導入事例

株式会社 ホックス 様

株式会社 ホックス 様

『PCA会計』がバージョンアップしても、カスタマイズ連携のシステム側は修正せずに運用可能。コストを抑えサポート力もあり、長年使い続けられるのがPCAソフト。

大分県日出町に本拠地を置く株式会社ホックス。電子機器の設計・製造業を事業領域とし、高い技術力と製造力を活かした製品を国内そして世界へと提供している。高品質の製品を産み出す工場は世界中から見学者が訪れるほどだ。そんな同社がPCA製品を導入したのはもう20年以上前。数度のバージョンアップを経て、20年後の今も同社の財務管理システムをPCAが支え続けている。長年PCA製品を運用してきた企業に、業務がどのように改善されてきたのかを伺った。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • アナログな処理が多い会計業務をシステム化したい。
  • 月次の決算書作成にかかる時間を短くしたい。
  • 複雑な支払業務を、ミスなく確実に効率化・システム化したい。
導入の効果
  • 『PCA会計』によって無駄を省いた効率的な財務管理システムを構築。『PCA給与』も導入し、一部ICカードも運用し、勤怠管理から給与処理まで一部自動化。
  • 『PCA会計』によって月次決算に要する時間は、約5日間から3日間へ短縮。総務部の少ない人員でも財務管理をカバーできている。
  • 締日や支払い日が複雑に異なる支払いを、アドオンカスタマイズ「支払管理システム」と『PCA会計』で確実に処理。『PCA会計』がバージョンアップしても、支払管理システムの修正は不要で変わらずに運用できている。

導入システム

  • PCA会計 for SQL (3CAL)
  • PCA給与 システムB
  • PCA減価償却

導入企業とプロフィール

株式会社 ホックス

資本金6,000万円従業員数250名
主業種製造業
業務内容
○コンピューターの開発・製造
○医療用機器の開発・製造
○ハードウェアの開発・製造
○マイコン応用製品の開発・製造
○メカトロニクスの開発・製造
本社所在地〒849-1504 大分県速見郡日出町大字大神9748-6
支社川崎工場(大分県速見郡日出町大字川崎)
東京開発センター(東京都千代田区)
設立年月日1981年10月 (創業1982年7月)
URLhttp://www.hoks.co.jp/

導入前の運用と課題

月次の決算処理をスピーディに、毎日の会計業務をスマートに行いたい

株式会社ホックスは医療用機器など精密機械ユニットの生産をはじめとした電子機器の設計・製造業(OEM/EMS)を展開している。同社の優れた製造力・部品購買力・技術力の基盤となる工場には、世界中から見学者が訪れている。整理・整頓・清掃の「3S」を徹底しており、生産革新とも呼べるハイレベルな工場運営がその理由だ。

同社がPCAソフトを導入したのは約20年前。当時は手書きと手計算で会計処理を行っており、仕訳、元帳作成、試算表作成と決算報告書を出すまでに相当量の時間と労力がかかっていたという。

「実は私どもは当時の苦労を知らないんです。私どもが入社したときにはすでに『PCA会計』が導入されており、当たり前のようにPCAソフトを使って処理してきました。ただし、先輩たちからは今のシステムに至るまでには試行錯誤を繰り返し、毎月の決算処理にかなりの時間がかかっていたと聞いていました。時期によっては夜9時、10時頃までかかって処理していたそうです」(総務部 課長 田村浩一氏)

「聞いた話では当時は振替伝票も1枚1枚手作業で処理する状況だったそうです。月次の決算報告書を出すためには、おそらく5日間ぐらいの時間が必要だったのではないでしょうか? 加えて、日々の会計業務そのものをスマートにルーチン化できることも課題の一つだったと思います」(総務部 小石美和子氏)

【取材にご協力頂いた皆様】

株式会社 ホックス 総務部 課長
田村 浩一 氏

株式会社 ホックス 総務部
小石 美和子 氏

鶴崎海陸運輸株式会社 システム事業部 リーダー
三重野 正敏 氏

選定のポイント

コスト・機能・導入までの期間を検討し、PCAのパッケージソフトを選定

「月次の決算をはやく出したい」「会計業務の無駄を省いて、労力をかけずに毎月の数字を締めたい」「はやく楽に会計を行いたい」それらの希望を実現するために、同社は同じ鶴海グループの関連会社である鶴崎海陸運輸株式会社に相談した。

鶴海グループは株式会社ホックスを含めて計8社、グループ従業員数約2000名を誇る。開発・製造は株式会社ホックス、システム開発は鶴崎海陸運輸株式会社、そして主に半導体関連の開発を行うエスティケイテクノロジー株式会社が連携することで、高レベル・高品質の開発・製造を一貫体制で顧客に提供している。そんな縁から相談した鶴崎海陸運輸株式会社から勧められたのがPCAだった。

「財務管理のシステム化に加えて、給与管理のシステム化も必要だと考えました。財務・給与をシステム化する場合2つの選択肢があります。1つは自社オリジナルソフトを構築すること。そしてもう1つがパッケージソフトを導入することです。コストや機能における比較はもちろんのこと、決定から運用までいかにスピーディーに導入できるかの期間も検討しました。そこで株式会社ホックス様の望む形にもっとも適し、かつコストも抑えて導入できるのが『PCA会計』『PCA給与』だと考えました」(鶴崎海陸運輸株式会社 システム事業部 リーダー 三重野正敏氏)

1996年に『PCA会計EXⅢ』『PCA給与EX』を導入。その後2001年には『PCA会計2000 Plus for SQL』へバージョンアップして会計システムをネットワーク化、給与システムも『PCA給与2000』へバージョンアップ。2005年には『PCA会計』とアドオンカスタマイズの「支払管理システム」を連携し、同社にさらにフィットした会計システムを構築した。

2007年には『PCA会計8V.2 for SQL』『PCA給与8V.2』にバージョンアップ。そして2013年から現在は『PCA会計X for SQL』『PCA給与X』でスムーズな財務管理・給与管理を実現している。

導入後の効果

月次決算にかかる時間は約5日間から3日間へ。部門別の数字も確実に管理

当初の導入目的だった「月次決算をはやく出す」については確実に効果が出ていると小石氏は語る。

「月次決算は現在では3日間で実行できています。『PCA会計X』にすっかり慣れているため、あらためて機能のメリットを聞かれると難しいのですが、『PCA会計X』の細かな機能なども活かして、会計処理はかなりスムーズに行えていると思います」(小石氏)

小石氏が評価する『PCA会計X』の機能に、手形期日管理帳票がある。各種手形を満期日別に集計でき明細も表示される。また前年度領域のデータから今年度の満期日のデータも表示される。

「手形期日管理の帳票を資金繰りに利用することがあり、以前は期日別の一覧を別に作成していましたが、この機能があることでその手間が省けました」(小石氏)

また部門別管理がしやすいことも評価されている。同社の場合は11部門もあるが、『PCA会計X』で部門別収支管理や部門別損益管理などにも利用し、11部門の数字を確実に管理できている。

「他にも、自動仕訳機能では頻繁に発生する取引をあらかじめ登録して使うことでミスを防いだ処理ができますし、摘要もよく使います。摘要文を登録しておくことで、検索しやすいです。過去の履歴を遡ることも多いのですが、そういう場合に『PCA会計X』の検索性の高さを実感します。そもそも手作業で処理していた当時と比べると、今は『PCA会計』で振替伝票入力をすれば、その時点ですでに試算表の数字はわかるため、時間は大きく効率化できていると思います」(小石氏)

本社外観
本社外観
社内の様子
社内の様子

『PCA会計』と「支払管理システム」のカスタマイズ連携で、コストを抑え確実な処理を実行

同社の特徴として、長年「支払管理システム」と『PCA会計』のカスタマイズ連携を行っている点がある。同社は支払処理が非常に複雑で、支払日が月末だけでなく20日払いもある。支払日をその2日で明確に区切ることができればよいのだが、同社の場合は毎月の支払先が約200件もあり、支払い内容によって支払日と支払先にいくつもの組み合わせが生まれてしまう。そのためミスのない確実な支払いを行うためのシステムが必要だった。

そこで同社オリジナルの「支払管理システム」を構築。『PCA会計』から補助科目残高データを抽出し、支払予定表を作成している。そしてその支払データは『PCA会計』で取り込むことができる仕訳データとして出力し、再び『PCA会計』へと反映する。この連携により、『PCA会計』での入力作業を軽減させることができた。

「2005年からこのカスタマイズ連携による支払管理を行っています。当社の支払条件が締日もバラバラで支払先によっても条件が異なり複雑ですが、その部分をこのカスタマイズ連携でカバーできています」(田村氏・小石氏)

同社の場合、カスタマイズ連携を始めた2005年以降、『PCA会計』を何度もバージョンアップさせている。一般的には、会計ソフトのバージョンアップに合わせて、カスタマイズ部分も修正が必要となる場合が多いが、同社はこれまで支払管理システムを修正することなく、問題なく『PCA会計』をバージョンアップさせ最新の便利な機能を使ってきた。そのためコストを抑えた運用の継続にも繋がっている。

PCAソフトは、バージョンアップしても旧PCAソフトの仕訳データレイアウトをサポートしているため、外付けのカスタマイズシステムを修正しなくても仕訳データの取り込みを継続できる。

展示ショーケース
展示ショーケース
展示ショーケース
株式会社ホックスが、開発・製造する電子部品の一部を展示しています。

手離れのよさがPCAソフトのメリット。サポート力にも満足

他にも同社では『PCA給与X』を導入しており、一部ICカードも運用して勤怠管理から給与計算までほぼ自動化している。『PCA給与』も『PCA会計』と同様にバージョンアップを繰り返して使用してきた。

「私どもは入社したときからPCAの財務管理・給与管理ですから、毎日のルーチンワークがPCAによって大きく効率化できた変化の場に居合わせず、印象的なエピソードはお話しできないのですが、それでも毎日感じることはサポート力の強さです。消費税導入のときも、鶴崎海陸運輸株式会社の三重野さんに力強くサポートしてもらいましたし、機能について不明点があればサポートセンターを利用しており、いつも適切な回答をもらって助かっています」(小石氏)

「総務部の他の社員からもPCAソフトに関する不満は特に出ていません。PCAソフトは正確で手離れがよいという印象があります。手離れのよさには2つの意味があり、1つは手間をかける必要がなく正確な処理をしてくれるということ。そしてもう1つは新入社員に教えやすいソフトだと思いました。ただし便利さに甘えてしまうと、例えば算定基礎届の数字の根拠など理屈を知らずに処理だけ理解することになってしまいます。そこは気を付けていきたい部分ですね」(田村氏)

株式会社 ホックス HP
株式会社 ホックス HP
構築システム概要

今後の展望

経営そして工場運営のスリム化・効率化にいち早く動きだし、実際に大きな効果を上げている株式会社ホックス。部材調達を含めた開発・製造の一貫体制は、多くの顧客から高い信頼を呼んでいる。その信頼を維持するためにも、同社では今後人事管理のシステム化も検討を予定している。

「先ほど教育に触れましたが、どの社員がどのような社内教育を受け、どんなスキルを持っているのかをシステム化して、当社の従業員が能力をより発揮できる環境にできればと考えています。そしてお客様のニーズにさらにお応えし、地域社会に貢献していきたいと思います」(田村氏・小石氏)

ピー・シー・エーから一言

  • 『PCA会計』開発チーム コメント

    20年以上に渡り、PCA製品をご利用いただき誠にありがとうございます。
    「PCA会計X」の各機能や検索性についてご評価いただけたこと、会計処理の効率化のお役に立てていることを嬉しく思います。

    今後も機能強化を行っていくと共に、末永く使用し続けていだたけるような使い勝手の良い製品を目指して参ります。

    これからもご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

  • 営業部コメント

    長年に渡り、『PCA会計シリーズ』『PCA給与シリーズ』をご利用いただきまして誠にありがとうございます。

    部門管理、手形管理機能を有効活用いただき、またPCAソフトが得意とする他システムとの連携も「PCA会計とオリジナル支払管理システム」、「PCA給与と勤怠管理システム」を連動させ業務効率化を実現されるなど『PCAソフト』を使いこなしていただき、嬉しい限りでございます。

    今後は、是非「PCA人事管理」をご紹介させてていただき、御社の効率化のお役に立てればと思います。

    引き続きPCA製品をご愛顧いただけますよう宜しくお願い致します。

    鶴崎海陸運輸株式会社 システム事業部リーダー 三重野様
    導入、運用、連動に最適なご提案を頂きありがとうございました。

様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。