導入事例
株式会社 一家ダイニングプロジェクト 様
1,000名近い従業員を抱え、東証上場も果たした勢いある企業。『PCA給与DXクラウド』×年末調整ステーションの連携サービスで、急成長に適応できる社内システム環境に
「こだわりもん一家」「屋台屋 博多劇場」等の飲食店の運営、ブライダル事業「The Place of TOKYO」の運営をする株式会社一家ダイニングプロジェクト。1997年に「くいどころバー 一家(現:こだわりもん一家)」を本八幡にオープンして以来、店舗だけでなく、“おもてなし”に関わる様々な業態も増やし、さらにウェディング事業にも参入。会社の規模が飛躍的に拡大する中で、確実な会計・給与処理を行うために選ばれたのがPCAだ。1,000名を優に超える従業員を抱えた人気のフードビジネス企業において、何が課題となり、PCAでどのように解決できたのかを伺った。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
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- スタンドアロン版運用で発生していたバックアップデータのやり取りによるデータの行き違いをなくし、複数拠点・会計事務所間でのデータ共有をスムーズにしたい。
- 直営の飲食店が4業態56店舗※1に及ぶため、それぞれの店舗や事業の売上などを見ていきたい。
- 複数店舗に総勢1,000名※1もいる従業員の年末調整業務を大きく効率化させたい。
- 導入の効果
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- 『PCAクラウド』によって複数箇所や複数名、複数台のパソコンによる入力でも、リアルタイムのデータ共有をしながら最新情報での入力・閲覧ができる。
- 『PCA会計DXクラウド』の部門別管理を利用することで、店舗別または事業別の集計を出しやすい。
- 『PCA給与DXクラウド』と『年末調整ステーション』※2の連携サービスによって、年末調整申告書の物理的なやり取りを大幅に軽減。従業員はスマホやパソコンから入力でき、管理側は進捗状況の把握が可能。
導入システム
- PCAクラウド プリペイドプラン (Type12 7CAL)
- PCA会計 クラウド
- PCA給与 クラウド
- 年末調整ステーション
※1 いずれも2019年3月末時点
※2 『年末調整ステーション』は、株式会社エフアンドエムの提供するサービスです。
導入企業とプロフィール
株式会社 一家ダイニングプロジェクト
従業員数 | 284人/パート・アルバイト:1063名 (2020年3月末現在) |
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業務内容 | 多業種飲食店の経営/ブライダル事業 |
千葉本社 | 〒272-0021 千葉県市川市八幡2-5-6 |
店舗数 | 東京・千葉・埼玉・神奈川 直営56店舗/婚礼施設1施設(2019年3月末現在) |
設立年月日 | 1997年10月27日 |
URL | https://www.ikkadining.co.jp/ |
会社概要 | おもてなしの精神を届ける 私達のサービスの軸にあるものは”おもてなし”の心。 全ての出会いを大切にし、かけがえのない時間を過ごしていただく為。 ただそれだけの為に。 日本独自の素晴らしい価値観を飲食事業だけでなく、その他の業態や世界へ発信していく。 『日本一のおもてなし集団』と呼ばれる存在を目指して、極めていく。 それが私達、一家ダイニングプロジェクトです。 |
導入前の課題と運用
年々急成長していく事業。 その成長に適応できる会計 ・給与システムにしたい
『こだわりもん一家』『屋台屋 博多劇場』などの居酒屋を始め、東京タワーを一望できるおしゃれなダイニングレストラン『Terrace Dining TANGO』など、次々と人気の飲食店を出店している株式会社一家ダイニングプロジェクト。2012年からはブライダル事業も開始し、2017年12月には東証マザーズへの上場も果たした。日本一のおもてなし集団を目指し努力を続け、現在は飲食事業の直営店経営は4業態56店舗まで拡大した。
同社が初めてPCAソフトを導入したのは2003年に遡るが、それは、事業が飛躍的に拡大していくまさに直前だった。
「実はそれ以前は手書きで会計も給与も処理していました。仕訳も手書きで行い、給与計算も、税額を一覧表と見比べながら記入。税額などいっそのこと自動計算してくれるソフトの方がよいだろうと考え、会計士の先生とも相談して、まずは『PCA会計』『PCA給与』を導入しました。初めて操作したときは所得税などが自動計算され、なんて便利なんだろうと思いましたね。当時は直営店舗が5店舗ぐらいで従業員数は約50名。PCAソフトを利用しつつ事務員2名でなんとか対応できていました」(取締役 経営企画室長 岩田明氏)
その後同社は順調に店舗数も従業員も増やしていき、2012年にはブライダル事業『The Place of TOKYO』をオープン。創業地である千葉県市川市の千葉本社と、ブライダル事業を行う東京都港区の東京本社の2つのオフィスを抱えることになった。そこであらためて効率的で間違いのない会計・給与システムでの運用を検討することになった。
選定のポイント
複数名・複数拠点からの入力でも、データの行き違いが起こらない環境に
同社が2つのオフィスを構えた時点で店舗も従業員もかなり増えており、すでに千葉本社内では複数名による入力が行われていた。その中で解決したかったのが、データの行き違いを防ぐことだった。
「当時はローカルでデータ管理をしており、複数台のパソコンを使っているためデータをリカバリーする必要がありました。しかしオフィスが2カ所になりリカバリー作業に限界を感じました。また会計士の先生にもデータを送り修正してもらっていたのですが、そのデータを自分のパソコンで開く際にもリカバリーが必要でした。そんなことを繰り返しているうちに、どれが最新の正しいデータなのかがわからなくなる事態が起こるようになり、それを解決できる方法を考えました」(岩田氏)
①千葉本社・東京本社・会計事務所の複数箇所からの入力や閲覧が可能であること。②複数名が入力しても、どれが最新データかを把握でき共有できること。それを実行できる環境として『PCAクラウド』が導入された。
導入後の効果
1,000名分の給与計算処理を3日間で実行できるクラウドでの運用は、なくてはならないものに
同社は現在『PCA会計DXクラウド』『PCA給与DXクラウド』を千葉本社内と会計事務所で運用している。千葉本社内の管理部には14、15名が在籍しており、労務と経理・会計を担当。くわえて会計事務所側はデータの閲覧ができる環境にしている。
「『PCAクラウド』にしたことでデータの行き違いを防ぐという課題は解決できました。データ入力はほぼ同時にできています。当社は『PCA会計DXクラウド』『PCA給与DXクラウド』それぞれの同時接続台数を7台にしており、管理部と会計事務所を合わせてほぼ全員が同時に入力・閲覧できます。クラウドは、導入時はスタンドアロン版に比べると割高な印象は否めませんでしたが、今となってはなくはならないものとなっています」(岩田氏)
『PCA会計DXクラウド』で部門別管理を実施。データも分析目的に合わせて加工しやすい
『PCA会計DXクラウド』は部門別管理の機能を充実させている。同社も店舗ごとあるいはフードビジネス、ウェディングの事業ごとの部門別管理を行う必要があるが、ソフト同士の連携については以下のように運用している。
「『PCA給与DXクラウド』も以前のバージョンより、欲しい項目や情報を取り出しやすくなりましたよね。『PCA会計DXクラウド』も操作性が分かりやすくシンプルになり、以前より使いやすくなっています。必要な情報をEXCEL出力したり、右クリックからのコピー・貼り付け機能を使うことで、自社が使いやすい方法で連携できています。仕訳連携の方法もありますが、今自社にしっくりきている運用ができているのはこのような機能が搭載されているからだと思っています」(岩田氏)
ソフトを頻繁に活用している分、今後に期待する気持ちも大きい。「例えば、今の要望だと、部門別月次推移表にて補助科目も一緒に出せるように、とか、予算実績比較表の予算入力が1円単位で入力できるように、など選べる機能があればさらに便利だと思いますので、ぜひ搭載も前向きに検討くださればと思っております。」(経理課長 中村聡志氏)
『PCA給与DXクラウド』と年末調整ステーションの連携で年末調整業務も大きく軽減
同社は現在給与計算の対象となる従業員数がアルバイトを含め1,000名近くに及んでいる。『PCA給与DXクラウド』は汎用データの柔軟な受け入れが特徴の一つだが、同社は勤怠データを『PCA給与DXクラウド』に受け入れさせることで、1,000名分の給与処理を3日間程度で実行できている。
また、多くの従業員を抱えている企業の場合、労務・給与処理の中でもっとも煩雑さを感じる仕事の一つが年末調整業務だ。
「当社の場合は店舗が各地に点在しており、店長に申告書の回収をお願いするわけですが、繁忙期と重なるため、書類の回収だけでも大きな負担でした。さらに2018年は改正によって、申告書が2枚から3枚に増え、新たな申告書の“配偶者控除等申告書”は、扶養する配偶者がいない当社の若いバイト従業員たちにとっては関係のないものです。“年末調整とは?”からあいまいな従業員もいる店舗での書類での回収は混乱を招き、回収作業の大きな負担になることは確実だと思い、ここはなんとかシステム化したいと考え、タイトなスケジュールで導入したのがPCAのWeb-APIによって『PCA給与DXクラウド』とつなぐことのできる『年末調整ステーション』でした」(総務 労務グループ 秋葉未賀氏)
『年末調整ステーション』では従業員側はスマホやパソコンを使って、自分のデータを入力して送信するだけ。扶養する配偶者がいるかどうか、生命保険料の支払いがあったかどうかなどの質問に答えていくことで、複雑な申告書の書き方に慣れていない人でも、年末調整における申告データを作成することができる。総務・労務担当者側は従業員全員分の収集状況を確認でき、未提出者や不備があった場合にはメールで催促できる。また、生命保険料の控除証明書など、原本提出が必要なものはあるが、一旦スマホで撮影した写真を添付してデータ提出し、後日原本郵送という対応も取れる。『年末調整ステーション』にて集めた申告データは、『Web-API』のしくみを通じて、『PCA給与DXクラウド』へそのまま連携されるため、スピーディーに年末調整の計算処理に進むことができる。
「以前は、控除に関わる情報確認があいまいな運用になっていました。例えば、勤労学生控除については、学生証のコピーの提出が必要、などといった部分が、システム化したことで適当に済ませず確実な処理が実行できています。実際の稼働にあたっては従業員データの移行などで苦労した部分は多々あります。『PCA給与DXクラウド』に登録済みのデータの入力ルールの問題で入力が二度手間になる部分もありました。しかし紙の頃に比べたら段違いにスピーディーでミスの少ない処理ができたことは事実です。また申告書の配布と回収の負担が減ったことで店長たちも本業に精を出せます。来年からは今年苦労して整えなおしたデータを活用できるのでさらに本年よりスムーズに使えると期待しています」(秋葉氏)
今後の課題と展望
急激な成長を遂げているフードビジネス企業を管理部門から支え、会計と給与のソフトを共に使っている立場として、PCAだけでなくソフト業界全体に対するご意見もいただいた。
「ソフトウェアメーカーの垣根を取り払った互換性の高いソフトがあると、多くの人が便利に使えると思います。会計ソフトの企業同士が一緒になって共通のプラットフォームを開発することも必要になるのではないでしょうか。
また、導入を迷っている方やすでに使っている方同士が接点を持ち、情報交換もできればいいとも思います。他の業界もバックオフィスでの課題は共通するところもあると思いますので、いろいろな情報交換をすることで、ソフト利用者のみならず、よりよいソフト開発にいきていくこともあるかと思っています」(岩田氏)
同社は今後も飲食事業においては年間10店舗近くの新規開店を目指し、さらなる拡大を続けていく方針だ。『PCA給与DXクラウド』と年末調整ステーションの連携も、その成長を考慮に入れての対策だと語る。
「会計や給与に限らず便利なシステムは5年周期で入れ替わります。管理部門の業務は便利なシステムを活用すれば大きく仕事内容を変えることができると思います。フードビジネスは労働集約型産業ですから、積極的によいシステムを使って、より効率のいい働きやすい環境を作っていきたいです。お金はかかりますが、労務関連を効率よく処理できるシステムならやはり買いだと思います。今後も何か良いシステムやソフトがあれば、ぜひ提案してもらいたいです。」(岩田氏)
様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。
ピー・シー・エーから一言
『PCA会計・給与クラウド』をご利用いただき、誠にありがとうございます。
貴社の企業規模拡大に対応できる製品としてご選択いただけましたこと、また、PCAクラウドの特徴である「Web-API」での他システムとの連携も併せて運用に盛り込んでいただけましたこと、
その結果貴社の課題解決につながりましたこと光栄に思います。
取材させていただきましたのち『年末調整ステーション』だけではなく各種社会保険の電子申請ができる『労務ステーション』も導入の決定をして頂きましてありがとうございます。
こちらの製品についても『Web-API』を通じて貴社の業務改善のお役に立ちたく思っております。
今後も経費精算のシステム化、給与明細のWeb配信等の様々な製品や有益な情報を共有させていただき、貢献させていただきたいと思っております。
今後とも、末長いおつきあいをよろしくお願い致します。
『PCA給与DX クラウド』をご利用いただきありがとうございます。
汎用データによる、柔軟なデータの取り出し、受け入れを評価していただき、ありがとうございます。
また、年末調整ステーションとの連携により業務効率の改善に貢献できていることを、大変うれしく思います。
年末調整の制度は毎年変わっております。新たな制度対応においても、より効率よく作業できる製品を目指してまいります。
Client-API、Web-APIにより、ソフト間の垣根をなくし、シームレスな連携を広げていくことで、業務効率の改善に繋げていきたいと思います。
引き続きPCA製品および連携製品をご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
『PCA会計DX クラウド』をご利用いただきありがとうございます。
部門別管理やExcel出力機能が、御社の経理業務の一助となっていることを大変嬉しく思います。
事業拡大を続けておられる貴社と共に歩めるよう、ご要望いただいた機能は今後の検討課題といたします。
また、ユーザー様同士での情報交換の場として今年からユーザーミートアップを開催しておりますので、ぜひ参加をご検討ください。
引き続きPCA製品をご愛顧のほどよろしくお願いいたします。