導入事例
株式会社トヨタアカウンティングサービス 様

トヨタ自動車グループの経理専門会社が選んだ高機能パッケージソフトとしてのPCA。ネットワーク化でデータを一元管理し、制度改正・税制改正への対応も安心。
世界ブランド「トヨタ自動車」を軸に、様々な業種や領域に広がっているトヨタグループとその関連会社。トヨタ関連企業は通信・旅行・教育・福祉にまでわたり、その総数は数千社ともいわれている。その中の経理専門会社が株式会社トヨタアカウンティングサービスだ。同社が会計支援を行っているのも同じトヨタ関連企業。そしてそこで使われているのは独自開発システムではなくPCAソフトだ。トヨタグループの一角を支えているPCA製品に、パッケージソフトとしてのどんな利点があるのかを伺った。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
-
- データを一元管理でき、制度改正へも柔軟に対応したい。
- 会計データを親会社が指定するフォーマットに加工したい。
- 導入の効果
-
- ネットワーク化によりデータの一元管理が可能で、パッケージソフトを選ぶことで制度改正などへも柔軟に対応できる。
- Excel®との高い互換性によりデータ加工しやすい。
導入システム
- PCA会計DX with SQL (30CAL)
- PCA給与DX with SQL (30CAL)
- PCA人事管理X with SQL (2CAL)
- PCA固定資産DX with SQL (30CAL)
- PCA法人税 システムB
- PCA建設業会計V.7 システムB
- PCAクラウド BPOプラン (1GBモデル 5CAL)※1
- PCA公益法人会計DX
- PCA給与DX
※1: 【BPOプラン】 会計事務所・社会保険労務士事務所・アウトソーシング向けプラン
導入企業とプロフィール
株式会社 トヨタアカウンティングサービス
資本金 | 1億円 | 社員数 | 120名 |
---|---|---|---|
主業種 | サービス業 | ||
事業内容 | ○経理事務サポート ○経理・原価コンサルティング○監査サービス ○人材派遣・人材紹介 ○翻訳サービス | ||
本社所在地 | 〒460-0003 名古屋市中区錦1丁目5-13 オリックス名古屋錦ビル11F | ||
設立年月日 | 1999年7月1日 | ||
株主 | トヨタ自動車株式会社(100%) | ||
URL | http://www.tasc2000.net | ||
企業説明 |
経理・会計における 経済のグローバル化が一段と加速する中で、企業には事業構造のタイムリーな変革、健全で公正な経営体制の維持がますます求められています。こうした中で経理分野では、上流も巻き込んだ業務改善、決算の早期化、IT導入による効率化、連結ベースでの経営管理資料の充実、厳しさを増すコンプライアンスへの確実な対応など、業務の高度化やスピードアップへの対応が急務となっています。 私たちは経理・会計分野のスペシャリストとして、 ●決算の早期化や経営状態の正確な把握を支援する経理事務サポート ●経理業務の改善や効率化を支援する経理コンサルティング ●コストダウンに留まらず利益を創造するトヨタ式原価コンサルティング ●改善支援まで踏み込んだ監査サービス ●高度なスキルを持った経理・総務の人材派遣・人材紹介 等、様々なサービスを通じて企業経営をサポートして参ります。 経理・会計の専門性と、多くのお客様を通じて得られた豊富な経験・ノウハウを活かし、”お客様に信頼されるベストパートナー”を目指して参ります。 |
導入前の運用と選定ポイント
トヨタ関連企業の会計支援を、スムーズで確実に行うためのシステム選び
株式会社トヨタアカウンティングサービスは、トヨタ自動車グループの経理専門会社として1999年に設立された。顧客の多くはトヨタ関連で、その中にはグローバル展開している企業も多い。そのため米国企業改革法(SOX法)に対応できる内部統制監査サービスの提供や、トヨタ式の原価管理手法を活かした原価コンサルティング、さらに経理のエキスパートの人材派遣も行っている。
「当社のお客様はトヨタ関連企業がほぼ9割です。企業の規模も様々で、大きな企業もあれば、たった数名で運営している企業や団体もあります。小さな企業では1人の社員が経理・総務・人事を兼ねている場合があり、その一方で親会社からは、上場会社に求められるレベルでの決算開示を要求されます。そこで私どもがエキスパートとして会計業務支援を行っています」(経理事務サポート部門 Aグループ長 清水香与子氏)
経理のエキスパートが集結して誕生したトヨタアカウンティングサービスでは、設立時から『PCA会計』『PCA給与』が導入されてきた。選定時にはPCAソフトの「使いやすさ」「Excel®との互換性」が大きなポイントになったという。
そして2006年から導入されたのがSQLによるネットワークだ。同社と顧客を結ぶネットワーク対応のソフトウェアの選定においてPCAを選んだのは、料金を「会社数ではなく利用台数」によって決める料金体系が同社の考えと合致したからだという。
「当時、私どもはお客様がどんどん増えている時期でした。使用料を会社数ではなく台数で決めるPCAの料金システムなら、会社数がどんなに増えても大丈夫だろうと。そこでPCAのSQLネットワーク対応製品を導入し、お客様と同じPCA会計を使って確実な処理が行えるようにしました」(清水氏)

清水 香与子 氏
導入後の効果
Excel®変換により、親会社が指定するフォーマットへの加工も簡単
当初、15社だった顧客の数は、現在約60社へと拡大。そのうち多くの企業が『PCA会計』『PCA給与』を利用している。また『PCA建設業会計』『PCA公益法人会計』もネットワーク利用されている。
『PCA会計』のメリットとして、選定の決め手でもあった「Excel®との互換性」はとても重宝している機能だという。
「Excel®データをいろいろなものに応用しています。例えば総勘定元帳をExcel®で出力し、そこからお客様専用に残高明細のシートをつくる場合があります。またある企業では親会社への月次報告を、その親会社が決めたフォーマットで行う必要があります。そのためExcel®出力されたデータに数式などをあらかじめ手入力で設定しておき、月次データを反映して指定のフォーマットに収めることも容易に実行できます」(清水氏)
柔軟な検索機能を活用するため、摘要のキーワードを統一
検索性の高さも便利な機能の1つだと評価されている。会計データを同社のみが持っている場合、顧客から問い合わせがあった際には、『PCA会計』の特徴である柔軟な検索機能を利用することで、該当の仕訳を即座に確認し、素早く回答できる。同社の場合、摘要をうまく活用しており、決算時に備えてよく使うキーワードに統一して入力し、後から決算特有の仕訳が検索・集計しやすくなるように工夫している。また、元帳から確認したい仕訳(データ)を選択しズームインすると、該当する仕訳行を先頭に修正画面が表れ、修正や追加などが簡単に実施でき、その結果が瞬時にすべての帳票に反映される「仕訳・検索修正」も便利な機能だと語る。
「PCAソフトを使っていて実感するのは、その使いやすさとわかりやすさです。『PCA建設業会計』の場合も、建設業にとって最も重要な工事別の管理がとてもしやすく作られており、設定次第では一つの工事におけるすべてのデータを確実に管理できます」(清水氏)
入力画面がシンプルなため、余計な操作によるミスも減らせる
同社では自社の社員だけでなく、派遣社員の給与計算にも『PCA給与』を利用している。さらに顧客の給与計算も請け負っており、30ライセンスをアウトソーシング用、2ライセンスを社内用に使用している。複雑な計算式にも対応できる『PCA給与』だが、同社の場合はいたって給与計算はシンプルだ。
「当社は年俸制なので極端に言えば、4月に入力すれば3月まで、交通費の変動がない限りそのまま計算式は変わりません。ですからほとんど使わない機能もあります。そのような場合でも『PCA給与』は入力画面がとてもシンプルなので、使っている側としても余計な操作をする危険が少なく、心理的にもスッキリ使えます」(総括室 管理グループ 伊東和子氏)
クライアントの場合は、月給制の社員と時給制のアルバイトの両方を雇用している企業も多いが、残業代の計算などは問題なく処理できている。「細かな点になりますが、お客様の立場としては給与明細書のパターンをニーズに合わせて選べる点が、意外と好評だったりしますね」(清水氏)
なお、同社では『PCA人事管理』も導入しているが、なかなか本稼働には辿り着いていないのが現状だ。『PCA給与』によってある程度の人事データもカバーでき、また異動の履歴や資格を毎月確実に管理しなければならないという状況でもないからだ。
「当社の場合、様々な資格を持ったスタッフがいるのは確かですが、派遣社員を含めても120名程度の規模です。そのため資格や異動履歴を頭で覚えられるという面があります。人事管理ソフトについては、おそらく会社の規模によって効果の実感は変わるのでしょうね」(伊東氏)
経理未経験者にも使いやすいのがPCAソフト
なお『PCA会計』は現在11桁までしか入力できず、桁数が増えるとさらに使いやすいというご意見もいただいた。『PCA給与』については、社会保険改定においてのミスが発生してしまったことがあるという。先に改定後の等級を登録した後で保険料率の変更をしたところ、保険料率の変更が反映されていないということがあり、サポートセンターに連絡すると、登録の順番に問題があると言われました。『PCA給与』は使いやすい分、システム任せで処理を完了しがちなのですが、やはり確認は必要だなと思いました」(伊東氏)
とは言え、PCAソフトの「使いやすさ、わかりやすさ」は大きな魅力であることに変わりはないと、両氏とも異口同音に語る。総括室 管理グループ 柴田薫里氏はPCA以外に4種類の会計ソフトを使ってきた経験があるが「使いやすさではPCAが一番」だと評価している。清水氏も「経理未経験者でもすぐに使えるようになるのがPCAソフト。使い方がわからないという声は、今まで一度も出ていません」と語る。
ネットワーク化によるデータ一元管理。制度改正への対応も安心
同社にとって大きな転換点になったのは、やはりSQLによるネットワークへの切り替えだったと語る清水氏。かつては担当者の端末に保管していたデータだが、ネットワーク化によってデータ共有でき、一元管理することで、データ紛失のリスクも軽減できた。そして、PCAのパッケージソフトを使うことで次のような点も解決できたという。
「仮に自前のシステムだった場合、頻繁な制度改正や税制改正への対応は大変です。PCAならそれらへの対応が速く、通知もかなり前に届けてくれます。今後、マイナンバー制度の導入がありますが、PCAにはとても期待しています。またシステム要員が少ない当社においては、パッケージソフトにすることで助けてもらっている部分もあります」(清水氏)

今後の展望
代表取締役社長 森田潤一郎氏は、今後同社の顧客をトヨタ以外の企業や異なる業種・文化の企業にも広げていきたいと語る。
「当社にはトヨタの経理畑を歩んできたエキスパートも多く在籍しています。自動車製造業とは全く関係のない業種のお客様もおられ、例えばトヨタでの原価管理方式が全ての企業にそのままフィットするとは考えておりません。しかしトヨタの経理業務の考え方や手法を移植することにより、必ずシナジー効果が生まれるはずと考えております。当社のサービス品質を更に高め、貢献させていただく企業や業務の幅を今後も広げていきたいと思います」
この事例をご覧いただいた方へ
オススメの製品
-
- 日常の伝票入力だけで元帳・試算表・決算書の作成や、自動仕訳の登録、承認権レベルの設定、経営分析、各種管理帳票の出力など、中小企業様での会計業務に必要な機能を備えたサブスク会計ソフト
-
- 月々の勤怠項目の入力により給与明細書を作成、また月次の給与計算・賞与計算の他、算定基礎届や月額変更届の作成、年末調整など、中小企業様での給与計算業務に必要な機能を備えたサブスク給与計算ソフト
-
- 従業員の人事・履歴情報を始め、公的帳票や労働条件通知書・辞令・社員の経歴などの年譜形式印刷や、業務処理を忘れないための通知など、中小企業様での人事管理業務に必要な機能を備えたサブスク人事管理ソフト
-
- 減損処理や資産除去債務など新会計基準対応。複雑な減価償却計算や固定資産・リース資産の管理から申告までの資産管理のすべてを対応。中小企業様での固定資産管理を実現するサブスク固定資産管理ソフト
-
- 様々な法人格の確定申告に対応し、申告書イメージでの入力スタイルで複雑な申告書作成を正確・スピーディに。中小企業様での法人税申告業務に必要な機能を備えたサブスク法人税申告ソフト
-
- 工事別管理のキーとなる「工事」「工種」マスター搭載。原価台帳・収支管理表等工事を軸にした豊富な帳票や、自由に出力項目定義できる帳票作成機能等、建設業様が必要とする機能を搭載した建設業向けサブスク会計ソフト
-
- 日常の伝票入力だけで元帳・試算表・決算書の作成や、伝票・予算・伺書の承認権限を別々に設定できる承認機能や、きめ細かい予算管理、豊富な資料管理など、財団・社団法人様での会計業務に必要な機能を備えた公益法人様向けクラウド会計ソフト
-
- 月々の勤怠項目の入力により給与明細書を作成、また月次の給与計算・賞与計算の他、算定基礎届や月額変更届の作成、年末調整など、中小企業様での給与計算業務に必要な機能を備えたクラウド給与計算ソフト
様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。
ピー・シー・エーから一言
経理専門会社であるトヨタアカウンティングサービス様におきまして、様々な規模のお客様の会計支援に、まずは「使いやすさ」「Excelとの互換性」をポイントにPCA製品を選定いただき誠に光栄でございます。
顧客の9割はトヨタ関連企業様とのことですが、現在は約60社にまで拡大され、今後もますます拡大される顧客数に対応できるよう、PCAのSQL版の「台数」を増やすネットワーク化によって有効な活用法を実現していただけていること、何よりと存じます。
『PCA会計』シリーズは、中小企業向けのオーソドックスな会計システムでありながら、金融庁の開示府令や日本公認会計士協会の委員会報告等にも配慮して、上場会社に求められるレベルをクリアできるよう設計も考慮しております。
ご利用いただいているユーザー様の企業規模が拡大しIPOという夢が実現される場合でも、継続してご利用いただけるようなシステムでありたいという思いがトヨタグループ様のご要望にマッチしているのではと思います。
SOX法についてのコメントをいただいておりますが、『PCAクラウド』が取得している「SSAE16対応」は、米国の上場会社に求められるレベルをクリアしていることを意味しておりますので、まさにSOX法対応そのものであるとお考えいただいても支障はありません。
今後始まるマイナンバー制度についても「情報漏えいの防止」等、安全管理面を中心に機能強化を行い、対応していく所存ですので、まだ本稼働されていない『PCA人事管理』も含めて、引き続きPCA製品・サービスをご愛顧のほど宜しくお願いいたします。
PCA会計をご利用いただき、誠にありがとうございます。経理専門会社であるトヨタアカウンティングサービス様に選ばれたことを、開発者の一人として誇りに思います。
PCA会計では、ほとんどの帳票からExcel出力ができるように設計しております。また、伝票の検索はもちろん、マスターの検索も使いやすいよう工夫をしました。
引き続きご活用していただき、お客様の業務のお役に立てれば幸いです。今後も機能強化に努めてまいりますので、末永くご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
PCA給与において、登録順序の違いで、お手数をおかけしてしまい申し訳ございません。社員の大切な給与計算を行うソフトですので、間違いが発生してはいけないものです。
システムだけで間違いを防ぐことはできませんが、システム上から通知ができていれば、今回の問題は発生しなかったかと思います。
今回のようなことが起こらないよう、システムからの通知は今後の検討課題にしたいと思います。今後も機能強化に努めてまいりますので、末永くご愛顧のほどよろしくお願いいたします。