PCA・ドリームホップ×智頭町「森林セラピー」

智頭町とアライアンスを行うに際して、PCA・ドリームホップ社でも「森林セラピー」を体験してまいりました。

まず、「智頭町ってどこ?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、鳥取県に所在し、岡山県・兵庫県からもアクセスが非常にしやすい立地にめぐまれた場所にあります。

智頭町の場所

主なアクセス方法

私たちはJR姫路駅で集合し、「特急スーパーはくと号」に乗車。約1時間で智頭町に到着。

そもそも『森林セラピー』とは

「森林セラピー」とは、森林浴を一歩進めたものです。森林浴ではその効能を実証したデータ等が整っていませんでしたが、現在、医学的な計測や評価する技法が進歩することによって森が心身に与える効果について解明されつつあります。森林セラピーは医学に裏付けされた森林浴効果をいい、森林を利用して心身の健康維持・増進、疾病の予防を行うことを目的としています。

具体的には、森の中に身を置き、森を楽しみながら、森の中で歩行や運動、リラクゼーション、ライフスタイル指導などを実施することでその効果を達成するセラピーです。

智頭町では、“森林は町の大切な資源”として、「森林セラピー」をまちづくりの主要なテーマのひとつと位置づけ、森林セラピー協議会の設立や森林セラピーガイドの養成、実験実証などを行い、平成22年4月に鳥取県初の「森林セラピー基地」として認定され、平成23年7月にグランドオープンしました。

(智頭町HPより抜粋)

今回の参加者は

今回の参加者は、左からドリームホップ カウンセラー:関口(臨床心理士/公認心理師)、ソリューション営業:岡光、代表取締役社長(健康経営アドバイザー):岡座の3名と、PCAプロダクトマーケティングセンター:田邨(撮影係)の合計4名です。

出発の前の準備事項!

今回のガイドさんは「岡垣 裕子」さん。

自然が大好きで、ネイチャーゲームや自然観察指導員など 自然に関する資格もたくさん持っている勤勉家さん。

自然のおもしろさや不思議さをいろんな切り 口で見て、感じて、味わってほしいといいます。まずは森林セラピーのルートについて、岡垣さんより説明を受けます。

出発前に「ココロ」と「カラダ」のバランスチェック!

「森林セラピー」のストレスチェックはドリームホップの提供する「メンタルヘルスプログラムORIZIN」とは異なり、血圧・脈拍でメンタルとフィジカルのバランスを測る仕組みです。

まずは計測のための準備です。森林の中でもデジタル機器は欠かせません
パルスオキシメーターのように指に測定機をはめ、数分間深呼吸しながら測定
計測結果を1人ずつに配布される「森林セラピー手帳」に記載します。
計測からは「①ストレス・リラックス度」「②ココロの柔軟性」「③カラダの元気度」の3つの指標がチェックされ、「総合結果」が導き出されます。

『森林セラピールート』は

「芦津セラピーロード」は「中国自然歩道コース」「三滝ダム周辺コース」「芦津源流コース」の3つから選択可能です。
今回は「中国自然歩道コース」(所要時間:約3時間)のコースとなりました。

それでは出発!

岡垣さんを先頭に、今から2時間半の道のりを向かいます。
はじめは舗装された山道を登っていきます。まだまだ足取りも軽快です。
ただ歩くだけでなく、岡垣さんが道路わきに自生している植物の説明もしてくれます。

山道に

約数分、舗装された道路を歩いた後に、山道にはいる道が。
横たわった杉の木を渡るといよいよ本格的なセラピーロードへ入ります。

セラピーロードのアクティビティ

時折、休憩も兼ねて岡垣さんがコースの見どころを説明してくれます。

「この道を数分間、列を作って目を閉じながら歩きます」
背中側にある谷の風景を見ながら自然の中での色の種類を当てるゲームの説明中
この先にある三滝ダム湖の説明中。ブラウントラウト(外来種)がいるそうです。秋田県でも大発生して、在来のイワナさんに淘汰圧をかけている種です(重要)
丈夫な蔦でできた自然のイスに座ってにこやかな岡座社長(左)とカウンセラー関口(右)社内でも見たことがないくらいの笑顔でのツーショットです
清流の水に触れるスポット。「水源の森百選」にもえらばれたこの水は硬度11の超軟水で「智頭の森」としても販売されています

約1時間くらいで折り返し地点に到着

アクティビティをこなしながらゆっくり歩いて折り返し地点に到着。こちらで昼食をいただきます。
昼食は名物「セラピー弁当」。地元でとれた食材を使った自然食を清流を眺めながら頂きます。

包装紙の写真は智頭町の名所がプリントされており、何種類かあるそうです。
包装紙の裏面がお品書きになってます。
川べりにキャンピングマットを敷いて食事スペースを確保。草の香りと一緒にゆったりとした昼食タイム。

昼食後は復路に

この日は台風が迫っているということで早めの移動に。
基本、来た道を戻る形になりますが、見る方向が変わるだけで、森の姿も違った風景に見えます。

トロッコを走らせてた頃の宿泊小屋跡のある広場で休憩。

木々を利用した自然のハンモックを作成中。ロープも布も意外と伸びます。
揺られながら目をつぶると直ぐに睡眠できます。
ハンモックから観た風景。
ハンモック体験後は地上で寝そべって違いを比べています。

そしてゴールへ

なんとか雨も降らずに出発地点と同じ駐車場に戻ってこれました。
急な坂道や歩きにくいところもなかったため、程よく全身の運動になり、軽く全身がほっこりする程度の疲れ具合でした。

再び計測

出発前と比較するために再度、智頭版「ストレスチェック」を受診。果たして2時間半の行程はどのような影響を与えているんでしょうか?
結論からいうと4名中、3名は数値が上昇。ストレスとリラックスのバランスがよりよくなったり、ココロの柔軟性が高くなっていました。
カラダの元気度は全員が数値UP!

測定値入りレポート

ケース:参加者田邨の場合

普段から狩猟のために入山するケースがあり、自然との触れ合いは他メンバーより多い状況。
今回は「森林セラピー」の効果を測るために先入観なしにアクティビティを体感することを主眼に参加。
本年度のストレスチェックの判定は「E」

【出発前】
カテゴリ 項目 数値
ストレス・リラックス度 ストレス度 9
リラックス度 1
ココロの柔軟性 ココロの柔軟性 6
カラダの元気度 カラダの元気度 13.8

【コメント】
久しぶりの入山のためか、「ストレス度」が高く、「リラックス度」が低い、という緊張度が高い数値に。「ココロの柔軟性」や「カラダの元気度」のバランスはちょうど良い状態。

【帰着後】
カテゴリ 項目 数値
ストレス・リラックス度 ストレス度 2.8
リラックス度 7.2
ココロの柔軟性 ココロの柔軟性 5
カラダの元気度 カラダの元気度 14.7

【コメント】
「ストレス度」が低下、「リラックス度」が上昇、というかなり高い改善に。出発前も良かった「ココロの柔軟性」や「カラダの元気度」のバランスが更に良い状態に。セラピーの結果において大きな効果が見受けられた。

最後に

無事の帰着を記念して全員で集合写真。
今回の視察をコーディネートしてくださった山村再生課 主任 吉田 朋未さん。実は本日の森林セラピーもサブガイドということで私たちを後方からサポートしてくれました。

メインガイドの岡垣さんに負けず劣らずの自然に対する知識をお持ちで、「ヤマアカガエル」や「沢蟹」を見つけて触れ合いをさせてくれました。

メンタルヘルス不調との関連性

今回ご紹介した「森林セラピー」は、ドリームホップ社で提供している「メンタルヘルスプログラムORIZIN」を受検した結果、「心のストレス判定」が「B」から「E」の結果であった方にはお薦めのプランです。

上記結果の場合は、職場や家庭でなんらかの心理的なストレッサーの影響を受けていることが想定されます。
この要因を改善させるためには普段と異なる場所で自然に触れ合うことでストレスを解消できることが科学的にも検証されています。
「1/fのゆらぎ」を感じたり、植物が発生する「フィトンチッド」を吸収することで心と身体の健康を活性化することができます。また、森の中は様々音やにおい、視覚刺激で満ち溢れているため、社会システムを中心とした日常生活におけるストレッサーへの注意を分散し、心身に対して問題解決のための心理的な余裕を与えてくれます(セラピー中は通信機器は圏外になるため、十分な安らぎの時間が提供されます。)

  • 「心のストレス判定」がA判定の方はストレスチェック上の問題はありませんが、「森林セラピー」を体験(受講?)することで生産性が向上することも期待されるため、受講をおすすめします。
  • 「心のストレス判定」がF判定であった方は、森林セラピーの受講はお断りさせていただきます。