導入事例
四谷メディカルキューブ 様
医療機関ならではの複雑な人事管理を一元化。入力ミスを防ぎ、詳細条件での人事データ抽出が容易に。
先進の機器を擁し、低侵襲オペやハイレベルの人間ドックなどの高度先進医療を提供している四谷メディカルキューブ。都内最大級のPET検査施設を有し、患者さんは日本全国から訪れてくる。この先進のメディカルセンターを支えるのが200名以上のスタッフだ。ドクター、ナース、コメディカルスタッフなど職種も資格も異なるスタッフの管理は容易ではない。それを解決するために導入された『PCA人事管理9V.2』によって、複雑な人事管理がどのように処理されているのかを探った。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
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- 職員数が大幅に増え、従来の「Excel®データ+紙媒体」での管理に限界。
- 多種多様な職種・資格・経歴を持つ人材が集まる医療機関のため、職員データの抽出を簡単にしたい。
- Excel®データでは異動の履歴を上書きするため、正確な異動履歴を得るのに時間がかかる。
- 導入の効果
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- PCA人事管理9V.2』によって人事情報をデータへ一元化。人事管理スタッフは以前と同じ人数で処理が可能。
- マスターを自由に増やすことができ、詳細な条件で職員を容易に抽出・検索できる。
- 履歴管理機能があるため、異動の履歴だけでなく職務経歴や給与情報も時系列で確認できる。
導入システム
- PCA人事管理9V.2 with SQL (3CAL)
- PCA減価償却V.3 EasyNetwork
- PCA会計X with SQL (5CAL)
導入企業とプロフィール
医療法人 あんしん会 四谷メディカルキューブ
資本金 | 630,000千円 | 社員数 | 250名 |
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診療科 | 総合内科、消化器内科、循環器内科、泌尿器科、脳神経外科、外科、内視鏡外科、手の外科、減量外科、婦人科、女性泌尿器科、乳腺外科 | ||
所在地 | 〒102-0084 東京都千代田区二番町7番7 | ||
開設 | 2005年5月 | ||
病床 | 19 床 | ||
施設 | 地下1階地上7階建て | ||
URL | http://www.mcube.jp/ | ||
使命 | 私たちは都市型先端医療センターとして 最高の安心と最新の医療を追求し、 医療を革新することを以て全ての人々に貢献します | ||
行動指針 |
少数精鋭を旨とし、全ての職員が最高のプロフェッショナルを目指します 施設を訪れる全ての方に満足していただける上質な安らぎを志します 安全性と効率性を同時に追求し、洗練され品質の高い経営に努めます |
導入前の運用と課題
職員が増え「Excel®+紙媒体」の管理に限界が
四谷メディカルキューブが開院したのは2005年5月。当時の人事管理はExcel®+紙媒体での管理だった。当時は医師や看護師、医療事務などを含めスタッフは約100名。人事管理ソフトを導入しなくても、なんとかExcel®+紙媒体で処理できていたという。
「しかし2、3年前からスタッフが一気に200名を超えるようになりました。そのため従来のやり方では追いつかず、さらに問題点も見えてきました。従来の方法では人事異動などがあるとそのたびに上書きすることになり、後から以前の情報を追うことが困難でした。また名前や住所・生年月日と、職務経歴や学歴がExcel®データと紙とに分かれていたので、これらも一つにまとめようと思いました」(経営管理部 管理課 課長 矢政健一氏)
『PCA会計』への好評価あってこその切り替え
同院では以前から『PCA会計』を使用していた。提携している医療機関の多くがPCAシリーズを使用しており、開院時に他社製品との比較検討も行ったが、PCAが最も使いやすかったと語る。「私は以前の職場でもPCAソフトを使っていたのですが、非常に使いやすい、わかりやすいという印象を持っていました。人事管理ソフトの選定にあたって、もちろん他社製品との比較を行いましたが、『PCA会計』と同じメーカーだというポイントが大きかったですね」(経営管理部 管理課 副主任 大竹範之氏)
2011年1月に『PCA人事管理9V.2』を導入。紙媒体からのデータ入力に想像以上に時間がかかり、当時の担当者が異動になるなど本稼働までにはある程度時間を要したが、2012年6、7月に本格的にデータ入力を始め、2012年秋から現在のシステムへ完全移行した。
導入後の効果
見たい人事管理データを容易に抽出、瞬時に確認
従来のクリニックの常識を超える200名余りのスタッフを抱えている同院では、当然スタッフの入れ替わりも多い。
「私は当院に入職してきて間もないため、スタッフの顔と名前が一致しないことがあります。『PCA人事管理9V.2』では顔写真を登録できるので、誰がどの人かをすぐに検索できるのが大変便利ですね。また同じ職種でも勤務年数やキャリアによって給与は細かく設定されており、以前の方法だと個人ごとに分けられた紙のフォルダを開いて給与額を確認することになりましたが、今はデータを開くだけで瞬時に基本給などがわかります。またExcel®では1行ごとに1人のデータを入力していましたが、ついうっかり段を間違えてしまう危険性があります。『PCA人事管理9V.2』は社員情報の登録画面には1人分だけの情報しか出てきませんから、誤って次の人の情報を書き間違えるようなミスは発生しません。そういう点では入力ミスの防止にもなりますね」(経営管理部 管理課 溝口陽子氏)
「私の場合、主に会計を担当しているので人事データは閲覧する程度ですが、以前のExcel®データ+紙媒体に比べて、非常にスピーディーに欲しいデータを確認できます。やはりExcel®で作業することが多いのですが、Excel®データにすぐに落とせるところが非常に便利です。『PCA人事管理9V.2』では職員それぞれに個人コードを振るのですが、IDと名前さえあれば、いかようにも集計を取ることが可能です。現在は主に男女比や年齢などで集計をとることが多いのですが、『年齢30歳、英語が堪能、海外の大学病院での医療従事経験がある』などの条件で抽出を行うこともできると聞きました。まだそこまで使いこなせていないのが現状なのですが、詳細な条件でのスタッフ抽出が可能な点は、患者さんのニーズが多様化する中で、医療関係者にとって大きなアドバンテージになると考えています」(大竹氏)
「人事管理がExcell®データ+紙媒体から、完全にデータ移行になったとはいえ、紙の保存量が大幅に減ったわけではありません。しかしデータ抽出にかつてのような時間はかからなくなり、時間の効率化という点では成功しています。またセキュリティ面も安心です。Excell®データでもパスワードを使っていましたが、セキュリティをかけられる幅には限界がありました。『PCA人事管理9V.2』ではフォルダごとにユーザーのアクセス権を細かく設定できます。なので本来の業務内容や使用の目的に沿った使い方しかできませんから、スタッフの個人情報を守ることができます。スタッフ数は開院当初から約2倍になったわけですが、人事管理については当初と変わらず3名。入力しているのは2名のままで行えております」(大竹氏)
今後の課題と展望
多様な職種が1箇所に集まる場所での人事管理
『PCA人事管理9V.2』が本稼働したのは2012年秋。
まだ半年しか経過してないため、なかなか使いこなせていないことが最大の課題だと語る。また医療機関ならではの入力したい情報がうまく反映できない場合があるそうだ。
「管理項目のマスター登録についてですが、マスター項目を自由に増やすことは可能なのですが、できればより詳細情報を入れたいのです。例えば健診の履歴について、ただ受診したかどうかを入力することは現状でも可能ですが、採血の結果などの詳細も一目で確認できるとさらに便利ですね」(大竹氏)
「例えば看護師の場合学歴も4年制大学・短大・2年制専門学校・3年制専門学校など様々です。後から抽出できるように予めマスター登録をしなければならないわけですが、そこをもう少しダイレクトに入力できる方法があると良いですね。また現在はExcel®で学会参加にかかった費用などを計算しているのですが、年間の経費は決まっているため、これらが簡単に計算できる仕組みがあると便利です。これについては給与・会計との連携が必要になってくる部分でしょうね。看護師がどのような研修を受けてきたのかの履歴も管理できるようになれば、さらに便利だと思います。これに関しては慣れてきたら徐々に始めていきたい部分です」(溝口氏)
「やはり病院事務には独特の複雑さがありますから、一般企業の人事管理とはまた別の工夫が必要です。病院は1箇所に様々な職種の人が集まる場所です。職種ごとに資格も給与体系も勤務形態も違い、入力したい内容も異なります。なので職種ごとの人事データをうまく管理・整理していけるソフトが医療関係者には適していると思います」(矢政氏)
同院で行われている最新のPET検査は大学病院からの依頼も多く、日本全国でも3本の指に入るほどの検査数だ。減量手術ではICE認定を受けている日本唯一の施設で、年々患者数も増えている。今後は現在アウトソーシングで処理している給与についても、会計・人事管理と連携させることでよりスムーズに処理を進めていくことも検討している。
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ピー・シー・エーから一言
『PCA人事管理9V.2』をご利用いただきまして誠にありがとうございます。
スタッフの方々が200名以上ともなれば、一元的な人的資源管理が必要になると思われますので、『PCA人事管理9V.2』を利活用することで業務効率を上げていただければと思います。
健康診断の管理項目は「ユーザー定義項目」にプリセットされておりますが、管理項目の追加や修正などもできますのでご要望の運用は可能かと思います。
また、学会参加にかかった費用の管理ですが、一例としてシステム定義項目「教育」をご利用いただき、金額および内訳管理されているケースもあります。項目「備考欄」等に受講金額を入力し、Excel出力していただければ、個人別に期間での絞り込みができます。受講にかかる合計額や総件数などはパッケージ機能として管理できるよう、今後の課題として検討させていただきます。
学校マスタについては、『PCA人事管理X Rev4.00』より汎用データを添付することにしました。
必要な場合は汎用データを読み込んでいただければ大学の初期データが作成されます。
「学校」、「学部」、「学科」などは『PCA人事管理X』よりダイレクト入力が可能になっていますので、事前にマスタを用意する必要はなくなりました。
紙で管理されている資料については『PCA eDOCX』上にアップロードを行い、人事管理項目と紐づけすることで、管理・検索スピードが向上すると思われます。
『PCA eDOCX』をご利用いただくには『PCA人事管理9V.2』からバージョンアップする必要がありますが、さらなる導入効果を感じていただけると思いますので、『PCA人事管理X』へのバージョンアップをご検討いただけたら幸いです。