている」そんな安心感を与えるための『PCAクラウド』
税理士法人ブレインが『PCAクラウド』に注目した理由は、最新の会計データの確実な管理・共有以外にもある。それはクライアント・会計事務所の双方の負担を減らしながら、時間を有効的に使えることだ。実は同事務所では以前からインターネット通話サービス「Skype(TM)※1」を利用した顧客とのやり取りを開始していた。
「どの会計事務所でも遠隔地のクライアントとの密なやり取りは難しいと思います。当事務所では「Skype(TM)」によって経営会議に参加したり、決算書の具体的な箇所を同時に見ながら確認を取り合うことを以前から始めていました。「Skype(TM)」は音声だけでも利用できるので、お客様側としてはお化粧や着替えの手間もいりません。他にも遠隔地向けのサービスがないかを考えていたときに、『PCAクラウド』が始まりました」
会計事務所における時間の効率化が重要なのは、ただ事務所内の作業負担を減らすことではないと倉島氏は語る。時間を効率化することで生まれる新しい時間をクライアントとの対話に使うためだ。
「お客様のご不満で一番大きいのは、顧問料を支払っているのに肝心の会計士と話せないことです。どのお客様も会計士にちゃんと見てもらいたいと思っておられます。そこで電車や車の移動時間をクラウドによって節約することで、お客様と話す時間が生まれ、その結果、お客様の中に確実に会計データを見てもらっているという安心感が生まれます。そういった意味でも会計士事務所が『PCAクラウド』を導入する意味は大きいと思います」
導入後の効果
簡易にネットワークが組めることのメリット。実際に作業効率が上がった顧問先も
『PCAクラウド』のメリットの中で、「簡易にネットワークが組める」ことは、コスト面から見ても小さな会社にとって非常に便利な点だと評価している。
「会社の規模や業態によってもちろん差はありますが、拠点が2カ所以上ある事業所や、経理担当者が2、3名以上在籍している企業であれば、ネットワークを組んで会計処理する方が効率的です。しかし専用回線を引きサーバーを立ててネットワークを構築するとそれなりの費用がかかります。しかし『PCAクラウド』なら大掛かりなシステム導入は不要で、かつ経理担当者それぞれのデスクのパソコンから入力できます。実例をご紹介すると、以前は1台のパソコンを譲り合いながら入力していた顧問先の企業が、『PCAクラウド』導入によって座席の移動やサーバーメンテナンスの苦労がなくなり、作業効率が上がったという報告を受けています」
自計化の促進よりも、決算までの時間を短縮化できることに意味がある
経理担当者が各自のパソコンから入力でき、会計データを入力しやすくなることは自計化に繋がりそうだが、倉島氏はクライアントの自計化については必ずしも強く求めている部分ではないと語る。
「大事なのは自計化が進むことよりも、決算までの時間を短縮化することです。自計化についての解釈は会計士それぞれにあると思いますが、私の場合は自計化の本来の目的は会社経営者が数字を把握するためのものだと考えています。社長がいつでも見たい数字を見ることができ、経営をコントロールできること。そのために経理担当者はなるべく無駄な作業を省いて、遅滞なく正しい会計データを入力しておくこと。これがおそらく理想的な自計化の形で、『PCAクラウド』のシステムならそれを実現できます」
『PCAクラウド』によって簡易にネットワークを組めることによるメリットは、会計事務所内においても同様だ。同事務所では拠点が神戸市以外にもあるため、『PCAクラウド』を利用して各拠点のスタッフが協力して入力を進めることができる。さらに顧問先においては会計データを頻繁に会計事務所側に確認してもらえることで、ミスの修正もはやい。それが決算の早期化へと繋がる。
『PCA会計X』の機能を使った顧問先への有効なプレゼンテーション
PCAの会計ソフトについても倉島氏は使い方次第で、企業の経営判断や会計事務所から顧客への提案ツールとしてかなり有効に利用できると考えている。その一つが『PCA会計X』の「キャッシュ・フロー計算書」の機能だ。
「キャッシュ・フロー計算書を使う企業はあまり多くはないのですが、『なぜうちの会社のお金が足らなくなったんだろう』という謎を解くにはとても有効な財務諸表です。ただし作り方がわからないという声をよく聞きます。『PCA会計X』ではお金の流れがよく見えてくる直接法のキャッシュ・フロー計算書を、最初の設定さえ確実に入力していたら、あとはほぼ自動的に作成でき、自社のお金の流れや支払い能力を客観的に判断できる材料として使えます」
他にも税込/税抜表示の切り替えが簡単にできることで、今はまだ消費税の納税が義務付けられていない小さな企業や個人事業主が、売上から判断して来年度は消費税の納付が必要になり、それがいくらぐらいの金額になりそうかを、当年度の数字を税込/税抜へ切り替えて比較することである程度の準備ができる。
「月次推移表」は四半期ごとの集計が可能で、月ごとの発生金額または累計金額で集計でき、構成比と増減比をそれぞれ表示できる。この点は非常に便利に使えていると評価が高い。
また「管理仕訳」については、実際の決算処理には使用していないものの、経営者に売上のシミュレーションを示すときにはとても有効だと話す。
「『PCA会計X』は5区分の管理仕訳区分の名称を自由に変更でき、管理区分を絞り込んだ出力もできます。柔軟に入力できるため、ここに仮の数字を入れて大まかな売上のシミュレーションをつくることができます。会計に関する諸法令や帳簿組織にとらわれずに、会社経営にとって有効な管理資料を作成でき、例えば銀行との交渉時などに、あくまでもシミュレーションと前置きしたうえで大まかな自社の売上を説明にするには便利に使える機能だと思います」
今後の課題と展望
『PCA建設業会計』は出版業やイベント業などプロジェクト毎に動く業界にも適している
今後、同事務所では『PCA建設業会計』を建設業ではなく他の業種にも応用していきたいと考えている。『PCA建設業会計』の特徴として科目を工事別つまりプロジェクト別・イベント別に管理でき、プロジェクト毎の経費を詳細に知ることができる。プロジェクト単位で仕事を動かしているのは建設業だけでなく出版業やイベント業も同じだ。そこでイベントの原価を詳細に知るためにも『PCA建設業会計』は有効に使えると考えている。
「様々な会計ソフトがありますが、どんな会計ソフトがよいのかと聞かれたら、それは経営者が数字をよく見るようになる会計ソフトだと思います。試算表を誰に見せるためにつくっていますかと聞いたら、多くの人は銀行あるいは税務署と答えるかもしれません。しかし本来一番見ないといけないのは社長です。健康診断表の数値と同じで『数字を見なくても感覚でわかる』と思っていたら取り返しのつかないことになっている可能性もあります。今後もPCAには『見やすさ・わかりやすさ』を追求したソフトやシステムを開発してもらい、私たちもお客様にとって効率的な会計業務を提案していきたいです」
この事例をご覧いただいた方へ
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様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。
ピー・シー・エーから一言
『PCAクラウド』を会計事務所の業務効率化ツール、クライアント様との経営可視化ツールにご利用いただき、誠にありがとうございます。
クラウド利用による効率化で生まれた新しい時間をクライアントとの対話に活用し、お客様の安心感につなげているという会計士事務所ならではの効果を多く生み出していただき嬉しく思います。
『PCA会計』の機能を使って行う分析やシミュレーションは解りやすく、非常に参考になりました。
「キャッシュ・フロー」などの機能は、まだまだ活用されていないお客様も多くいらっしゃいますので、是非参考にしていただきたいと思います。
会計ソフトの選定ポイントとして「経営者が数字をよく見るようになるソフト」とコメントいただいておりますが、選定いただきました『PCAクラウド』もこのポイントをクリアできる資質あると考えるとサービスを提供しているものとして嬉しく感じます。このような評価をいただき誠にありがとうございました。
これからも『PCAクラウド』も更に経営者に興味をもっていただくための『見やすさ・わかりやすさ』の観点をもったものづくりを行って参りたいと思います。
『PCA会計X クラウド』をご利用いただきありがとうございます。
『PCAクラウド』の特長が、業務の効率化や顧客との深い信頼関係の構築に役立っていることをうれしく思います。
また、キャッシュ・フロー計算書を利用したプレゼンテーションには、私どもも興味を惹かれております。
今後『PCA会計X』では、キャッシュ・フローの内訳金額が分かるキャッシュ・フロー明細書の追加や管理仕訳を10区分に増やすことが決まっております。
『PCA建設業会計』も併せて、ご活用いただければ幸いです。