導入事例
株式会社 サンウッド 様
期をまたぐプロジェクト管理に適した『PCAクラウド 会計 hyper』。『PCAクラウド』の導入で作業工程は3分の2に
都心立地の高品質な新築マンションを開発・販売している株式会社サンウッド。同社では用地取得から販売まで自社一貫体制を敷いており、分譲マンション完売にむけてのプロジェクトが数年がかりで進んでいく。そのような期をまたぐ大掛かりで複雑な会計処理を、同社は『PCAクラウド 会計 hyper』でスムーズに行っている。基幹業務システム『PCAクラウド』がどう活用されているのかを伺った。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
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- 数年にわたるプロジェクトを管理したい。
- サーバーの耐用年数やサーバートラブルの不安などを抱えなくてもよい環境にしたい。
- 統合型ERPパッケージ『PCA Dream21』※1には満足していたが、それに引けを取らないシステムを使いたい。
- 導入の効果
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- 『PCAクラウド 会計 hyper』のプロジェクト管理とセグメント設定を使うことで、複雑で長期間のプロジェクト管理も可能に。
- 『PCAクラウド』ならサーバー保守に人員を割く必要もなく、耐用年数やサーバートラブルへの不安も軽減できる。
- 『PCAクラウド 会計 hyper』の導入により、従来の利便性を損なうことなく作業工程の軽減に成功。
導入システム
- PCAクラウド プリペイドプラン (Type6 3CAL)
- PCAクラウド 会計 hyper
- PCAクラウド 給与 hyper
- PCAクラウド 固定資産 hyper
※1:『PCA Dream21』は、2018年3月末販売を終了いたしました。
導入企業とプロフィール
株式会社 サンウッド
資本金 | 15億8,700万円 | 従業員数 | 52人 |
---|---|---|---|
主業種 | 不動産 | ||
所在地 | 〒105-0001 東京都港区虎ノ門3-2-2 虎ノ門30森ビル7階 | ||
設立年月日 | 1997年2月27日 | ||
URL | https://www.sunwood.co.jp/ | ||
業務内容 |
都市型新築マンションの開発分譲、不動産の仲介、リフォーム、リノベーション 上質な暮らしを仕立てる。 |
導入前の運用と課題
不動産開発事業に対応できるプロジェクト管理機能
港区をはじめとする東京都心部を中心に、立地にふさわしい上質な新築マンションを分譲している株式会社サンウッド。仲介事業やリノベーション事業も手掛けており、新築マンション分譲においては用地の取得から企画、販売、アフターサービスまで自社一貫体制で取り組んでいる。
新築マンション分譲の場合、用地の取得にはじまり完売に至るまでは数年かかる。その間の建設費や人件費、モデルルームの運営費、広告宣伝費や販売促進費などの様々な経費を、何年も期をまたがって処理する必要がある。そのため同社では以前は統合型ERPパッケージ『PCA Dream21』を利用しこれらの会計処理に対応していた。
「『PCA Dream21』をオンプレミスで運用していましたが、不満もなく便利に使っていました。こちらが望むレベルのプロジェクト管理が可能な点が大きなメリットでした。当時、他のERPパッケージも見たのですが、複雑なプロジェクト管理は少ししづらい印象でした。しかし『PCA Dream21』は期をまたぐ処理も容易にできました。ところがサービスが終了するという話を聞き、これは困ったなと。サービスが終了してもこのまま『PCA Dream21』を使い続けるしかない…とまで考えていました」(矢澤氏・黒木氏)
基幹業務システム
PCAクラウド hyper
(会計/給与/人事管理/固定資産/会計債務・債権管理オプション)
・『PCAクラウド』への対応
企業の成長に合わせてオンプレミスークラウドの運用を柔軟に切り替えることが可能。
・APIによる他システムとのシームレス連携
『Client-API』ならびに『Web-API』を搭載し、オンプレミスでもクラウドでもさまざまなシステムとシームレスな連携を実現。
・グループ企業での利用を考慮した設計
親会社-子会社間でのマスター転送機能などグループ内企業間でのデータ管理を効率化。
・セグメント管理
伝票明細に登録するマスターとして、セグメントマスターを最大3つ登録可能。
選定のポイント
プロジェクト管理×クラウドなら『PCAクラウド 会計 hyper』
『PCA Dream21』に引けを取らないプロジェクト管理ができることに加え、クラウド化も選定ポイントの一つだったと同社は振り返る。
「以前からサーバーの保守運用に、あまりお金をかけないようにしようという方針はあったんです。そこで徐々に他のシステムからクラウド化していたのですが、最後まで残っていたのがプロジェクト管理のしやすい『PCA Dream21』でした。そこで『PCAクラウド hyper』を知り、状況としては『PCAクラウド hyper』一択しかなかったですね」(システムグループ 矢澤氏)
「『PCA Dream21』を動かしていたサーバーの耐用年数もギリギリになっていました。特に大きなサーバートラブルはなかったのですが、ハードウェアの保守に人手をかけてしまうことや、大事な会計データをサーバートラブルによって確認できない事態になったらどうしようという不安は常にありました」(矢澤氏)
そこで同社は2019年に『PCAクラウド 会計 hyper』『PCAクラウド 給与 hyper』『PCAクラウド 固定資産 hyper』を導入。体験版での開始から初期設定、データ移行、旧システムとの併用、そして本番稼働まで導入支援などを利用せず、管理本部の矢澤氏・黒木氏の2名のみで新システムへの移行を完了させている。
導入後の効果
使いやすいインターフェイスと高い操作性で作業工程が3分の2に
『PCAクラウド 会計 hyper』の導入によって、同社は作業工程をこれまでの3分の2に短縮できた。その要因の一つが『PCAクラウド 会計 hyper』のインターフェイスの使い勝手の良さだという。『PCAクラウド 会計 hyper』の場合、メニューごとにウインドウが立ち上がるため、画面サイズの調整も可能で、例えば合計残高試算表と総勘定元帳を並べて表示しながら伝票入力することも可能だ。「以前なら複写したい伝票を検索していったん開き、メモ機能やExcel®などにデータを貼り付け、その伝票を閉じ、別の伝票を立ち上げてそのデータを貼り付ける入力方法を取っていましたが、今は検索した複写元伝票・入力中の伝票を並べて立ち上げた状態で処理できるため、スムーズに作業できます」(企画経理グループ 黒木氏)
また振替伝票の逆仕訳機能も便利に使えているという。
「以前から逆仕訳機能は付いていましたが、それがより便利になっており、仕訳区分と伝票日付を指定すると、伝票番号が自動付番され、摘要には『○月○日 伝票番号○番○行目の仕訳より逆仕訳作成』と、どの伝票の逆仕訳なのかが自動転記されます。年次や月次の決算で損益の見越しなどを入力するときにも使いやすく、入力の手間を減らすことができました」(黒木氏)
また『PCAクラウド 会計 hyper』に切り替えるタイミングで、あらためて科目の整理も行った。ほとんど使っていない科目を消し、時代に沿った新しい科目を追加し、科目の内容が近いものは並び順も近くにするなど様々な見直しを行った。このような矢澤氏・黒木氏の力と両氏が評価する『PCAクラウド 会計 hyper』の操作性の高さによって会計処理の効率化に成功している。
『PCAクラウド 会計 hyper』のプロジェクト管理とセグメント管理
現在の『PCAクラウド 会計 hyper』では次のようなプロジェクト管理をしている。新築分譲事業についてはAマンション、Bマンションとマンション単位で1つのプロジェクトになり、先述の通り工事費や広告宣伝費、人件費などの多種多様な費用が2年3年と期をまたがり集計される。その集計データは取締役会議や経営会議の資料としても頻繁に出力する必要がある。また、マンション全てを不動産開発事業として集計することも必要としていた。
「他社のソフトの場合は機能制限が多い印象で、期をまたいだ数字を頻繁に出さなければならない不動産開発のような事業にはあまりフィットしないと考えました」(黒木氏)
しかし『PCAクラウド 会計 hyper』なら、部門と別に、プロジェクトとセグメントの管理ができる。使用する際は、プロジェクト(翌期に損益科目の残高を繰り越す)・セグメント(損益科目の残高を繰り越さない)、どちらで扱う項目かを選択できる。1明細に対して3つまで設定することができるため、プロジェクトでの集計、セグメントでの集計もそれぞれ実現できる。
同社の場合は、個々のマンションプロジェクト、不動産開発事業セグメントと、明細に2つを設定することで対応している。「以前の『PCA Dream21』ではグルーピング機能があり、マンション毎でプロジェクト管理している各案件をさらにまとめて不動産開発事業という1つのグループとして集計していました。ところが『PCAクラウド 会計 hyper』ではそのグルーピング機能がなかったため、最初はどうしようかと思ったのですが、最大3つまでプロジェクト設定ができる枠があることで対応できています。グルーピングだと単にまとめるだけですが、個々に指定することで必要な区分けでの集計が実現できると思っています。当社は分譲だけでなく仲介やリノベーション、賃貸も行っており複雑な取引が多いです。マンションは必ず不動産開発事業で集計する、と決まっていない取引も発生することが今後想定されることからも、かえって『PCAクラウド 会計 hyper』の仕様が当社にはちょうど良かったといえます」(黒木氏)
『PCAクラウド』でテレワークも実現
同社では2020年4月後半から5月にかけてテレワークが実施されたが、決算時期とも重なり黒木氏・矢澤氏も部署内で交互に出社勤務とテレワークを行った。『PCAクラウド』にしたことで、自宅からでも不自由なく使えたという。「私の場合は自宅では大きなモニターではなくノートPCの画面でしたが、『PCAクラウド 会計 hyper』はフォントサイズなども改善されていて、一般的なノートPCの画面サイズでも耐えられる感じでした」(黒木氏)
「『PCA Dream21』から『PCAクラウド hyper』へと切り替えましたが、データの取り込みがしやすくなった点など細かな機能改善も実感できました。また当社はIT導入補助金制度を活用してシステムを入れ替えましたが、その申請方法や『PCAクラウド』導入でどれほどのメリットがあるのかを販売会社の担当者が詳しく説明してくれ、私たちの負担も減らせました」(矢澤氏)
今後の課題と展望
製販一体でマンション分譲を行う同社は、自分たちの商品をよく理解し営業することで顧客の信頼を得て、都心立地の高品質のマンションを提供している。
「知名度は高くはありませんが、実物をご覧になるとすごくいいマンションをつくっているんだなとおわかりいただけると思います」(矢澤氏・黒木氏)
従業員数は52名と少数精鋭で活躍する企業だ。そのような存在感を示す企業にフィットした次世代型の基幹業務システムが『PCA hyper』だ。
同社は『PCAクラウド 給与 hyper』も導入しており、今後は年末調整の連携サービスなども検討していきたいと語る。
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ピー・シー・エーから一言
『PCAクラウド 会計』『PCAクラウド 給与』『PCAクラウド 固定資産』をご利用いただきありがとうございます。
ご利用いただいておりました『PCA Dream21』は、2001年発売開始のWindows DNAアーキテクチャー時代の設計のため、新OSへの対応ができなくなり、2018年3月末に販売を終了させていただきました。
『PCA Dream21』を便利にご活用いただいていたお客様にはご不便をおかけし、大変申し訳なく思っております。
代わりまして新たに開発いたしました『PCA hyper』シリーズですが、『PCAクラウド 会計 hyper』のセールスポイントの1つであるプロジェクト管理とセグメント管理が、御社の事業にフィットしていることを知りうれしく存じます。
特に、プロジェクト管理の複数会計期間に渡る損益計算は実現に苦慮しましたので、当時の苦労が報われた思いです。
今後もクラウドの安定稼働と機能改善の両面でお客様のご期待に添えるよう努めてまいりますので、引き続きPCA製品をご愛顧いただけましたら幸いです。
『PCAクラウド hyper』をご利用いただき誠にありがとうございます。
プロジェクト管理・セグメント管理、社内システムのクラウド化など、多くの企業が抱えている課題への解決策を弊社システムにて示していただけ大変喜ばしく思います。
是非、他の企業様へのご提案時にモデルケースとしてご紹介をさせていただきます。
また将来的に『PCAクラウド hyper』のデータを活かして、
年末調整等の他システムの連携もご検討いただいておりますので、今後もお役に立てましたら幸いです。