導入事例

株式会社 レキシントン 様

株式会社 レキシントン 様

販売・発注・在庫・通販の複数のシステムをPCAによって一元化。メンテナンスの負担も減り、確実な在庫管理・迅速な販売予測を実現。

“渋谷レコードカルチャーの聖地”として知られるマンハッタンレコード。そのマンハッタンレコードを運営している株式会社レキシントンでは、以前は販売管理・発注管理・在庫管理・ECサイトのそれぞれが別のシステムで運用され、売上管理などに時間がかかっていた。そこでこれらのシステムをPCAで一元化。MIX CDなど商品名が無限に広がる音楽商材も、PCAならではの汎用データの柔軟な受け入れによって処理している。PCAでシステムを一元化したことで得られたメリットは大きいと同社は語る。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • 複数に分かれて運用していたシステムを一元化したい。併せて業務の効率化を図りたい。
  • ハード・ソフトのメンテナンス負担を軽減したい。
  • 無限に広がっていく商品名を管理したい。
導入の効果
  • PCA製品で一元化したことで、データの連携も実現。マスターのエクスポート時間が一晩から約1時間へと圧倒的に短縮。棚卸の準備にも困らない。充実した在庫管理メニューによって実在庫・帳簿在庫の管理も容易に。仕入予測や仕入実績確認、売上分析等の分析機能で分析時間の短縮や経営判断のスピード化にも成功。
  • 『PCAクラウド』※1によってサーバーメンテナンスは不要。各拠点からリアルタイムで同じ会計データを共有でき、自宅からの入力作業も可能に。またインストール台数の制限が無いので業務別に入力するパソコンを限定せず設定・利用可能。
  • CSVデータの取り込みが可能なため、外付けの機能からのデータもスムーズにインポートできる。

導入システム

  • PCAクラウド イニシャル’0’プラン (Type12 10CAL)
    • PCA商魂
    • PCA商管

導入企業とプロフィール

マンハッタンレコード

株式会社 レキシントン

資本金1,735万円従業員数15名
業務内容

○アナログレコード、CD、DVD等の制作・販売ならびに輸出入○アーティスト等の育成・マネージメント○音楽等に関するイベントの企画・制作・興業ならびにその企画の販売

所在地〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町10-1 木船ビル
設立年月日1991年5月24日
URLhttp://manhattanrecords.jp/
企業説明

マンハッタンレコードは、1980年の創業以来、渋谷を本拠地にHip Hop/R&Bの専門店として常にトレンドを発信するレコード/ブラックミュージックの聖地です。

現在はCD・レコード等の販売のほか、株式会社レキシントンとして、アーティストやタレントのマネジメント部門も設置しています。

導入前の運用と課題

同時に動く複数のシステム。これを一元化し、確実に管理・運用できるシステムにしたい

渋谷区宇田川町で“レコードの聖地”として長年存在感を放っているマンハッタンレコード。レコード文化の代表として、そして渋谷文化の立役者の一人としても知られるマンハッタンレコードには、連日多くの音楽好きが訪れる。店内には希少価値の高いレコードはもちろん、MIX CDやDJグッズなど様々な商品が並んでいる。このマンハッタンレコードを運営しているのが株式会社レキシントンだ。店舗の運営の他、ECサイトの運営、チケットの販売なども行っている。

同社では以前、販売管理・発注管理・在庫管理・ECサイト管理において、それぞれ異なる複数のシステムを導入していた。もちろんソフトも違えば、その操作も違う。商品マスターもそれぞれのシステムによって異なる状況だった。

「例えば最初に販売管理システムで商品マスターを登録したら、次はECサイトを管理しているシステムにマスターを移行するという手順を踏んでいたため、複雑で時間もかかっていました。これには理由があります。当社の場合はMIX CDなども販売しており、そのトラックリストの曲のタイトルが商品名となり、つまり何万通りもの商品名、しかもそれぞれが長い商品名となってしまいます。そのため当時の販売管理システムでは商品マスターに対応できないことも多々あり、そこでECサイトの商品マスターを利用するという方法を取っていました」(通信販売部 太田真孝氏)

複数のソフトやシステムを同時に運用していることで困ったのは、商品マスターの管理や処理の複雑さ、それによるミスの発生だけではない。それぞれのシステムにおいてメンテナンスも必要になることだった。

「同時にいくつものシステムを動かしていると、それに付随してメンテナンスもシステムの数×パソコンの台数分必要になります。それぞれのシステムごとに異なる時期に定期的にメンテナンスをかけなければならず、これが結構大きな負担になっていました。そんな折、当時の販売管理システムのサポートが切れることになり、当社のシステム全般の管理をお任せしていたシースリー株式会社に、当社にもっとも適した運用システムがないのかを相談し、PCAを提案されました」(太田氏)

株式会社 レキシントン 通信販売部 太田 真孝 氏
株式会社 レキシントン
通信販売部
太田 真孝 氏
シースリー株式会社 代表取締役 大沼 義孝 氏
シースリー株式会社
代表取締役
大沼 義孝 氏

導入後のメリット

在庫情報のエクスポートにかかる時間は、一晩から約1時間へと圧倒的に短縮

株式会社レキシントンが新しいシステムを導入するうえでこだわったのは主に次の3点になる。①以前のシステムの中心になっていた販売管理システムに近い運用ができること。②店舗・ECサイトも含めて販売管理・発注管理・在庫管理のデータを連携できること。③できるだけメンテナンスの負担を軽減できること。この3つを解決するために、現在同社では『PCA商魂9V.2R7 for SaaS』『PCA商管9V.2R7 for SaaS』が導入され、10台の同時接続によって各拠点と本社とのデータ連携にも成功している。「実際にPCA導入後は大きな問題もなくスムーズに運用できています」と同社からの評価も高い。

太田氏は以前の販売管理・在庫管理システムとの大きな違いとして、まずは「データの抽出時間の大幅な短縮」を挙げている。

「データのエクスポート時間が圧倒的に短くなりました。例えば以前は在庫情報をかき出すのに、丸一日の時間を見ておく必要がありました。さらにその間、データを抽出しているパソコンでは何もできない状況です。そのため退勤前に在庫情報のエクスポートを開始して、翌日出社してそのデータを確認していました。それが今は1時間もかからずにできています。一晩から1時間への短縮です」(太田氏)

同社の商品マスターの数は約70,000~80,000個にも及ぶ。そのため以前のシステムでは一晩の時間がかかっており、PCA導入前にはマスターの整理も行った。それでも約70,000個以上という件数は変わっていない。

「今も毎週80個ぐらい商品マスターが増えています。以前なら棚卸し前は前日からかき出しの処理を進めていましたが、今はその必要もありません」(太田氏)

汎用データの柔軟な受け入れによって、音楽商材ならではの長い商品名にも対応

同社にとって大きな課題となっていた商品名の長さだが、『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』は柔軟に汎用データを受け入れできるため、シースリー株式会社の開発した外付けのソフトを利用して対応している。

「株式会社レキシントン様の場合、商品名が長いものが多いです。MIX CDなどは曲のタイトルを全て入力しなければならず、『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』内だけの機能ではそれらの商品名に対応するのが難しく、商品名のデータをいったん外付けのソフトで処理し、それをCSVデータとして『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』にインポートするフォローアップを行っています」(シースリー株式会社 代表取締役 大沼義孝氏)

充実した在庫管理メニューによって実在庫・帳簿在庫の管理も容易に

他にも以前のシステムより便利になった点として次のような在庫管理の確実性も挙げられている。以前は発注の履歴と仕入の履歴を確認するためには、それぞれに別のソフトを立ち上げる必要があったが、今は『PCA商管9V.2R7』によって一目瞭然で発注・仕入の履歴を確認できる。

「また以前は取引先からの請求書と当社の未払い残高の差異を、それぞれのシステムを開いて一つひとつの項目を追っていくしかなかったのですが、今は未払金残高表を開くと何が未払いになっているのかを瞬時に知ることができます。かつてはオンラインの在庫・店舗の在庫・センターの在庫の数が合わないこともあったのですが、これもPCA導入によってある程度解決できています」(太田氏)

『PCA商管9V.2R7』の在庫受払帳では、明細データをすぐに確認・修正できる機能も搭載されている。仮に在庫の受払いで不明点があれば、売上伝票・仕入伝票・仮出荷伝票などの確認したいデータに次々とズームインでき、無駄な操作もなく詳細なデータをスピーディーに参照できる。在庫期間の集計や在庫の順位表など、在庫管理のメニューが充実しており、以前のシステムに比べて使いやすいと評価されている。

『PCAクラウド』によってメンテナンスの負担から解放

同社のシステム管理を長年担当してきた大沼氏(シースリー株式会社)は、「クラウド導入によるメリットも大きい」と語る。

「『PCA商管9V.2R7』には豊富で便利な在庫管理のメニューが搭載されていますが、今や多くの在庫管理ソフトが機能を充実させています。そこで今回のPCA導入によって、“PCAにしかできないこと”としてやはり『PCAクラウド』の力は大きいと思います。当初レキシントン様はメンテナンスの大変さを解決したいという要望もお持ちでしたが、『PCAクラウド』はサーバーを自社内に置かないためサーバーメンテナンスは発生しません。一元化もしており、業務負荷の軽減は本当に大きいと思います」(大沼氏)

「以前は複数の拠点からリモートアクセスによって社内のサーバーにアクセスしていましたが、入力できるパソコンが限定されるなどの不便もありました。しかし今は同時接続台数による利用なので、ソフトをインストールさえしていればパソコンを選びません。私もクラウドを利用して自宅から作業を行うこともあります」(太田氏)

マンハッタンレコード 外観
マンハッタンレコード 外観
レコードを保管している箱には、ショップのロゴがデザインされている。オンラインストアでは、ロゴがデザインされたオリジナルグッズも販売中。
レコードを保管している箱には、ショップのロゴがデザインされている。オンラインストアでは、ロゴがデザインされたオリジナルグッズも販売中。
マンハッタンレコード HP
マンハッタンレコード HP
構築システム概要

今後の展望と課題

今後の展望として、現在CSVデータで処理している長い商品名の処理を、『PCAクラウドAPI』でコンパクトに操作できる方法などが検討されている。

「まだ検討段階ですが、クラウドAPIにすることで、CSVデータの取り扱いで起こりがちなちょっとしたミスを防ぐことができます。システムをコンパクトにすることもメリットの一つですが、ちょっとしたデータの行き違いによるミスを、APIなら防げる点は大きいと思います」(大沼氏)

「PCA製品を導入してから、仕入予測や仕入実績確認、売上分析などを使って、予測して販売する分析時間は短縮できたと思います。そういう意味では経営判断のスピーディー化にも繋がったと言えるのかもしれません。当社は今なおアナログレコードの根強いファンによって支えられており、海外からの発注もあります。デジタルにはないアナログだけの良さに、もっと多くの人に触れてもらえたらうれしいです。よいものを次の世代に引き継いでいければうれしいです」(太田氏)

ピー・シー・エーから一言

  • PCA コメント

    この度は『PCAクラウド』をご導入頂きまして誠にありがとうございます。

    以前までは販売管理・発注管理・在庫管理・ECサイトのそれぞれを別々のシステムで管理されていたところを業務の一元化・サーバーメンテナンス不要・CSV取り込みによる効率化と、PCAクラウドのメリットを存分に感じていただきメーカーとしても大変うれしく思います。

    今後、給与や会計、POSシステムと十分な拡張性もありますので、ご検討の際は是非お声をおかけください。

    また、当社も太田様の「よいものを次の世代に引き継いでいければうれしいです」というコメントに共感を覚えます。

    後世に残せるようなお役に立てる製品・サービス作りをおこなって参りたいと存じますので引き続きPCA製品・サービスをご愛顧のほど宜しくお願いいたします。

  • 『PCA商魂・商管』開発チーム コメント

    『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』をご利用いただきありがとうございます。
    データのエクスポート速度や在庫帳票などを高く評価していただき、ありがとうございます。

    現在はCSVを使用した連携を行われているそうですが、ぜひ『PCA Client-API』もご活用いただければと思います。

    『PCA Client-API』での自動連携をおこなえば、大沼様にコメントいただいているような人為的なミスの防止につなげることも可能かと思われます。

様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。