導入事例
医療法人社団 敬和会 様

大規模な医療法人・社会福祉法人が選んだ「PCAのひろがる連携機能」。
20ヵ所以上の施設で働く約700名の従業員の勤怠管理・給与計算・会計業務を、管理本部の数名だけで管理することが可能に。
勤怠管理が複雑な医療・介護・保育施設。医療法人・社会福祉法人の職員は合わせて約1,000名。
その中のおよそ20ヵ所の施設で働く約700名の従業員の勤怠管理と給与計算を、数名の本部職員で管理しているのが医療法人社団 敬和会だ。会計については、20ヵ所以上の施設のとりまとめを本部職員3名で管理している。これを可能にしたのが「PCAの柔軟な連携機能」だ。同法人の職員、販売パートナー、PCAの「人の連携」が功を奏し、大規模なシステムの入れ替えが成功した。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
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- システムの老朽化に伴う処理速度の遅さを解決したい。
- 大規模法人を少数の職員で管理したい。とりわけ複雑な勤怠管理の流れを改善したい。
- 会計の効率化に加えて、入職して間もない人でも理解しやすい経理の流れを構築したい。
- 導入の効果
-
- 複数台で運用できるネットワーク版『PCA for SQL』で、安定的なネット環境で各地の施設を繋いだ運用が可能に。
- PCAの連携機能を利用することで入力工程を大幅に効率化。勤怠時間の管理⇒給与計算⇒給与明細の電子化⇒年末調整ペーパーレス化の流れで、少数の職員でも大規模法人を管理しやすい。
- 『PCA会計 for SQL』により本部と各施設で入力作業の分担が可能に。わかりやすい『PCA会計』の操作性と自社マニュアルにより、入職間もない人でも使えるシステムに。ライセンスを会計事務所にも与えることで確認もしやすい環境に。
導入システム
- PCA 会計 for SQL 15CAL
- PCA 給与 for SQL 10CAL
- PCA 商魂 for SQL 5CAL
- PCA 商管 for SQL 5CAL
- PCA 法定調書 for SQL 3CAL
- PCA 人事管理 for SQL 10CAL
- PCA 給与 Client-API ライセンス
- PCA マイナンバー収集サービス
- PCA FinTechサービス※1
- オフィスステーション 給与明細※2
- オフィスステーション 年末調整※3
- クロノス※4
- PSD労働社会保険※5
※1)【PCA FinTechサービス】
『PCA FinTechサービス』は、 SBIビジネス・ソリューションズ株式会社が提供するアカウントアグリゲーションサービスであるMoneyLook®」を利用して、金融機関の口座明細を取得し、PCAの会計ソフトや販売管理・仕入在庫管理ソフトとのデータ連携が可能になる無償のサービスです。全国の1,300以上の金融機関に対応し、取得した口座明細からPCAソフトのデータを自動で作成できます。
https://pca.jp/area_product/profintech.html
※2※3)『オフィスステーション給与明細』 『オフィスステーション年末調整』は、株式会社エフアンドエムの製品です。
※4)︓『クロノス』は、クロノス株式会社の製品です。
※5)『PSD労働社会保険』は、株式会社パシフィックシステムの製品です。
導入企業とプロフィール

医療法人社団 敬和会
所在地 | 〒024-0072 岩手県北上市北鬼柳22-46 | ||
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設立年月日 | 平成元年 | ||
従業員数 | 約1,000名 ※医療法人・社会福祉法人職員の合計 | ||
主業種 | 医療・介護サービス | ||
業務内容 |
|
||
URL | http://www.keiwakai.info | ||
地域の健康は、私たちの願いです 「医療法人社団 敬和会」「社会福祉法人 平和会」は、常に地域の皆様のニーズに応えながら、 |
導入前の運用と課題
数多くの施設と職員を抱える医療・社会福祉法人の悩みとは
岩手県北上市で地域に根差した医療・介護・保育のサービスを提供している医療法人社団 敬和会。姉妹法人の社会福祉法人 平和会を合わせて、約1,000名の職員がクリニックや介護老人保健施設、保育所などの持ち場で健康や生命、成長に貢献している。メディカルサービスに強いシステム開発会社も関連会社に持っており、理事長自ら以前より先進のテクノロジーを積極的に取り入れてきた法人でもある。
敬和会では長年E R Pパッケージの『PCA Dream21』を利用していたが、システムの老朽化に伴い処理能力の遅さが気になっていた。給与担当の豊田氏は当時について次のように語る。
「給与計算については大きく2つの課題がありました。1つはシステムの老朽化による処理スピードの遅さで、登録ボタンを押した後の処理や検索に秒数がかかるようになりました。そしてもう1つが、勤怠のシフトが約200パターンも存在し、それを紙の台帳で管理していた点です」(豊田氏)
経理を担当するのはケアマネジャーとしても活躍する北條氏。
「私どもが運営する施設の中には、100名以上の介護が必要な利用者様が登録している、大規模施設が3カ所あり、その施設のご利用者様お一人ずつに登録が必要です。具体的には利用料とその回収状況を登録するのですが、1カ月に約1,000名の売掛と消込の入力業務が発生しており、この作業が本当に大変だったと当時の担当者から聞きました」(北條氏)
ほかにも給与明細のWEB化や年末調整のペーパーレス化なども検討課題にあがり、経理と売上未収管理を標準化し「誰でも使えるシステム」にしたい希望もあった。そこでPCAの販売パートナーであるシンエイシステムの阿部氏に相談。システムの大規模な入れ替えに向けて動き始めた。

給与担当(給与・法定調書・クロノス)
管理本部 人事部労務課 課長
豊田 恵里 氏

ケアマネージャー
経理担当(会計・商魂・商管)
管理本部 事務長代理
北條 徳子 氏
選定ポイント
決め手は柔軟で多彩なPCAの連携サービス
『PCA Dream21』を導入していた敬和会だが、新しいシステムについては遠慮することなく他社も比較検討したという。
「東京ビッグサイトのエキスポにも行って、いろんな企業のソフトやシステムを見ました。たくさん良いソフトを見ましたが、話を聞くうちに当法人でいちばん重要なのは各ソフトの連携機能だと気が付きました」(豊田氏)
同法人はPCAならこの「連携」について分があると考えた。給与連携の場合は『クロノス』で勤怠時間を管理でき、給与明細配信と年末調整は『オフィスステーション』でペーパーレス化できる。
「『PCA FinTechサービス』が利用できる点も魅力的でした」(豊田氏)
このような柔軟で多彩なPCAの連携サービスが決め手となり、2019年からネットワーク版(『for SQL』)による『PCA会計』『PCA給与』『PCA商魂』『PCA商管』『PCA人事管理』『PCA法定調書』による業務がスタートした。
導入のメリット
連携の便利さ以外にも、システムの一新で発見できた大切なこと
現在、給与・勤怠管理については次のように運用している。
①『クロノス』で打刻・勤怠時間の集計をし、データとして出力。
②そのデータを『PCA給与』に受入して自動的に給与計算。
③各自の給与明細は『オフィスステーション給与明細』を利用し、WEBから確認。
④年末調整時従業員はスマホで簡単に入力できペーパーレス化。
⑤『PCA給与』と『PCA法定調書』により事務所内からクリック1つで様々な手続きを完了。
担当者は税務署やハローワークに出向く必要なし。この連携により約700名もの従業員の勤怠管理・給与処理、その他e-Govを利用して社会保険の電子申請をたった2名で実行している。
「今回のシステムの一新で成果を実感できたのは、連携による効率化だけではありません。これまで各地に点在する施設が独自ルールで行っていた勤怠管理の問題を浮き彫りにすることができました。残業が偏っている人、出勤と退勤の時刻に対する解釈の違いなど、以前の紙の管理では見えてこなかった課題が明らかになり、コンプライアンス違反防止にも効果を出しています」(豊田氏)
『オフィスステーション』を使った初めての年末調整は、豊田氏を含めた2名の職員が各施設を訪問し使い方や入力の指導を行った。「導入するときは正直大変でしたよ。しかしいざ導入すると、2名で勤怠管理・給与処理ができています。職員数が約300名のときから担当してきましたが、現在約700名。しかし増えた感じがしないんですよね」(豊田氏)
会計連動までの確認時間が半分以下に。新システム導入で入力業務の適正な振り分けにも成功
会計を担当する北條氏は、これまで医療・介護相談員やケアマネジャーとしてケアプランの作成やアドバンス・ケア・プランニングの対応など、医療・介護の最前線で活躍してきた人物(現在も兼務)。そのため会計に関する専門知識は当初はなかったと語る。
「そんな私が現在、全施設の経理を担当し決算も2回無事に済ませました。それが可能だったのは、
①シンエイシステムの阿部さんのサポート。
②会計事務所にもPCAのライセンスを入れ、いつでも確認してもらえる環境にしたこと。
③理事長より「誰でも簡単に分かりやすくできる経理にして下さい」と言われ、経理のフローを見直し、入職したばかりの人でも使える仕組みにしたこと。
④各事業所の事務と協力し本部業務の移行をしたこと。
これらの相乗効果だと思います」(北條氏)
現在、同法人では会計連動を次のように行っている。会計のクライアントを多数の施設に設置し、『介護請求システム』にて売掛を管理し、その結果を会計に売掛として直接入力。一部の施設では①未収金を『PCA商魂』で管理。⇒②支払管理は『PCA商管』を利用。⇒③これら全施設のデータをネットワーク『for SQL』により本部で確認。⇒④本部側は北條氏を含めわずか3名の人員で全施設の会計データを管理。
「介護施設は約20カ所で規模も大規模から小規模まで様々。以前なら毎月の売掛のチェックだけでも本部側で6時間かかっていました。しかしシステムの一新に合わせ、以前からPCAソフトが入っていた大規模施設については、自分たちで売掛入力してもらうように変えたのです。実際に施設を訪れ入力方法を教え、施設の担当者は自分の作業の意味を理解でき、入力時間も短縮できました。結果的には約6時間のチェック時間が、今では2、3時間です」(北條氏)
大規模なシステムの入れ替えが成功した背景
同法人のシステム入れ替えの成功には、次のような理由があるとシンエイシステムの阿部氏は語る。
「敬和会様が最初に取り掛かったのは、各現場における細かなヒアリングでした。その内容を具体的にまとめてくださり、私はどこに課題があるのかを把握しやすかったのです。北條さんと豊田さんは、新システム導入後にイメージしている細かな社内運用マニュアルも自主的に作成され、私はそれに沿った提案ができました」(阿部氏)
PCAに限らずどのメーカーのシステムでも、導入後に違和感を持つ企業がある。それは最初の課題の洗い出しが不十分で、お互いの情報不足による影響も大きい。今回は事務処理能力が非常に高い担当者が、事前に十分な情報提供と準備をしたことで、販売側もうまく協力できたと阿部氏は続ける。
「経理担当となりようやく1年。最初は借方貸方の違いもよくわからず、相殺(そうさい)をそうさつと読んでいたぐらいですからね。しかし阿部さんが伝票の作り方や『PCA会計』の便利な機能を逐一教えてくれました。おかげさまでちゃんと定刻で帰宅できています」(北條氏)
「導入にあたって印象的なことがありました。それはリモートを使った導入支援です。ちょうどコロナ禍の始まりと導入時期が重なったのです。最初は本部までPCAの導入支援の担当者の方に来てもらいましたが、その後はずっとリモート。勤怠管理の細かな運用もリモートによる指導でやり遂げたのです。できるものなのですね」(豊田氏)
「PCA東北営業所の所長さんや営業担当者に何回も説明会を開いてもらい、そのサポート力も導入成功の一因だと考えています」とシンエイシステムの阿部氏は、人と人との連携もPCAの強さだと評価している。

管理本部長
阿部 修一 氏

【施設紹介】






グループホームあおやぎ
サービス付高齢者向け住宅あおやぎ

訪問看護リハビリステーション
日高見ヘルパーステーション
ひたかみ保育所
サービス付高齢者向け住宅日高見

今後の課題と展望
地域に根差したサービスを支える総合DX化
敬和会は関連会社が開発した資格管理ソフトの導入や、いち早く給与明細の電子化に取り組むなど、これまでも積極的にIT化を進めてきた。経営トップが新しいものに常に関心を持ち続けており、今後は「総合DX化」としてさらに先進的な環境を発展させていく方針だ。高まる一方の介護や医療のニーズに対し、会計や給与など管理部門の人員不足は全国で喫緊の課題になっている。
「PCAを利用したシステム一新により、少人数の人員でも業務を遂行できる環境を実現できました。この環境を生かし、より一層地域に根差した医療・介護・保育を届けていきます」と敬和会・管理本部長 阿部氏が締めくくった。

http://www.keiwakai.info
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様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。
ピー・シー・エーから一言
日頃より弊社製品をご愛顧いただきありがとうございます。
会計を始めとして給与、販売管理、給与明細書のWeb配信、年末調整業務の電子化など様々な業務のご導入に携わることができ、嬉しく思います。
引き続き今後も御社の目指す「総合DX化」に貢献できるご提案、ご支援をさせていただきたく存じます。
PCA製品をご利用いただき誠にありがとうございます。
お二方で全施設の会計データを管理されているとのことで、連動機能が業務の効率化に貢献できていることをうれしく思います。
今後も直感的に使いやすい製品の開発に努めてまいります。
末永くご愛顧賜りますよう、よろしくお願いいたします。
『PCA給与』をご利用いただきありがとうございます。
連携機能により業務効率化、ペーパーレス化に貢献でき、非常に嬉しく思います。
今後も機能強化を行い業務効率化のお役に立てるように努めてまいります。
引き続きPCA製品および連携製品をご愛顧のほどよろしくお願いいたします。