導入事例
株式会社 小島製作所 様

『PCAクラウド』とkintoneで
データ連携の壁をクリア。
チェック作業の削減と業務効率化で
スマートな業務フローを実現
基幹業務におけるデータ連携の壁に直面している企業は少なくないだろう。今回、取材に協力いただいた株式会社小島製作所も、販売管理システムの移行によって生じたデータ連携の課題を抱えていた。しかし『PCAクラウド連携プラグイン for キントーン』によりこの課題を解決。シームレスなデータ連携に成功し、手作業の負担やエラーチェックの手間が大幅に軽減された。業務フローは効率的に生まれ変わり、業務全体の最適化へとつながっている。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
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- 販売管理システムの移行によって、それまで可能だった『PCAクラウド 会計』へのデータ連携が不可能になってしまい別の方法で会計連携を実現させたい。
- 業務フローの最適化とペーパーレス化も促進させたい。
- HR領域のデジタル化など、将来的な業務の一元化の基盤づくりを行いたい。
- 導入の効果
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- 『PCAクラウド連携プラグイン for キントーン』を導入し、kintone連携によって販売管理システムと『PCAクラウド 会計』とのデータ連携に成功。
- 基幹業務システムの変更を機にシステムの最適化を検討。『PCAクラウド』によって管理部門の負担を軽減できるスマートなシステム運用を構築中。
- 『PCAクラウド 会計』『PCAクラウド 給与』など『PCAクラウド』製品を導入することで、将来的な人事管理・勤怠管理・給与計算の一元管理を目指した基盤づくりが可能になった。
導入システム
- PCAクラウド 会計
- PCAクラウド 給与
- PCA Hub 給与明細
- kintone ※1
※1︓『kintone』は、サイボウズ株式会社の製品です。
導入企業とプロフィール

株式会社 小島製作所
本社住所 | 〒454-0027 名古屋市中川区広川町5丁目1番地 |
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設立年月日 | 1952年12月27日 |
資本金 | 4500万円 |
従業員数 | 55人 |
主業種 | 製造業 |
事業内容 |
建築設備用排水器材・システムジョイントの製造販売 水とくらしのグッドパートナー |
URL | https://www.kojima-core.co.jp/ |
導入前の運用と課題
システム変更によって生じた、新たなデータ連携方法の模索
創業から100年以上の歴史を持つ株式会社小島製作所。建築設備用排水器材やシステムジョイントの開発・製造・販売を行っており、長い歴史がある一方、次々と新しい技術を導入している企業でもある。高層住宅における排水性能と静音性を両立させた同社独自の製品は非常に人気が高い。業界内でも希少な排水実験タワーを自社内に持ち、確かな技術と柔軟な開発体制が同社の強みの一つだ。
このようにカスタマイズに対応できる小ロット生産も得意とする同社では、製品群は多種多様。販売管理や会計業務は簡単ではない。そこで以前は、原価管理ソフトから『PCA会計』へCSV連携を行っていた。しかし新しい販売管理システムへの移行が決まり、これまでの運用を継続しにくくなり、新たなデータ取り込み方法をゼロから再構築する必要があった。
「具体的にいうと、最初の原価管理ソフトと『PCA会計』の連携はスムーズで、CSVの形式やデータの中身が『PCA会計』の仕様に合っていたため、自動的に勘定科目が設定されました。しかし新しく導入した販売管理システムでは、旧原価管理ソフトとはデータの構造や仕様が異なり、CSVデータに勘定科目が自動的に付与されなくなりました」(総務部 デジタル推進室主任 水谷祐基氏)
さらに状況はますます複雑化していくことになる。導入した販売管理システムは、同社の業務の特殊性に合わせて大幅にカスタマイズしている。カスタマイズが進んだ結果、販売管理システムは原型を留めないほど変更・調整しており、データ連携や取り込みが標準的な方法ではますます困難になってしまった。
「あの手この手を考えました。例えば一字一句同じようなCSVデータを手動で作成し、取り込もうとしましたが、結果は不可。エラーが多発し、確認作業の負担も増加する一方でした。そんなときに独自で調べて発見したのが『PCAクラウド連携プラグイン for キントーン』でした」(水谷氏)



総務部 デジタル推進室主任
水谷 祐基 氏
選定のポイント
kintone×『PCAクラウド』成功の舞台裏、PCA個別相談会に参加
『PCAクラウド連携プラグイン for キントーン』とは、業務アプリ構築プラットフォームの「kintone」と『PCAクラウド』を、ノーコードで連携させるためのプラグイン機能。kintoneで入力したデータを『PCAクラウド』に連携するため、仕訳伝票の自動作成や手入力によるデータ入力のミスを防ぐことができる。
水谷氏は「kintoneを導入すれば、課題となっている両システムのデータを連携できる可能性が見える」と考えた。一方で、「連携を設定し、安定的な稼働に持っていくのは、決して容易ではない」とも感じたそうだ。フィールドの対応付け、データの変換など、データのマッピングは予想よりも難易度が高く、連携を試行錯誤している間には、何度もエラー処理を行うことになった。
そんなときに『PCAクラウド連携プラグイン for キントーン』を発見し、利用したのがPCAの個別相談会だった。PCAの担当者から専門的なヒントを得ながら、システム連携を自力で構築する道を選んだ。相談会への参加はわずか2回。当時、水谷氏から相談を受けたPCA担当者は「会社の業務全体をきちんと把握され、具体的なデータ連携のフローまで水谷さん自身で構築しておられ、連携成功の大きな要因は水谷さんの推進力があってこそ」と語っている。実際にわずか1カ月半で販売管理システム・kintone・『PCAクラウド 会計』の連携を成功させている。


業界に先駆けて建設した排水実験タワー。排水流量はもちろん、管内圧力や旋回流の動き、排水音、振動などあらゆるデータを数値化し、 製品の開発・改良やトラブル要因の解析・解決につなげています。
導入のメリット
kintone連携で変わる業務フロー。効率性の向上とエラー削減
現在、同社では販売管理システムと『PCAクラウド 会計』の間に、kintone連携を橋渡し役のように導入することで、正確性の高いデータ連携を実現している。販売管理システムでは受注情報・在庫情報・入庫情報が処理され、kintone連携によって『PCAクラウド 会計』の会計システムと販売管理システムとのデータ連携を実行している。
「売上、仕入、入金の仕訳データの取り込み作業で、プラグイン連携を活用しています。ワンクリックで取り込み作業が完了し、以前のように科目や金額などのエラーチェックにかかる手間を削減することができました」(水谷氏)
エラーチェックの手間の削減には、ワンクリックでの連携以外に、原因を追究できる仕様が役立っている。
「以前なら人の目で一つひとつ確認する必要がありましたが、『PCAクラウド連携プラグイン for キントーン』に置き換えてからは、エラーが発生した箇所のレコード番号と内容が表示されます。つまりシステムが自動でエラーの箇所を指摘してくれるため、確認や修正作業がしやすくなりました」(水谷氏)
データ連携だけでなく、kintoneに集積されたデータを元に、売上データの集計や分析も実行できる。また、受注状況がkintoneに連携されているため、kintoneを通じて製造部門への情報共有も可能だ。
「何より、データ連携の過程において、従来のようにCSVデータの作成・取り込みといった手作業でデータを移動させる必要がなくなり、連携により作業効率が飛躍的に向上しました。これにより、会計業務の負担は大幅に軽減されました」(水谷氏)

『PCAクラウド 給与』も導入。システムの最適化へ
同社では『PCAクラウド 給与』も導入している。以前は給与計算に時間がかかっていたが、『PCAクラウド 給与』の導入によって、給与データの作成や管理が簡単で、より一層正確になった。
「これまで手作業で行っていた確認作業が減り、修正もスムーズに行えるようになりました。管理部門全体の効率化に役立っていると思います。デジタル化することで、何かトラブルが起きてもすぐに実務を確認できるので助かります」(代表取締役社長 小島久典氏)
ちなみに現状ではまだ勤怠管理システムは導入していない。その理由として、小島製作所は世の中に先駆けて、働き方改革を実行してきた職場であるためだ。残業がほぼないことから、Excelで勤怠管理を実行している。
しかし、今回の基幹システムの変更と『PCAクラウド 会計』によって、その考え方に少しずつ変化が表れていると語る。
「システム全体の最適化をあらためて考えるようになりました。一例としてドットプリンタの運用を廃止しました。帳票類のデジタル化を進めることができたからです。ドットプリンタは故障のリスクがあったため、予備の中古品を購入して対応していましたが、部品やケーブルも手に入りにくくなり、運用コストや管理負担が大きくなっていました。従来の運用フローに無駄がないか、もっとスマートな方向に進めるのではないか。今回の導入がそのように考えるきっかけになったのは事実です」(小島氏)

代表取締役社長
小島 久典 氏
今後の課題と展望
『PCAクラウド』をプラットフォームにすることで、基幹業務の最適化を加速できる
システム全体の最適化を進める上で、今、同社が関心を持つのはHR領域の効率化だ。人事労務電子化サービス『PCA Hub HR Suite』では、年末調整業務をはじめとする人事労務管理を電子化し、従来の紙書類に依存する運用を見直すことで、従業員とのデータ共有や確認作業を効率的に実行でき、管理部門の負担を軽減できる。もちろんペーパーレス化も促進できる。ほかにも、Excel運用している勤怠管理については、将来的にはシステム化を視野に入れているという。勤怠管理・人事管理・給与計算を一元化することで、得られるメリットはかなり大きくなるだろう。
また、経費精算の自動化にも興味があるという。『PCA Hub 経費精算』は、現状では経費処理におけるデータ連携や確認作業に時間がかかっている部分を、経費申請から承認、データ取り込みまでの一連のフローをシームレスに連携できる。『PCAクラウド 会計』と連携することで、申請データから仕訳を自動作成できる。『PCAクラウド』を基幹業務のプラットフォームにすることで、kintone連携をはじめ、このように業務の自動化・効率化をどんどん広げていくことが可能だ。
今回、小島製作所ではプログラミング経験のない社員が、PCA個別相談会なども利用しながら、自力でプラグイン設定・連携を実現。最適な運用フローを構築している。同社は東京スカイツリーや高級マンションでも採用される信頼性の高い製品を製造・販売しており、実績に裏打ちされた確かな技術力を持ちながら、デジタル化による業務効率化にも果敢に挑戦している。

http://www.kojima_core.jp/
様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。
ピー・シー・エーから一言
『PCAクラウド』をご利用いただき、誠にありがとうございます。
kintoneを活用したご利用は、業務効率化、クラウド活用による働きやすさの向上と
弊社としても理想的な事例になったと存じます。
今後も貴社の業務効率化に貢献できるサービスを提案させていただきます。
引き続きご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
『PCAクラウド 会計』をご利用いただきましてありがとうございます。 CSVでのデータ連携についてはまだまだ課題があると考えており連携しやすいプログラムを今後検討していきたいと思っております。 『PCA Hub 経費精算』との連携機能については、ぜひご利用いただき業務効率化していただけると幸いです。 搭載したての機能で及ばないところもあるかと思いますが、遠慮なくご意見やご要望いただけたらと思います。 引き続きPCA製品をご愛顧のほどよろしくお願いいたします。