ABC分析の概要
得意先や商品を、“良く売れる”“売れる”“売れない”に層別して、それぞれの得意先や商品の把握と動向を管理することを“ABC分析”といいます。
ABCランクとは、“良く売れる”ものがAランク、“売れる”ものがBランク、“売れない”ものがCランクになります。通常は、売上全体の80~85%を占める得意先/商品をAランクとし、このAランク(件数割合にして10~15%)の“売れ筋”を重点的に管理すれば、売上全体の80~85%は保持できるという考えです。
ABC分析の利用方法
重点的に管理するとは、常日頃、実績の推移を見ることはもちろんですが、ランクの変動を調べることも大切です。つまり、前回Aランクの得意先が、今回の分析で同じようにAランクを保持していれば良いのですが、Bランクに落ちていれば、ランクダウンした原因調査が必要となります。逆に、BランクやCランクからAランクにランクアップすれば、今後、重点扱いにして今まで以上のフォローを考えなければなりません。
このように、“ABC分析”の利用では、前回ランクとの変動をチェックすることが大変重要で、そうすることにより、初めて販売実績の正当性が評価できるわけです。このことは、商品の市場性や、得意先のキャパシティを把握することにつながります。
ABC分析の目的
“ABC分析”をグラフ化しますと、その必要性がおわかりいただけると思います。
グラフを基に、得意先や商品の件数と売上の関係から説明致しますと、初めは、わずかな件数で多くの売上を確保してますが、次第にカーブがゆるやかに変化し、残り10~20%の売上を確保するために多くの件数が必要になることが、分かります。全件を平等に管理するのは、膨大な販売費がかかるだけでなく、事実上不可能に近いことです。ある程度の売上を保持するために何を優先的に管理すればよいかを明確にすることが、ランクを付ける目的といえます。
なお、件数と売上の割合は各社異なるかと思いますが、基本的には売上を優先してお考えください。
ABC分析の仕様
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項目 |
項目の説明 |
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ランク設定項目 |
期間実績の有る得意先と商品に設定します。 商品は一般商品と雑商品だけ設定し、諸雑費、値引は除外します。 (設定しない得意先と商品は、ランク外としランクは設定しません) |
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ランクの世代 |
異なる期間実績を基に、今回ランク/前回ランク/前々回ランクの3世代を決めます。 前回ランク/前々回ランクは、ランクアップ/ダウンの指標になります。 |
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ランクの種類 |
Aランク:A1~A5の5ランク。 Bランク:B1~B3の3ランク。 Cランク:C1~C3の3ランク。
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ランク決定条件 |
売上構成比を任意に指定して、ランクを決定します。 例)
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管理資料 |
○ランク一覧表 ランク別の得意先/商品一覧で、前回ランク、前々回ランクとの変動がわかります。 ○ランクアップ/ダウン表 ランクが一定以上(例えば、2ランク以上)上下した得意先/商品一覧ですから、全社実績の増減の要因となる超重点管理資料となります。 ランクの変動は、マークで表示します。 例) 3ランクアップ→☆☆☆、2ランクダウン→★★ ○ランク分布表 ランク別の売上と件数の割合を見る資料で、件数のかたよりが無いかを確認します。 |