導入事例
森岡産業株式会社 様
PCAクラウド導入によって就業時間の集計は、丸1日から約1時間へと短縮。メンテナンス軽減やBCPにとどまらず、世代継承も見据えた業務の効率化へ。
1944年に創業した森岡産業。以来70年以上にわたって精密冷間圧造(塑性加工)での金属加工、さらに最近ではその技術を活かした自動車のギア製造など、同社の高い加工技術による優れた製品を生み出している。工場を持つ同社では従業員のシフトに様々なパターンがある。それらを確実に管理するスムーズな給与処理、そして間違いのない会計システムを目指して導入されたのが『PCAクラウド』だ。『PCAクラウド』の特徴を着実に業務へと活かしている同社に、その効果を伺った。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
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- COBOL言語を使った手組みのシステムではメンテナンスに限界があり、維持が困難であるので解消したい。
- 震災や火災など万が一の災害発生でもデータをしっかり守りたい。
- 複数名が操作できる環境にしたい。
- 導入の効果
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- PCAのパッケージソフトならメンテナンスの負担はほぼなく、法令対応の負担も減った。
- 『PCAクラウド』なら堅ろうなデータセンターでデータを保管。停電や地震などからもデータを守れる。
- 『PCAクラウド』ならどこからでも同時に複数名が入力可能。ソフトを操作できる社員が数名いることで、業務を滞らせる心配が解消。
導入システム
- PCAクラウド イニシャル”0”プラン (Type6 4CAL)
- PCA給与X クラウド
- PCA就業管理X クラウド
- PCA会計X クラウド
導入企業とプロフィール
森岡産業株式会社
資本金 | 9,800万円 | 従業員数 | 160名 |
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主業種 | 製造業 | ||
業務内容 | 精密圧造部品(主に精密ネジ部品)の製造並びに販売 | ||
川越工場 | 〒510-8114 三重県三重郡川越町亀崎新田字下新田77-574 | ||
設立年月日 | 1936年10月 | ||
URL | http://morioka-ind.co.jp |
導入前の運用と課題
何かあった時のメンテナンスや、法令改正へ確実に対応できるシステムにしたい
森岡産業株式会社は70年以上にわたり精密冷間圧造(塑性加工)での金属加工を行ってきた老舗の企業だ。金型設計、冷間圧造、精密切削までの一貫した生産体制を構築しており、そのための最新型設備導入にも力を入れてきた。同社の高い技術力で生まれた高精度のネジは、日本を代表する自動車メーカーに納品され、さらにその技術を活かして製造されたギアは最新の自動ブレーキシステムに使用されている。
2006年には新工場も増設し、先進の設備を導入している工場では熟練した従業員たちが勤務している。約160名の従業員はそれぞれ複雑なシフトで勤務しており、その就業管理を行う総務部の担当人員は当時も今も約5名ほどだ。
「PCA導入前は、会計と給与は自社で組んだシステムを使って処理していました。私の上司がCOBOLなどの言語を用いて作った手組みのシステムで、それを私が引き継いで業務を行っていたのですが、このシステムをこのまま使い続けてよいのかと考えるようになりました」(総務部 次長 太田賢一氏)
太田氏が不安に思っていたのは主に次の2点だったという。
「まず1つめが、手組みのシステムはメンテナンスが難しい点です。COBOLは若い社員にはあまり馴染みがない言語ですし、常に私がこのシステムに付きっきりというわけにもいきません。そして2つめが毎年変わる法令への対応です。社会保険料率の変更や税法の改定があり、その対応が負担になっていました。上司と今後の業務を相談し、上司から『手組みのソフト、パッケージソフト、どっちを選ぶ?』と聞かれ、『パッケージソフトです!』と答えました」(太田氏)
選定のポイント
BCP(事業継続計画)としての『PCAクラウド』
多くの会計・給与のパッケージソフトがある中でPCAを選んだのは、『PCAクラウド』の特徴が同社の業務をより安全・確実に運用できると考えたからだと太田氏は当時を振り返る。
「念頭にあったのはBCP(事業継続計画)でした。社内にデータを置いている場合、震災だけでなく火災などでもデータを失うリスクが想定されます。万が一そのような事態が発生した場合、データ復旧の対応は難しいだろうと考えました。しかし『PCAクラウド』なら、そのような災害時でもデータをしっかりと守ってくれる、堅牢性と強固なセキュリティを保持するデータセンターを持っており、データを社内だけに置くよりも安全だと考えました」(太田氏)
『PCAクラウド』のデータセンターは災害に強い国内トップレベルのデータセンターを選んでおり、関東と関西の2カ所のデータセンターで稼働している。震度6強相当の地震にも耐えうる高度な免震構造施設を持ち、停電時の対策、侵入検知等のセキュリティサービスが施されているデータセンターだ。
このような『PCAクラウド』によるBCP対策がもっとも大きな決め手だったと語る同社だが、試しに『PCA会計Xクラウド』を使ってみたところ「これはいい!」(太田氏)と、その操作性や機能性の高さも評価の一つになり導入を決めた。
導入後の効果
『PCAクラウド』による複数名の同時入力で、給与の支払い業務を滞らせる心配が解消
現在同社では『PCAクラウド』をBCPに限らず、日常業務の効率化へと着実に活かしている。その最大のメリットが、どこからでも複数名が同時に入力できる環境だ。現在は同時接続台数3台で、川越工場事務所と本社事務所(名古屋)で運用している。
「主に会計を担当している役員が本社に出向くことも多く、本社からでも川越工場事務所からでも、操作できる範囲に差をつけることなく会計処理を進められるようになりました。以前なら川越工場事務所でしかできなかった管理資料の出力が、本社からもできるようになった点は大きいです」(太田氏)
「給与については、特にこの日までに処理を終えていなければならないという期限があるため、『PCAクラウド』によって場所を選ばず、業務を進められる意味合いは大きいです」(太田氏)
他にももう一つ大きな導入効果があったという。それは1名だけに負担や責任が生じる業務を、『PCAクラウド』によって分散できたことだ。
「『PCAクラウド』の複数名による同時入力によって、作業を分担できるようになりました。つまり1名だけで入力する状態を避けることができ、総務部の従業員が等しく入力スキルを持てることになります。誰かが体調不良などで休んだ場合でも給与の支払い処理をとめずに進められます」(太田氏)
就業時間の集計は丸1日から約1時間へ短縮。データ化し分析することで、より働きやすい環境へ
同社の工場の勤務体系は、交替制ではなくシフト制だ。勤務時間は従業員の希望や繁忙期など様々な条件によって変わるため、シフトを随時調整する必要がある。以前はこの複雑な勤務時間の集計を手作業で計算していたという。
「従業員1名ずつ勤務時間を手作業で計算していました。ある程度シフトは決まっており、前もって計算できる部分もあったから対応できていたのですが、そこに残業時間の計算を含めると集計時間はかなりかかりました。以前は丸1日かけてその計算を行う月もありましたが、『PCA就業管理Xクラウド』と『PCA給与Xクラウド』を導入してからは約1時間。丸1日から約1時間への短縮です」(総務部 経理 主任 市川裕也氏)
同社では『PCA就業管理Xクラウド』と『PCA給与Xクラウド』によって就業時間管理を100%データ化したことで、それを活かした分析データも作成している。中でも実労働時間と時間外労働時間、さらに申請された残業時間をそれぞれ部署別・個人別などの一覧にし、申告漏れなどをチェック、必要に応じて所属長へ注意を促している。
「他にも『PCA給与Xクラウド』のデータから、扶養家族の年齢なども確認でき、小学校入学を迎える子供を持つ従業員がどのくらいいるのかなども知ることができます。それによって手当なども検討し、従業員が安心して長く働ける環境づくりに活かそうとしています」(太田氏)
『PCA給与X』は直感的に操作でき、時間をかけずに入力に慣れる
『PCAクラウド』、『PCA就業管理Xクラウド』、『PCA給与Xクラウド』によって業務の効率化を確実に実現した同社だが、PCAサービスの印象について市川氏は操作のしやすさを挙げる。
「『PCA給与Xクラウド』はメニュー画面にはじまりその後の各入力画面の操作も含めて、開くとどこに何があるのかがわかりやすい為、直感的な操作ができます。私も含めて総務部の社員はPCAに切り替えて1カ月もたたないうちに操作に慣れました。サポートセンターを利用することもありますが、疑問もその場で解決することが多いです」(市川氏)
同社では導入時の導入指導サービスも受けており、「導入支援で目の前で教えてもらったことも大きい」(市川氏)と評価している。同社ならではの複雑なシフトによる就業時間や残業時間の計算式は、導入支援時にある程度組み、その後に新しい社員が入社した際はその計算式を応用してスムーズに運用している。
今後の展望と課題
同社では今後、マイナンバー管理も含めた社会保険関連についてもPCAサービスを効果的に活用していきたいと考えている。
「マイナンバーは収集よりも管理が問題で、社会保険の申請には今後、一緒に付いて回る番号ですから注意が必要です。ただし当社はPCAによって社会保険関連もある程度データ化、システム化できたため、その点については安心しています」(太田氏)
同社では『PCA人事管理Xクラウド』の導入も検討しており、従業員の資格や年齢を分析することで、どの社員をどのように教育していけばよいのか、同社のすぐれた技術力をどのように継承させていけばよいのかといった、具体的な次世代継承に向けた対策をはかっていきたいそうだ。
「当社はこれまでネジ製造の分野で大きな業績を築いてきました。最近はそこに自動車のギアが加わり、新製品づくりへ果敢に挑戦しています。このような新しい挑戦ができる社員を増やし、同社の製品の高い精度を維持するためにも要となるのはやはり人。会計や給与のように人に密接に関わる管理業務を今後も無事に遂行するために、PCAサービスにはさらに期待していきたいです」(太田氏・市川氏)
様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。
ピー・シー・エーから一言
『PCA就業管理Xクラウド』をご利用いただきまして誠にありがとうございます。
就業時間集計の短縮や、データ分析にご利用いただくことで、作業効率があがることは、開発のコンセプトにもなっておりますので丸1日かかっていた集計が約1時間に減ったとお聞きし非常に嬉しく思っております。
今後も事前に残業を抑止できるアラート機能や、対応帳票等を機能向上させていく予定です。
また、特別なカスタムがなくても計算式を組むことで相応の機能を保てる自由度もありますので末永くご利用いただければ幸いです。
引き続きPCA製品・サービスをご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
『PCA給与Xクラウド』をご利用いただきありがとうございます。
同時入力や『PCA就業管理Xクラウド』との連携により、業務効率の改善に貢献できているとのことで大変嬉しく思います。
今後も法令改正へ対応や機能強化を行い、業務の効率化のお役に立てるように努めてまいりますので、末永くご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
『PCAクラウド』をご利用いただき誠にありがとうございます。
『PCAクラウド』の最大の特徴である、「どこからでも複数名が入力できる」という点をご評価いただき、大変嬉しく思います。
特に担当者様にとってシステムの切り替えは大変な作業だと思いますが、操作がわかりやすいとお褒め頂き、嬉しい限りです。
『PCA人事管理』のご導入も検討頂いているとのことですので、業務の効率化のお役にたてるよう、是非具体的な提案をさせて頂ければと思います。
今後も、機能強化・機能改善だけでなく、わかりやすい操作性を追求した製品を目指してまいりますので、引き続き、PCA製品・サービスをご愛顧のほどよろしくお願いいたします。