導入事例
株式会社桧家ホールディングス 様

グループ各社が個別導入していた『PCA建設業会計』を『PCAクラウド』で統一。決算の早期化と業務の統一化に成功した大型クラウドユーザー
株式会社桧家ホールディングスは13社のグループ会社を持ち、首都圏全域で注文住宅事業・不動産事業を行っている。平成19年には株式を上場。年々事業規模が拡大する中で、確実かつ迅速な会計処理を行う必要があった。そこで導入されたのが『PCAクラウド』だ。本社とグループ各社で『PCA建設業会計V.7』を共有、データの迅速な集計を実現している。「もはやPCAクラウドのない環境は想像できない」と語る同社に、大型クラウドユーザーの視点から導入のメリットを語っていただいた。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
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- 関連各社で導入している建設業会計データの取りまとめに多大な時間を要するようになった。
- 万が一の震災対策も検討したい。
- 導入の効果
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- クラウド化することで、関連各社と本社のデータを共有。迅速な会計処理が可能に。
- 『PCAクラウド』なら万全のセキュリティで、BCP対策としても極めて有効である。
導入システム
- PCAクラウド (Type72 50CAL)
- PCA建設業会計V.7 クラウド
- PCA会計X クラウド
- PCA給与X クラウド
- PCA商魂X クラウド
- PCA商管X クラウド
※ 2012年10月に、『PCA for SaaS』から『PCAクラウド』へ名称を変更いたしました。
導入企業とプロフィール

株式会社 桧家ホールディングス
※株式会社 桧家ホールディングスは、株式会社ヒノキヤグループへ社名を変更いたしました。記事内容は社名変更前のものです。
資本金 | 3億8,990万円 | 従業員数 | 連結2,446名 |
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業務内容 | 住宅産業を取り巻く環境は劇的に変化しています。そのような環境の中でも、常にお客様目線で物事を考え、多様化するお客様のニーズにしっかりと対応できる、“ワンストップソリューションカンパニー”これが目指す企業グループの形です。あらゆる住宅に関する商品、サービスを取り扱うことで利便性を高め、お客様に安心してお任せいただける企業グループを目指して参ります。 | ||
所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内一丁目8番3号 丸の内トラストタワー本館7階 グル-プ会社 [注文住宅事業] 桧家住宅、桧家住宅北関東、桧家住宅東京、桧家住宅上信越、桧家住宅東北、パパまるハウス、レスコハウス [不動産事業] 桧家不動産 [断熱材事業] 日本アクア [リフォーム事業] 桧家リフォーミング [介護・保育] ライフサポート | ||
資産コンサルテイング | フュージョン資産マネジメント | ||
設立年月日 | 昭和63年10月13日 | ||
URL | http://www.hinokiya-holdings.jp |
導入前の運用と課題
事業規模の拡大につれ、スタンドアロン運用が限界に
株式会社桧家ホールディングスが、『PCA建設業会計』を導入したのは平成14年までさかのぼる。当時、同社の関連会社は2、3社だったが、その後、同社の高品質・低価格の住まいづくりが広く認知されるようになり、事業は順調に拡大。平成19年には株式上場も果たし、現在は13社のグループ会社を有する規模へと成長している。
もともと同社が『PCA建設業会計』を導入した理由は、公認会計士から「配賦処理の柔軟性が高いのはPCAだ」と勧められたことがきっかけだった。実際、建設業会計ソフトは各関連会社で不自由なく使用されていたが、同社の事業拡大によって、会計業務と仕組みを見直す必要が生まれた。
「以前は、各関連会社に『PCA建設業会計』をスタンドアロンで導入し会計処理を行い、その各社のデータを本社のサーバーにリカバリーし処理を行っていました。しかし事業規模は年々拡大。1社分のリカバリーにもかなりの時間が必要になり、まずはデータ処理に要する時間をなんとか解決したいのが始まりでした」(財務経理部 部長代理 盛田雅士氏)
株式会社 桧家ホールディングス
財務経理部 部長代理
盛田 雅士 氏

経営企画部長
島田 幸雄 氏
選定のポイントと導入までのスケジュール
サーバーレスの運用は、万が一の震災対応にもなる
上記のような問題を抱える中で『PCAクラウド』の存在を知り、さっそく導入の検討が始められた。平成24年5、6月にPCAへ問い合わせ、すぐにPCA担当者による説明を受けた。『PCAクラウド』は関東・関西のデータセンターを選択でき、24時間365日体制の厳重なセキュリティ、震度6強相当の地震に耐えうる高度な免震設備、そして大規模停電時にも安全な自家発電システムで稼動している。BCP対策としても極めて有効であることからすぐ導入を決定し、夏には完全にクラウドへ移行という非常にスムーズな流れで導入が完了した。
当初導入については回線のトラブルへの不安があったそうだが、「スタンドアロンの頃と比べて処理スピードに時間がかかる点が気になりますが、実際1年間使ってみて、回線トラブルは一度も起こりませんでした」(盛田氏)
導入後のメリット
合計11社、71台による大規模クラウドシステム
現在は関連会社を含めた11社が『PCA建設業会計V.7』を『PCAクラウド』によって利用。クライアント数は合計71台という大規模なクラウドシステムが運用されている。そのため権限設定には留意し、管理者は基本的に本社内だけに限定。メンテナンスのために入力操作できない時間帯を設け、各関連会社に周知を行っている。
「権限設定についてはスムーズに設定できました。運用ルールも一部使用時間の限定を各社に伝え、仮にその時間に使用している者がいれば、すぐに特定でき操作を終了するよう電話で伝えるだけです。ですからクラウドを大規模に利用しているからといって、特段煩わしいメンテナンスは必要ありません。何よりも、関連会社と同じ画面でデータを共有できたことの方が、はるかに意味があります」(財務経理部 経理課係長 長谷川めぐみ氏)
「クラウド導入の良さを実感できたのは大きく2つ。まず1つは当社の場合、以前から『PCA建設業会計』を使用しており、現場ではとまどうことなくクラウドへ移行できたこと。そして2つめは本社にいながら最新データを共有できることです。以前はデータにミスがあれば、関連会社でも修正し、かつ本社でも修正しなければなりませんでした。しかしそれが今ではデータを一元化できたことで、一度の操作で修正が可能で、双方ともに正しい数字を確認できます」(盛田氏)
クラウドによってバージョンアップも各社一斉の対応が可能
規模の大きな企業の場合、仮にスタンドアロンで同じソフトを各関連会社が使っていた場合、バージョンアップ時の手間とコストは相当なものになる。しかし同社では『PCAクラウド』を導入したことで、バージョンアップも大きな負担ではなくなった。
「クラウドによって各社一斉にバージョンアップできるので、バージョンの差による処理の問題が発生しません。またいつまでにバージョンアップを行うかの設定もでき、その告知もクラウドを通して一斉に伝えることができます」(長谷川氏)
Excel®シートへの自動書き込みが可能。決算短信などの作成にも便利
『PCA建設業会計V.7』のメリットについて、「まずはExcel®データとの相性の良さ」だと盛田氏は評価する。同社は株式公開企業のため有価証券報告書や決算短信などの作成が必要になる。その場合、建設業会計ソフトのデータをExcel®データで抽出・集計することになるが、その場合も簡単にExcel®データへ落とせる。Excel®シートに自動的に書き込める機能もあり、日常的によく使われている合計残高試算表や補助科目残高一覧表などは、ボタンを押すだけでExcel®シートに作成できる。
帳票工房も人気だ。工事関連の帳票フォームを自由に設計できる機能で、それぞれの企業独自に適したフォーマットで作成・出力できる。同社でも工事別補助科目残高一覧表や科目別工事一覧表などが、同社の使いやすい形式で用いられている。
建設業会計に不慣れな人や、手書き処理からの移行にも対応しやすい『PCA建設業会計』
未成・完成工事振替入力も評価は高い。そもそも同社が『PCA建設業会計』の導入を決めた背景には、先述した「配賦機能」と、「未成工事と完成工事で同じコードを使えるため振替入力できる」の2点をクリアしているのが『PCA建設業会計』だと公認会計士から勧められたことが大きい。
「他にも使いやすさを感じるのは、例えば試算表を開くと、そこから元帳、さらには仕訳まで簡単に一度でたどることができる点です。複写機能も便利なのではないでしょうか」(盛田氏)
「『PCA建設業会計V.7』は建設業会計に慣れない人にも使いやすいソフトだと思います。振替伝票入力もコクヨ形式ですから、例えばずっと手書きで処理をしていたという建設会社にとっても、すんなりと入力に慣れることができると思います。当社は『PCA会計X』も導入しているのですが、帳票工房や帳票のコピー機能などは、ぜひ会計でも使えたらよいのにと感じているほどです」(長谷川氏)

今後の課題と展望
さらなる事業拡大にも対応できるPCAシステムへの期待
『PCAクラウド』×『PCA建設業会計V.7』の組み合わせによって、業務の効率化は実現したと語る同社。回線速度の問題などもあり100点満点とまではいかないまでも、「もはやクラウドなしの環境は想像できない」と盛田氏は語る。今後同社では別の部署が『PCA給与』の導入を決定しており、同様に『PCAクラウド』での運用が実現するそうだ。
「当社は『アクアフォーム』を使った快適なエコ住宅を低価格で販売し、住む人にも環境にもやさしい住まいを提案してきました。その質が多くの方に認められ、ここまで規模を拡大してきました。今後もさらなる事業の拡大が見込まれますが、PCAシステムによる迅速な会計処理に期待しています」(経営企画部長 島田幸雄氏)
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ピー・シー・エーから一言
上場企業様の財務基盤に『PCA建設業会計V.7』をご採用いただきまして誠にありがとうございます。
スピーディーな提出を求められる情報開示資料にも『PCA建設業会計V.7』のデータがお役に立ち、非常に嬉しく思います。
ステークホルダー様からの要求でもBCPは必要になってくると思いますが、『PCAクラウド』はSLAでの稼働率保証やバックアップデータの遠隔データセンター保存などサービス品質を強化しておりますので、今後も引き続きご安心してご利用いただけると思います。
PCAグループでも子会社の会計処理には『PCAクラウド』を利用しています。
BCPとして、被災時の最新会計データの保全と他拠点での経理処理を継続できますし、月次連結決算の迅速化に貢献しています。
また、企業の成長に併せて業務の拡張やCAL追加ができますのも『PCAクラウド』の特長となっておりますので、桧家ホールディングス様の成長にも対応できるような機能・サービスを今後も検討してまいりたいと考えております。
特にお勧めの機能が「サポートユーティリティ」内にあります「契約ユーザーの切り替え」です。この機能を使えば、契約の異なるサービスへのログオンもスムーズに行うことができます。
法人ごとやセグメント単位で複数契約されている場合でも、簡単に契約間での領域を切り替えられますので連結等の集計業務も容易です。グループ内で共有すると、クライアントライセンスのコストダウンにもつながると思います。
回線速度によるシステムレスポンスの件では環境・ソフトの両面から改良を重ねてきております。
例えば環境面では、金融機関向けのハイエンド・ブレードサーバーと高速ストレージを使用しており、サーバー側の圧倒的なパワーで、回線速度の負荷を補っております。
またソフト面ではリビジョンアップのタイミングで速度に関するチューニングを行っておりますので、常に新しいリビジョンに更新してご利用いただければと思います。
最近では、ギガビットの回線が以前よりも安く提供されているようですので、回線も見直していただくことで、より快適にご利用いただけると思います。
帳票工房や帳票のコピー機能への改善コメントありがとうございます。
今後とも『PCAクラウド』をご愛顧賜りますよう宜しくお願いいたします。
『PCA会計X』をご利用いただきまして誠にありがとうございます。
帳票工房の機能ですが、『PCA会計X』でも搭載できるよう検討いたします。
帳票のコピー機能は『PCA会計X』では「全部コピー」して「行コピー」する仕様で実装させていただいております。それぞれショートカットキー(Ctrl+A、Ctrl+G)を設定しておりますので、こちらをご活用ください。
引き続きご愛顧のほど、よろしくお願い申しあげます。
帳票工房、未成、完成振替入力にご高評をいただきありがとうございます。
この部分は実装に苦労した部分なので、ご活用いただいていることに担当者は喜んでおります。
処理速度に関しましては、今後の開発で更に改良してきたいと思います。