導入事例

錦明印刷 株式会社 様

錦明印刷 株式会社 様

『CELF』で脱Accessに成功!
膨大な仕訳データの検索ツールとしての『CELF』と『PCAクラウド 会計』を連携

業務データをAccessで管理している企業は多いだろう。出版印刷業界において100年以上の歴史を持つ錦明印刷株式会社も膨大な仕訳データを数十年にわたりAccessで管理してきた。しかしAccess管理は一定のプログラミング知識が問われ、メンテナンスも簡単ではない。そこで“脱Access”を目指して導入したのが『CELF』だ。『PCAクラウド 会計』との連携を土台に、会計業務の効率化にとどまらない様々な改善を図ろうとしている。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • Accessから脱却し、ノーコード/ローコードで仕訳データを管理できるようにしたい。
  • 過去の仕訳データの検索性を高めたい。
  • 仕訳データ管理システムと会計ソフトを連携したい。
導入の効果
  • ノーコード/ローコード開発が可能な『CELF』で仕訳データを管理。属人的な管理になりやすいAccessからの脱却に成功。
  • 『CELF』なら過去の膨大な仕訳データの検索ツールとしての運用が可能。会計ソフトでは難しい過去データの確認を柔軟にできる。
  • 『CELF』なら『PCAクラウド 会計』から出力した仕訳データを取込、簡単に検索データとして管理することができる。

導入システム

  • PCAクラウド 会計
  • CELF(※1)

※1:『CELF』は、SCSK株式会社の製品です。

導入企業とプロフィール

錦明印刷 株式会社 様

錦明印刷 株式会社

本社 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-3-3
創業 大正5年6月1日
資本金 100,000,000円
従業員数 150名
主業種 総合印刷会社
URL https://www.kinmei.co.jp/
業務内容 書籍印刷からカタログをはじめとする商業印刷、各種カレンダー印刷にくわえ、販促業務WEB支援システムPrism[プリズム]やデジタルプリントを基軸にしたさまざまなソリューションサービスを通じて、企業とそのお客様との良質な関係構築を支援しています。

導入前の運用と課題

仕訳データをAccessで管理することの問題点とは?

1916年創業の錦明印刷株式会社。新しい印刷ビジネスを次々と展開しており、集客効果の高い封筒不要のパッケージDMや、紙とデジタルを融合させたDM、動画制作やeラーニングシステムの構築などほかにも様々な事業を行っている。

同社では総務部社員のうち主に会計業務を担当する社員が2名。その内1名が定年退職を迎えることになった。総務部・笠原健治氏は高いプログラミング知識を持つ人物で、同社の多岐にわたる事業の仕訳データをMicrosoft Access®で管理してきた。

「前任者が管理していた時期も含めて、約20~30年にわたって仕訳データをAccessで管理してきました。『CELF』へデータ移行する際には、仕訳データの件数は60万件にも及んでいました」(笠原氏)

その笠原氏が定年退職を迎えることになり、Accessによるデータ管理を見直すことになった。

Access管理のデメリットとして、開発・運用に一定以上のプログラミング知識が必要となる。仮にAccessデータに不具合が生じた場合、その修正はExcel®のように単純な数字入力のような操作では済まない。そのため属人化しやすく、特定の社員がいない場合にはデータ更新や情報共有も難しくなってしまう。機能の制限もあり、データベースの容量にも常に不安がつきまとう。

「開発からかなりの時間が経過していたこともあり、実際に、不具合も見られるようになっていました」(笠原氏)

笠原氏から仕訳データの管理を引き継ぐことになったのが総務部・中村秀樹氏だ。錦明印刷の場合、社内にシステム開発部門を持っているが、社内の部署よりもまずは顧客サービスに関連する仕事を優先することになってしまう。

「そのような事情もあり社内のシステム開発部門に頼むとどうしても時間がかかってしまいます。それならば総務部の社員で構築でき、メンテナンスもでき、スムーズに運用していける仕訳データ管理システムを作ってしまおうと考えました」(中村氏)

本社外観

錦明印刷株式会社
総務部
笠原 健治 氏

選定のポイント

検索用データベースとしての使い方ができる仕訳データ管理システムに

同社は会計業務をかなり以前から『PCA会計』で行ってきた。そのため新しく導入する仕訳データ管理ツールは、『PCAクラウド 会計』との連携が条件の一つだった。連携可能なツールが複数ある中で、中村氏と笠原氏が注目したポイントが「過去の仕訳の検索ツールとしての柔軟な運用」ができるかどうかだった。

60万件もの仕訳データを管理し検索ツールとして使うには、①蓄積データ件数が仮に数千万件、数億件でも問題ないこと。②データの破損が極力ないこと。③大量のデータから高速で検索できること。④データを更新する場合に重複箇所など不正値をチェックできる機能があること。

このようなデータベースとしての運用に適していたのが、SCSK株式会社の『CELF』だった。

「私の場合は笠原のような高度なプログラミング知識は持っていません。そのためノーコード/ローコードという視点でもシステムの選定を行いました。正直な話、『CELF』よりも簡単に操作できるソフトは他にもありました。しかし別のメーカーの場合、痒いところに手が届かないというか、当社が望む検索用ツールとしての使い方が難しそうでした。『CELF』については他社に比べると、ある程度基礎的な知識はあった方がよいと思いますが、データの更なる有効活用なども考えると、当社には『CELF』×『PCAクラウド 会計』の連携がベストな選択だろうと考えました」(中村氏)

錦明印刷株式会社
総務部
中村 秀樹 氏

導入のメリット

サポートセンターも利用しながら順調に運用開始

すでに同社では『CELF』を本格的に運用しており、検索用データベースとして有効活用できている。この本稼働に至る上で気になるのが、60万件もの仕訳データのAccessから『CELF』への移行だ。このデータ移行および導入については、ほぼ笠原氏一人で対応したという。

「実際に『CELF』の導入日数は、私一人で2,3日でした。SCSK株式会社の担当者の話ではかなり異例のスピードらしく、プログラミング知識があったのでスムーズに進められました。問題は60万件の仕訳データの移行でした。これについては確かに骨の折れる作業でしたが、『CELF』のサポートセンターも利用し、担当者のサポートをもらいながら1カ月ほどで進めました」(笠原氏)

なぜ『PCAクラウド 会計』×『CELF』の連携なのか?

ところで、率直な疑問として「過去の仕訳データの検索確認は『PCA財務会計シリーズ』でできるのではないか?」と不思議に思う人がいるだろう。『PCA財務会計シリーズ』では会計期間毎の検索・修正しかできない。

実際に日々の会計業務を行っている立場から見ると不便なことが多い。とりわけ同社の場合は事業内容が多岐にわたっており、日常的に過去の仕訳内容を調べる頻度が高い。そのため過去の仕訳データを簡単に確認できない状況は、業務効率を左右してしまう。このような場合に利用できる手段が、会計ソフトと業務アプリの連携だ。

『PCA財務会計シリーズ』を導入していた当社では、数年前から『PCAクラウド 会計』を利用していました。そのため結果的に『PCAクラウド Web-API』を利用することができ、『CELF』と連携するという選択肢を得ることができました」(中村氏)

『PCAクラウド』と『CELF』の連携は無償オプションとなっており、『PCAクラウド 会計』だけでなく、『PCAクラウド 給与』『PCAクラウド 商魂』『PCAクラウド 商管』と『CELF』の連携も可能だ。

連携する際は、『CELF拡張オプション for PCAクラウド』を使用して、プログラミング知識を一切必要とせずにデータ連携ができる。

構築システム概要

分散するデータを『CELF』で一括管理

今回の『CELF』の導入メリットについては、属人的になりやすいAccess管理からの脱却が最も大きな成果だと同社は語る。

「Accessから『CELF』への置き換えですから、時間的コストが大きく変わったわけではありません。ただし担当者が変わっても無事にデータを引き継ぐことができたわけで、生産性の向上は今後の話になると思います」(中村氏)

この生産性向上についてはすでにプランができており、一部は実行に移しつつある。その一つが社内に分散している様々なExcelデータを『CELF』によって一括管理し、今後の事業戦略などのヒントとして有効活用することだ。

「当社に限らず、Excelの得意な社員が自分で何らかのデータを集計し、そのデータを個人で保管したままアウトプットできていない会社は多いのではないでしょうか? そこで当社では一部の社員に『CELF』という便利なツールを導入したんだよと声をかけ始めています」(中村氏)

また『CELF』は出力する画面がExcelのように使いやすく情報量も多い。そのため経理担当者だけでなく他の社員も数字を確認しやすい。経営層にリアルな数字をオープンに伝えやすく、会社の経営状態を見せやすいメリットもある。

今後の課題と展望

現在、同社ではまだ完全に『PCAクラウド 会計』と『CELF』の連携が完了していないが、連携することで、仕訳データの検索ツールとしてだけではなく、利用方法を大きく広げていきたいと語る。中村氏は『CELF』のRPA機能を使って業務の自動化を推進することも検討中だ。

「私たちにとって業務の中核となるのはやはり『PCAクラウド 会計』の数字。すでにデータ連携により手作業は減ってきているものの、今後はAPI連携、RPA機能をうまく使って最終的には日常的な業務を自動処理したいですね。『PCAクラウド』と『CELF』の連携なら、その実現も難しくないと考えています」(中村氏)

錦明印刷 株式会社 HP
https://www.kinmei.co.jp/

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