導入事例

株式会社 毎日ビルディング 様

株式会社 毎日ビルディング 様

合併後4社の会計・給与システムをクラウドで統一。万が一の場合にも対応できるバックアップ体制。

2005年4月に4つの会社が合併して誕生した「株式会社毎日ビルディング」。東京・大阪・九州・名古屋のいずれも一等地の不動産を管理し、システム環境の整備にも熱心に取り組んできた企業だ。PCAのクラウドサービスによって会計処理の便利さを実感。現在は給与でも『PCAクラウド』を利用している。俯瞰的な視野から“クラウド力とは、つまりPCA力”と語る同社。企業の中でクラウドがもたらす意味、そしてクラウドに対する期待がよくわかるレポートとなった。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • サーバーの故障が頻繁で、買い換えには数百万必要なことが判明。この費用を抑えたい。
  • 各支社がそれぞれに納得できる形で新システムを導入したい。
  • 『PCA会計with SQL(10CAL)』では、購入CAL数までしかインストールできないので、利用できる担当者が限られてしまう。
  • 会計や給与計算において不正が発生しない仕組みにしたい。
導入の効果
  • クラウドのためサーバーの購入費や保守費は不要。
  • 万が一のローカル運用が可能で、クラウドへの不安を解消。
  • 『PCAクラウド』はインストール台数に制限がなく、契約CAL数より多くの人数分インストールしておくことができ、作業効率が良い。(同時利用は契約CAL数まで)
  • クラウドによって情報をオープンにすることで不正も防止できる。

導入システム

  • PCA会計9V.2R7 for SaaS(8CAL)
  • PCA給与9V.2R7 for SaaS(8CAL)

※: 2012年10月に、『PCA for SaaS』から『PCAクラウド』へ名称を変更いたしました。

導入企業とプロフィール

パレスサイドビル

株式会社 毎日ビルディング

資本金5000万円従業員数155名
事業内容貸しビルの管理、駐車場の管理、建築物及び設備機器の保守管理、総合警備保障業務など
所在地

本社 〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋1-1-1

大阪支社 〒530-0001 大阪市北区梅田3-4-5 毎日インテシオ4階

西部支社〒802-0081 北九州市小倉北区紺屋町13-1

中部支社 〒450-6210 名古屋市中村区名駅 4-7-1 ミッドランドスクエア 豊田・毎日ビル10階

設立年月日1963(昭和38)年11月
URLhttp://www.mai-b.co.jp
沿革

当社は株式会社毎日新聞社のグループ会社で、不動産の管理・運営を主とする会社です。 (株)パレスサイド・ビルディング(東京)、(株)毎日大阪会館、(株)毎日西部会館(北九州)、(株)毎日名古屋会館の4社が2005年4月に合併して新発足しました。

【パレスサイドビル】
(株)パレスサイド・ビルディングは東京オリンピック開催1年前の1963年11月に設立され、皇居に面したパレスサイドビルは1966年10月1日に開館しました。ビルは毎日新聞社東京本社をはじめ、オフィス、店舗、郵便局などが入り、駐車場(300台収容)も併設する複合ビルで、一日の在館人口は約6000人です。また日本建築学会の「近代主義建築20選」に選定されるなど、日本の近代建築を象徴する建物です。

導入前の運用と課題

各支社が納得できる形でのシステム統一

毎日ビルディングが『PCA会計 クラウド』、そして『PCA給与 クラウド※2』の導入を決めた背景には、同社の合併の歴史が大きく影響している。以前は東京・大阪・九州・名古屋と4つの地区でそれぞれが独自に不動産事業を展開していたが、2005年4月に合併した。

「当初は会計も労務管理も4社がそれぞれ処理していました。しかしこれは本来の合併の意味に添わない状態であり、無駄もあります。合併後の決算処理への対応も必要となるわけで、4つの会社がそれぞれに納得できる形で統一していく必要がありました。その中で総務部 副部長の冷川が中心になって『PCA会計』を選定し、各支社の担当者に説明して回りました」(執行役員 経理担当 総務部長 守屋清志氏)

合併時には『PCA会計8with SQL 10クライアント』が導入され、非常に便利に使えていたという。「会計ソフトそのものは大変便利でしたが、クライアント数が決まっているのがネックでした。例えば、冷川が使用しているときは私は見ることができず、その間の判断が止まることになります。またサーバー自体も古くなりトラブルを抱えるようになりました」(守屋氏)

「ちょうどそのときにPCAの営業担当者から“クラウドなら解決できるかもしれません”と聞いたんです。クラウドという概念については弊社の総務部 課長 中村も詳しく、サーバーのストレスが消えるのならうれしいと検討を始めました。合併時に『PCA会計8with SQL 10クライアント』を導入したときも各支社を回って説明を行ったのですが、今回もクラウドについては各支社を回り、様々な不安も抽出してきました。それらの声には中村が対応し、2012年2月に東京で体験版を使用。3月から各支社でも体験版を始め、4月からは本稼働という、とてもスピーディーな移行ができました」(総務部 副部長 冷川恭子氏)

本社内にて撮影
本社内にて撮影
取材にご協力頂いた皆様
取材にご協力頂いた皆様

後列左: 株式会社 毎日ビルディング
総務部 課長 中村 秀洋 氏

後列中央: 株式会社 毎日ビルディング
執行役員 経理担当 総務部長 守屋 清志 氏

後列右: 株式会社 毎日ビルディング
総務部 副部長 冷川 恭子 氏

前列左: 株式会社 毎日ビルディング
総務部 伊藤 貴子 氏

前列右: 株式会社 毎日ビルディング
総務部 加賀屋 幸子 氏

導入後の効果

もはや独自の作り込みソフトは要らない時代に

会計システムをクラウドにしたことで、まずはサーバーメンテナンスの煩わしさが解消できたことが大きいと語る同社。保守費用がかからないためコストも削減できる。当初サーバー買い換えも検討したそうだが、数百万の費用が必要だった。その費用がゼロ円になったのは非常に大きなメリットだという。

またクラウドならではの“複数の者が同時に同じ情報を確認できる”ことも魅力で、「各社で何がどのように処理されているのかを確認できる状況は、たいへん有効です。」(守屋氏)

クラウド導入前からPCAの会計ソフトを使用してきたため、作業はほとんど以前と変わらず行える。入力の処理スピードも問題なく、主に伝票入力・仕訳帳・日計表・現預金管理表などが使われているが、いずれもわかりやすく入力しやすいそうだ。このような会計ソフトの便利さが認められ『PCA給与 クラウド』も導入された。

「給与もクラウドにしたことで非常に便利です。特に便利さを実感するのは給与の振込データの処理です。インターネットバンキングのデータをいったん取り込んでしまえば、その後手入力の必要がありません。データをそのまま吸い上げてもらえるわけですから、ミスがないのが安心です。また税率や社会保険料の変動があった場合には、サポートサービスの「メール配信サービス」で教えてもらえますし、リビジョンアップなどの対応も迅速なので、便利で助かっています」(冷川氏)

「今回改めて感じたのが、もはや“自社独自の作り込みソフトである必要はない”という点です。弊社は毎日新聞社のグループ会社であり、毎日新聞社のような規模を誇る大企業の多くは、自社で作り込んだ独自のシステムやソフトを使うことが多いです。しかしパソコンの進化、記憶容量の増大、ネット環境の改善、そしてクラウドの登場など様々な要因が合わさって、汎用性を目的にしたソフトでも十分に対応できる時代になったのではないでしょうか。今後の企業はシステム環境に以前のような大きな資源を振り分ける必要は減るのかもしれませんね」(守屋氏)

万が一に備えたローカル運用も可能

クラウド導入にあたって不安がなかったわけではない。やはり一番心配だったのは、いざクラウドが使えなくなったときのデータの保持だと語る。

「各支社の担当者から一番聞かれたのも、このバックアップの部分です。これについては『PCAクラウド』の各種パッケージについて緊急時用のスタンドアロン版が用意されており、ここにバックアップデータを入れておけば安心です。また弊社ではこれ以外にもバックアップデータは保存しており、この説明で各支社も納得してくださいました。」(総務部 課長 中村秀洋氏)

<パレスサイドビルについて>
パレスサイドビル
【パレスサイドビル】
皇居の松の緑、石垣、お濠などの環境に調和し、都心の一角に豊かな潤いを与えています。高さ50mの東西2本の白い円筒コアが鮮烈な印象を与えています。これに東西全長約200mのビルの巨体が配置され、デザイン構成は高尚な落ち着きをかもしだしています。
便利な立地
【便利な立地】
東京メトロ東西線・竹橋駅に直結。 100社を超えるオフィス、商店、飲食店、郵便局、クリニックなどが入居する地下6階・地上9階建て、約300台収容できる全自動式の駐車場を併設する複合ビルです。 一日の在館人口は約6000人、外部からの入館者は2万人を超えています。
斬新なデザイン
【斬新なデザイン】
建築業協会(BCS)賞、空調衛生工学会賞、BELCA賞、モダニズム(近代主義)建築20選など、竣工以来数多くの賞を受賞しています。
ビルの歴史的価値を維持する一方、IT(情報技術)の進歩が加速する中、通信インフラの整備などリニューアルが積極的に行われており、ビル業界、入居テナントの皆様から高い評価を受けています。
パレスサイドビル HP
パレスサイドビル HP
(株式会社 毎日ビルディング 本社 HP)
構築システム概要

今後の課題と展望

信頼感あってこそのクラウド導入

同社が管理している不動産は、いずれもその都市の代表的なランドマークの一つだ。

「とりわけパレスサイドビルは築45年を経た現在も問い合わせが多く寄せられています。特に震災以後、その問い合わせが増えました。自家発電装置容量の大きさなど、他のビルに無い規模を誇り、防災体制も整っております。BCPの面でも安心であるという利点が魅力になっているようです」(営業部 部長 宗岡秀樹氏)

このような一等地に構える不動産を管理している同社だからこそ、PCAへの要望もある。同社ではキャッシュ・フロー計算書を作成しているが、現状のソフトの仕組みではまだ不充分なため、同社側で時間をかけて作成しているのが現状だ。とはいえ、概ねPCAのクラウドサービスやソフトの中身には満足していると語る。 クラウドサービスを検討している企業に対しての助言として、非常に示唆に富んだ答えをいただいた。

「クラウドのリスクというのは、こちら側にはなくPCA側にあるものです。クラウド力は、すなわちPCA力。突き詰めた話をすれば、クラウドを導入するということは、PCAを信じるということです。これはPCAに限らず、クラウドを標榜してる企業全てに当てはまります。PCAを信頼できるかが鍵を握ると思いますね」(守屋氏)

様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。