導入事例

社会福祉法人 一燈会 様

社会福祉法人 一燈会 様

『PCA給与X』に連携させた「ワンストップの給与処理」で、時間と紙のコストを削減。『PCA社会福祉法人会計V.3』の応用性を活かし、事業形態に沿った会計体系を確立。

湘南エリアを中心に、グループホームや介護老人保健施設などを運営する社会福祉法人一燈会。各施設では多様な資格を持つスタッフが様々なシフトで勤務しており、その勤怠管理と給与計算を「ワンストップで処理」するために、『PCA給与X』をはじめとする勤怠管理・給与計算システムが導入された。『社会福祉法人会計V.3』も長年使用しており、その柔軟性が評価されている。導入にあたってシステム全体を見直したという同法人。PCA製品がどう活用されているのかを伺った。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • 450名の従業員の給与処理を、ワンストップで処理したい。
  • 100通りある複雑な勤務区分にも対応できる給与ソフトが必要。
導入の効果
  • 『Zaion』+『就業管理クロノス』+『PCA給与X』+『Web給金帳』の勤怠管理・給与計算・給与明細ペーパーレスシステムによって、ワンストップで処理。よりミスのない確実な給与処理が可能になった。
  • 『PCA給与X』なら自在に計算式を組める。残業計算も端数まで設定でき、多様な資格と雇用形態のスタッフが従事する介護施設での給与計算にも対応。

導入システム

  • PCA社会福祉法人会計V.3 EasyNetwork
  • PCA給与X EasyNetwork
  • 就業管理クロノス (500人制限15CAL)※1
  • Zaion (500人制限)※1
  • テレタイムWinレコーダー※1
  • Web給金帳※2

※1)『就業管理クロノス』『Zaion』『テレタイムWinレコーダー』は、クロノス(株)の製品です。

※4)『Web給金帳』は、(株)インターコムの製品です。

導入企業とプロフィール

社会福祉法人 一燈会グループ サポートオフィス 外観

社会福祉法人 一燈会

従業員数450名
所在地〒259-0134 神奈川県中郡二宮町一色1435-1
設立年月日1989年6月
URLhttp://www.ittokai.or.jp
事業内容

介護老人福祉事業(特養・老健)

短期入所生活介護(ショートステイ)

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

特定施設入所者生活介護(有料老人ホーム)

サービス付高齢者向け住宅

地域密着型介護老人福祉施設

通所介護(デイサービス)

訪問介護(ホームヘルプサービス)

居宅介護支援

ヘルパースクール

導入前の運用と課題

各地に点在する各施設の勤怠管理・給与計算を確実に効率化したい

西湘エリアを中心に計13カ所の老人介護施設を運営する社会福祉法人一燈会。介護老人福祉施設やグループホーム、デイサービスセンターなど施設の種類も多く、450名ものスタッフが介護に従事している。スタッフの資格や勤務区分も複雑になる介護施設のため、以前の勤怠管理・給与計算にはどうしても時間と工程が必要だった。当時の状況を管理部 経営サポート課 課長 岡本光弘氏は次のように振り返る。

「以前は各施設でタイムカードに打刻された勤務時間を集計していました。タイムカードを遠方から開成町の管理部まで持参してもらわなければならないケースがありました。当法人は各施設が神奈川県中郡・足柄上郡・小田原市・平塚市と広範囲に広がっています。給与明細も遠方の施設から責任者が管理部へ取りに来なければならず、これらの時間短縮は大きな課題でした」(岡本氏)

「以前は各施設の勤怠データが揃い、それを集計し、給与明細を袋詰めするまで2名が2日間かけていました。集計そのものは『PCA給与X』を利用していたため負担は軽かったのですが、450名もの給与明細の袋詰めは大変でした。チェックの時間があまり取れない点も気掛かりでした」(管理部 給与担当者)

社会福祉法人 一燈会 管理部 経理サポート課 課長 岡本 光弘 氏
社会福祉法人 一燈会
管理部 経営サポート課 課長
岡本 光弘 氏
社会福祉法人 一燈会 管理部 総務課 会計担当 小縄 香保里 氏
社会福祉法人 一燈会
管理部 総務課 会計担当
小縄 香保里 氏

選定のポイント

勤怠管理・給与計算・給与明細ペーパーレスシステムをワンストップで処理

そこで岡本氏は次のような効率化を模索したという。「せっかく『PCA給与X』を使っているのだから、連携させて給与処理をよりスムーズにできる方法はないか?時間も紙も無駄にしないで、ワンストップで処理できる方法があるのではないかと考え、PCAの販売パートナーであるリコーへ相談しました」

リコーの担当者からは「ワンストップで処理できる」という返答があった。それが『Zaion』+『就業管理クロノス』+『PCA給与X』+『Web給金帳』の勤怠管理・給与計算・給与明細ペーパーレスシステムだった。平成24年7月に導入し、現在13事業所すべてで稼働している。

導入後の効果

『PCA給与X』によって100通りの勤務区分をスムーズに処理

現在、一燈会では次のような流れで“ワンストップの給与処理”を行っている。①スタッフは出退勤時にはICカードを『テレタイムWinレコーダー(タイムレコーダー)』にかざし、『Zaion』で勤怠を管理。②勤怠データは『PCA給与X』に取り込まれ自動的に集計、給与計算。③給与明細は『Web給金帳』によって各施設のパソコンや複合機から確認・印刷。
このシステムによって、各施設長が管理部にタイムカードを届けなくなり、また給与明細をわざわざ取りに来る必要もなくなった。管理部も450名もの給与明細の袋詰め処理は行わなくてもよくなった。

同法人の場合、勤務区分は約100通りにも及ぶ。夜勤や残業などの計算も複雑で、介護職については「スタッフの数だけ勤務区分がある」といってもよいほどだ。岡本氏が「柔軟性が非常にある」と評価しているように、『PCA給与X』では支給・控除項目に四則演算が設定できる計算式を使える。また複数の計算式で使用する条件式なども、あらかじめ計算式テーブルとして登録しておくことができ、様々なパターンの計算式に対応できる。

「計算式について不明点がある場合は、PCAへ問い合わせています。実際にかなり複雑なシフト計算のスタッフも多いのですが、まったく問題なく『PCA給与X』で処理できています」(管理部 給与担当者)

ワンストップの給与処理によって、チェックにかける時間を増やせた

勤怠管理・給与計算・給与明細ペーパーレスシステムをワンストップで処理できるようになったことで、最初の目的通り、確実に時間と紙の無駄が省けたと岡本氏は語る。

「給与明細をwebで出力できることは、施設長だけでなく働いているスタッフにとっても便利です。例えば源泉徴収票は住宅ローンを組むときなど、頻繁に必要になります。そのたびに管理部に問い合わせなくても、各施設の複写機から自身のIDとパスワードを入力することで簡単に出力できます。以前は専用紙を使用していましたが、現在はその分の経費も抑えられています。なお、今でも施設長がスタッフに手渡ししている施設もあり、柔軟に現場の判断に任せています」

時間の効率化は、給与処理をより確実化することにも繋がっている。

「今も給与処理については2名で3日間の時間を使っています。ただし、以前は作業だけで手一杯だったのが、現在は確認作業に時間をとれるようになりました。そのためミスもかなり軽減しています」(岡本氏)

『PCA社会福祉法人会計V.3』なら、事業形態に沿った事業区分が可能

一燈会では『PCA社会福祉法人会計V.3』も導入している。会計担当者は『PCA社会福祉法人会計』の印象を、「一言でいうなら自由度が高い点」と評価している。「科目の登録や事業区分の設定が比較的自由にできる点はとても助かっています」(管理部 総務課 会計担当 小縄香保里氏)

非営利系の会計ソフトの場合、定型化されたパッケージソフトになりがちだが、PCAでは科目や事業区分の設定に応用が利くため、より事業形態にふさわしい設定ができる。また、同法人の場合、予算帳票など施設ごとにExcel(R)で出力し、独自のフォーマットでまとめた内容を理事への報告資料としており、次のような意見もいただいた。

「社会福祉法人の決算は、行政への報告も大事ですが、同様に理事など関係者への報告も大切で、経営判断に役立つものでなければ意味がありません。しかし決算書は分かりにくい面もあります。そこで、施設ごとの決算の要約(サマリー)のような帳票も、容易に出力できるとよいですね」(小縄氏)

『PCA社会福祉法人会計V.5』ではより便利な機能を追加

一燈会では本年度から新会計基準を導入していく予定で、『PCA社会福祉法人会計V.5』へのバージョンアップもそのタイミングを想定している。

『PCA社会福祉法人会計V.5』では次のような新機能が追加されている。①一括配賦処理:月末などに決まった配賦がある場合は、配賦パターンをあらかじめ登録できる。②銀行振込機能の強化:銀行振込対象仕訳に対する支払仕訳を自動化。③分析機能の強化:科目別拠点残高一覧表・科目別拠点予算管理表・科目別拠点残高推移表・4年前の5期まで遡って比較できる比較財務諸表。

また減価償却の間接法への対応や、振替伝票入力で内部取引消去仕訳を簡単に登録できるようになっているなど、他にも様々な便利な機能が増えている。

サポートオフィスにて取材
サポートオフィスにて取材
係の方を呼んでくれる受付のロボット
係の方を呼んでくれる受付のロボット
かわいいオブジェなどが飾られている明るいオフィス
かわいいオブジェなどが飾られている明るいオフィス
社会福祉法人一燈会
一人ひとりの人生が異なるように、高齢者介護にもその方に合った介護方法があります。ご家族の方から充分にお話をお伺いして、その人にいちばん合った介護を、私たちは提案させていただきます。
いきいきと、のびのびと。介護する側と、介護される側がひとつになって、ともに生きがいをもって生きていけたら、それはとても素晴らしいことと考えています。新しい時代は、また福祉の時代でもあります。その期待にいち早くお応えいたしたく、私たちは誠心誠意をもちまして、努力して参ります。
在宅介護サービスに関すること。施設サービスの利用方法。介護保険制度や福祉医療に関する事は、どんなささいなことでもかまいません。私たちにお任せください。
構築システム概要

今後の展望と課題

現状のシステムを見直し、新システム導入によるメリットを具体的にイメージ

一燈会では、今回の勤怠管理システムの導入について、まずは以前のシステム環境そのものをじっくり見直すところから始めたという。「導入費用は決して安くはない金額ですから、経費をどのように削減できるかを検討してみました。すると以前のシステム環境の無駄も見えてきたのです。新しいシステムの導入を迷っておられる法人や企業の場合、まずは現状のシステムをよく見直し、新たに導入するシステムがもたらすメリットとの差を、じっくり比較してみるとよいと思います」(岡本氏)

一燈会では今後『PCA人事管理』の導入も視野に入れ、よりスタッフが安心してキャリアを積んでいける環境づくりも考えている。スタッフへのiPadの配布など、積極的に新しいものを取り入れており、スタッフが生き生きと働けるためのワークライフバランスにも配慮している。すべては利用者であるお年寄りが満足できるサービスへと還元するためだ。そのためにもPCA製品による業務の効率化には期待が寄せられている。

社会福祉法人 一燈会 HP
社会福祉法人 一燈会 HP

ピー・シー・エーから一言

  • PCA コメント

    PCAおよびクロノス製品をご利用いただきまして誠にありがとうございます。
    平成26年12月リリースのRev.2.00は新会計基準導入支援機能以外にも現況報告書の様式統一対応・経営分析機能など多くの機能を追加しております。ぜひ、業務改善にご利用いただければと思います。

    福祉の現場は勤務体系が複雑ですが、『就業管理クロノス』『PCA給与X』を連動させることで給与・勤怠管理をワンストップ化が実現でき、業務改善につながったことは喜ばしい限りです。
    特に給与明細書や源泉徴収票のWeb配信は物理的にやり取りする時間を省くことができ、施設長様の負荷も軽減できたことを嬉しく感じます。

    平成27年度からの新会計基準には『PCA社会福祉法人会計V.5』で安心して運用頂けます。
    これからも皆様のお役に立てる製品の開発に取り組んでまいりますので、末永くご愛顧のほど宜しくお願いいたします。

  • 『PCA社会福祉法人会計』開発チーム コメント

    『PCA社会福祉法人会計V.3』をご利用いただき、誠にありがとうございます。またソフトの自由度に関してお褒め頂けたこと、大変うれしく思います。

    法人内でご利用いただける内部資料としての帳票の作成も含めまして、実際の担当者様が便利と思われる機能を検討し、今後も製品に追加していきたいと考えております。

様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。