導入事例

岸ゴム株式会社 様

岸ゴム株式会社 様

「50台の同時利用」+「よりスピーディーな処理速度」を『PCA商魂X for SQL』で実現。万単位の商品と顧客を、スピーディーに管理・集計。

昭和21年にゴム風船・玩具の卸問屋として創業した岸ゴム株式会社。その後オリジナル商品の販売企画も開始し、現在はバルーンアートやイベントプロデュースまで、幅広い事業を展開する企業へと成長している。名古屋だけでなく東京や大阪にも拠点を持ち、膨大な種類と数の商品を管理するうえで利用されているのが『PCA商魂X for SQL』だ。50台という大規模なスケールで利用しつつも、リアルタイムでスピーディーに数字を把握できる環境を実現している。

導入の狙いと効果

導入の狙い
  • 50台の同時利用でもスピードを落とさずに処理したい。
  • 大きなカスタマイズを加えることなく、万単位の商品と顧客を管理したい。
導入の効果
  • 『PCA商魂X for SQL』を仮想化環境下で運用することにより、50台同時利用でも以前よりスピーディーな処理速度を実現。
  • さまざまなバージョンアップを経て誕生した『PCA商魂X』では得意先管理で5つの区分登録ができ、万単位の商品と顧客を確実に管理。

導入システム

  • PCA商魂 for SQL 50CAL

導入企業とプロフィール

岸ゴム株式会社

岸ゴム株式会社

※岸ゴム株式会社は、キッシーズ株式会社へ社名を変更しました。記事内容は、社名変更前のものです。

資本金3,000万円従業員数110名
主業種問屋
事業内容ゴム風船・各種バルーン・イベント用品の卸販売/一般玩具の卸販売/一般販促物の卸販売/オリジナル用品の企画・販売・斡旋/ギフト用品の企画・販売/パイオニアバルーンカンパニー(USA)の日本代理店を初め国内外全てのバルーンメーカー代理店(日本国内に流通しているバルーン対象)
所在地

本部・おもちゃ卸店舗:〒451-0042 名古屋市西区那古野2-7-17

拠点:バルーン&パーティー館/トイ事業部/Tokyoバルーン館/大阪支店/那古野サプライベース/花の木ウェアハウス

創業昭和21年7月
設立年月日昭和49年1月23日
URLhttp://www.kishi-gum.co.jp

導入前の運用と課題

30年前からPCA製品を利用。販売管理ソフトとしての高い評価

小物玩具問屋として日本最大級のシェアを誇る岸ゴム株式会社。バルーンアートの世界では、海外でも名を知られる企業だ。同社の順調な業績拡大について、代表取締役 岸則孝氏は開口一番、次のように語る。「当社の発展は、インターネット環境の整備と、そしてPCA抜きにしては語れません。PCAと一緒に当社も大きくなってきたのです」(岸氏)

同社では30年前から『商魂』が導入され、『商魂Ⅱ』から現在の『PCA商魂X』へのバージョンアップをすべて経験してきた。30年前、手書きの処理がほとんどだった時代に、『商魂』できれいに出力された請求書は珍しく、取引先も確実に入金してくれたそうだ。

「おもちゃ業界ではPCAソフトを販売管理に利用している企業は多いです。この30年で様々な販売管理ソフトが登場してきましたが、私の知る限りでは変わらずPCAを使っている会社が多いです。後に詳しく申し上げますが、販売管理ソフトとしてのベースが当時からよくできていたと思います」(岸氏)

50台の規模でスピードも落とさずに同時利用できるシステムに

同社は名古屋市内に本部と、ショウルームとしても利用しているバルーン&パーティ館、そして4カ所のロジスティクスセンターを持ち、大阪・東京にも支店を構えている。以前は拠点ごとにサーバーを置き、そのデータを集約し、あらためて本部で取り込んでいたが、年々使用しているパソコンの台数が増加していた。そのため欲しい伝票の集計に時間がかかり、サーバーの管理も大きな負担になっていた。そこで、50台が同時利用しても、トラブルがなく、かつスピードも落とさず、そして管理面の負荷も軽減できるシステムが検討された。

岸ゴム株式会社 代表取締役 岸 則孝 氏
岸ゴム株式会社
代表取締役
岸 則孝 氏
岸ゴム株式会社 ホールセール事業部 次長 加藤 通寛 氏
岸ゴム株式会社
ホールセール事業部
次長 加藤 通寛 氏

導入後の効果

希望通りの台数で、よりスピーディーな処理速度を実現

「50台という大規模な台数」「以前と変わらない処理スピード」を念頭に選ばれたのが、『PCA商魂X for SQL』だ。同社が“スピード”にこだわったのには理由がある。イベント関連商品を多く取り扱っているため、夏場やクリスマスにはかなりの台数で『PCA商魂』を利用することになる。その際に、「速度遅延が発生しないこと」「商魂を使えないようなトラブルが起きないこと」は絶対条件だった。

そこで、各拠点をVPNによってネットワーク化。処理スピードを落とさないための工夫として、仮想化の処理を行っている。導入時にはPCAの技術支援も加わり、「スピードと台数」という同社の希望に沿った形で現在のシステムを構築した。この点についてホールセール事業部次長 加藤通寛氏は、「以前よりもスピーディーになった」と語る。

「処理時間がすごく速くなったことで、集計も素早くでき、欲しいデータも迅速に確認できます。最初の立ち上がりに関しては、以前よりも時間がかかってしまうのですが、実際の入力画面に入ってからのスピードは希望通りです。このスピードで50台を動かすことができるのは大変大きな効果です」(加藤氏)

トラブル時の復旧速度も向上。操作面も変わらず、現場でスムーズに導入

スピード以外にも次のような点が評価されている。まず操作については、現場で多人数が使えることが目的であるため、以前と変わらない操作性が求められていた。現場で使用している従業員から見ると、実際はサーバーで動いている入力画面も、仮想化によって以前のようにスタンドアロンのソフトで操作している感覚で扱え、若干の画面デザインの変化の他は現場での大きな混乱もない。またサーバーのメンテナンスの負荷も大幅に軽減できたという。

「以前はサーバーに何かあったらどうしようかと、出張するのも怖かったです(笑)。しかし現在は、放っておいても大丈夫と思えるぐらい安心感があります。また万が一の事態に備えた復旧速度も向上しているのですが、現在のシステムにして約1年。この間に大きなトラブルは起きていません」(加藤氏)

加藤氏の示す復旧速度の向上は、仮想化によって得られた結果の一つだ。『PCA商魂X』のデータはリアルタイムで常時複製されており、仮にデバイスへの書き込みエラーが発生した場合でも、自動的に復旧できるため、業務停止時間を短くすることが可能だ。

『PCA商魂X』で万単位の商品と顧客を管理。バージョンアップを重ねるたびに便利さを実感

岸氏が「当社と相性が良い」と評価する『PCA商魂X』。同社では伝票履歴や商品価格の問い合わせも『PCA商魂X』を常時利用することで対応しており、岸氏・加藤氏がスピードと台数を重視したのもこのような背景があるからだ。また同社が取り扱う商品の種類と数は非常に多く、現在、万の単位を取り扱っている。加えて顧客登録も万の単位に届いているそうだ。しかし大きなカスタマイズを加えることなく、『PCA商魂X』で管理できているという。

「日常的には見積伝票入力・売上伝票入力をよく使い、売上集計表・売上順位表もよく利用しています。当社の場合、売上は見積データから転送しており、受注入力は使っていません。なお、注文は別システムで受け付けており、そのデータとの連携に別のソフトを利用していますが、特に『PCA商魂X』に大きなカスタマイズを加えることはなく、これら万単位の商品や顧客を問題なく管理できています。やはり使う側の本音としては、カスタマイズは手間もコストもかかりますから、なるべく特別なカスタマイズ機能を追加しなくても処理できるソフトが一番です」(加藤氏)

『PCA商魂X』では得意先区分・仕入先区分・商品区分を5区分まで登録できる。同社の膨大な商品と顧客管理を行う上で、この5区分まで登録できる点はとても便利だという。

「当社の規模が拡大していく中で、やはり『PCA商魂』にある程度カスタマイズを加えるか。あるいはPCAソフト以外の選択肢もあるのでは、と正直考えたこともあります。しかし私どもがそのように感じたタイミングで、必ずPCA側が新しいバージョンを用意してくれました。区分の数が徐々に増えてきただけでなく、他の部分でも日頃欲しいと感じていた機能が追加されたりと、バージョンアップを重ねるごとに便利になってきたのを感じます」(岸氏)

そんな両氏が、現在欲しい機能としては、もう少し商品名や得意先名の文字数を増やせる機能だという。同社の場合、海外の商品も多く商品名そのものが長いものが多い。同じ名前の商品でも様々な付加価値が付いており、それらをなるべく表記したいそうだ。

本部・おもちゃ卸店舗
本部・おもちゃ卸店舗
バルーン&パーティー館
バルーン&パーティー館
バルーン&パーティー館ショールーム
バルーン&パーティー館ショールーム
トイ事業部
トイ事業部
トイ事業部1F卸店舗
トイ事業部1F卸店舗
トイ事業部1F卸店舗
岸ゴム株式会社 HP
岸ゴム株式会社 HP
構築システム概要

今後の展望と課題

物流の既成概念を取り払うような仕組み作りも目指して

現在50台で稼働している『PCA商魂X』だが、今後数年のうちには100台の稼働も視野に入れているという。またハンディターミナルとの連携も検討中だそうだ。このように常に次の展開を意識しながら業績を拡大し、物流の既成概念も取り払っていきたいと語る岸氏。パッケージソフトの黎明期から現在までを知る岸氏から、示唆に富んだメッセージをいただいた。

「まずはPCAにお礼を申し上げたいです。『PCA商魂』というソフトの発展がなければ、当社の発展もなかったと思います。私が取締役に就任してからの約20年でITを取り巻く環境は大きく変わりました。この時代を間近で見られたことは幸せだったと思います。餅は餅屋というようにソフト会社のよい製品を上手に取り入れて使ってきました。ですので今後もPCAにはよりよい製品づくりを期待しています」

ピー・シー・エーから一言

  • PCA コメント

    30年という長い間、『PCA商魂』シリーズをご利用いただきまして誠にありがとうございます。
    継続してご利用いただいているお客様に支えられ、機能アップを重ねることができ、今の『PCA商魂X』という製品があります。心より感謝申しあげます。

    『PCA商魂X』へのバージョンアップテーマである「以前と変わらない処理スピード」・「50台での同時利用」の両方にご満足いただけたとのこと、大変嬉しく存じます。

    岸ゴム様に導入までの念入りな準備と確認作業を行っていただけたことで、ベストなシステム環境で稼働できたのだと思います。ご協力ありがとうございました。

    今後の展開予定であるハンディーターミナルですが、『PCA商魂X』連携ソリューションや「PCAクラウドAPI」でカスタマイズしていく方法がございます。 次のリンク先よりご確認いただき、ご参考にしていただければと思います。

    ハンディーターミナルソリューション

    PCAクラウドインテグレーション

    これからもご満足いただけるようなバージョンアップ・リビジョンアップを行って参りたいと考えておりますので、今後ともPCA製品をご愛顧賜りますようお願い申しあげます。

  • 『PCA商魂』開発チーム コメント

    PCA製品を長年ご利用いただきまして誠にありがとうございます。
    50台の同時利用でご希望に沿えるようなスピードが実現できたことを嬉しく感じます。
    サーバーへのアクセス回数を極力減らすことで、パフォーマンスの向上に努めております。
    将来は100台の稼動も視野に入れているとありますので、パフォーマンスチューニングを念入りに実施していきたいと思います。
    ご要望の商品名・得意先名の文字数拡張につきましては前向きに検討させていただきたく存じます。

様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。