導入事例
株式会社 みどり薬局 様 導入事例
『PCA給与Xクラウド』×『Kintone』のWeb-API連携と『PCA会計Xクラウド』で、税理士事務所から社内へ数字管理を移行。
Web-API連携やアウトソーシング事業者の活用で、固定費を増やさずに最善のシステムを導入。
調剤薬局からスタートし、訪問介護や老人ホームなど介護事業も展開している株式会社みどり薬局。同社オリジナルの介護サポートサービスも提供しており、地域社会に役立つ最善の方法・システムを積極的に取り入れている企業だ。『PCAクラウド Web-API』※1で『kintone』※2とのAPI連携を導入した最初の企業でもある。自社内での数字管理という目標を見事に達成した背景を伺った。
- ※1『PCAクラウド Web-API』により開発した、カスタマイズプログラムが利用できるサービスです。
- ※2『kintone』(顧客管理クラウドサービス)は、サイボウズ株式会社の製品です。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
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- 税理士事務所に任せきっていた数字を、社内でタイムリーに管理したい。
- 社内に簿記知識や会計ソフトに詳しい従業員がいないが、給与計算・会計処理がスムーズに行えるようにしたい。
- 導入の効果
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- タブレットやスマートフォンと連携してすでに運用していた『kintone』の勤怠データと『PCA給与Xクラウド』をWeb-API連携させ、さらには『PCA会計Xクラウド』を利用することで、経営の鍵を握る固定費のリアルタイムな集計を実現。
- 『PCA会計X』『PCA給与X』の入力にアウトソーシング事業者を活用することで固定費の削減を実現、自社では伝票をスキャンしてクラウドのフォルダに保存するだけで完結。
導入システム
- PCAクラウド イニシャル”0”プラン (Type2 2CAL)
- PCA給与 クラウド
- PCA会計 クラウド
- PCAクラウド Web-API※1
※1:『PCAクラウドWeb-API』は『PCAクラウド』と他のクラウドサービス等を、シームレスに連携させることが可能なサービスです。
導入企業とプロフィール
株式会社 みどり薬局
資本金 | 1,300万円 | 従業員数 | 70名 |
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主業種 | 調剤薬局 | ||
業務内容 | 調剤薬局事業/医療・福祉・介護サービス事業(訪問看護・通所介護・居宅介護支援事業所・有料老人ホーム)/飲食店事業 | ||
所在地 | 〒023-0045 岩手県奥州市水沢区字大町66番地 | ||
設立年月日 | 1997年8月1日 | ||
URL | http://midori-pharm.com/ | ||
経営理念 | “人と地域を笑顔に” 全ての人にグッドライフを 私たちみどり薬局は、医療・福祉・健康生活に貢献することで、人と地域を笑顔にします。 グッドライフとは、精神的に満たされている状態です。全てのお客様に「心の底から良かった」と思ってもらえる会社を目指します。 ◆人とは…株式会社みどり薬局に関わる全ての人々(従業員・顧客・取引先)のことです。 ◆地域とは…地域医療と福祉をはじめ地域と密接に関わり、人々の健康生活に貢献することです。 ◆笑顔とは…その人にとって最上の暮らしの現れと考えます。 |
導入前の運用と課題
税理士事務所に任せきっていた数字を、社内でタイムリーに管理したい
1997年に調剤薬局を開局し、その後順調に店舗数を増やしてきた株式会社みどり薬局。現在は訪問介護サービスや住宅型有料老人ホームなど介護事業も展開し、岩手県奥州市の地域医療・地域介護に欠かせない存在になっている。
これまで同社は給与支給の計算や会計処理全般を税理士事務所へ一任してきた。そのため正確な月次決算の報告には約1カ月の時間が必要で、売上や経費などを迅速に把握できていなかった。
「もともと当社は街の調剤薬局からスタートしました。おかげさまで店舗数は増えましたが、薬局の場合は処方箋をもとにレセコン※3 に入力していくため、勤怠管理や売上などの数字管理は丸ごと税理士事務所へお任せしやすい環境でした。しかし介護事業やダイニングカフェなど事業が広がり、税理士事務所側にも負担をかける状況になっていきました。事業が広がったからこそ固定費などの数字を自分たちでタイムリーに確認できるシステムが必要だと考えました」(常務取締役 グリーンシティおおまち施設長 安藤正明氏)
- ※3「レセコン」:診療報酬明細書を作成するパソコンのこと
選定のポイント
『PCAクラウド Web-API』により『kintone』との連携が可能に
同社では介護の仕事の全容をわかりやすく管理するために、サイボウズ株式会社の『kintone』を導入していた。主に訪問介護の現場における日報管理や利用者管理を行うアプリを利用していたが、介護スタッフの勤怠データも集計できることから、『kintone』のデータと給与ソフトを連携させる手段がないか、また同じく、会計の仕訳データを利用して予算実績管理ができないか検討し始めた。
「そして偶然が重なりました。私たちが『kintone』のデータと連携させられる給与・会計ソフトを探し始めた頃に、PCAが『PCAクラウド Web-API』のサービス開始を発表しました。そこで当社のシステム全般を担当しているICTラボラトリーズ株式会社に相談し、PCA導入を具体的に検討し始めました」(安藤氏)
ICTラボラトリーズ株式会社のSEである髙橋健悦氏は、『PCAクラウド Web-API』以外にも、他社を含めた様々なソフト、システムとの比較検討を行った。
「PCAを含めた各メーカーのソフトやシステムを、技術と予算の2つの軸で比較し一覧にまとめ、安藤さんと一緒に検討していきました。結論から言えば、PCAはAPI連携によって予算を抑えた中で、私たちが想定しているシステムにもっとも近いものを実現できそうでした。導入は2016年の夏頃でしたが、みどり薬局様が『PCAクラウド Web-API』×『kintone』を導入した最初のケースだったと聞きました。私たちのシステムの見直しと『PCAクラウド Web-API』のサービス開始が重なり、よいタイミングだったと思います」(髙橋氏)
導入後の効果
Web-API連携によって、経営の鍵を握る固定費の内訳を早い時点で確認できる
現在、同社では『PCA給与Xクラウド』×『kintone』のWeb-API連携と『PCA会計Xクラウド』で、薬局6店舗以外にも訪問介護サービス、老人ホーム、ダイニングカフェなど全事業の会計・給与計算を実行できる環境だ。
従業員は自身の出退勤の時刻を『kintone』の勤怠管理アプリに入力。その勤怠データは勤怠管理アプリの「PCA給与連携ボタン」を押下することで、『PCA給与Xクラウド』に自動的に連携され、給与計算・銀行振込の処理まで実行できる。もちろん『PCA給与Xクラウド』単体でも勤怠データを入力することで給与明細出力までの処理はできるが、導入先の事情に応じて『PCA給与Xクラウド』にログインできる人や人数は限られる。
同社の場合、約70名にのぼる給与支払い対象者が各自で『PCA給与Xクラウド』に直接入力するわけにはいかない。そこで現場のスタッフに配布されるタブレットやスマートフォンから『kintone』に出退勤データを入力することで、一気に全員の勤怠データを集め、それを『PCA給与Xクラウド』に連携させる。
「当社のような薬局・介護事業は、今後、飛躍的な売上が見込める分野ではありません。薬も介護も厚生労働省によって値段は決められています。その中で収益を出すには、人件費や経費などの固定費を見直すことが必要です。ですから今回の『PCA給与Xクラウド』×『kintone』のWeb-API連携と『PCA会計Xクラウド』によって、当社にとって重要な部分にあたる固定費の数字をいつでも追えるようになり、早め早めの対策も打てるようになります」(安藤氏)
アウトソーシング事業者に入力を依頼し、効率的に数字を入出力し管理・把握
今回のPCAソフト導入に課された一番の目的は「税理士事務所に丸投げしていた数字を、自社でタイムリーに管理・把握すること」。今回その目的は達成できたわけだが、ここで一つ疑問も出てくる。それは、「今まで税理士事務所に一任していた状態から、いきなり社内で数字管理できるのか?」という従業員の能力・スキルに関する部分だ。同社の場合も社内に経理のエキスパートや会計ソフトに詳しい従業員がいる環境ではなかった。
「導入当初は『PCA会計X』『PCA給与X』を操作してみましたが、入力操作だけでなく用語や簿記の知識も必要で、なかなかスムーズにいきませんでした。そこで『PCA会計X』『PCA給与X』についてはアウトソーシング事業者に入力を委託することにしました。新しく人材を採用する場合とアウトソーシングを比べると後者の方が安く、本来の目的だった固定費削減にもつながります」(安藤氏)
アウトソーシング事業者とは『PCAクラウド』によって、いつでもどこでも最新の数字を共有できる。伝票はスキャンしてクラウドのフォルダに保存し、アウトソーシング事業者側はそれをもとに場所や時間を問わず入力し、安藤氏側は最終的な数字を効率的に確認できる。
「当社はまず、『PCA給与Xクラウド』×『kintone』のWeb-API連携と『PCA会計Xクラウド』で、コストを抑えた給与・会計の集計ができるようになりました。さらにアウトソーシング事業者にPCAソフトの入力を依頼することで、簿記や会計ソフトに詳しい従業員がいない中でも、確実な数字の入出力・管理ができるようになりました。固定費を増やさずに最善のやり方で目的を達成できています」(安藤氏)
次のステップとしては、同社独自の指標となる処方箋の発行実績や施設の利用者数と合わせ、会計の仕訳データをWeb-APIで抽出・集計し、『kintone』にて予実管理表を表示するといった予算実績管理を『PCA会計Xクラウド』×『kintone』連携で実現しようとしている。
『PCAクラウド Web-API』で各中小企業に細かくフィットしたシステムが可能に
SEの髙橋氏は、『PCAクラウド Web-API』の特徴を次のように語る。
「PCAが他社と大きく異なるのは、『PCAクラウド Web-API無償公開サイト』を開設し、技術情報やサンプルコードなどを私たちSEがテストできる環境を用意していることです。このテスト期間内に、みどり薬局様の希望しているシステムをどこまで形にできるのかを、いろいろ試すことができました。料金システムも明瞭で、他社がセット料金にしているケースが多いのに対し、PCAではPSIP(PCA Systems Integration Partner)になると『PCAクラウド』のユーザーであればオプションとして低価格でAPIを公開・利用できる設定です。当社に限らず、今後の中小企業を支える一つのシステムの在り方として、いろんな可能性が広がると思います」(髙橋氏)
また安藤氏は『PCA給与Xクラウド』ならではの安心感についても評価している。
「給与については住民税改定や雇用保険料率、社会保険料率など常に変動があります。『PCA給与Xクラウド』ならそれらに確実に対応できます。今回のWeb-API連携によって『PCA給与Xクラウド』の給与ソフトとしての性能の高さも導入のメリットに加えられたと思っています」(安藤氏)
今後の展望と課題
『PCAクラウド Web-API』×『kintone』導入の第一号になったように、同社は常に最善のサービス、最善の方法を事業全般において考えている。杓子定規で限定された訪問介護サービスでは、利用者からの満足は得られないと考え、看護師の訪問サービス・日常生活のお手伝い・薬剤師による服薬管理・食事サービスなど、利用者と総合的に関われる同社オリジナルの「健康サポートサービス」なども提供している。
「もともと『kintone』の導入もご利用者様の細かな状況を薬剤師・看護師・遠方のご家族などと共有することが始まりでした。それがWeb-API連携によってPCAのソフトやシステムを利用できる環境へ発展し、社内における数字管理という目的もクリアできました。今後もご利用者様の目線で考えた便利で必要とされるサービスを追求していきたいです」(安藤氏)
様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。
ピー・シー・エーから一言
『kintone』との連携にあたり他社システムとの比較検討の末、弊社のシステムをお選びいただきまして誠にありがとうございます。
昨今「働き方改革」というキーワードが飛び交う中、税理士事務所様にお任せしていた業務を『kintone』と『PCAクラウド』によるWeb-API連携やアウトソーシング事業者様を上手く活用することで効率化し、固定費削減と社内の数字のリアルタイムな集計を実現した他に類をみない運用形態と思います。
税理士事務所様にお任せすべき部分と自社で管理できる部分を上手く切り分けできた見本となる事例ではないでしょうか。
また元々利用者様のためを思って整えられたシステムが、今回弊社製品に繋がって御社の業務にお役立てできたことを大変嬉しく思います。
弊社もカスタマーファーストの会社として利用者目線を忘れずに今後も製品開発・営業活動を展開して参ります。
引き続き弊社製品をどうぞよろしくお願いいたします。
『PCA給与Ⅹ クラウド』および『PCAクラウド Web-API』をご利用いただきありがとうございます。
『PCAクラウド Web-API』×『kintone』を最初に導入していただき、ご活用いただけていることを大変うれしく思います。
税・社会保険等の制度改正対応でも、今後も安心してご利用いただける製品を目指してまいります。
引き続きPCA製品をご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
会計クラウドを導入していただき、ありがとうございます。
スキャンした伝票をクラウドのフォルダに保存するだけで伝票入力が完了し、損益をタイムリーに把握しつつ固定費も抑える仕組みに敬服いたしました。
常に最善を尽くしていらっしゃる株式会社みどり薬局様に使い続けていただけますよう、これからも精進して参ります。