導入事例

株式会社聖山堂 様

株式会社聖山堂 様

(右)伊藤誠司氏 株式会社聖山堂 代表取締役
(中)伊藤信二氏 株式会社聖山堂 専務取締役
(左)新倉康一氏 シースリー株式会社COSグループ Director
聖山堂様とシースリー様、二人三脚で業務改革に向き合っています

“取引先のため”の請求書改革――老舗印章店が挑んだ、信頼を深める請求書発行

老舗の印章専門店が、取引先の利便性を起点に請求書改革に踏み切った。すでに導入している『PCA商魂』に追加して導入したのは『PCA Hub 取引明細』。紙の伝票文化が根強く残る業界において、取引先の手間を減らし、信頼を高める便利なツールとなっている。さらに、電子化だけでなく、長年使ってきた『PCA商魂』で取引先が求めるかたちで請求書を発行できるように変更。「請求書の形式を相手に合わせて工夫するだけで、先方の経理担当者が本当に喜んでくれた」と語る同社。小売業の視点で取引先を思いやった請求書発行方法には、様々なヒントが詰まっている。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • 請求書発行業務の属人化・手作業を見直し、業務を効率化したい。
  • 取引先ごとの細かな要望(部署ごとの分割など)に応えたい。
  • 印影文化や押印ルールなど、業界特有の紙文化にも配慮したい。
導入の効果
  • 月末処理の集中を解消し、ほぼ1人での運用が可能に。請求書発行に関する残業もほぼゼロに。
  • 請求書に部門コードを反映し、仕訳・集計が容易に。信頼関係も強化。
  • 電子と紙を柔軟に併用し、1社ごとに最適な対応を確立。

導入システム

  • PCA 商魂DX システムB
  • PCA Hub 取引明細

導入企業とプロフィール

株式会社聖山堂 様

株式会社聖山堂様

住所 東京都新宿区新宿1-30-11 ビルプランタン5F
設立 1982年11月
業種 製造業、卸売業、小売業
URL http://www.seizando.jp/
業務内容 その他の事務用品製造業(印鑑全般、印刷全般)

導入前の運用と課題

請求業務の“手間と慣習”を見直すきっかけとは

取引先の数が多い小売業や商社の場合、請求書発行の負担はかなり重い。しかも紙ベースとなれば、印刷、仕分け、封入、発送と、一つひとつの工程に手間と時間がかかる。東京都新宿区で創業90年を超える印章・ゴム印の専門店、株式会社聖山堂も、以前はそのような“紙文化”の渦中にいた。

バブル期は「毎月の請求書の件数は1000件近く、それらの処理は全部、手作業です。あの頃は、それが当たり前だと思っていたんですよ」と話すのは同社の伊藤信二氏。さらに、取引先の中には請求書をできるだけ早く受け取りたいという要望のあるところもあり、お客様に対して迅速・柔軟な対応を心掛ける同社は請求書を手渡しで届けるといった対応をしていた。作成にも発行にも届けるにも手間と時間がかかっていたのである。

転機の一つとなったのは、コロナ禍で配送の流れが変わったことだ。それまでは営業が朝早く出社して商品と一緒に請求書を得意先に持参していたが、クリックポスト®や宅配便を活用するようになり、「請求書の持参」が必須ではなくなった。このことがきっかけで、請求書の電子化の検討を開始。その第一歩となったのが、『PCA商魂・商管』『PCA Hub 取引明細』の導入だった。

さらに、大企業との取引が増えたことで、「部署ごとに請求書を分けてほしい」「集計しやすいように項目を並べてほしい」といった要望も受けるようになった。

「これまで通りのやり方では、取引先のニーズに応えられない。こっちの都合ではなく、“取引相手が効率的に、つまり楽に処理できる方法”に変えなければいけないと思ったんです」(伊藤氏)

取引先の要望に合わせて請求書形式を変更しよう。すでに導入していた『PCA 商魂』を活用し、相手に合わせた請求書発行へ取り組むこととした。

これは絶好のチャンス!業界で先がけて電子化し、新規顧客獲得を狙う!

また、請求書電子化の導入目的の一つとして、『新規顧客獲得』があった。社会で電子請求書が浸透しつつあったころ、電子帳簿保存法の改正が決まった。各社、請求書を電子で受け取る体制が整えられ、電子請求書のメリットが社会に浸透していったが、はんこ業界では変わらず紙ベースの請求書が主流だった。「これは絶好のチャンス」。そう思った伊藤氏は請求書電子化を決定した。『PCA Hub 取引明細』をはじめ、主要な他のサービスにも対応しているとDMを送付。また、10年ぶりにHPを更新し、電子請求書のイメージ画像とともに対応サービスを明記したことで、狙い通り新規顧客の獲得に成功した。ニーズを的確にキャッチし、競合他社に先がけて対応することで、売上向上につなげる--。

こうして、歴史と実績のある印章専門店が、業界の慣習を超えて請求書改革に舵を切ったのである。

一つ一つ丁寧に確認する伊藤誠司代表取締役
伊藤信二専務取締役がはんこについて熱くご説明下さりました

選定のポイント

スムーズに電子化でき、相談できるパートナーがいる

請求書改革に用いた『PCA 商魂』と『PCA Hub 取引明細』。今回新しく導入したのは『PCA Hub 取引明細』だった。請求書の電子化を検討している時に、『PCA 商魂』と連携できる請求書発行システムがPCAから出ていることを知った伊藤氏。これがいいのではないかと思い、検討を開始することにした。

『PCA Hub 取引明細』は2カ月間の無料体験利用ができるようになっており、そのテスト期間に相談したのが、シースリー株式会社の新倉康一氏。『PCA商魂』を同社から契約していることもあり、信頼できるパートナーだという。すぐに体験利用の申し込みを依頼し、その後はPCAのサポートも受けながら各種ポイントを確認した結果、使いやすさを感じ、導入を決めた。初めての電子化、新しいシステムの導入ではあったが、それほど難しくなくスムーズに電子化できたことも決め手となった。

伊藤信二専務取締役には長年商魂をお使いいただいています

導入のメリット

請求書業務をスリム化。月末処理の負担を軽減

『PCA Hub 取引明細』の導入前は、営業と事務スタッフは、月末月初に集中する請求書作成に追われていた。伝票の仕分けや封入、発送作業に手間がかかり、残業が発生することもあったという。

「今では、ほぼ私一人で請求書業務をまわせるようになっています。以前は複数人で分担していた作業ですが、請求書の出力から送付までを一括で処理できるようになったことで、大幅に効率化されました。作業時間も自分のペースで調整できるので、月末に残業するようなこともなくなりましたね」(伊藤氏)

月末に偏っていた作業負荷が平準化されたことで、スタッフの業務設計にも余裕が生まれている。

印刷・封入・発送をぐっと少なく。物理的な作業から脱却

以前は、伝票を印刷し、社内でチェックしてから封入・発送していたが『PCA商魂』と『PCA Hub 取引明細』の連携により、これらの工程を一挙に削減できている。

「いちいち控え伝票を印刷して…という作業がなくなり、ほぼPDFで済むようになりました。出力・仕分け・封入・投函といった物理作業は、今は一部紙の運用があるものの、基本的にはかなり減らすことができています」

これにより、用紙代や郵送コストといった目に見える経費の削減はもちろん、ミス防止にもつながっているという。入力ミスやチェック漏れが格段に減り、品質向上という副次的な効果も得られた。

『すぐ欲しい』に応えられるから喜ばれる

この請求書電子化にあたって、最も喜ばれたことの一つに請求書が速く届くことがあった。

聖山堂が大切にしていつことの一つに、スピード感がある。取引先の要望に合わせ、素早いデザイン提示、タイトな納品スケジュールへの対応、そしてこの請求書の迅速な提示。取引先に合わせた柔軟な対応で聖山堂は取引先からの評価を獲得してきた。

同社には末締めで当月末日午前中に請求書を届けている取引先があるが、締めてからの郵送では間に合わないため、これまでは担当者が直接お伺いして届けていた。しかし、『PCA Hub 取引明細』導入後はボタン一つで取引先担当者へ届けることができるため、訪問するよりも速く届けられるようになった。万が一修正点があった際にでもスムーズに再発行分の請求書を届けられる。取引先の要望に応えながら、自社の業務削減も実現できている。「一番喜ばれた」。そう伊藤氏は取引先からの高評価を嬉しそうに語ってくれた。

構築システム概要

相手目線で考える――取引先の処理を“楽にする”請求書

『PCA商魂』の導入から長い時間が経ち、同社には新たに実現したいことが生まれていた。

「ある大手のお客様から、『部署単位で請求書を分けてもらえないか』と相談されたんです」(伊藤氏)1社の中に50以上もの部署がある取引先もあり、どこの部署の分かわからないと仕訳作業等が大変だからだという。

実際、複数の得意先から同様の要望があり、「取引先に負担のない請求業務への転換」を検討することになった。一口に『部署単位』といっても取引先ごとにニーズは若干異なる。例えば、一つの請求書にまとまっていても良いがどの部署分か記載してほしいというケースや、請求書そのものを分けて発行してほしいが送り先は一つにしてほしいといったケースなどがある。そんな時、『PCA商魂』を使って対応できないか相談をしたのがPCAのサポートセンターだった。どの部署分か記載してほしいというニーズには備考欄に部署名を記載するかたちで対応、請求書そのものを分けて発行してほしいという要望には部署単位で得意先コードを分け、PDF分割機能を使ってカンタンに対応することになった。「一括で出力してから分割する」のではなく、「最初から1請求単位でPDFが分かれて出力される」ため、手間がかからず効率的だ。帳票の再送信や部署別の共有にも活用しやすく、現場での使い勝手の良さにつながっているという。

これらの対応をすることで、先方の経理部門では「部署ごとの仕訳」「項目別の集計」が格段に楽になったという。「請求書が“きちんと分かれて届く”だけで、先方が『やりやすくなった』と喜んでくださるんです。それが評価につながるのはうれしいですね」(伊藤氏)。導入後も時代の流れや取引先の変化などによって変わりゆくニーズに、聖山堂は『PCA商魂』を使いながら応え続けている。

さらに、得意先の処理に合わせて、請求明細の[納品先別・日付順] など並び順を柔軟に変えられる点も好印象だった。従来のアナログ運用では難しかった「相手仕様への対応」が、『PCA商魂』によってスマートに実現できるようになった。更に、その請求書を『PCA Hub 取引明細』によって電子化することで、自社側も取引先側もスムーズな請求書の受け渡しができるようになった。

「こういう対応ができると、“あの会社は気が利いている”と評価してもらえるんです。実際にこの請求書発行システムが功を奏し、新規の取引が決まったこともあります」。聖山堂のきめ細かな対応は競合他社との差別化につながり、新たなビジネスの獲得の一翼を担っている。

試し押しの印影はどうする?──紙と電子の合わせ技で乗り越える

印章・ゴム印を扱う業界では、「納品書には押印が必要」という運用が一般的だ。聖山堂でも、帳票の電子化にあたって苦慮したのが、この業界特有の文化との付き合い方だった。

すべてを一気に電子化することは難しく、現時点でも一部の取引先には紙の納品書を継続して提供している。押印を求める企業に対しては、電子帳票との併用や代替方法について丁寧に説明を行い、取引先ごとに最適な運用を模索してきた。こうした細やかな対応が可能だったのは、日常的に顧客と向き合ってきた信頼関係があってこそといえる。

運用上の課題としては、得意先名や商品名において「漢字」「ひらがな」「カタカナ」が混在していることによる検索のしづらさや、商品コード体系の統一が不十分である点も挙げられている。これらの改善は今後のテーマとして認識し、業務全体の見直しにつなげていく構えだ。

今後の課題と展望

『PCA Hub 取引明細』の導入をしたことにより、請求業務の効率化と負担軽減、さらに取引先との信頼関係強化を実現した聖山堂。もともと一社一社に対するきめ細かな対応を重視してきた同社にとって、請求業務の見直しは単なる「社内の省力化」にとどまらず、「取引先のためになる業務」への進化でもあった。

創業90年を超える印章・ゴム印の専門店として、印影の品質や納期対応に加え、近年ではオーダーメイド品の提案力にも定評がある聖山堂。帳票業務の最適化においても、従来のやり方にとらわれず、取引先との関係性を大切にしながら、次の一手を見据えている。

株式会社聖山堂様 HP
http://www.seizando.jp/

ピー・シー・エーから一言

  • 営業コメント

    株式会社聖山堂様には、長年ご利用いただいている『PCA 商魂』を軸に、請求業務のさらなる効率化と、取引先様に喜ばれる請求書発行を実現したいという強い思いがありました。

    今回『PCA Hub 取引明細』をご提案する中で特に印象的だったのは、電子化を目的とするだけでなく、「取引先様が少しでも処理しやすくなるように」という"相手目線"の姿勢を終始貫かれていた点です。
    部署単位での請求書分割や、項目の並び替えなど、取引先様ごとに細かなご要望が異なる中、聖山堂様は「どうすれば相手にとって一番楽になるか」を真摯に考えておられました。私たちもその思いに応えるべく、『PCA 商魂DX システムB』の柔軟な帳票設定やPDF分割機能の活用方法など、最適な運用が実現できるようサポートさせていただきました。

    また、紙文化が根強い印章業界特有の事情にも丁寧に向き合われ、電子と紙を柔軟に併用しながら最適解を探していく姿勢は、まさに老舗企業ならではの信頼と誠実さの表れだと思います。
    今後も、聖山堂様の「取引先にとって本当に使いやすい請求業務」をご一緒に形にしていけるよう、引き続きサポートしてまいります。

  • 開発コメント

    『PCA Hub 取引明細』をご利用いただき、誠にありがとうございます。

    請求書発行業務の効率化や取引先様ごとの細かなご要望への対応、また業界特有の紙文化に配慮された運用を目指される中で、『PCA Hub 取引明細』が少しでもお役に立てていることを大変嬉しく思っております。
    また、月末の処理負担の軽減や、ほぼお一人での運用が可能になったとのご報告をいただき、請求書発行に関わる残業の削減にもつながっていることを大変励みに感じております。

    今後もより一層お客様のニーズに応え、最適なサービスを提供できるよう努めてまいります。
    引き続きご愛顧賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

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