導入事例

株式会社丸昌 様

株式会社丸昌 様

PCA×kintone連携で「分断された業務」を一気通貫化――三重入力を解消し、現場と経理をつなぐ業務基盤へ

kintoneによって見積業務のデジタル化と可視化は進んだものの、手書き伝票や基幹システムへの再入力が残り、業務全体では非効率が解消しきれない――。こうした“システム間の分断”に課題を抱える企業は少なくない。株式会社丸昌も同様に、「入力・転記・再入力」という手間が常態化していた。その課題を『PCAクラウド』とkintoneの連携により、どのように解消していったのかを伺った。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • 手書き伝票と基幹システムへの再入力という“三重の手間”を解消したい。
  • 見積・売上・会計データを連携し、分断された業務を一気通貫で処理したい。
  • 商品・取引情報を一元化し、現場と経理で共有できる基盤を整備したい。
導入の効果
  • 『PCAクラウド 商魂・商管・会計』とkintoneをAPI連携し、見積から売上・会計処理までを自動化。手書き伝票と再入力を廃止し、業務の一気通貫化を実現。
  • 月間約1,300枚の伝票処理に伴う転記作業を削減し、約44時間の工数削減を達成。入力ミスや重複発行も大幅に低減。
  • kintone内の入力自動化とUI最適化により、現場での入力負荷を軽減。店頭対応や輸入業務のスピード向上と、属人化を排した業務運用を実現。

導入システム

  • PCAクラウド 商魂
  • PCAクラウド 商管
  • PCAクラウド 会計
  • kintone(サイボウズ株式会社)

導入企業とプロフィール

株式会社丸昌様

住所 543-0013 大阪市天王寺区玉造本町5-21
創業 1946年2月11日
業種 卸売業,小売業
従業員数 25名 2026年2月現在
URL https://partsplaza.co.jp/
業務内容 文具事務用品・印刷紙器紙工・包装資材・鞄袋物・建築金物・教材・電子部品、POPディスプレイ・SP広告宣伝・玩具・服飾衣料 ・その他ありとあらゆる各種業界に提供する付属部品・パーツの製造販売

導入前の運用と課題

大量の手書き伝票と転記の手間。kintone導入で見えた、次の課題は「基幹連携」

創業80年を迎えた株式会社丸昌は、文具・包装資材・建築金物・POPディスプレイなど多品種のパーツ・資材を扱う専門商社。ハンドメイド資材から広告宣伝用の各種パーツ、別注品まで商品は多岐にわたり、特定の業界に依存しない柔軟な展開を見せている。

この柔軟な顧客対応の裏側では、1日平均60〜80枚、月間に換算すると約1,200〜1,600枚に及ぶ売上伝票・出荷伝票等が手書きで運用されていた。

そこで、まずは2023年に「kintone」(サイボウズ株式会社)を導入。見積作成をExcel®からkintoneに移行することで営業業務の可視化に成功した。

しかし、kintoneで作成した見積内容を改めて手書きの伝票へ書き写し、さらにその内容を経理担当者が『PCA 商魂』『PCA 商管』へ再入力するという、デジタルとアナログが混在した三重の手間が発生していた。

経理担当の稲森由華氏も、当時について「同じ内容を何度も書き写す必要があり、入力ミスや確認作業の負担が大きかったです。日を空けての重複発行に気づけないこともありました」と振り返る。

移動という物理的な課題もあった。株式会社丸昌は実店舗も持っているが、その店舗で出荷伝票を作成するには別棟のオフィスへ移動しなければならず、業務のボトルネックとなっていた。システム管理を担う藤井芳依氏も「日々の細かな移動の積み重ねが、想像以上に時間のロスになっていました」と語る。

同社特有のビジネスモデルも課題を複雑化させていた。取り扱う商品は、色・サイズ・長さなどのバリエーションが多岐にわたり、顧客ごとの別注品も多い。結果として、商品情報や取引情報の管理は属人化しやすく、部門間での情報分断も発生しやすい。

このように、kintone、手書き伝票、そして『PCA 商魂』『PCA 商管』といった複数の手段が混在することで、「入力・転記・再入力」という手間が常態化。業務の可視化という一定の改善は進みつつも、根本的な効率化には至っていなかった。

代表取締役社長 横山典史様
執行役員 システム管理 藤井芳依様
経理部 稲森由華様
会社外観

選定のポイント

「伴走支援」で自力構築。『PCAクラウド』×kintone連携

このような課題に対して株式会社丸昌が選択したのは、既存システムを「活かしながらつなぐ」アプローチだった。同社では『PCA 商魂』『PCA 商管』『PCA 会計』を20年以上利用しており、操作性や運用面での信頼が厚い。サポート終了を機にクラウド化を検討する際も、使い慣れた操作感を変えないことが一つの判断軸となった。

一方で、見積作成にはすでにkintoneが活用されており、「せっかくkintoneがあるのに、このままデータが分断されたままではもったいない」(横山氏)という問題意識があった。他社ツールの検討も行われたが、最終的にはクラウド化によってPCAとkintoneをスムーズに連携できる点が決め手となった。

『PCAクラウド 商魂』『PCAクラウド 商管』『PCAクラウド 会計』とkintoneの連携については、藤井氏が担当した。

PCAの伴走支援に助けてもらいました。データ連携時のコードの桁数や『0』の扱いといった細かな仕様の違いにより、エラーが発生する場面もあったのですが、そこはPCAの伴走支援で乗り切りました」(藤井氏)

業務の傍ら、初期の連携設定自体は1〜2週間で完了させ、その後3〜4ヶ月の伴走期間を経て、実運用に向けた細部の調整を行った。

導入のメリット

kintone入力からPCAへ自動連携。手書きと再入力を排除し、業務を一気通貫化

『PCAクラウド 商魂』『PCAクラウド 商管』『PCAクラウド 会計』とkintoneの連携により、同社の業務フローは大きく変化した。まず、営業担当者がkintoneで見積を作成。受注が確定すると、ボタン一つでデータが『PCAクラウド 商魂』を始めとする基幹システムへ直接転送される。かつて月間約1,320枚に及んでいた手書き伝票の作成と再入力という手間は完全に解消された。見積から売上・会計処理までが一つのデータでつながる「一気通貫」の業務基盤が実現した。

この連携を支えているのが、『PCAクラウド』のAPI機能だ。外部システムとの連携を前提とした設計により、kintoneとのスムーズなデータ連携が可能となり、既存の業務フローを活かしたままデジタル化を推進できた。また、オンプレミス版と同等の操作性・データ互換性を備えている点も、現場への負担を抑えた移行につながっている。

この改善による定量的な効果は大きく、1枚あたり2分を要していた作業がゼロになったことで、月間で約44時間(約5.5日分)もの工数削減を達成している。経理担当の稲森氏は「手書き伝票の入力作業が丸ごとなくなったことで、その時間を数値のチェックや確認作業に充てられるようになりました」と、業務の質的な向上を評価している。

「kintone内の自動化」と洗練されたUI。現場を迷わせない藤井氏の工夫

今回の取り組みのポイントは、単に「転記をなくした」ことにとどまらない。kintone側でも入力の自動化や設計の最適化が進められており、入力作業そのものの効率化が図られている。kintoneアプリの設計は藤井氏が中心となって担い、他社事例や公開されている情報を参考に、現場業務に即した形で構築を進めた。入力項目の整理や補助機能の活用により、他の社員が迷わず入力できる画面を設計している。

藤井氏は「以前使っていたExcelに近い操作感にすることで、パソコン操作が苦手な営業担当者でも迷わず入力できるように心がけました」と語り、現場目線の改善が効果をより大きくしている。

店頭・輸入業務のスピードアップ。属人化を排した「止まらない組織」へ

効果は最前線の現場にも波及している。実店舗での現金顧客への対応では、来店前にkintoneへ情報を入力しておくことで、その場で伝票発行が可能となり、現金顧客への対応スピードが向上した。さらに、過去の取引履歴や価格情報も即座に参照できるようになったことで、問い合わせ対応の迅速化も期待されている。

情報がクラウド上で一元化されたことで、組織としてのレジリエンス(復元力)も飛躍的に高まった。横山氏は「以前は誰かが休むと業務が滞る懸念もありましたが、今は2〜3人が同時に休んでも、他のメンバーが履歴を参照してカバーし、仕事が回せるようになりつつあります。」と、属人化からの脱却に確かな手応えを感じている。

構築システム概要

今後の課題と展望

現在、一部に手書き伝票が残っているが、決算を経て、手書き伝票を全面廃止する予定だ。今後は台帳連携を深め、案件情報を社内でリアルタイムに共有していく方針だ。商品や取引情報が一元化されたことで、価格傾向や仕入先、顧客ごとの特性を横断的に把握できる環境が整いつつある。

従業員数約20名の少数精鋭で、即日出荷という高いサービスレベルと数万点に及ぶ商品点数を維持しており、今回構築したkintoneとPCAの連携基盤は、こうしたEC領域の成長を支える土台としても期待されている。

横山氏は「経験に頼っていた判断を、今後はデータに基づいて行っていきたい」と語る。多品種・別注対応という同社の強みを支える仕組みとして、今後も段階的な業務の高度化を進めていく。

株式会社丸昌様 HP
https://partsplaza.co.jp/

ピー・シー・エーから一言

  • クラウドインテグレーショングループ コメント

    この度は、「PCAクラウド商魂・商管」、ならびに「PCAクラウド連携プラグイン for キントーン」をご利用いただき、誠にありがとうございます。
    また、「PCAクラウド×kintone連携伴走支援サービス」をご活用いただいただけでなく、弊社の導入事例としてもご協力いただき、併せて御礼申し上げます。
    貴社の業務改善の一助となれましたこと、大変光栄に存じます。kintoneとPCAクラウド商魂・商管の連携による業務効率化を実現され、その素晴らしいお取り組みを理想的な成功事例としてご紹介させていただけましたこと、深く感謝申し上げます。

    今後も貴社のご発展に貢献できるよう、「PCAクラウド連携プラグイン for キントーン」の機能改善に継続して努めてまいります。
    引き続き、ご愛顧賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

  • 営業コメント

    この度は、「PCAクラウド商魂・商管」をご利用いただき、誠にありがとうございます。
    貴社の業務改善の一助となれましたこと、大変光栄に存じます。
    引き続き、ご愛顧賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

  • 開発コメント

    『PCAクラウド 商魂・商管』をご利用いただき、ありがとうございます。
    『kintone』とのAPI連携が、「三重入力の解消」や「月間44時間の工数削減」といった業務改善にお役立ていただけたことを、大変嬉しく思います。
    皆様が現場の使いやすさを考えながらシステムを構築されたことが、大きな成果につながったのだと感じております。
    弊社の製品が、貴社の業務効率化や組織力強化の一助となれたのであれば幸いです。
    今後も皆様の業務に貢献できるよう、機能改善に努めてまいります。
    引き続き、PCA製品をよろしくお願い申し上げます。

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