導入事例
赤坂木材株式会社 様

各現場での日報データと『PCA給与DX クラウド』を連携し、勤怠管理から給与計算までを簡略化。PCA導入によって制度改正にも柔軟に対応できる安心感。
昭和2年(1927年)の創業以来、90年以上にわたって日本の木材産業を支え続けている赤坂木材株式会社。同社は伐採だけでなく植林に力を入れた森林整備事業を行っており、豊かな森の恵みを次世代へ繋いでいく大きな役割を担った企業だ。木材業界には業界特有の複雑な販売の仕方や雇用形態がある。そこにPCAの柔軟な連動機能を活用し、制度改正にも安心して対応できる給与・会計システムを構築している。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
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- 以前のオフコンのサポート終了に伴いシステムを一新。自社の業務に合い、制度改正にも迅速に対応できるシステムにしたい。
- 複雑で多様な勤怠管理と給与計算を確実かつスピーディーに実行したい。
- 出張先からも会計・給与データを確認でき、かつ現場での入力を可能にして管理業務を効率的に行いたい。
- 導入の効果
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- 複数のパッケージソフトを組み合わせることで、自前のシステムを構築するよりも初期コストを抑え、なるべく業務に沿ったシステムの構築が可能に。
また、パッケージのソフトになるので制度改正にも迅速に対応できるようになった。
- 日報データと『PCA給与DX クラウド』をCSV連携。現場での日報入力から給与計算までを効率化。
- 『PCAクラウド』なら出張先からのデータ確認が可能で、現場から入力された数字をいつでもどこからでも確認できる。
- 複数のパッケージソフトを組み合わせることで、自前のシステムを構築するよりも初期コストを抑え、なるべく業務に沿ったシステムの構築が可能に。
導入システム
- PCAクラウド プリペイドプラン (Type1 1CAL)
- PCA給与 クラウド
- PCA会計 クラウド
- PCA法人税 クラウド
導入企業とプロフィール

赤坂木材株式会社
資本金 | 1,300万円 | 従業員数 | 20名 |
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業務内容 | 森林整備事業(素材生産、造林)/国有林、王子製紙山林の造材作業請負/素材販売 | ||
所在地 | 〒091-0023 北海道北見市留辺蘂町旭中央35番地2 |
導入前の運用と課題
オフコンによる会計・給与システムの見直し
豊かな森林資源に恵まれた北海道北見市。この地で創業90年以上の歴史を持つ赤坂木材株式会社は、トドマツやカラマツなどの素材生産や造林、木材の販売事業を行っている。同社は以前、オフコンを利用して販売管理・会計・給与の一連の業務を行っていた。しかしそのメーカーのサポートが終了することになり、新しい会計システムを探す必要に迫られた。
「しかしこれが一筋縄ではいかないんです。私どものような木材販売業の販売管理にはある特殊な事情があります。それは取引先のお客様ごとに素材(木材)の単位そのものが違うことです。Aというお客様は立米(立方メートル・立方体の体積)でのお取引となり、Bというお客様はトン(重さ)で計算しお取引をされていたりと、お客様によって集計の仕方がそれぞれに変わってきます。以前のオフコンはこの複雑な単位の売上集計に対応できていましたが、そのサポート部門が北海道から撤退することになりました。販売管理だけでなく会計も給与もオフコンで処理していたので、早急に新しいシステムに切り替える必要がありました。そこで、一般社団法人北海道中小企業家同友会で一緒に活動している株式会社CNSの川口さんに相談しました」(赤坂木材株式会社 代表取締役社長 渋谷光敏氏)

代表取締役社長
渋谷 光敏 氏

代表取締役
川口 由美 氏
選定のポイント
度重なる制度改正も視野に入れPCAソフトに
木材販売業・林業は単位の使い方だけでなく、熟練度による手当の差や期間雇用など勤怠管理や給与計算も複雑になる。株式会社CNS 代表取締役 川口由美氏は、複数のメーカーが販売するソフトの特徴を巧みに組み合わせることで、赤坂木材株式会社に適したシステムが作れると提案した。
「じつは販売管理ソフトについてもPCAを検討したのですが、最終的には木材販売に特化したソフトに多少手を加えることにしました。そして会計・給与という重要な部分はPCAに統一しました。赤坂木材様の場合は以前自社の業務に合わせたオフコンを使っておられたので、パッケージソフトには最初は使いづらさを感じるだろうとお伝えはしていました。しかし『PCA給与DX クラウド』は導入してからわずか数カ月ですが、渋谷社長はほぼスムーズに使っておられます」(川口氏)
オフコンからパッケージソフトへの切り替えについて、導入した意味は大きいと渋谷氏は語る。その理由の一つが頻繁に実施される制度改正だ。
「じつは以前のオフコンはマイナンバー対応ではありませんでした。また源泉徴収票の様式もよく変更になりますが、それについても処理に間に合うかどうかのギリギリの時期まで対応できなかったりと、制度対応への不安が付き纏っていました。しかしPCAなら今後大きな制度改正・税制改正があっても柔軟に対応できると安心しています」(渋谷氏)


導入後の効果
日報データと『PCA給与DX クラウド』を連携させスピーディーな給与処理
現在、同社では『PCA給与DX クラウド』を外部のシステムと連携させることによって次のように運用している。①植林や伐採の各現場で働く従業員の勤怠データを、株式会社CNSが作成した日報システムの画面に入力。→②日報データを『PCA給与DX クラウド』とCSV連携。→③各現場での日報入力と従業員の給与計算がCSV連携でスピーディーに処理可能に。
今後は『PCA会計DX クラウド』との連携も視野に入れており、給与データを会計側に仕訳データとして取り込むことで業務をよりスムーズに遂行できる。
「以前はこのような給与・会計の一体化した処理ができませんでした。勤怠データについては私自身が現場別に集計しExcel®に入力。その後に給与データに取り込んで計算していました。自社仕様にしたはずのオフコンでしたが、給与計算については林業ならではの多様で複雑な雇用形態が反映できず、結局私自身が集計していました。現在は日報データと『PCA給与DX クラウド』のCSV連携によって、確実でスピーディーに処理できています」(渋谷氏)

森林の持つ多目的機能を十分に発揮させるため、造林や間伐などの作業を行います。

素材生産された丸太を有効利用するため用途別に選別し、地域の木材加工工場へ原料として販売します。
『PCA会計DX クラウド』の豊富な機能
『PCA会計DX クラウド』については、取材時にはまだ本稼働できていなかったものの、豊富な機能について期待している面は大きいと渋谷氏は語る。
「数日前のことですが、入力している最中に残高が合わなくなり、伝票を1枚1枚振り返ってチェックすることがありました。会計も給与も今は私一人で処理しているため、なるべくこのような時間は省きたいところです。すると川口さんが『PCA会計DX』には、そのような数字の再確認をしやすくする機能があると教えてくれました」(渋谷氏)
『PCA会計DX』にはズームイン機能があり、合計残高試算表の画面から参照したい勘定科目の元帳や補助科目一覧表を即座に表示でき、入力した数字の確認や修正を行いやすい。修正画面で入力されたデータはすべての帳票に反映される。
また摘要欄には全角128文字まで入力でき、摘要文をテンプレートのように登録でき、後からその摘要文をもとに科目別・補助科目別に集計することも可能だ。
「多くの摘要文が入力できることは便利ですが、出力した際の文字サイズを気にされるユーザー様もいらっしゃいます。そこで私どもはお客様にExcel®出力をお勧めしています」(川口氏)
『PCA会計DX』の特徴の一つにExcel®出力が簡単にできる点がある。独自の分析ツールなどに活用している企業も多いが、帳票の文字サイズが気になる場合にもExcel®出力し、その後見やすい文字サイズに設定して利用する方法もある。
『PCAクラウド』によって、より便利で安心できる運用に
ズームイン機能、柔軟に使える摘要欄、Excel®を利用した帳票出力やデータ分析など、いずれも以前のオフコンではできなかったことだと渋谷氏は振り返る。
「新しいシステムについて川口さんに相談したときに『これからは自前のシステムを作る時代じゃない。パッケージソフトをうまく使っていく時代だ』とアドバイスをいただきました。以前のオフコンは操作をしっかりと覚えていなければ入力できませんでした。しかしPCAソフトにしたことで、入社してくる従業員には基本的な部分を教えるのみで、その後は比較的簡単に入力操作ができると思います」(渋谷氏)
この操作性に加えて『PCAクラウド』を導入したことで、会計・給与システムをより便利で効率的に運用していける期待も大きい。
「当初は私自身が出張先から会計・給与データを確認するにはクラウドがよいだろうと考えていました。しかしメリットはそれだけにとどまらず、今後は各現場である程度まで入力ができるような体制も検討しています」(渋谷氏)
「社員が入力し社長がチェックするだけなら、2台運用のEasyNetwork版もありますが、PC故障の不安があります。また3台以上でwith SQL版を使う場合にはサーバーが必要になります。それを考慮するとやはり『PCAクラウド』になりますね。PC故障の場合でも大事なデータは守られますし、サーバーの買い替えも不要です。『PCAクラウド』についてはお客様からの関心も高く、セキュリティ面に関する質問をよく受けます。PCAは信頼できるデータセンターを国内に置いており、お客様の自社内で管理するよりもはるかに安心ですとお伝えしています」(川口氏)

今後の展望と課題
当面の課題としては『PCA会計DX クラウド』の本格運用が挙げられるが、残すのは配賦の処理のみで間もなく運用できる予定だ。林業に携わる人材不足が懸念される時代にも関わらず、長い歴史を持ち、アットホームで働きやすい環境にも注力している同社には、道内の同業他社だけでなく本州の若者からもぜひ働きたいと問い合わせが来るそうだ。そのため現場での人材には恵まれている同社だが、管理部門については渋谷社長ほぼお一人で対応している。「当社のように管理部門の人材難に悩む企業はたくさんあると思います。PCAには管理部門の負担を減らせるようなシステムやソフトを今後も期待しています」(渋谷氏)
様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。
ピー・シー・エーから一言
この度は『PCAクラウド』をご採用いただき誠にありがとうございます。
取材でお伺いした日は8月にもかかわらず非常に寒く、層雲峡では観測史上最も早い初雪を観測したというのを今でも覚えております。
オフコンからの切り替えとのことでしたが、パッケージ製品ならではの制度改正への柔軟な対応や、操作性・拡張性の高さを評価していただき非常に嬉しく思います。
今回、会計・給与のほかに法人税もご採用いただいておりますが、PCAクラウドの特徴である低コストで複数のソフトが利用できる点を上手く利用している事例として活用させていただきます。
お伺いした時はこれから本稼働という段階でしたが、PCA製品には便利な機能が数多く搭載されておりますので、是非使いこなしていただければ幸いです。
これからも管理部門の皆さまの業務負担を改善できるよう、『PCAクラウド』でご支援させていただきますので、何卒よろしくお願いいたします。
『PCA会計DX クラウド』をご利用いただきありがとうございます。
集計帳票から入力処理へのズームイン機能が、お客様の業務効率化のお役に立てることを嬉しく思います。
また、多くの集計帳票にExel出力機能を搭載しておりますので、ぜひご利用ください。
今後もお客様のご期待に添えるよう努めてまいりますので、本稼働後も末永くご愛顧いただけましたら幸いです。
『PCA給与DX クラウド』をご利用いただきましてありがとうございます。
操作性については、お客様のお声をいただき、改善を重ねておりますので、高く評価していただきうれしく思います。
今後も、制度改正・税制改正対応を迅速におこない、安心してご利用いただけるよう努めてまいりますので、末永くご愛顧のほどよろしくお願いいたします。