導入事例
社会福祉法人 真寿会
老人保健施設 リハビリセンターあゆみ 様
『PCA給与X』×食券発行・食費天引きシステムの連携で食堂のメニューも多彩に。コストをかけなくても、実感してもらえる充実した福利厚生のあり方。
3,344平米もの広大な敷地に建つ老人保健施設「リハビリセンターあゆみ」。利用者が自立した生活に戻れるための支援に力を入れており、先進の機能訓練室や広々とした浴室など充実した設備環境を整えている。その充実ぶりは働くスタッフにとっても同様だ。福利厚生に力を入れており「コストをかけずに、いかにみんなが働きやすい環境を作れるか」が総務課の課題になっている。働きやすい環境づくりの一助として導入されたPCAのシステムによって、スタッフたちが毎日喜べる効果がすでに出ている。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
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- 少数の人員で200名を超えるスタッフの勤怠管理をしたい。
- 総務本来の仕事をするためにも、勤怠管理の効率化を進めたい。
- 食券発行と食費天引きのミスを減らしたい。
- コストをかけずに福利厚生を充実させたい。
- 導入の効果
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- PCAのソリューションによって、スマートで確実な勤怠管理システムを実現。
- 『PCA給与X』とクロノスの連携によって、ミスのない食券発行・給与天引きシステムを実現。
- 勤怠管理の仕組みを見直したことで、食堂のメニューも多彩に。従業員の福利厚生を拡充。
導入システム
- PCAクラウド イニシャル’0’プラン (Type2 2CAL)
- PCA給与X クラウド
- PCA人事管理X クラウド
- 就業管理クロノス ※1
- テレタイムZaion ※1
- テレタイムX(タイムレコーダー)※1
- Web給金帳 ※2
※ 1:『就業管理クロノス』『テレタイムZaion』『テレタイムX(タイムレコーダー)』は、クロノス(株)の製品です。
※ 2:『Web給金帳』は、(株)インターコムの製品です。
導入企業とプロフィール
社会福祉法人 真寿会 老人保健施設 リハビリセンターあゆみ
従業員数 | 97名 (法人全体:207名) |
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業種 | 介護保険事業 |
所在地 | 〒521-1201 滋賀県東近江市新宮町558番地 |
開設年月日 | 平成8年10月1日 |
建物面積 | 3,344平方メートル |
入所定員 | 100名(ショートステイを含む) |
通所リハビリ定員 | 40名 |
訪問リハビリ、居宅介護支援 | ※訪問介護 (H28.1開設予定) |
URL | http://shiga-shinjyukai.or.jp/ |
企業説明 |
「その人らしい生活」の実現のために 私たちは、『介護』を必要とされる方に、リハビリテーションを通じて在宅への復帰または在宅生活の継続を支援しています。 そのために、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士によるリハビリテーション、また医師をはじめ介護支援専門員・介護福祉士・看護師・管理栄養士・支援相談員など専門スタッフが、健康管理・食事・入浴など利用者様ひとりひとりの目標に合わせたケアサービスをチームで提供しています。 |
導入前の運用と課題
5名の総務課で200名を超えるスタッフの確実な勤怠管理・給与処理を行うために
琵琶湖にほど近いのどかな環境の中、利用者の早期在宅復帰をめざす先進の設備を備えたリハビリセンターあゆみ。3,344平米もの広大な敷地の中には同じ社会福祉法人の特別養護老人ホームなど、全4棟の施設が広がっている。勤務するスタッフの数も4施設で200名を超える大所帯となっているが、勤怠管理や給与処理を行う総務課の人員はわずか5名だ。同センターには医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、介護職員、看護師など様々な職種のスタッフが勤務し、さらに多様な資格や勤務シフト、給与体系などに分かれている。そのため給与処理は大きな負担になっていた。
「もともとは別のメーカーのソフトを使って1施設70~80名の勤怠管理・給与処理を行っていました。しかし4施設を一括して管理することになり、処理対象のスタッフの数は一気に200名に。時間的にも人数的にも手が回らなくなることは自明の理で、この複雑な勤怠管理を処理できるソフト、システムを探し始め、最初にたどり着いたのが『就業管理クロノス』でした」(副施設長 谷智之氏)
まずは『就業管理クロノス』(当時は『就業管理たんぽぽ』※5)と『テレタイムZaion』を導入し、『PCA給与X』と連携。さらに現在は『PCAクラウド』の『PCA給与X』と『テレタイムX』(タイムレコーダー)を連携させた「食券発行+給与からの食費天引き」も導入している。給与明細は『Web給金帳』を利用している。
「大掛かりなシステム変更ですが、一つずつ新しいソフトを導入していったのでスムーズに稼働できました。一つのソフトについて徐々に知識を取り入れることができたので、総務課も各現場も問題なく導入できました」(総務課 副主任 西澤美穂氏)
※5『就業管理たんぽぽ』は、クロノス(株)の製品です。
導入後の効果
勤怠管理の効率化で総務課は仕事の精度が向上。各職員・スタッフは自己管理ができる様に
リハビリセンターあゆみが現在の勤怠管理システムを導入したことで、メリットは大きく2つある。勤怠管理の効率化によって総務課全体の仕事の質が向上したことと、スタッフが自分で実働時間や休暇を申請するようにしたことで、労働時間の自己管理ができるようになったことだ。
まず勤怠管理の効率化については「PCAのシステムによって、総務課本来の仕事ができるようになった」と評価している。同法人では正規職員だけでも定時が20種類あり、給与も月給制と時給制の他、年俸制など多様化している。24時間365日絶えず人が働いており、タイムカードを一斉に締めることさえ難しい。総務課の中に、各スタッフのシフトをほぼ暗記している職員がおり、その職人芸のようなスキルに頼っていた部分も大きかった。
また、スタッフが自己管理できるようになった点については「紙で処理していた時は、不明点があるとそのスタッフがいる時間を見計らって電話し、この日は有給でしたか?といちいち確認していました。でもよく考えたらこのような確認作業は総務本来の仕事ではなく、確実にそろった勤怠データがあった上で、それを正確に計算し処理していくことが本来の仕事だと考えたのです」(西澤氏)
そこで『テレタイムZaion』によって職員やスタッフ自らが実働時間や休暇を申請できるようにした。そのデータは『PCA給与X』と連携されており、そのまま『Web給金帳』へと送られる。総務課は無駄な入力や確認作業を減らすことで、より精度の高い勤怠管理・給与処理を行えるようになった。
「勤怠管理・給与処理の仕組みを見直したことのメリットは、総務課の負担を減らすことだけではありません。スタッフが自分の実働管理をすることで、働く時間の自己管理にもなっています」(谷氏)
『Web給金帳』によって給与明細を袋詰めにする作業もなくなった。以前は半日かけて袋詰めし、各スタッフがいる時間に手渡ししていたが、それぞれ勤務時間が異なるため全スタッフに渡し終えるまでに相当の時間がかかっていた。このような時間の無駄も大きく解消できている。
ICカード食券発行システムで、食堂のメニューも一気に増加。お昼の楽しみが増えた
200名を超えるスタッフが働く同法人では、職員用食堂の食券・食費の管理にも苦労していた。食堂で食べた昼食費は給与から天引きしていたが、「この日は食べてないのに引かれている」「その日は確か有給だった」と実際のデータとの相違が生まれていた。これを解決するために用いられたのが、『テレタイムX』と『PCA給与X』の連携による「食券発行+給与からの食費天引き」システムだ。
(1)各スタッフはその日に食べたいメニューをあらかじめ登録入力→(2)そのデータは総務課と厨房スタッフで共有し、厨房側はそれを基に調理→ (3)昼食の時間になると食堂に来たスタッフはICカードを『テレタイムX』にかざして食券を発行し、食事をとる→ (4)実食のデータは『PCA給与X』に送られ、ミスなく確実に処理される。
「以前は実食データの確認だけでも毎月時間を費やしていましたが、今は、ピッとかざす=ちゃんと食べたということですから、確認処理を大きく軽減できました」(西澤氏)
「以前は総務課と食堂が距離的にも近かったのですが、現在は離れてしまったため細かな連絡を取り合うのが難しくなりました。このような距離の問題もPCAのシステムによって解消できました。各スタッフの入力した食べたいメニューのデータを共有フォルダに置き、厨房スタッフはそれを見て調理できます。そのため紙データの頻繁なやり取りをする必要もなくなりました。おそらく厨房スタッフも早い段階でメニューを把握することで食材の廃棄を減らすなどの効果も出ていると思います」(谷氏)
食堂の食券発行の仕組みを見直したことや、総務課・厨房スタッフの努力もあり、以前は1種類だったメニューが現在は5種類まで増えた。各スタッフは日替わりで違うメニューを楽しめるようになっている。食券発行システムによって食堂が充実し、働く人が実感できる福利厚生が実現した。
小さな効果に見えることが、じつは大きな効果へと繋がっている
副施設長の谷氏は、勤怠管理の効率化や食券発行システムの見直しについて、その目的を次のように語る。
「勤怠管理の効率化や食券発行システムの見直しは、一見、小さなことだと思う人がいるかもしれませんが、実際には大きな効果に繋がっていくことです。私たち総務課としては、なるべくコストをかけずに、しかし充実した福利厚生を実現していきたいと考えています。当施設は早期在宅復帰をめざす高齢者がたくさん利用しておられ、家に帰るという目的を達成するためには、スタッフが長期的に高齢者を支援していかなければなりません。そのためにもスタッフが長く働きやすい環境を用意することが私たち総務課の仕事です。ですからお昼を充実させて楽しんでもらったり、安心してもらえる確実な勤怠管理・給与処理は大きな意味を持ちます」(谷氏)
「紙の無駄使いをなくしたり、袋詰めの作業を減らすことで間違って他のスタッフの給与明細を渡すようなリスクを減らすことができ、二重チェックをなくすことができました。複雑な給与計算が必要な業種には違いありませんが、最初に計算式をPCAの方に相談し組んでいただき、それを基にして新しく入職した人の計算式を作っています。そのため大きな問題もなくスムーズに『PCA給与X』を利用しています」(西澤氏)
管理する対象となるスタッフが急に増え、以前ならもし総務側がミスをしても顔見知りの同僚だから謝って修正すれば済んだ。しかし規模が拡大し会ったことがないスタッフの勤怠管理・給与処理も行うことになり、「今まで以上にミスは許されない。間違いがあっては絶対にいけない」と強く意識したことも導入の背景にあったという。
今後の課題と展望
今後は『PCA人事管理X』を活用してさらにスタッフの能力開発など人事管理のシステム化の推進や、職員の平均年齢や勤務年数、有給消化率などのデータをスムーズに算出する方法も検討されている。同センターの働きやすい環境を具体的な数字や根拠を基にしたデータでわかりやすく伝えることで、多くの人に安心して入職してもらうためだ。
「ニュースでは介護職の厳しさばかりが伝えられていますが、そんなに世間でいうほどきついだけの仕事ではありません。当法人の場合は給与も含めた待遇面に力を入れており、地元出身の若い人が長く働いているという特色を持っています。今後もさらに定着して安心して働いてもらうためにも、PCAソフトを利用しながらより働きやすい環境を追求していきたいです」(谷氏・西澤氏)
様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。
ピー・シー・エーから一言
『PCAクラウド』はじめ、労務管理関連製品のご利用を誠にありがとうございます。
給与業務において大変であるのは、「勤怠の集計」と「変動項目の把握」、「明細書発行」といった入口・出口の処理かと思います。『PCA給与X クラウド』は、多様な雇用形態や支給方法に対応できる「給与体系」というマスターをご用意しておりますので、『PCA給与X クラウド』を中心に『就業管理クロノス』・『Web給金帳』などをご活用いただいて業務が効率化されたこと、大変嬉しく感じております。
また、『テレタイムX』での「食券発行システム」は昼食関連費用や実食の確認作業が軽減できただけでなく、メニューの増加によりスタッフ皆さまの楽しみも増えたとのことで、福利厚生の充実のお役に立てたことも嬉しく感じております。
今後の医療・介護分野の業務は「人の手をかける部分」と「自動化される部分」が明確になってくると思われますが、PCAは、後者の自動化する部分について、製品・サービスをご提供することでお手伝いできればと考えております。
今後も、働きやすい環境を構築するためのツールでありたいと思っておりますので、末永くPCA製品をご愛顧のほど宜しくお願いいたします。
勤務管理システム『たんぽぽ』の頃から、長くご利用をいただきありがとうございます。現在は『クロノス』にグレードアップいただき、効率化が進んでいるとのことで開発者一同大変誇らしく感じております。『テレタイムX』、『クロノス』、『Zaion』と弊社製品をフルにご利用いただき、さらに食券の発行システムとしても運用いただけており、身の引き締まる思いです。『クロノス』も新しい機能(アラートなど)を開発し更にお客様のお役に立てる様に製品の開発をいたしております。ぜひ今後とも弊社の製品を宜しくお願いいたします。