導入事例

NIPエンジニアリング株式会社 様

NIPエンジニアリング株式会社 様

カスタマイズやアドオン開発によって、そのときの業務にもっともふさわしいシステムを構築。『PCA Client-API』によるストレスのない大規模運用を実現。

ビルやマンションの避雷針設備の施工を中心に、最近は太陽光発電設備の点検にも力を入れ事業を伸ばしているNIPエンジニアリング株式会社。昭和26年の創業以来、その確かな雷害対策ノウハウは歴史的建造物やゴルフ場などでも活かされ、多くの実績を築いてきた。同社では長年PCA製品で販売管理を行っており、『PCA Client-API』によるアドオン開発によって、同社の業務になるべくフィットした運用へと進化させてきた。カスタマイズやアドオン開発によって業務はどのように変わったかを伺った。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • オーダーメイド開発のシステムでは年月が経つにつれ、業務とのズレが生まれてくるが、ズレを解消する費用を抑えたい。
  • 『PCA商魂』を工事会社でも使いやすいソフトにしたい。
  • システム連携と同時に何台も作業できるようにしたい。
導入の効果
  • パッケージソフトなら自社の状況に合わせて選択でき、PCAはカスタマイズ、あるいはアドオン開発についても柔軟。自社に適したシステムを費用を抑えて構築できた。
  • 『PCA商魂』にカスタマイズを加えることで、工事管理の重要部分ができるようになり、工事会社にも使いやすい販売管理ソフトになった。
  • 『PCA Client-API』のアドオン開発によって連携処理をコントロール※1し、40台での同時作業を可能に。営業所も含めた複数拠点での大規模運用を実現。

導入システム

  • PCA商魂X for SQL 40CAL
  • PCA商管X for SQL 20CAL
  • PCA Client-API※2

※1:【ご注意】連携処理をコントロールするカスタマイズは、運用条件により異なります。

※2:PCAクラウドサービス、オンプレミス版パッケージ製品の両方に対応した、カスタマイズプログラムの開発するための、APIサービスです。

導入企業とプロフィール

本社外観

NIPエンジニアリング株式会社

資本金3,000万円従業員数78名
主業種建設業
業務内容避雷針製造、販売、設置、太陽光発電関連事業
所在地〒661-0021 兵庫県尼崎市名神町3-7-18
営業拠点札幌、仙台、東日本(東京)、名古屋、大阪、四国、広島、福岡
設立年月日1955年4月1日
URLhttps://www.nip-eng.co.jp/

導入前の運用と課題

オーダーメイド開発システムは、開発時から年数がたつにつれ業務とのズレが出てくる

昭和26年の創業以来、避雷針専業メーカーとして一般のオフィスビルやマンションをはじめ、歴史的建造物やゴルフ場など様々な建物や施設の雷害を防いできたNIPエンジニアリング株式会社。最近は増加する太陽光発電設備の点検業務の依頼も増えている。自然災害や異常気象など自然がもたらすリスクが懸念される中、安定した設備の運用を提供する同社の社会的価値はますます高まっている。

以前、同社ではオーダーメイド開発のシステムによって販売管理を行ってきた。約10年程度そのシステムで運用していたものの、徐々に合わない部分が見えてきたという。

「オーダーメイド開発のシステムを作った時期から年月がたち、そのシステムと当社の状況とが徐々に合わなくなり、使わない機能も出てきました。ちょうどシステムの更新時期も近づき、現在の処理状況にフィットしないまま、更新の費用をかけ使い続けるのはいかがなものかと考えはじめました」(大阪営業所 日比仁美氏)

「当社は雷対策製品やソリューションを提供している音羽電機工業グループの一員で、関連会社の担当者からこんなソフトがあるよと教えてもらったのが、PCAを知るきっかけだったと思います」(総務部 係長 吉田和代氏)

そこで2007年に手始めに『PCA商魂8V.2』『PCA商管8V.2』を導入。その後『PCA商魂X』『PCA商管X』へとバージョンアップして使用している。

NIPエンジニアリング株式会社 大阪営業所 日比 仁美 氏
NIPエンジニアリング株式会社
大阪営業所
日比 仁美 氏
NIPエンジニアリング株式会社 総務部 係長 吉田 和代 氏
NIPエンジニアリング株式会社
総務部 係長
吉田 和代 氏

選定のポイント

カスタマイズやアドオン開発への柔軟性

同社が現在の『PCA商魂X』『PCA商管X』による販売管理を行うまでには、カスタマイズやアドオン開発の歴史も振り返る必要がある。同社は雷害対策の避雷針専業メーカーで、設置工事も仕事の大きな柱となる。そのため工事会社特有の機能の搭載が必要だった。そこで『PCA商魂X』『PCA商管X』へバージョンアップする際に、次のようなカスタマイズを加えている。

「『PCA商魂』『PCA商管』は一般的なメーカーが使いやすい販売管理ソフトですが、当社は工事会社です。工事会社の場合は現場ごとに材料費や諸経費などを管理する必要があるのですが、これが『PCA商魂』単体では難しい部分でした。『PCA建設業会計』の存在も知っていたのですが、経費の面でできるだけ『PCA商魂』で処理したいと考えました。そこで『PCA商魂』のベースに工事管理ができるようカスタマイズを加えてもらいました。工事明細については今もExcel®やAccess®を使用していますが、このカスタマイズによって複雑な工事管理の重要な部分については『PCA商魂』で処理できるようになりました」(日比氏・吉田氏)

このようなカスタマイズやアドオン開発への柔軟性も大きな選定ポイントとなり、現在はさらに『PCA Client-API』によって他システムとの連携をスムーズに行い、大規模運用できる環境を実現している。

導入の効果

『PCA Client-API』によって大規模な運用を実現

『PCA商魂X』のカスタマイズによって、工事会社に適した販売管理の重要な部分については処理ができるようになったが、その後また新たな課題が見えてきた。それは他システムと連携を行う際、同時に作業することができない処理があることだった。そこで『PCA Client-API』のアドオン開発を実行し、連携処理をコントロールした。これにより、他の社員が『PCA商魂X』『PCA商管X』のデータ取込を作業している場合でも、別の社員も『PCA商魂X』『PCA商管X』を確認・入力できる環境にした。

「本社だけでなく、営業所など外からでも『PCA商魂X』『PCA商管X』を入力操作できるようにしてもらいました。現在、『PCA商魂X』は40クライアント(40台までの同時接続が可能)、『PCA商管X』は20クライアントで運用しています。各営業所の声を改めてヒアリングしたわけではないのですが、すんなりと問題なくスムーズに使えていると思います」(日比氏・吉田氏)

同社の現在の運用環境を簡単にまとめると次のようになる。
(『PCA商魂X』+カスタマイズ)×(『PCA Client-API』のアドオン開発によって連動処理をコントロールし、『PCA商魂X』40クライアント・『PCA商管X』20クライアントの大規模運用)

大規模運用の場合、入力時のスピードが気になる場合もあるが、同社の場合は『PCAクラウド』への移行ではなく、オンプレミス版での『PCA Client-API』のアドオン開発を選んでいる。同社は、以前は自社独自のネットワーク環境で運用していたものを、カスタマイズのタイミングで親会社のネットワーク環境で使用する運用形態に変更した。つまり親会社のサーバーを利用することにより、ネットワーク回線の問題等を含めて非常に高速に利用できるようになった。そのため、全拠点において同環境で使用する大規模運用でもスピードはまったく問題なくストレスのない入力作業ができているという。『PCA Client-API』によるカスタマイズプログラムは、『PCAクラウド』のみならずオンプレミス版、さらに同社のようにカスタマイズを加えたオンプレミス版にも利用できる。

容易にExcel®出力でき、合算のためのデータにも加工しやすい

同社では『PCA商魂X』『PCA商管X』の分析ツールや機能の特徴を日頃の業務に上手に活用している。

「売上順位表などはよく使っています。また『PCA商魂X』『PCA商管X』の各データはExcel®へ容易に出力できるのですが、この機能はとても重宝しています。当社の場合はグループ会社への報告もあり、合算しやすいデータ資料にしなければいけません。基本的には毎月売上などの数字は『PCA商魂X』からExcel®出力し加工することになりますが、この一連の作業が大変しやすいです」(日比氏・吉田氏)

また同時利用による大規模運用が可能なため、課長や部長など役職に付いている社員たちも各自『PCA商魂X』『PCA商管X』のデータを確認でき、つねに正確な数字を把握できる環境になっている。

「とにかく長くPCAを使ってきたので、私たちだけでなく他の社員もバージョンアップによる変化などを経験してきました。入力画面のインターフェイスについては『PCA商魂8V.2』から『PCA商魂X』に変わったときは文字なども大きくなり、当社は社員の年齢が少し高いので(笑)、見やすいと好評でした。『PCA商魂X』『PCA商管X』については各自で好みの色を変えたりと、みんなすんなりと自分なりに操作していると思います」(日比氏・吉田氏)

アドオン開発によって日常の細かな業務も効率化

アドオン開発によるメリットは大規模運用だけにとどまらない。業務の細かい部分でもアドオン開発によって独自の運用ができるようにしている。

「出荷データ部分にアドオン開発を加えてもらっています。以前は出荷データにエラーがあった場合は、その数字がいったいどこから来ているのか、どこのデータがエラーとして戻ってきたのかを突き止めるのに時間がかかったんです。それが今ではどこの数字が戻ってきたのかをすぐにわかるように設定してもらいました」(日比氏)

「アドオンによって会計データと合わせやすくなりました。月次決算時に入金データと『PCA商魂X』『PCA商管X』のデータを1円単位まで照合していくのですが、会計担当者としては合計データは持っていますが、個々の顧客の販売管理データは持っていません。そのため以前なら不一致があるとデータを1件ずつ探しましたが、今は入金データの得意先と『PCA商魂X』『PCA商管X』の得意先の照合ができますので、不一致があればその出所がわかり、会計データと合わせるのに苦労しなくなりました」(総務部 次長 新賀之氏)

「アドオン開発によって効率的に業務を遂行できるようになったのは事実です。サポートセンターもよく利用するのですが、1回の電話で疑問や問題は解決できています。たまに折り返しての対応もありますが、基本的にはその場で解決できていますね」(吉田氏)

NIPエンジニアリング株式会社 総務部 次長 新 賀之 氏
NIPエンジニアリング株式会社
総務部 次長
新 賀之 氏
外部雷保護システム図
外部雷保護システム図
太陽光発電設備メンテナンス・性能診断の流れ(模型)
太陽光発電設備メンテナンス・性能診断の流れ(模型)
ソーラーバーキット(模型)
ソーラーバーキット(模型)
構築システム概要

今後の展望と課題

「できればカスタマイズやアドオン開発した部分が標準装備の機能だとうれしい」と語る同社だが、このカスタマイズ、アドオン開発によって柔軟に自社にフィットしたシステムを構築してきた。当初はオーダーメイド開発の方が融通が利くように見えるが、事業の成長に合わせて柔軟にソフトやシステムをカスタマイズ、アドオン開発できるのがPCAのパッケージソフトの強みだ。

避雷針専業メーカーとして知られる同社だが、今後は太陽光発電のメンテナンス業務も含め、さらに安全で質の高いコンサルタントやソリューションを提供していきたいと語る。

「太陽光発電が浸透し廉価の海外製も増え、その分メンテナンスが重要な意味を持つようになりました。当社は大企業やビッグプロジェクトからの依頼も多いです。今後も質の高い工事・製品・サービスでより多くの人々に安全・安心を提供していきたいです」(新氏)

NIPエンジニアリング株式会社 HP
NIPエンジニアリング株式会社 HP

ピー・シー・エーから一言

  • 『PCA商魂・商管』開発チーム コメント

    PCA製品の長年のご利用いただきありがとうございます。
    『PCA商魂X』『PCA商管X』の標準機能では不足する部分があるとのことですが、『PCA Client-API』を利用したカスタマイズによって解決されていることを大変うれしく感じております。

    今後もお客様のお役に立てる製品の開発に努めてまいります。

  • 営業担当者 コメント

    『PCA商魂・商管8V.2』から長きにわたりご利用いただきまして誠に有難うございます。

    また御販売店様もお客様の業務内容を非常に理解いただいており、カスタマイズ商談をスムーズに進めることができました。

    今後は「PCA会計・勤怠管理・給与」を導入頂くことで、更なる業務効率を図ることも可能となりますので、是非ともご検討ください。

  • SIパートナー課 コメント

    今回の導入の成功はお客様と御販売店様の要求仕様が明確になっていたところにあります。

    また商魂・商管の標準機能もよく理解していただき業務を商魂・商管で運用する場面と必要に応じて ExcelとAccessなどを上手く組み合わせてお客様の業務に効果的にシステムを利用されているところにありました。

    今後ともPCAをよろしくお願いいたします。

様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。