導入事例

株式会社 スギヤマ 様

株式会社 スギヤマ 様

順調に業績を伸ばす企業だからこそ、先手を打ったシステム環境が必要。「経営力を増すためのIT」によって「効果」を実感できるシステムを実現。

種苗業から始まり、現在は首都圏全域のスーパーにゴボウを販売している株式会社スギヤマ。カット野菜の普及なども重なり、同社の売上・企業規模は順調に拡大してきた。同社では仕入れから加工、納品まで一貫した自社工場生産ラインを持ち、その技術力は高く評価されている。規模が拡大するにつれ、ITをいかに経営に取り組むかも大きなテーマだったと語る同社代表取締役社長 杦山国弘氏。次々と新しい経営改革を行ってきた背景には、共に真剣にシステムの改善に取り組んだPCA販売店の力もあった。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • 業務拡大を見据えたシステムを導入していきたい。
  • 食品を扱う工場にふさわしい勤怠管理システムがほしい。
  • 大量の伝票の発生、複雑な受注に対応できるシステムがほしい。
  • いつでもどこからでもデータを確認できる環境を整えたい。
導入の効果
  • PCA販売店の的確な段取りと提案で、数年先の業務にも対応できるシステム環境を実現。
  • 静脈認証のテレタイムXと『PCA給与X』を連携。高度な衛生環境を維持できる勤怠管理システムに。
  • 『PCA商魂X』『PCA商管X』と『伝助』を連携。様々なシステムによる受注でも、データを一つにまとめ『PCA商魂X』『PCA商管X』へと自動受け入れ。
  • 『PCAクラウド』によって青森県の拠点、出張先の社長のパソコンからでもデータを共有・確認できる。

導入システム

  • PCAクラウド イニシャル’0’プラン (Type24 12CAL)
    • PCA会計9V.2R7 for SaaS
    • PCA商魂X クラウド
    • PCA商管X クラウド
    • PCA給与X クラウド
    • PCA就業管理X クラウド
  • テレタイムX ※1
  • 伝助 ※2

※ 2012年10月に、『PCA for SaaS』から『PCAクラウド』へ名称を変更いたしました。

※1『テレタイムX(タイムレコーダー)』は、クロノス(株)の製品です。

※2『伝助』は、(株)ヘキサードの製品です。

導入企業とプロフィール

株式会社 スギヤマ 本社工場

株式会社 スギヤマ

資本金8,000万円従業員数125名
主業種青果加工業
業務内容青果加工業(主に牛蒡、人参のカット品、パッケージ)/カット野菜/野菜原料販売/卸 他
本社工場〒350-1221 埼玉県日高市下大谷沢2-3
事業部おいらせ事業部(青森県三沢市)/八戸低温冷蔵センター(青森県八戸市)
設立年月日平成2年5月1日 (創立:昭和33年)
URLhttp://www.gobou.co.jp/

導入前の運用と課題

急激な業績の拡大。数年先を見据えたシステムを選定・導入したい

首都圏のスーパーマーケットで手に取るゴボウ。その中には株式会社スギヤマが加工した商品が少なくない。ゴボウを中心に青果卸業として50年以上の歴史を持ち、スーパーマーケットのみならず外食産業や各惣菜メーカーからも、大いに頼られている企業だ。仕入れから加工、納品まで一貫した自社工場生産ラインを持ち、また、産学官の共同研究による新しい食品加工技術の導入など、次々と新しい取り組みに挑戦している。

杦山国弘氏が代表取締役社長に就任して以降、現在では売上が約10倍に成長。この急激な成長・発展だからこそ、常にスムーズな会計処理、販売管理、勤怠管理の在り方を考え続けてきたと杦山氏は語る。

「かつては30名ぐらいの人員で、勤怠管理も手書きの計算で対応できていましたが、業績が2、3倍になった場合は、このままの処理では追いつかないだろうと常に考えていました。いざ大きくなってからではなく、前もって準備をしておく必要があるだろうと思っていました」(杦山氏)

株式会社 スギヤマ 代表取締役社長 杦山 国弘 氏
株式会社 スギヤマ
代表取締役社長
杦山 国弘 氏

選定のポイント

時代を先読みして、かつ誰もが使えるソフトやシステムであること

常に数年先の将来図を客観的にとらえて、新しい業務の形を考えてきた同社。システムの導入についても、他社に先駆けてかなり以前からネットワーク環境を整えてきた。

「導入当時は1つの拠点で複数台のパソコンをネットワークで繋ぎ業務を行う会社は珍しい時代でした。周りの人からも当社は続々と新しいものを導入していくと言われていましたが、それでも私たちが想像する以上にシステムは進化し、今あるものは必ず古くなってしまうという思いもありました。具体的に言えば、“今は珍しい自社内サーバーによるネットワーク環境も、やがてこれだけで対応するのは難しい時代が来るだろう”と。そして『PCAクラウド』のサービスが始まり、もちろんすぐに導入しました」(杦山氏)

同社が新しいシステムやソフトを導入する際に、必ず意識していた点がある。それは時代を先読みする視点に加えて、誰もが使えるソフトやシステムであることだ。

「誰でも使えるということは、とても大事なことなんです。普段からどうやって使いこなしていけるかを考えなければいけません。こういう課題を解決するにはプロのアドバイスが必要で、PCA販売店である株式会社シンクキューブがいつも具体的な提案を行ってくれました」(杦山氏)

株式会社シンクキューブ 代表取締役 中川樹一郎氏はこれまで多くの企業の業務フローを研究し、数々の業務分析を行ってきた経験を持つが、株式会社スギヤマの業務はフロー図を書くことができないぐらいとても複雑だったと語る。

「野菜の卸売りは一般の小売り以上のきめ細かさが必要です。そもそもスーパーマーケットによって発注システムが違い、当日朝の注文もあれば追加注文も頻繁です。季節によって取り扱う商品も変わりますし、杦山社長のお話しでは『いつものアレね』という注文もあるとか(笑)。この複雑で煩雑な受注の仕組みに加えて、膨大な量の伝票が発生するのもスギヤマ様の特徴でした。この業務の流れにいかにタイムリーに対応できるシステムを提案するか。難題でしたが杦山社長との協力によって実現できました」(中川氏)

株式会社 シンクキューブ 代表取締役 中川 樹一郎 氏
株式会社 シンクキューブ
代表取締役
中川 樹一郎 氏

導入後の効果

食品を取り扱う工場に適している静脈認証の勤怠管理

現在同社では『PCA会計9V.2R7』『PCA商魂X』『PCA商管X』『PCA給与X』を導入し、重要拠点となっている青森県の冷蔵センターと事業部、さらに出張で全国を飛び回る杦山社長のノートパソコンは、『PCAクラウド』によって、いつでもどこからでも最新の売上データを共有できるようにしている。

「“いつでもどこからでも”と言っても、常時売上データを覗いているわけではありません。ただし大事なのは“いざという時にいつでもどこからでも見られる環境を持っておくこと”なんです」(杦山氏)

また勤怠管理では食品を取り扱う工場ならではの問題をクリアするために、静脈認証を導入している。

「当社は食品を取り扱うため極めて高度な衛生環境を整えています。ですからICカードも使いたくなかったのです。そこで絶えずきれいに洗浄している指の静脈認証なら問題ないと思い、中川さんに相談したところ、静脈認証の『テレタイムX』があることを知りさっそく導入しました」(杦山氏)

現在はパート・アルバイトを含め従業員は120名を超えているが、この静脈認証の『テレタイムX』と『PCA給与X』との連携によって、問題なくスピーディーに勤怠管理・給与処理が行なわれている。

スーパー毎に異なるシステムや大量の伝票は、『PCA商魂X』『PCA商管X』+『伝助』で対応

同社の複雑な受注の仕組み、大量の伝票の発生については、『PCA商魂X』『PCA商管X』と指定伝票発行ソフト『伝助』を連携させることで対応している。同社には日本を代表する大型スーパーマーケット、しかも数社からの注文が多いが、それぞれ違うシステムでの注文データが届く。このようにそれぞれに異なるデータでも、『伝助』では変換形式が複数設定できるため形式の異なるファイルも簡単に変換でき、そのデータは『PCA商魂X』に自動的に取り込まれる。この部分については中川氏が各スーパーマーケットに出向き、データ変換がスムーズにできるよう工夫した部分もある。

「PCA製品は他ソフトとの連携に柔軟性があるため何でも簡単にできそうだと思われがちですが、PCAに限らず現在販売されているシステムやソフトが、全てにおいて常に簡単に設定・導入できるものばかりではありません。そもそも業界や企業によって、適しているシステムや不要なシステムも千差万別です。結局最適なシステムやソフトを最適な形で運用していただくには、業務や取引先を知り、その情報を当社のような販売店 へ正しく与えてもらえることも重要です。そういう点でも杦山社長は社内でもっともPCAソフトを知り尽くしている実務家ですから、具体的な運用のイメージもつかめ、最適な形でのシステム運用を実現できたのだと思います」(中川氏)

お客様が購入したのは単なるPCA製品ではなく、“効果”という答え

杦山氏は大手企業での勤務を経て、家業であった同社へ入社した。当初は経営に加わらず、受注業務、配達、工場での加工など現場の業務を一通り経験したことで、同社の販売管理や勤怠管理の具体的な改善イメージを持つことができ、PCAソフトの操作も社内で最も知ることになったという。

「当初PCAソフトを導入するときに、中川さんと一緒に徹夜でコード作成をしました。簡単にシステム導入という言葉を使うことは誰でもできるのですが、大事なのはどうやって確実に運用できるように進めていくのかという段取りだと思います。ただ新しいソフトやシステムがあるから使ってみよう…では思うような結果には繋がりません。やはり細かく見て動いてくれるパートナーがいたからこそ、よい導入効果に繋がったのだと考えています」(杦山氏)

杦山氏の言葉を受けて、システムを提案する側の中川氏はあらためて「経営のためのIT」「経営力を増すためのIT」を意識したと語る。

「私が販売しているのはPCA製品。しかしお客様が購入されるのは、例えば残業を減らすなどの効果・結果です。そのためには絶対に役立てられるものでなければいけません。以前私はサーバーを売る立場でしたが、そこに『PCAクラウド』が登場し、サーバーレスの商品をいったいどう販売すればよいのか迷ったことがあります。そんなときに杦山社長が“『PCAクラウド』は料金システムが明瞭だし、メンテナンス不要で長い視野で見たらコストも低いんだよ”と実務家・経営者ならではの冷静な意見を与えてくれました。その言葉がきっかけで迷いが払拭され、『PCAクラウド』を自信を持って他のお客様にも勧められるようになりました」(中川氏)

そう語った中川氏だが、同社はその後PCAクラウドの販売本数を増やしていき、今ではPCAクラウドのトップディーラーにまで成長している。

本社工場外観
本社工場外観
本社工場外観
取材の様子
取材の様子
(株)スギヤマ HP
(株)スギヤマ HP
構築システム概要

今後の展望と課題

杦山氏は今後もさらに業務を円滑化させるために、まだ使いこなせていない部分をどんどん使用していきたいと考えている。

「毎日の業務が忙しくなかなか新しい領域に手を付けられずにいるのですが、大事なのは使う人がどれだけ楽に使えるかですからね。各PCAソフトの数字のチェックに重点を置いて業務を進めているわけですが、その数字のチェックで見落としがあると、結局見落とした社員が一番大きなストレスを抱えてしまいます。ですから、そうさせないための仕組み作りも考えており、コスト面も厳しく見ながらより当社に適したシステムの在り方を今後も考え続けていきたいと思います。そして“日本一のゴボウ卸売業”を目指していきたいですね」(杦山氏)

ピー・シー・エーから一言

  • PCA コメント

    『PCAクラウド』をご利用頂きまして誠にありがとうございます。

    静脈認証は衛生面はもちろんのこと、怪我や皮膚の状態に影響を受けにくく、御社のように食品を取り扱う加工業や飲食業に非常に適しております。

    ご導入そしてご導入後の現在も現状に満足するのではなく時代を先読みする御社の姿勢は、業務ソフトウェア業界の先駆けとして基幹業務クラウドサービスを開始した弊社にも同様のことが言えます。

    今後も品質と信頼性の向上に努めると共に、機能性やコスト面に優れたサービス提供を行い、少しでも御社の“日本一のゴボウ卸売業”の実現に向けてお力になれたら幸いです。

    引き続きご愛顧のほど宜しくお願いいたします。

  • 『PCA給与』開発チーム コメント

    PCA製品および他システムとの連携によって、よい効果が得られていることを嬉しく思います。
    今後も機能強化を行い業務の効率化のお役に立てるように努めてまいります。
    引き続きPCA製品および連携製品をご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。