導入事例

株式会社 鍍研 様

株式会社 鍍研 様

複雑な製造業の販売管理業務にも適用できる『PCAクラウド』を導入。BCPも考慮でき、コスト・メンテナンス・人的負担もクラウドによって軽減。

創業50年以上の歴史を持つ株式会社鍍研(とけん)。金属の表面処理においては、国内では数少ないトータルに処理できる企業として知られている。薬品容器のリサイクルを他社に先駆けていち早く事業化するなど、次々と新しい事業を展開中だ。そんな先見の明を持つ同社が選んだのが『PCAクラウド』。東北各県に点在する営業所と本社を繋ぎ、販売管理・仕入在庫管理・会計をシームレスに連携させている。常に先を見据えて進んでいる企業にとって、クラウドがどのような効果をもたらしたのか伺った。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • 埼玉本社と東北各事業所から、複数台をよりスムーズに同時接続させたい。
  • 震災や停電などの万が一の事態でも、データに損傷が出ないようにしたい。
  • サーバー維持にかかるコストや人的負担を軽減したい。
  • 複雑な生産販売の管理ソフトをオーダーメイドすると高額になるので、できればパッケージソフトで代用したい。
  • クラウド導入後の費用も、できるだけ抑えたい。
導入の効果
  • 『PCAクラウド』へ切り替えたことで、以前より多くの台数から安定した同時接続が可能に。
  • 『PCAクラウド』ならウィルス対策も万全。災害時のバックアップも安心なため、BCPの観点からもリスクが軽減。
  • 『PCAクラウド』によってサーバー維持にかかるコストや人的負担を軽減し、経営リスクの軽減にも繋がっている。
  • PCAソフトはカスタマイズの拡張性や柔軟性が特徴。バージョンアップによってカスタマイズなしでの運用も可能。現在、PCAソフトのみで複雑な生産系販売システムを管理。
  • 導入後のバージョンアップは無償で行える。

導入システム

  • PCAクラウド プリペイドプラン (Type24 12CAL)
    • PCA商魂9V.2R7 for SaaS
    • PCA商管9V.2R7 for SaaS
    • PCA会計9V.2R7 for SaaS
    • PCA給与9V.2R7 for SaaS

導入企業とプロフィール

株式会社 鍍研 本社外観

株式会社 鍍研(とけん)

資本金40,000,000円従業員数28名
業務内容鍍金薬品・表面処理薬品の販売・鍍金設備・廃水処理設備の設計製作
本社〒362-0806 埼玉県北足立郡伊奈町小室4811
営業所栃木、福島、山形、秋田
設立年月日1953年(昭和28年)
所属団体日本鍍金材料商組合
URLhttp://www.token-j.sakura.ne.jp/
事業内容

株式会社鍍研は、鍍金薬品、工業薬品の
販売を通じて、お客様をさまざまな面から
サポートします。

「表面処理全般」

材料・設備・機器・冶具・備品を販売しております。商品に関しましては、常に大局的な視点からお客様にベストの商品を見極め、商品説明を通しお客様の仕入計画をご支援させていただきます。

当社は設立から50年、一貫してより良い商品の提供とアフターサービスの充実に努力してまいりました。50年の間に培った豊富な知識と経験でお客様にあった設備を設計・施工いたします。施工後はメンテナンスのエキスパートが対応いたします。安心してお任せ下さい。

導入前の運用と課題

東日本大震災が“サーバーレス”検討のきっかけに

株式会社鍍研(とけん)ではクラウド導入前から長年PCA製品を使用してきた。当初、他社製品も比較検討されたが、PCAソフトは見積書や納品書などを自由に編集できるフリーフォーマットの機能が充実しており、全般的に柔軟性の高い製品だと感じたそうだ。そこで6年前に『PCA商魂8V.2』『PCA商管8V.2』を導入。本社内にDBサーバーを置き、社内ネットワークを利用して各営業所と繋ぎ、業務を行っていた。しかし社内サーバーを利用したシステムについては、不安もあったと総務 田村悦代氏は語る。

「サーバーは管理やメンテナンスが必要になってきます。また東日本大震災もサーバーレスを大きく意識するきっかけになりました。当社は福島・山形・秋田・栃木など東北や北関東に営業所を置いています。震災時、福島営業所は建物が被害を受け、パソコンも床に落ちて使えませんでした。もしこのような事態が埼玉の本社で起こったなら非常に大きな損害になります。地震以外にも突然の予期せぬ停電なども想定されます。そのようなリスクを取り除くという意味で、『PCAクラウド』に注目し、社長に導入を提案しました」(田村氏)

2012年8月に『PCAクラウド』を導入。クラウド導入前からネットワーク環境はすでに整っていたためデータ移行もスムーズで、問題なく新しいシステムに移行した。

株式会社 鍍研 代表取締役 田口 利美 氏
株式会社 鍍研
代表取締役
田口 利美 氏

導入後の効果

複数拠点から同時接続し、見たい数字を瞬時に確認

同社は現在『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』『PCA会計9V.2R7』『PCA給与9V.2R7』を使用しており、12台のパソコンが『PCAクラウド』によって同時接続できる環境だ。給与は本社でまとめているため1台で使用しているが、その他の販売管理、仕入・在庫管理、会計などに関するデータは、埼玉本社・東北および北関東の各営業所・関連会社・本社営業担当者の各パソコン、そして社長の自宅から同時に接続し利用している。

実際に営業で各地を飛び回っている専務取締役 田口利一氏は、クラウド導入のメリットを「“数字を見る”という点で、非常に助かっています」と語る。同様に代表取締役 田口利美氏も、いつでもどこでも知りたい数字を確認できる便利さを実感しているそうだ。

「自宅のパソコンから毎日の売上を確認できます。『商魂』『商管』『会計』をクラウドで使用しており、売上だけでなく、ほとんどの知りたい数字を確認できます。そのため会社に来なくても業務の指示を出せますし、会社で処理しきれなかった業務を自宅で引き続き行えます。当社では現在、世代交代を進めており、若い従業員たちにどんどん仕事を任せていきたいのです。クラウドは私が会社にあまり来なくてもよい環境も作ってくれましたね(笑)」(田口社長)

複雑な生産販売管理をPCAソフトのみで運用

化学工業薬品の販売、金属の表面処理、装置設備の設計や施工など同社が取り扱う業務の内容はじつに幅広い。見積書を例にすると同社の生産販売管理の複雑さがよくわかる。
「例えばAという薬品とBという薬品をそれぞれ別の会社から仕入れ、Cの処理を加えDの製品として販売します。取引先企業や各営業所によって見積書の体裁も変わります。そのため見積書は現場の営業担当者がそれぞれに使いやすいように作っており統一はしていないのですが、『商魂』『商管』『会計』の連携は非常に便利です。見積を入力→売上データに反映→納品書発行→会計仕訳データ作成と、一連の流れで処理できますからね」(田口専務)

これだけ複雑な販売の仕組みを持つ同社だが、生産管理系の別ソフトを導入することはなく、現在はPCAソフトだけで管理・運用できている。カスタマイズへの柔軟性はPCAソフトの大きな特徴だが、『8V.2』バージョンのときに行っていたカスタマイズは、『9V.2R7』にバージョンアップしてからは特に必要なく運用できている。

「当社は取り扱っている商品の数が非常に多いです。そのため『商魂8V.2』『商管8V.2』では得意先別単価マスターに主仕入先コードを追加してもらい、仕入単価も得意先別単価マスターに加え、得意先ごとの仕入単価と売上単価を管理できるようカスタマイズしてもらっていました。しかし『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』にバージョンアップ後は、そのカスタマイズも不要です。売上データの入力画面に前回単価が自動的に表示されるので、それを参照しながら入力できます」(田村氏)

「当社の販売管理に100%合わせられるソフトとなると、やはりオーダーメイドになるでしょう。しかしコストがかかります。現在、PCAの汎用ソフトでも対応ができているわけですから、今後も現状通り運用できると考えています」(田口社長)

なお同社ではあえて現在『9V.2R7』バージョンのソフトで使用している。『PCAクラウド』は最新ソフトに無償でバージョンアップでき、そのタイミングも選ぶことができるため、それぞれの企業の状況に応じた利用方法が可能であるためだ。

「社員にかかる負荷の軽減」=「経営リスクの軽減」

今回、同社がクラウドを導入した理由には、「社員1人にかかる負荷を軽減すること」=「リスク回避にも繋がる」という考えもあったそうだ。サーバーを設置する場合、サーバーを管理する者が必要になる。中小企業の多くは、サーバー管理を担当するのは1人あるいは2人と少人数のケースが多い。その担当者が管理できなくなった場合、業務に支障が出る。

「当社は従業員教育に力を入れており、社員一人ひとりが皆優秀でよく働いてくれます。IT環境についても、総務 田村は非常に知識が豊富で安心して任せております。しかし社員1名だけに任せている状態は、リスクも大きいと考えました。そこでサーバーを置かないクラウド形式なら、サーバー故障で通信が途切れることもありませんし、バックアップやメンテナンスの不安も解消できます」(田口社長)

田口社長は当初クラウド導入を提案されたとき、情報漏洩やバックアップについて調査をした。メーカーには何度も問い合わせて不安を解消。また、災害などの予期せぬ事態が発生した場合も考慮し、クラウドならBCPの観点からも、リスクが軽減できると判断。結論としてクラウドの方がより安心だという結論に至ったそうだ。

各営業所では、以前のDBサーバー使用時に比べ、クラウド導入後の方がアクセススピードは速くなっており処理時間は向上。セキュリティソフト導入によってスピードに重さを感じることもなく、安定してクラウドを利用している。 

株式会社 鍍研 総務 田村 悦代 氏
株式会社 鍍研
総務
田村 悦代 氏
株式会社 鍍研 専務取締役 海外事業部長 田口 利一 氏
株式会社 鍍研
専務取締役 海外事業部長
田口 利一 氏
【表面処理薬品/工業薬品の販売】
【表面処理薬品/工業薬品の販売】
表面処理用薬品、研磨材料、非鉄金属をご提供しています。工業薬品についても、豊富なラインナップから、お客様のニーズに合う薬品を迅速に提供します。
機器についても、整流器、濾過機、実験機、計測器など、表面処理に必要な附帯機器を選定、提供しております。
【設備設計/施工/メンテナンス】
会社設立以来、50年の間に培った知識と経験で、お客様に最適の設備を設計、施工いたします。
施工後はメンテナンスのエキスパートが対応いたいます。安心してお任せください。
株式会社 鍍研 HP
株式会社 鍍研 HP
構築システム概要

導入後の課題と展望

半世紀の歴史を土台に、新規事業にも意欲的にチャレンジ

リスク軽減という視点からもクラウドを選んだ同社では、今後同社オリジナルの操作マニュアルを作成し、慣れない社員でもスムーズにソフトを扱えるよう情報を共有していきたいと語る。海外事業への進出も予定しており、半世紀の歴史を持ちながらも、次々と新しい事業にチャレンジしていく風土も持つ企業だ。

「社名のごとく、当社は金属の表面処理を最初から最後まで一貫して行える、国内では数少ない企業です。お客様に好かれる企業であることを大切にしてきました。今後も新しい技術を取り入れ、産業廃棄物の環境問題にも前面から取り組んでいきます」(田口社長)

ピー・シー・エーから一言

  • PCA コメント

    『PCAクラウド』をご利用いただきまして誠にありがとうございます。

    『PCAクラウド』の隠れた人気の一つとして、「自宅でも経営状況を確認できるから」というお声をよくお伺いしております。
    インターネットに接続し、インストールするだけで簡単に利用できる『PCAクラウド』は、まさに経営者様・役員様のニーズにお応えできるクラウドサービスですので、引き続きご愛顧いただけますよう、宜しくお願いいたします。

    また、BCPもご考慮された中での『PCAクラウド』の導入ですが、2013年9月1日から新サービスを開始しております。DR(ディザスタリカバリー)対策を強化した新サービスで、ご利用いただいております東日本データセンターと異なる西日本データセンターに、バックアップデータの複製を自動的に保管します。これまで以上にご安心してクラウドサービスをご利用いただけると思います。

様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。