消費税

6. 期間消費税の調整

得意先マスターの「消費税通知」を[請求書一括]、仕入先マスターの「消費税計算」を[明細書一括]としますと、請求書・支払明細書発行時に期間消費税を再計算します。

このとき、伝票単位に保存した消費税の合計と、請求期間・支払期間の売上合計・仕入高合計に税率を掛けて求めた消費税とでは、端数処理により違ってくる可能性があります。その違いを「消費税調整額」として売上伝票・仕入伝票に保存しています。

6-1. 調整方法のパターン

「会社基本情報の登録」処理で設定した内容で、調整方法が変わってきます。

請求書(支払明細書)の端数調整方法

端数調整を外税額と内税額で別々に計算

調整方法

税率別

する

税率ごとに外税額の調整を行います。内税額の調整は行いません。

しない

税率ごとに外税額と内税額の調整を行います。

このパターンが適格請求書の要件を満たすものです。

合計

する

全税率で外税額の調整を行います。内税額の調整は行いません。

  • 「税率別」とありますが、同じ税率でも「税種別」が異なれば分けて計算します。

  • 調整を行わないときの内税額は、伝票に保存した内税額を積み上げた額になります。

6-2. 外税額の調整

税抜伝票だけを対象にして調整します。税抜伝票がなければ外税額の調整は行われません。

下表のような売上伝票から請求書を発行したときを例にとり説明します。端数処理は[切捨て]とします。

日付

売上(税抜)

税率

外税額

 

請求書処理後の外税額

5/21

2,655

10%

265

 

265

5/22

3,555

10%

355

355

5/23

1,875

10%

187

 

188

合計

8,085

 

807

 

808

 

①売上伝票に保存された外税額の合計は「807円」です。

②売上合計「8,085円」から外税額を計算すると「808円」です。

③「1円」の差額が出ましたので、請求期間の最後の伝票(5/23)に書き込みます。

  • 「税率別」調整の場合、上記調整方法を税率別に行います。「合計」調整の場合でも、税率別に調整するところまでは同じ仕組みですが、最後に全税率の合計から求めた外税額と、税率別の外税額合計に差異が出たときは、税額が多いほうの税率に差異を加算します。

  • 調整した外税額には、“*”を付けて元帳や売上帳に表示します。

6-3. 内税額の調整

税抜伝票と税込伝票の両方を対象にして調整します。

  • 税込伝票しかなければ税込伝票だけでの調整になります。税込伝票がなければ内税額の調整は行われません。

ここでは、税抜伝票・税込伝票の両方があったときの説明をしています。

下表のような売上伝票から請求書を発行したときを例にとり説明します。端数処理は[切捨て]とします。

日付

売上

(税抜)

売上

(税込)

税率

外税額

内税額

 

請求書処理後

 

外税額

内税額

5/21

2,655

 

10%

265

 

 

265

 

5/22

3,555

 

10%

355

 

 

355

 

5/23

1,875

 

10%

187

 

 

188

 

5/26

 

522

10%

 

47

 

47

5/27

 

522

10%

 

47

 

 

48

合計

8,085

1,044

 

807

94

 

808

95

 

最初に外税額の調整を行います。

(1)  売上伝票に保存された外税額の合計は「807円」です。

(2)  売上合計「8,085円」から外税額を計算すると「808円」です。

(3)  「1円」の差額が出ましたので、請求期間の最後の税抜伝票(5/23)に書き込みます。

 

次に内税額の調整を行います。

(4)  税抜伝票と税込伝票から「税込総合計」を求めます。

8,085(税抜合計)+808(調整後の外税額)+1,044(税込合計)=9,937円

(5)  税込総合計「9,937円」から消費税額を計算すると「903円」です。

9,937 × 10% ÷ (10% + 100%)=903円

(6)  消費税額から外税額を減算して内税額を求めます。

903(消費税額)-808(調整後の外税額)=95円

(7)  売上伝票に保存された内税額の合計は「94円」ですので「1円」の差額が出ました。

これを、請求期間の最後の税込伝票(5/27)に書き込みます。

 

  • 上記調整方法を税率別に行います。

  • 調整した外税額・内税額には、“*”を付けて元帳や売上帳に表示します。

6-4. 運用上の留意点

請求時に消費税を調整しますので、自社の会計上の残高(売掛残高、買掛残高)との関係に注意が必要です。

例をあげて説明します。

例)請求締日「20日締」と「末締」があり、5月末の元帳を出力する場合。

(1)  20日締の4/21~5/20の請求が済んでいること。

  • 5/21~5/31までの調整は翌月に回ります(*1)。

(2)  末締の5/1~5/31の請求が済んでいること。

  • 請求が済んでいないと調整額が元帳に反映されません。

(3)  5/31で元帳出力

 

*1:最終伝票の日付による調整方法

20日締の場合、翌月の請求は5/21~6/20となります。

この期間の最終伝票が6/1~6/20の日付なら調整額は6/30の元帳に載ります。

5/21~5/31の日付なら元帳出力の済んだ伝票に調整されてしまいます。

もし、5/31付けの元帳を再出力した場合、前回の残高と違いが生じます。

この現象を回避するため、調整伝票に請求期間を保持し、元帳・残高表が正しく出力されるよう考慮しています(調整額を翌月に回します)。