導入事例
WBFリゾート沖縄株式会社 様
続々と開業するホテルからの数字をタイムリーに把握。月次決算報告の時間を約1カ月間短縮でき、安心・安全な資金繰りに活かす。
沖縄・九州エリアに次々と人気ホテルを開業しているWBFリゾート沖縄株式会社。『琉球温泉 瀬長島ホテル』は沖縄の人々のレジャーの動きを変えたほどの人気となっている。同社では上場をきっかけに以前の会計システムを見直し、現在は各拠点から入力できるシステムにした。それによって月次決算報告の驚異的なスピードアップに成功している。タイムリーに数字を把握できる環境が、勢いのある同社にどのような効果をもたらしたのかを伺った。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
-
- 各拠点から入力ができる環境にしたい。
- 親会社による一括経理から「安心して現場に任せられる」(分散処理)体制を実現できる会計システムにしたい。
- 異なる複数の事業を抱えており、全ての事業の数字を確実に管理したい。
- 導入の効果
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- 『PCA会計X with SQL』で各拠点からの入力が可能に。拠点スタッフが『PCA会計X』に直接入力でき、業務のスピード化に成功。
- 『PCA会計X』なら確実な権限設定ができ、経営側・現場側の双方から見て安全な運用ができる。
- 『PCA会計X』では会社の組織に即した階層管理ができ、部門ごとの元帳や試算表の作成はもちろん、複数の事業所をグループ化し地域別に集計するなど、会社の数字を横断的に集計・分析しやすい。またExcel®出力機能によりオリジナルの様々な分析ツールを容易に作成できる。
導入システム
- PCA会計 with SQL (15CAL)
導入企業とプロフィール
WBFリゾート沖縄株式会社
資本金 | 2,000万円 | 従業員数 | 238名 |
---|---|---|---|
主業種 | 旅館及びホテルの経営、レンタカー業 | ||
業務内容 | 日本の観光の最先端、沖縄にて、ホテル業・レンタカー業を中心に、地元に根付いた事業を行っています。全社員の物心両面の幸福を追求し、お客様に夢と感動を伝える最高のサービスを提供します。また、企業価値を高め、観光による地域発展に貢献します。 | ||
本社所在地 | 〒901-0233 沖縄県豊見城市字瀬長174-5 | ||
設立年月日 | 平成2年3月 | ||
店舗数 | 琉球温泉瀬長島ホテル1店舗/ホテルWBF5店舗 パラダイスレンタカー4店舗/GRACE OKINAWA1店舗 | ||
URL | http://wbfresort-okinawa.com/ |
導入前の運用と課題
上場企業にふさわしい会計システムにしたい
那覇空港に隣接した小さな島、「瀬長島」。この島に沖縄では珍しい天然温泉を持つ『琉球温泉 瀬長島ホテル』や、海をのぞむ開放的なショッピングモールの『瀬長島ウミカジテラス』など、観光客だけでなく、地元沖縄の人々からも人気のホテルや商業施設を開業・運営しているのがWBFリゾート沖縄株式会社だ。沖縄県内だけでなく九州にも次々と新しいホテルをオープンしており、外車やスポーツカーなどのコンセプトレンタカー事業も行っている。平成27年には東京証券取引所に上場も果たした。
この上場が会計システムを見直すきっかけの1つだったと、管理部 取締役 近藤雅之氏は当時を語る。
「当時の会計処理のシステムについては、大きく2つの課題がありました。まず1つは会計システムのネットワークに接続する際の不安定さです。当時は大阪市に本社を置く親会社が一括して経理を行っており、サーバーも大阪に置いていました。沖縄の事業所からの数字はそのネットワークを利用して上げていましたが、ネットワークのスピードやレスポンスが遅く、ネットワークに入るのにも数分かかる状況でした。少し時間を置くと接続が切れてしまうため、また接続し直しては入力するという状況でした。そのネットワークを使用できるアカウント数も決まっており、他の人が入力していると私の方は入力できないということもよくありました」(近藤氏)
加えて、上場に対応できる会計システムも求められていた。
「2つめの課題である上場に対応できる会計システムとして、まずは大阪の親会社と切り離す必要がありました。沖縄の事業所の主な科目を、大阪の親会社の科目に合わせていた部分があったのですが、上場となるとそういうわけにはいきません。そこで当社単独による確実な会計処理を実行できるシステムを選ぶことにしました」
選定のポイント
各拠点から数字を入力できる環境に
同社の親会社である旅行会社の株式会社ホワイト・ベアーファミリー(大阪市)では、以前から『PCA会計』を導入していた。そのため管理部の近藤氏もPCAソフトに慣れてはいたが、WBFリゾート沖縄株式会社に最適な会計システムを選ぶために、あらためて他社ソフトも比較検討したという。
選定の中で近藤氏がこだわったのが、各拠点・各ホテルからの入力ができる環境だった。
「以前は各拠点の数字は大阪本社に送って処理をしていました。売上や小口の管理はExcel®で入力し、それを当時のネットワークに乗せて本社に送り、本社の経理担当者が『PCA会計』に入力していました。つまり同じ数字の入力に2回の工程が必要でした。しかしせっかく新しいシステムを導入するわけですから、入力処理もスマートにしたいと考えました。そこで各拠点からの入力ができる環境を検討し『PCA会計X with SQL』が当社には適していると判断しました」
導入後の効果
約2カ月かかっていた月次決算報告が、25日へとスピードアップ
現在、同社では運営するホテル全店とレンタカー事業の主な店舗の合計9拠点・12店舗で『PCA会計X with SQL』を運用している。 選定ポイントでもあった「各拠点から数字を入力できること」を実現したため、月次決算処理前でも「リアルタイム」に数字が確認できる。さらに大きな導入効果として、月次決算を出すまでの時間について、驚くようなスピードアップに成功している。
以前の会計システムでは月末に数字を締めてから、月次決算を出すのに約60日が必要だった。しかし『PCA会計X with SQL』導入後は約25日間で実行できており、4月からは15日間で月次決算を出すことを目指している。
このスピード化については、『PCA会計X』の操作性の高さと、本社と各拠点の間の緊密なチームワークという2つの理由があったと近藤氏は評価している。
「まず『PCA会計X』は、わかりやすく入力しやすいという特性があり、拠点スタッフも導入後2カ月程度で問題なく操作できるようになりました。そして本社スタッフが拠点に赴き、『PCA会計X』の操作をしっかり伝え、拠点スタッフもよく勉強してくれました。新システム導入については、このような現場への落とし込みという部分が大事になってくると思いますが、当社はこの部分にも力を入れ、結果、業務のスピード化に成功しています」
タイムリーに数字を把握できる環境は、安全な経営にもつながる
①各拠点から『PCA会計X』に数字を入力できること。②それによって月次決算の報告を約1カ月間も短縮できたこと。このことで同社は「数字をタイムリーに把握できる環境」となった。この環境は次々と新しいホテルを開業している同社にとって、大きな意味を持つと近藤氏は語る。
「当社は新規開業が多く、その場合一番重要になってくるのは資金繰りです。以前のように数字を把握するのに2カ月間が必要だと、安全な資金繰りをしにくくなる場合があります。しかし今回の会計システムにしたことで、会社の現在の数字をリアルタイムで知りながら経営していけます。例えるなら、飛行機を操縦する際に、ちゃんと計器を見ながら操縦できる感覚といえるでしょう」
各拠点や会社全体の数字をタイムリーに把握できる環境は、経営へ一つの安心を加られたと語る近藤氏だが、安心・安全という観点で『PCA会計X』の権限設定・ユーザー管理の細かさも評価している。『PCA会計X』ではユーザーごとに権限を細かく設定できる。参照できても入力できない科目・部門や、仕訳の修正・削除、また承認や締切についてもユーザーごとに権限の有無を設定できる。
「当社は数字に関してはできるだけオープンにしていますが、画面や操作によっては借入金額などが分かってしまう場合があります。そのため細かくユーザーごとに参照・入力の権限を設定できるのは、経営側から見て安心です。一方で各拠点から入力する社員側から見ても、間違ってデータを削除するような心配もありません。このような細かなユーザー設定ができることで、安心して現場に任せられる部分も大きくなります」
複数の事業を展開している企業に使いやすい『PCA会計X』
同社の事業の特徴は複数の店舗・拠点を構えるだけでなく、ホテル業とレンタカー業という異なる事業を擁していることも挙げられる。その異なる事業については『PCA会計X』の部門管理の機能を使うことで対処できている。『PCA会計X』の部門管理では会社の組織に即した階層管理ができ、部・グループごとの元帳や試算表の作成はもちろん、複数の事業所をグループ化し地域別に集計するなど、会社の数字を横断的に集計・分析しやすい。
「正直にお話すると、ホテル業界向けの会計ソフトの方がフィットする部分もあります。しかし『PCA会計X』の良さとしてどんな業界にも対応できるという特徴があり、当社のように複数の事業を抱える企業から見ると、PCAソフトの汎用性の広さは便利だと思います」
また近藤氏は『PCA会計X』の容易なExcel®出力機能を活用し、オリジナルの様々な分析ツールを作成しているという。
「『PCA会計X』の豊富な分析ツールを使って……と言えたらよいのでしょうが(笑)、分析については自身で数字を把握・理解したいという考えもあり、Excel®出力機能を活用して自身で作成しています。なお今回の新システムの導入効果をまとめて評価すれば、やはり各拠点での入力ができ、それがタイムリーな数字の把握となって、経営に安心感を加えられたことに尽きます」
今後の展望と課題
同社は今年の夏に福岡に2軒、冬または年明けに石垣島に1軒、それぞれ新しいホテルを開業する。同社のホテルが人気を呼ぶ理由は、観光客だけでなく地元の人々からも愛用されるホテルにしていることだ。各口コミサイトでも常に高い人気を維持しており、温泉やレストランも楽しめる『瀬長島ホテル』はそれまで北部のレジャーを楽しんでいた沖縄の人々の休日の動きも変えた。
「今後も更なる新規開業を計画しており従業員も増えるため、会計システムのクラウド化も検討しているところです。今、観光業界には良い風が吹いていますから、この風を上手につかんで、さらにお客様に喜んでいただけるホテルを増やしていきたいです」
この事例をご覧いただいた方へ
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ピー・シー・エーから一言
『PCA会計 with SQL (15クライアント)版』をご利用いただき誠にありがとうございます。
関連会社様も含め弊社ソフトを長くご利用いただけている点や、操作性の高さをご評価いただけていること、 そしてネットワーク版のご利用によるリアルタイムな数字の把握が可能になることが貴社の業務スピードアップにつながっていると知り、導入に関われたことを大変嬉しく思います。
今後もさらに各地に新たな施設を開業されるご予定とのことですので、PCAソフトのクラウド化のご提案など真摯に対応してまいります。
なお、PCAクラウドはご利用中ソフト(オンプレミス版)とデータ互換・機能互換で、同時接続72台まで対応できます。ぜひご検討くださいませ。
今後も御社の業務効率化のためのご相談・ご意見を頂けましたら、真摯に対応してまいります。
引き続きご活用のほど何卒よろしくお願いします。
『PCA会計Ⅹ』をご利用いただきありがとうございます。
弊社製品の操作性の高さから複数拠点での伝票入力を実現なさって、月次決算のスピードアップに繋がったと知り嬉しく思います。
また、部門のグループ管理で数字を横断的に把握しやすいことや、ユーザーごとにきめ細かく権限設定できる点についてご評価いただきありがとうございます。
次期製品『PCA会計DX』では「前年比部門別月次推移表」の処理を追加する等、更に機能強化しております。
今後もよりよい製品づくりに努めてまいりますので、末永くご愛顧のほどよろしくお願いいたします。