導入事例
株式会社あさ開 様
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『PCAサブスク』で給与業務の大幅な効率化に成功。制度改正への対応力など将来を見据えたシステムに
自社用に開発されたシステムで基幹業務を行っている企業にとって、新しいパッケージシステムへの移行は不安がつきものだ。そこで導入のハードルを低く抑え、最新のソフトが利用でき、いつでも解約可能なのが『PCAサブスク』だ。
創業して150年以上という伝統ある酒造メーカーである株式会社あさ開が導入したのもこの『PCAサブスク』シリーズ。現在、給与処理のプロセスを大幅に効率化できている。酒造りにおいても、伝統と時代のニーズの両方を巧みに取り入れて安定的な人気を得ており、PCA製品の導入にもその考えが表れている。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
-
- 自社用に開発されたシステムでは、メンテナンスに費用がかかり、操作についても属人的になってしまう。
- 給与処理のプロセスにおける手入力部分を減らし効率化させたい。
- 社会保険料の変更作業や制度改正にともなう事務作業に柔軟に対応したい。
- 導入の効果
-
- 『PCAサブスク』を導入し、汎用性のあるパッケージシステムによってメンテナンスのコストを抑えることができた。また操作についても誰もが理解しやすくなった。
- 『PCAサブスク 給与』のCSVデータ受入機能によって、手作業による入力を軽減。プロセスを大きく効率化できた。
- 『PCAサブスク 給与』によって社会保険料の変更作業を確実に遂行。また最新バージョンにアップデートすることで、定額減税にも対応。
導入システム
- PCAサブスク 会計(年額)
- PCAサブスク 給与(年額)
導入企業とプロフィール
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株式会社あさ開
住所 | (本社)〒020-0828 岩手県盛岡市大慈寺町10-34 |
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創業 | 明治4年(1871年)9月 |
資本金 | 1億円 |
従業員数 | 47名 |
主業種 | 製造業 |
業務内容 | 清酒製造および販売 |
URL | https://www.asabiraki-net.jp/ |
あさ開 名前の由来 | 酒蔵の名「あさ開(あさびらき)」は、万葉集に収められた和歌に因んだもので、船が早朝に漕ぎ出す歌の枕詞です。南部藩士だった七代目・村井源三が武士を辞め、明治4年(1871年)に現在地で酒づくりをはじめたのがその創業にあたります。侍から商人としての再出発と、明治という新しい時代の幕開けにかけて、「あさ開」の名をつけたものといわれております。 |
創業精神 | 『時を拓き、心を開く』 数々の試練のときを迎えても、常に時代を拓き、人々の心を開きながら常に未来を展望し、いかなる困難にも打ち勝つ。 |
導入前の運用と課題
自社独自のシステムよりも、将来のために汎用性のあるシステムに
明治4年(1871)年に創業し、150年以上にわたって酒造りを営んでいる株式会社あさ開。敷地内から湧き出る名水百選にも選ばれた大慈清水を使った日本酒は、日本全国に愛好者がいる。数々の品評会における受賞経験も豊富で、ECサイトには20年前から出店している。従業員は約50名と小規模ながらも、斬新でユニークな新商品の開発に次々と成功しており、酒造見学には遠方からも多くの人々が訪れている。
同社はこれまで給与や会計などの業務を、自社用に開発した独自システムによって処理していた。同社の業務の仕組みをよく知るシステム開発会社に依頼し、特に問題なく約30年間そのシステムを運用してきた。しかし稼働する年月が経つにつれ、どんなに良いシステムでもエラーは出てくる。
「システム自体に特に問題はなかったのですが、ひとたびエラーが出てしまうと、当社のためだけに作られた独自システムだったので、その都度修繕費がかかってしまう状況でした」(管理部 高村 奈実氏)
さまざまなカスタマイズも加えられており、何かあれば開発したシステム会社の担当者に連絡を取り、リモートあるいは担当者の到着を待ってエラー対応が行われていた。
「開発時に関わった当社の社員が今はおらず、私自身もシステムを100%理解しているわけではなく、非常に限られた関係者のみがシステムの内容を把握している状況でした」(高村氏)
インボイス制度導入もシステム見直しの一つのきっかけだった。この先も給与の法改正に限らず、多方面での大きな制度改正があることは予想され、そのたびにシステム変更や修正で費用がかかることになってしまう。
「さらにシステムの見直しを決定づけたのがコロナ禍でした。振り返って冷静に考える契機になったというか、足元を見つめ直して、将来を見据えた全社的な効率化を進めようと。ひょっとしたら5年先、10年先は、私たち以外の社員が管理業務を担当している可能性があります。システムを入れ替えるなら今だと考えました」(執行役員常務・管理部部長 岩井花 健一氏)
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管理部
高村 奈実 氏
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選定のポイント
導入のハードルを下げられる『PCAサブスク』シリーズ
新しいシステムの導入について、岩井花氏は10年単位でのコストパフォーマンスを意識したという。そこで検討したのが『PCAサブスク』だった。低額利用で導入することができ、利用料は月額費用(年額も可能)。いつでも最新のソフトを利用でき、自社に必要なソフトだけを組み合わせて利用できる。サブスクアプリケーションを利用した場合には自動アップデートもでき、オンプレミス環境のためデータは自社で管理できる。
「当社の場合は、10年間の利用料を試算し、その結果、『PCAサブスク』が経費を安く抑えることができるとわかりました」(岩井花氏)
また『PCAサブスク』は不要になった場合にはいつでも解約ができ、導入のハードルがかなり低いソリューションだ。
「このようなシステムだと、中堅・中小企業も導入しやすく、費用についても会社への稟議が通りやすいと思いますね」(岩井花氏)
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執行役員常務 管理部 部長
岩井花 健一 氏
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導入のメリット
『PCAサブスク 給与』で給与業務の効率化と精度向上を実現
現在、『PCAサブスク 給与』によって給与業務は大きく効率化できている。勤怠時間の集計については以前と同様にタイムレコーダーの記録から高村氏が集計。Excelに集約された勤怠データは、CSVデータ受入機能によって、そのまま『PCAサブスク 給与』に取り込むことができる。
「以前は、Excelのデータをシステムに取り込む際に、再び手作業で人数分を打ち込む必要がありました。しかし今はその作業を丸ごと削減でき、打ち間違いによるミスを一気に減らすことができました」(高村氏)
また、給与のパターンファイルを作ることで精度を上げている。所定の勤務時間・残業時間を示すフォーマットを作成し、それをパターン化する。
「『PCAサブスク 給与』の汎用データ受入で、当社のパターンを設定しておけば、基本的にはその月以降もそのパターンで計算されます。以前と比べて、いちいち入力する場面が大幅に減り、給与業務は大きく時間短縮できました」(高村氏)
ちなみに汎用データの受入パターンに設定していない項目も、自動で計算できる機能があり、多様な給与パターンに対応できる。
「以前は、システムに入力した給与データをいったん用紙に出力して、Excelの集計データと照らし合わせて確認していました。しかし現在は、Excelデータの総支給額と、『PCAサブスク 給与』の総支給額をPCの画面上でチェックできます。このように確認作業も以前のように手間がかからなくなり、その結果、給与関連業務の精度を上げることができていると思います」(高村氏)
以前は勤怠時間の集計から給与計算、システム入力、給与明細出力と、給与処理に約1週間必要だったが、現在は3日間。他の業務に中断されずスムーズに進行できれば約1日の作業となっており、時間を効率化できたことで、岩井花氏・高村氏ともに別の業務に対応する時間を増やすことができている。
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社会保険料の変更作業も簡単かつ確実に
社会保険料の変更作業については、毎月のことではないものの『PCAサブスク 給与』によって業務の負担を軽減できている。
「以前は算定基礎届を出し、通知書が届いたら新しい保険料を1人1人の従業員マスターに入力していました。毎月のことではありませんが、金額を間違えないようかなり気を付けていました。しかし今は『PCAサブスク 給与』の転送機能を利用し、簡単に社会保険の被保険者負担や事業主負担分が出力でき、かなり楽になっています」(高村氏)
同社では以前から、高村氏が給与計算業務を担当し、その確認作業を岩井花氏が行うダブルチェック体制が取られてきた。その点は今も変わらないが、業務における安心感は大きく変わったという。
「約50名の従業員の給与処理を、基本的には私たち2名で遂行してきました。他の企業では100名近くを2名でという話も聞くので、当社はまだ負担が少ない方と捉えることもできます。しかし常に人の目・人の手に頼った業務では漏れが発生してしまいます。そうならないよう以前は常に確認作業に追われている気分でしたが、その点は『PCAサブスク 給与』導入以降、変わりました」(岩井花氏)
定額減税にも対応。今後、さまざまな制度改正へ迅速に対応していける
なお現在、多くの企業の給与担当者を悩ませているのが、定額減税への対応だ。月次減税の事務的な作業が必要となるが、『PCA 給与シリーズ』ではアップデートによって対応できるようになっている。岩井花氏が導入のきっかけでも語ったように、制度改正への迅速な対応や社会保険料の確実な変更作業など、パッケージシステムならではの導入メリットは大きい。
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今後の課題と展望
機械化+人の手で生まれる名酒。その考えをシステムにも反映
給与業務を大幅に効率化はできたものの、給与明細については今のところ電子交付は考えておらず、同社代表自らが従業員に直接手渡している。
「頑張った社員に直接渡したいという社長のこだわりがあり、従業員の家族に渡すこともあります。簡単に変えたくない慣習の一つになっています」(岩井花氏)
大手日本酒メーカーのみならず、伝統的な造り酒屋でも機械化を促進している会社が増えている。株式会社あさ開では、衛生面や品質管理に関する部分は機械化を積極的に推進し、一方で機械では代替できない職人の経験や勘が必要な部分はそのまま残している。その結果、高い品質の商品を続々と生み出し、長い歴史を築いてきた。
「必要な場所に必要な機械化を進め、手造りのノウハウが必要な部分は今後も継承していく方針です。システムも同様で、一気に何もかも変えるのではなく、必要な場所に必要なツールを取り入れていく考え方です」(岩井花氏)
まさに『PCAサブスク』シリーズは、必要な場所に必要なソフトを組み合わせて利用でき、基幹業務の品質を良いものへと変えていくことができる。
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https://www.asabiraki-net.jp/company/
様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。
ピー・シー・エーから一言
日頃より弊社製品をご愛顧いただきありがとうございます。
貴社には酒税計算が必要となる販売管理システムと連携できる会計・給与ソフトということで、PCAサブスクの最大限のメリットであるコストパフォーマンスにご注目いただき、ご導入頂きました。
コストメリットを最大限にして効率化が実現できている理想的な事例となったかと思います。
引き続きご支援させて頂きますので、どうぞよろしくお願いいたします。
『PCAサブスク 給与』をご利用いただきありがとうございます。
パターン設定等によるデータ連携で、毎月の定例作業の効率改善に貢献でき、とても光栄に思っています。 社会保険の計算、制度改正対応もご評価していただき、非常に嬉しく思います。
今後も税制改正によって、制度が複雑化してしまうことが予想されますが、正確に、簡単に作業していただけるよう、製品に反映してまいります。
引き続きPCA製品をご愛顧のほどよろしくお願いいたします。